No.713237

鎌鼬と剣客と大天狗のはなし

ゆりかごからはかばまで。あなたのくらしを……

要注意ワード:死ネタ 設定捏造 性格捏造

死ネタありな上にかなり設定がねじ曲がっているので、気になる方は閲覧をご遠慮下さい。森と師匠が救われている設定で書いています。

2014-09-02 22:38:37 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1193   閲覧ユーザー数:1178

 

 東の国にある風隠の森。名前の通り、風にまつわる信仰や伝承が数多く残っている。風そのものに起因する生物も、少なからず存在していた。

 

「わぁ」

「人間の」

「赤ちゃんだ~」

 小さな獣が三匹、籐籠を覗き込んでいた。後ろから大天狗のナナワライがのそりとやって来て、籐籠で眠る赤子を抱き上げ頭をそっと撫でる。

「この子はヒエンと言う。仲良くしてやってくれ」

 ヒエンの眼前で三匹連なり、上機嫌な様子でぐるぐると回る。彼らなりの歓迎の挨拶だ。

「ひえん!」

「ヒエン!」

「飛燕!」

 かっかっかっ! と大きく笑った後、ナナワライは空を飛び回る燕を見やった。所狭しと餌を捕るのに夢中のようだ。

「さよう。春に生まれたので、飛燕。良い名だろう……ワシが名付けた」

 こうしてヒエンは森の住人として迎えられ、小さな獣達が初めての友となった。

 

 

 黒髪を高く束ねた少年は、素早く飛び回る獣達を捕らえる事が出来ないでいた。息が上がるのも構わず、木の棒を片手に必死に呼び掛ける。

「かまいたちー! けいこをさぼったらダメじゃないか!」

 カマイタチと呼ばれた獣達は、けたけた笑いながらヒエンの頭上につむじ風を起こした。

「そういうことは~」

「じむしょを通して」

「言ってくださ~い☆」

 結い上げた髪をグチャグチャにされ、視界を奪われてしまった。その場で木の棒を振り回しながら、声を張り上げる。

「コラ~!!」

「ヒエンの」

「あたまは」

「ぼっさぼさ~♪」

 定刻になっても弟子達が姿を見せないので、ナナワライは様子を見に来ていた。『どうせカマイタチがイタズラでもしているのだろう』と、憶測を立てながら。

「はぁ……まったくお前達は……」

 憶測が見事に的中していて、ナナワライは呆れて溜息を大きく吐いた。

 ナナワライは普段扇を愛用しているが、剣術にも長けていた。時には風や雷を剣に纏わせ、侵入者を撃退するのだ。その剣さばきに魅了され、ヒエンより以前にも弟子入りを志願する者は多かった。

 

 

 激しい音を立てた後、ナナワライが半歩退く。ヒエンの木刀が、ナナワライの木刀を勢い良く叩き付けたからだ。ヒエンは勢いが付きすぎてよろめく身体をゆっくりと起こした。カマイタチが一斉に歓声を上げる。

「すっご~い!」

「今の、超早くて見えなかった!」

「やったねヒエン!」

 歓声を受けながらも両者は再び睨み合う。これは森を守る為の大事な稽古なのだ。ヒエンはぐっと木刀を握り直した。ナナワライも木刀を彼に向け、気迫のある表情を見せる。

「まだまだだなヒエン! 力を入れる瞬間を見極めよ! ワシを侵入者だと思ってかかって来い! そんな事では……」

 全て言い終える前にヒエンが駆け出す。空高く飛び上がったかと思えば、木刀からパチパチと何かが弾ける音がした。

「森を守れない! ですよね? お師匠……様っ!」

 落雷かと見紛うほどの閃光が走った後、轟音が響いた。ヒエンはかろうじて受け身になり、地面にゴロリと仰向けになる。ふと気が付けば、手に握っていた木刀が黒く焼け焦げているではないか。ナナワライはそれを見るや否や、彼をそっと起こし大きく笑う。

