No.715065

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~

soranoさん

第253話

2014-09-10 16:44:38 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1662   閲覧ユーザー数:1483

~ザクセン鉄鉱山~

 

「ハア……ハア…………落ちてしまったか…………」

Cが奈落の底へと落ちて行く様子をリィンは息を切らせながら見つめ、、戦闘終了を確認したアイドスはリィンの太刀に戻り、レンは元の姿に戻った。

「し、死んだの……?」

武器を収めたアリサはCが落下して行った奈落の底を見つめ

「……あの高さから落下すれば、間違いなく命は助からないと思うが……」

「……………………」

アンゼリカは真剣な表情で考え込み、フィーは警戒の表情をしていた。するとその時何かの音が聞こえて来た。

 

「え―――」

「この音は……!」

音を聞いたセレーネは呆け、エリオットが驚くと何と漆黒の飛行艇がCが落ちた場所から現れた!

「ガレリア要塞に現れた……!」

「”RF26シリーズ”……!ラインフォルトの高速飛行艇……!」

「”帝国解放戦線”の船か……!」

飛行艇を見たフィーとアリサ、マキアスはそれぞれ声を上げ

「うふふ、仕方ないわね。そっちがそう来るのなら――――」

レンは不敵な笑みを浮かべて何かの行動をしようとした。

 

「貴様ら、何をしている!?」

するとその時怒鳴り声が聞こえた後クレア大尉率いる鉄道憲兵隊と領邦軍の隊長率いる領邦軍が駆け付けて来た!

 

「こ、これは……!―――全員、射撃開始!」

現場に駆け付けたクレア大尉は瞬時に状況を把握した後指示を出し

「イエス・マム!」

クレア大尉の指示を聞いた鉄道憲兵隊は飛行艇目掛けて射撃を開始した!

「か、勝手なことをするな!お前達、何としても止めさせるのだ!」

「イエス・サー!」

しかしその時、領邦軍の隊長の指示によって領邦軍の兵士達が鉄道憲兵隊の妨害を始めた!

 

「くっ、いい加減に―――」

その様子を見たクレア大尉が隊長を睨んだその時!

「やれやれ、興醒めな事だ。」

飛行艇からCの声が聞こえて来た!

 

「”氷の乙女(アイスメイデン)”……鉄血の子飼いの小娘よ。貴様の主人に伝えるがいい。全ての準備は整った―――次こそは貴様の番だとな。」

「っ…………!」

Cの声を聞いたクレア大尉は唇を噛みしめた。するとその時!

「うふふ、逃がさないわよ。来て―――パテル=マテル!!」

レンは大鎌を空高くへと掲げて叫んだ!すると何かの駆動音が聞こえた後、レンの傍に巨大な人形兵器―――”パテル=マテル”が空から現れて着地した!

 

「うわあああああっ!?」

「なあああああっ!?」

「な、何なの、あれは!?」

「”結社”の人形兵器……!?」

「大きいですね………」

”パテル=マテル”の登場にエリオットとマキアスは声を上げて驚き、アリサは混乱し、フィーは警戒の表情で叫び、セレーネは呆けた表情で見上げ

「パテル=マテル!その真っ黒な飛行艇を吹き飛ばしなさい!」

「――――――!」

レンの指示によってパテル=マテルは巨大な腕を振るって飛行艇を殴り飛ばして崖にめり込ませ

「うふふ、止めよ。――――ダブルバスターキャノン。」

「―――――――」

凶悪な笑みを浮かべたレンの指示を聞き、その場でかがんで両肩についている巨大な砲口を飛行艇に向けて膨大なエネルギーを溜め込んだ!

 

「なっ!?レン姫の指示に従っている……!?」

「まさか彼女が操っているのか……!?」

パテル=マテルの行動を見たリィンは驚き、アンゼリカは信じられない表情でレンを見つめ

「い、いかん!総員、何としてもあの人形兵器の行動を止めろ!」

領邦軍の隊長は表情を青褪めさせて領邦軍に指示をした。

「イエス・サー!」

隊長の指示を聞いた領邦軍はパテル=マテルに銃撃を放ち始めたが

「うふふ、何をしているのかしら?」

「うあっ!?」

「グッ!?か、身体が……!?」

レンのクラフト―――魔眼をその身に受けて身動きが取れなくなった。

「邪魔者はレンが抑えてあげたわ。さあ、薙ぎ払いなさい!パテル=マテル!」

「―――――!!」

するとその瞬間、パテル=マテルは両肩についている巨大な砲口から膨大な導力エネルギーを解き放ち、パテル=マテルの最低段階の主砲―――ダブルバスターキャノンが放たれ、パテル=マテルの主砲を受けた飛行艇は大爆発を起こして木端微塵になった!

