No.720766 吉田ひかり 短編小説【私の物語】22014-09-22 23:07:33 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:846 閲覧ユーザー数:844 |
これは私が初等部の四年生だった時のとある休日--
私と真奈美は先日オープンしたばかりのカフェに来ました。
「やっぱり、ここのマロンパフェは正解だったね」
と私が言うと、真奈美は、
「でしょー。だけどこのパフェって季節限定のしかも数量限定だから、注文できるか心配してたんだよね」
と笑顔で返した。
「もう、だからって開店一時間前から並ぶことはなかったよぉ」
桜坂学園の近くにあるこのカフェは、オープンした時から行列ができる人気店となっていました。
外観もお店の中もおしゃれで可愛いんです。私は親友の真奈美とずっと来たいねって話をしていて、今日からマロンフェアが始まることもあって思い切って並んじゃいました。
「真奈美……ちょっと聞いて……」
「いいけど、急にどうしたの?」
私はふぅーと息をはき……
「み、みてください。こ、このマロンパフェ、トップのこんもりと盛られたホイップクリームですが、甘すぎずミルクの味が残っていて、とってもおいしいんです。マロンもごろごろと沢山のっていますし、またクリームとの相性も抜群ですよ! とってもおすすめです」
「いきなり食レポかっ、しかも緊張して敬語になってるし……」
「真奈美の前だけど、あらためてレポートすると緊張するんだね……だけどさぁーアイドル部に入ったら食レポのお仕事とかもあるんじゃないかなーと思って思い切ってやってみたんだぁ」
「全くひかりは、いきなり始めるからびっくりしたよ。でもマロンとクリームとの絡みを交えた感想は意外と的確だったし良かったんじゃないの」
「ありがとう真奈美、私はアイドル部に入って今の自分を絶対に変えるんだからっ」
とキリっと、真奈美に断言すると、
「あんまり無理しないでね。はりきるのはいいけど、ひかりは緊張屋さんだから。とっても心配だよ」
「うん、真奈美も一緒に入ってくれるって約束してくれた時はとっても嬉しかったよ」
「はいはい、アイドル部のお話はここまでね! 今日はマロンパフェを食べに来たんだから、パフェを堪能しましょう」
「うん、そうだね」
と、私と真奈美のとある午後のお話でした。
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坂学園☆初等部の短編小説です。
・公式サイト
http://www.sakutyuu.com/
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