「かっかっかっ! でかしたぞヒエン! お主は<石切り>を成し遂げたのだ! ほれ見よ、ワシの木刀と……髭も切れてしもうたわ!」

「ですがお師匠様、オレは石を切っていません」

 切り口の焦げている木片と、師の不格好になった髭を交互に見ながら彼は言った。

「あの太刀構えからの、真っ直ぐな切り口……何より木刀に纏わせた雷こそ、石切りが出た証拠なのだ」

 説明を受けてもいまいち理解が追い付かず、ヒエンは首を傾げる。それでも、師から誉められた事実は彼の中に色濃く残っていた。

「見たかカマイタチ? ついにオレは雷を……」

 振り向いた瞬間、彼は言葉に詰まった。カマイタチ一同は、泡を吹いて仰向けに川の時で並んでいた。先程の石切りの轟音は、彼らにとって強い刺激だった様だ。

「しっかりしろ!! 二郎! 三郎! 一郎っ!」

 ヒエンがカマイタチを揺り起こすと、各が途切れ途切れに喋り出した。

「ひっ……ヒエン……」

「まことに……おめでたう」

「ござひ、ます……」

 こうしてヒエンは、剣客としての頭角を徐々に現して行く事になる。

 

 

 剣術を師から学ぶうち、ヒエンの得物は木刀から小太刀へと変わっていた。カマイタチも時折、ヒエンの稽古の相手をしていた。自身の鎌を割られはしないかと、内心ヒヤヒヤしながら。

「ちょっと!」

「ヒエン!」

「手加減してよ~」

 小太刀を構えつつ、多少困惑した表情でヒエンは答える。

「お前達の鎌も立派な武器なんだ。もっと自信を持ってくれ。小太刀程度で割れる鎌では無いと思うのだが……」

 怯えた様子で、三匹は小さな輪を作る。ゆっくり回転を始めた。

「でも」

「ちょっと」

「こ~わ~い~……」

 ヒエンが『今日は駄目だな』と思い、やれやれと言った様子で帰路に着く準備をした時だろうか?

「隙あり!」

「オイラ達の鎌さばきを」

「受けてみよ~!!」

 カマイタチが激しく回転を始め、二郎がヒエンの足下に尻尾の峰をぶつけた。

「うぉっ!」

 よろけてバランスを崩した所を見計らい、三郎が背を軽く切りつける。

「くっ!」

 最後に一郎が裂けた傷口に薬を塗り、瞬時に傷を塞いだ。ヒエンは三匹の奇襲にただただ翻弄されていた……が、彼の中でふつふつと怒りの感情が沸き起こる。

「お前達……ちょ~っと優しくしてやればこれかぁ……」

 ヒエンの表情に一瞬たじろいだが、カマイタチは悪びれずに言って見せた。

「でも~」

「コレぐらいの奇襲は」

「想定しないとね~」

 ヒエンが小太刀を握り直すと、周囲の風向きが変わる。まるで小太刀に風が集まっているかの様だ。刃を横向きに構え振りかざそうとした、その時だ。

「これ!」

 突如降ってきた声と共に激しく横風が吹き、ヒエンは小太刀ごと倒れた。

「お師匠様!」

 ヒエンは瞬時に正座になった。カマイタチも横一列に並び、これから起こることを想像した。心持ち身体を密着させる。

「ヒエンよ……怒りに任せて剣を振るおうとしたな?」

「……はい」

「カマイタチ……奇襲を掛けるのは良いが、優しさにつけ込むのはどうかと思うぞ?」

「……おっしゃるとおりです!」

『怒られるな……』とその場にいた誰もが思い、覚悟を決めた。しかしナナワライは一同の様子を見、咎めるでもなく、優しく諭す様に言った。

「穏やかに生きるのだ、お前達……怒りだけでは、何も成すことは出来ぬ。ヒエンは、頭に血が昇らぬ様気を付けよ。戦いにおいて冷静になれぬ事こそ、命取りと言うものだ……」

