No.719272

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~

soranoさん

第280話

2014-09-19 14:57:14 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1694   閲覧ユーザー数:1594

~旧校舎・最下層・終点~

 

「しっかりしなさい!」

「だ、大丈夫っ!?」

「しっかりしてください!あなた、エクリア姉様!」

「エステル!姉さん!」

「起きるのじゃ、エリゼ!」

「ん…………」

自分達を呼び起こす声に気付いたリィン達が目を覚ますと待機メンバーに加えてトワ達も地面に倒れて次々と起き上がるリィン達を囲むように集まっていた。

 

「ここは……元の場所?」

「夢でも……見ていたのでしょうか……?」

起き上がったアリサとエリゼは周囲を見回して目を丸くした。

 

「やれやれ、一応無事みたいだな。」

「お兄様達が無事で本当によかったです……!」

「心配したんだからね、ママ!」

「マスターがご無事でよかったです……」

「ツーヤ、呼び方が”マスター”に戻っているよ。」

「フッ、まあ状況を考えれば仕方ないだろう。」

ガイウスとセレーネ、ミントは安堵の表情をし、ツーヤの言葉に指摘したエヴリーヌにレーヴェは苦笑しながら指摘した。

「ビックリしたよ……いきなり倒れてるんだもん。」

「みんなも……」

そしてリィン達は立ち上がってそれぞれ考え込んでいた。

 

「その、委員長。さっきの出来事は……」

「おそらくは何かの”幻想”……現実では無かったんでしょう。ですが、皆さんが”試練”に打ち勝ったのは確かみたいです。トワ会長達がこの場所にいるのが何よりの証拠でしょう。」

「え――――」

エマの話を聞いたリィンが呆けて周囲を見回してトワ達がいる事に気付いて驚いた。

 

「先輩方がここにいるという事は……」

「……”異変”が収まったのか?」

「はいっ!鐘の音も止まりましたし、旧校舎を包んでいた謎の光も無くなりました!」

プリネとリウイの問いかけにトワは嬉しそうな表情で頷き

「ちゃんと調べてみないとわからないけど……旧校舎内部も今まで通りに戻ったみたいだね。」

「まあ、何はともあれ一件落着と言った所だよ。」

ジョルジュとアンゼリカが説明を続けた。

 

「そうですか……よかった。……これで、明日の学院祭を中止にしなくて済みますね?」

「―――それは無理ね。」

「え……」

「そ、そんな……異変は収まったのに!?」

「オイオイ、サラ。そいつはあんまりだろ?」

「そうよ!さすがに酷過ぎると思うわよ、サラさん!」

「何か心配事があるんですか?」

サラ教官の口から出た予想外の答えに仲間達と共に血相を変えたリィンは呆け、アリサは信じられない表情をし、クロウとエステルは反論し、エオリアは不思議そうな表情で尋ね

「た、確かに再び異常事態が発生しないとも限りませんが……」

マキアスは困った表情で考え込んでいた。

 

「もう、サラ教官……意地悪言ったら駄目ですよ~。」

「”明日”の学院祭は無理でも、”今日”の学院祭なら開かれる。つまり、そういう事さ。」

「現在24:15――――”今日は10月24日だ”。」

「ハハ……サラさんが”無理”と言った理由はもうわかっただろう?」

その時互いの顔を見合わせたトワは苦笑し、ジョルジュとレーヴェは説明し、ヨシュアは苦笑しながらリィン達を見回した。

 

「あ……」

「そうか……もう日が変わっていたのか。」

「はあ~……ビックリしたぁ。」

「心臓が縮むかと思いましたわ……」

「サラ、紛らわしすぎ。」

「ぶーぶー!ボクも本当にビックリしたんだからね~!」

「あんまり冗談ばっかり言っていたら、その内誰にも信じられなくなるよ。」

「おおっ!?エヴリーヌの口からそのような言葉が出てくるとは……成長しているではないか!」

「もう、リフィアったら……」

「うふふ、学院に通っている甲斐はあったようね、エヴリーヌお姉様♪」

「クスクス……」

仲間達と共にサラ教官に突っ込んだエヴリーヌの言葉に驚いたリフィアの様子を見たエリゼは呆れ、レンとペテレーネは微笑み

「やれやれ……悪趣味としか言いようがないな。」

「全くじゃの。」

呆れた表情で呟いたセリカの言葉にレシェンテは頷き

(……”試練”か。)

(あの時、”何か”がリィンさんの左胸に吸い込まれたようですが……)

リウイは真剣な表情で考え込み、エクリアはリィンを見つめていた。

 

「ふふっ……学院長の言い付けもあるし、今夜はとっとと帰って寝なさい。本番はあくまで”今日”の午後……ステージでの出し物でしょう?」

「はい……!」

「ふふっ、それじゃあシャワーでも浴びに早めに―――」

そしてアリサが嬉しそうな表情で提案しかけたその時、地震が起きた!

 

「ふえっ!?」

「扉……!?」

「そう言えば……あの赤い宝玉はどこに行ったの!?」

「わ、わかりません……いつの間にか消えていたみたいで……」

エステルの疑問に戸惑いの表情のエマが答えたその時扉は勝手に開いた!

「開く………!」

「こ、これは……!」

「あ――――」

そしてリィン達は自分達の目の前に現れたその場で地面に膝をついてジッとしている巨大な人形兵器らしき存在を見て驚いた!

 

こうして……旧校舎の”異変”を解決したリィン達の活躍によって、翌日の学院祭も無事開かれる事になった……!

 

 

もうすぐ閃の絆イベント最大と言ってもいい後夜祭のイベントですが……最初に言っておきます。後夜祭でリィンと踊るキャラクターは原作(ゲーム)内で選べるキャラクターじゃないですww予想外のキャラがリィンと踊り、その後ある意味予想通り(?)の展開になりますww


 
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