 

「…………ぁ………………」

「な、な、な…………」

「…………あの様子では全員助からないだろうな……」

「ええ…………」

その様子を見守っていたエリオットは呆け、マキアスは口をパクパクさせ、重々しい様子を纏って呟いたアンゼリカの言葉にセレーネは辛そうな表情で頷き

「うふふ、ご苦労様。」

「―――――」

レンはパテル=マテルをねぎらっていた。

 

「レン姫……もしかしてその人形兵器が……」

パテル=マテルをねぎらっているレンを見たリィンはレンに問いかけた。

「ええ。この子が何度か話に出たレンが”リベールの異変”の時に”結社”から奪い取った”パテル=マテル”よ。とってもお利口さんなのよ?」

「ええっ!?そ、その巨大な人形兵器が……!?」

「……確かにさっき見せた砲撃のスペックを考えれば町一つ、簡単に廃墟にできるだろうね。」

レンの答えを聞いたアリサは驚き、フィーは真剣な表情でパテル=マテルを見つめて呟いた。

 

「……………………」

一方クレア大尉は真剣な表情で考え込んでいた。

「こ、これは一体どういうことだ!?いくらテロリスト相手とはいえ、問答無用で撃墜するとは……!」

するとその時領邦軍の隊長がクレア大尉を睨んで苦言を口にした。

 

「……落ち着いて下さい。貴方方もその目で見たように先程の爆発は、我々の銃撃ではなくそちらの人形兵器―――メンフィル帝国軍が所有している人形兵器―――”パテル=マテル”の主人であるレン姫の指示によるものです。それにあれだけの爆発……何らかの爆発物を積んでいた可能性も高いでしょう。すぐに鉱員たちを解放して詳しい調査をするべきかと。」

「よ、よくもぬけぬけと……」

クレア大尉の話を聞いた隊長は怒りの表情でクレア大尉を睨んだが

「この皇帝陛下の許可証……よもや無視するおつもりですか?」

「くっ……小娘が調子に乗りおって……そ、それはともかく、貴様たちは何なんだ!?士官学院だったか……どうしてこんな場所にいる!?ば、場合によってはタダではすまさんぞ!?」

クレア大尉が取り出した書状を突き出されて唇を噛みしめた後リィン達を睨んだ。

 

「くっ……」

「矛先を向けて来た。」

「……あなた方は……」

そしてリィン達が隊長を睨んだその時、アンゼリカが前に出た。

「何か誤解があるようだね。彼らはあくまで私に付き合ってくれただけさ。」

「先輩……!?」

「なんだ貴様は…………ア、ア、ア……アンゼリカ様っ!?」

「おお……姫様!」

「アンゼリカ様……戻ってきているとは聞いたが……」

アンゼリカの登場に領邦軍はざわめきだし

「フフ、ご無沙汰しているね。見知った顔も多そうだし、正面から行ってもよかったかな?どうしてテロリスト相手に手をこまねいていたのか……色々事情も聞けただろうしね。」

「うっ……」

「お、おい……マズくないか……」

アンゼリカの問いかけに領邦軍の兵士達は表情を青褪めさせた。

 

「う、狼狽えるな!姫様、我々は侯爵閣下から厳命されているのです!我らの領地に土足に踏み込む無礼者を許すなど……!」

「うふふ、おかしいわね?”ザクセン鉄鉱山”の所有権を持っているのはエレボニア皇家であるアルノール家のはずだけど?」

アンゼリカに反論した隊長の話を聞いたレンは小悪魔な笑みを浮かべて隊長を見つめ

「グッ…………―――レン姫!何故貴女がこのような所にいらっしゃって、先程のような勝手なことをされたのですか!?事と次第によってはメンフィル帝国に抗議させてもらいますぞ!?」

見つめられた隊長は唇を噛みしめた後レンを睨んで怒鳴った。

 

「あら、抗議をしたいのはむしろこちらの方よ?メンフィル軍の兵器であるパテル=マテルを破壊しようとした行為……この場で”処刑”されても文句は言えないわよ?」

「……ッ!」

しかし凶悪な笑みを浮かべて大鎌を取り出したレンがさらけ出す殺気や闘気に呑みこまれ、息を呑んで黙り込んだ。

「ちなみにレンがこの場にいる理由はカレイジャスに乗せてくれたオリヴァルト皇子への”お礼”よ。それにレンはエレボニアとメンフィルの国家間の回復の為に貴方達領邦軍が手をこまねいていたテロリストを処刑しただけよ?」

「う……あ……」

「ヒッ……!?」

「ば、化物……!」

どんどん膨れ上がるレンの殺気に呑みこまれた隊長や領邦軍の兵士達は身動きが取れず、悲鳴を上げた。

 

「ああ、そうそう。士官学院の人達がこの場にいるのはレンが彼らに鉱員達の解放とテロリスト達と戦闘が起きた時のサポート要員として同行するように”依頼”したから彼らの身はレンが保証するわ。」

「う……あ……ふ……ふざけるなあぁぁぁっ!他国の皇女が土足で我らの領地に踏み込んで好き勝手に暴れた挙句、そのような戯言が通じると思っているのか――――!」

するとその時自棄になった隊長がレンに襲い掛かり

「なっ!?」

「何をしている!?レン姫に手を出せば君どころか侯爵家もタダでは―――」

「…………!」

「うふふ、そっちが仕掛けてくるのなら遠慮はいらないわよねぇ?」

隊長の行動を見たリィンは驚き、アンゼリカは警告しかけ、クレア大尉は大型の軍用銃を懐から取り出して隊長に銃口を向け、レンは凶悪な笑みを浮かべて迎撃の構えをした。するとその瞬間、突如ミュラー少佐がレンの前に飛び込み

「フン!」

「へぶッ!?」

大剣を振るって隊長を吹っ飛ばした!

 

 

 

 

 

と言う訳で最後の最後にレンファンご期待のパテル=マテルが登場して美味しい所を持っていきましたwwていうか、パテル=マテルにただの銃剣で挑むなんて、戦闘機に竹槍で挑むくらいの無謀さですねww


 
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