 ヒエンはまさかの展開に、思わずうなだれていた頭を上げた。

「……はい! お師匠様……」

 身体を密着させていたカマイタチも、師からの言葉を彼らなりに噛みしめていた。

「……おだやかに……」

 

 

 いつからだろう? ナナワライが苦悶の表情を浮かべる様になったのは? カマイタチがおどけて見せても、無理矢理口元に笑みを作るのが精一杯の様子だった。

「おししょーさま、病気なの?」

「元気が無いよね……」

「なんでだろう?」

 心配するカマイタチをよそに、ヒエンは装束を着込み、腰から小太刀を提げた。赤い首巻きを締め直せば、それは見回りの合図だ。

「さぁ、カマイタチ。見回りの時間だ」

「はぁい」

「じゃぁ」

「行ってきます、おししょーさま」

 体調が優れないナナワライに代わり、ヒエンが見回りをする様になった。道中で薬草を見つければ、欠かさず持ち帰る癖を付けている。薬師に渡し、薬に出来ないか依頼をする為だ。しかし日を追う内に、木々が枯れ始め、薬草も採れなくなってしまった。布切れの端に火種が移り、徐々に燃え広がるかの様に。ナナワライに様々な薬を勧めても効果が期待できず、薬師も泣く泣くお手上げの状態だった。

「これじゃぁまるで、呪いじゃないか……!」

 決定的だった出来事は、ヒエンが見回りから戻りナナワライに報告する時だろう。近付いた瞬間、扇で弾き飛ばされたのだ。苦悶の表情はいつしか鬼の形相に変わっていた。まるでその姿は<魔王>そのものだ。

 

「呪いの様な……病……?」

 

 

 ヒエンは師の書斎の書物を手当たり次第に読みあさった。ナナワライは教養として伝承の文献や医学書など、幅広い分野の書物を所持していたらしい。以前の人格からして、他国からの信頼も厚かったのだろう。そしてついに彼は、とある一文を発見し確信を得たのだ。

「だいじょうぶ?」

「クマがすごいよ……」

「少し、休もう?」

 カマイタチは書斎から出てきたヒエンを囲む様にして言葉を掛ける。何日も寝ていない事が見て取れたからだ。口と目にうっすら笑みを浮かべて彼は言う。

「お師匠様の病を治すには……龍の鱗が必要なんだ」

 言い終わるなり、その場に倒れ伏す。身体が悲鳴を上げているのだ。三匹でヒエンを寝所へ運び、そっと彼に語り掛けた。

「オイラ達も」

「探しに」

「おともするよ……!」

 

 数日後、ついに仙界の龍探しの旅が始まったのだ。

「お師匠様、待っていて下さい! 行こう、カマイタチ!」

「おう!」

「いっくぞ~!」

「任せて!」

 

 

 ここ数日、カマイタチはずっと落ち着かなかった。風に乗って、空を三匹ふわふわと漂っていた。もうだいぶ日が経つというのに。ずっと彼からの報せを待っている状態だ。

「カマイタチ、おいで!」

 何日ぶりかに見た顔で、彼らは一斉に飛びついた。

「ヒエン!」

「もう大丈夫なの?」

「どっち? どっち?」

 ヒエンはそっと抱いているものを見せた。腕の中ですやすやと眠るそれは……

「どうだ、可愛いだろ? 男の子なんだ」

 ヒエンの子供だった。顔立ちがヒエンそっくりだ。カマイタチは喜びのあまりその子の前でぐるぐる回って見せた。ヒエンに初めて出会った時の様に。

「わーい!」

「しーっ……! やっと寝たんだ……騒がないでくれ」

 ナナワライも後から駆け付け、赤子を見ると優しく微笑んだ。

「奥方の容態はどうだ?」

「えぇ、一時はどうなるかと思いましたが、今は大丈夫です。もう、いびきをかいて寝ている位ですよ……」

 無事出産を終えたと思った直後、妻の容態が急変したのだ。予期せぬ事態にヒエンは、産婆と共に立ち向かっていたのだ。

「しばらく来るな! って」

「言われた時は」

「どうしようかと思ったよ~」

 当然、子供のお披露目どころではなかった。カマイタチは丁重に追い出され、風船の様に浮ついた日々を過ごしていたという訳だ。

「あの時は本当に余裕が無くてな……済まなかった……」

「いいよー」

「こうやって」

「会えたんだし……ね?」

 カマイタチが短い手を使ってヒエンの額を撫でた。その感触の懐かしさに、彼は目頭をグッと押さえた。

「何にせよ、めでたき事だ……ヒエン……」

 ナナワライも赤子の頬を撫でた後、ヒエンの肩を優しく叩いた。

 

 

 下駄が短い間隔でカラカラ鳴っている。少年の腰には剣に模した木の切れ端、首元には赤い首巻きをしていた。片手に小さな風呂敷包みを携え、何かを届けに出発する所のようだった。

「ちちうえ! いってまいります!」

 息子の出発の挨拶に、ヒエンは満足気に頷いて見せた。遠出をさせるのは初めてだが、彼らが付いているなら安心だろう。

「あぁ、行っておいで。カマイタチ、しっかり護衛を頼んだぞ?」

「まかせて!」

「道場までの道は」

「ばっちり☆」

 

 そよ風が気持ち良くて、カマイタチは思い思いに軌道を描き飛んでいた。

「かまいたち、ウーフーどのとはどんなかたなのですか?」

「えっとね……」

「簡単に言うと」

「イタズラがいのある人!」

「……おもしろいかた、なのですね!」

 

 

 その日も風は吹いていた。茜色に空が染まり、日も暮れなずむ頃。人間誰しも摂理に従っていれば、必ずその時は来る。

「カマイタチ……今まで、ありがとうな……」

 昔のように彼らを抱き締める事も叶わず、ヒエンはうつらうつらと言葉を吐いた。もう吐くものなど、言葉ぐらいしか無いというのに。カマイタチはたまらずヒエンの身体に抱き付いた。

「ヒエン……!」

「こうして、オレ達の事を見守っていてくれたんだな……やっと……気付いたよ」

 そう、ずっと。ヒエンが生まれる遙か昔から、森の住人を見守っていた。カマイタチの瞳から涙が溢れる。堰を切ったかの様に、言葉が飛び出した。

「黙ってて、ごめんね……」

「オイラ達は」

「人間と!! にんげんと!」

 ふと、彼らは柔らかな何かに抱き締められた気がした。しかし辺りを見回しても、ヒエンが夢見心地で微笑んでいるだけだった。全身に疲れが回り切って、痛みですらも曖昧になっているのだ。

「みなまで、いわなくて、いい……良いのだ……」

「……っ!!」

 

 

 別れの挨拶を済ませたカマイタチは、己の気持ちを代弁するかの様な涼風を受ける。逢魔が時に受ける風はどこか不気味で、もの寂しい。既に別れの挨拶を終えたナナワライが、そこに居た。

「おししょーさま」

「ヒエンに」

「ばれちゃった……」

 それを聞いたナナワライは寂しそうな様子で、それでも微笑んで見せる。

「そうか。今まで気付いた者は片手で数える程だが……お前達には、本当に感謝しておるよ」

「おししょー……さま……」

 それ以上師と言葉を交わす気になれず、彼らはふらふらと塒に戻って行った。

 

 

 空は確かに晴れ渡っている筈なのに、風自体が重苦しく生ぬるい。爽快さが感じられず、春の日差しですら暑く感じられる。風が濁りきっているのではないかと思える位だ。その日、カマイタチはナナワライの許を訪れていた。

「おししょーさま……ううん、ナナワライ様」

「オイラ達……どうして」

「皆と流れる時間が違うの?」

 ヒエンが旅立ち、更にその息子も旅立った。いつでも永遠の別れの傷は、深い。長寿である大天狗のナナワライも、それは同じだ。自然の摂理とは言えど、何度送り出してもその痛みには慣れなかった。 

「それはワシにも分からぬ……風があるところカマイタチ在り。東の国に伝わる、古き言い伝えだ。お前達が風の化身のひとつであること。それも又、自然の摂理なのだろうて……」

 風が吹くから、カマイタチという存在(或いは事象)が生まれた。彼らは風と共に生きている。

「……」

 誰が決めた訳でもない。しかし風と共に生きている以上は、遙かに寿命の長いカマイタチも当然……

「風が濁る頃……また新たな風が生まれるのだ」

 自然の摂理からは逃れられない。

「ワシと同じぐらい生きているのだろう? なんだ、泣くな、泣くな」

 気が付けば、カマイタチはナナワライの胸に頭を押し当てていた。師は、彼らを両腕で包む様に抱き締める。洟を啜る音、震えている身体。声にならない声。

「ナナワライ様……」

「オイラ達」

「……もうすぐ、死ぬの?」

 カマイタチの直球的な問いは、ナナワライの胸を抉る。彼らの為に、口から必死で言葉を絞り出す。

「…………すまぬ……」

 この一言が精一杯だった。腕の中で泣いている彼らの震えは治まっていた。涙と洟で腫れた顔を三匹同時にナナワライへ向ける。

「もう」

「わかってるよ」

「言ってみただけ」

 師は、ぐっと堪えていた。涙など流そうものなら、彼らの決意を無駄にしてしまう。ずっと心は幼子なのだろうと思っていた。しかし、実際は大きく違った。童心は残れど、自身の運命を受け入れる程の強さを持っている。

「……オイラ達の」

「初めての」

「友達……だもん……」

 小天狗だったナナワライが遠い昔、偶然にもカマイタチの誕生を目の当たりにしたのだ。今よりずっと小さく、好奇心もイタズラ心も人一倍だった。

「今でも、覚えておるぞ? あの時は散々コケにしてくれおって……」

 遠い昔の話の筈なのだが、昨日の事のように思えてくる。自身も随分と老いぼれてしまったらしい。

「ナナワライ様……」

「森の為に……ありがとうな……」

 彼らを抱いている姿は端から見ると、赤子をあやしている老爺そのものだった。

「ナナワライ様……」

「お主達と共に森を守れた事を……誇りに思う」

 カマイタチにはナナワライの声が、子守歌の様に響いていた。うとうとと瞼が下がるのを必死で抑えるのだが、二郎も、三郎も、一郎も、もう限界を迎えようとしていた。

「ナナワライ様……」

「もう、疲れただろう? ゆっくり眠れ……ねむ、れ……」

 彼らの鼓動の間隔が長くなっていく。ナナワライは『いよいよか……』と思い『その時』の訪れを待った。

 

「おやすみ……おししょーさま……」

 

 瞳が閉じられたかと思えば、薄らいでいた呼吸も途絶え、鼓動も感じられなくなった。ふいに強い風が吹くと、彼らの亡骸は風の中に消え去る。ナナワライの頬に伝うそれも、吹き飛ばしてしまう程の強さだった。

 

 

 爽やかな風がナナワライの頬を撫でた。向かい風を受けながらひたすら歩くと、草の茂みの中に小さな獣が三匹、元気に鳴いている。運命の巡り合わせか、そこはナナワライと二郎達がかつて初めて出会った場所だった。

 

「おぉ、生まれたか……ようこそ、風隠の森へ……」

 

 風隠の森の風は、途絶えてはならない。風が濁る頃、また新たな風が生まれ、森の命を守って行くのだ。

 

 

 
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