これはまだシン達がアカデミー時代のC.E 71か2か3の時辺りの話である…
\ピピッ!ピピッ!ピピッ!/
「……。」
\ピピッ!ピピッ!ピピッ!/
「……んっ……」
\ピピッ!ピピッ!ピピッ!/
「…うるさいな……」
\カチッ!/
「んっー!もう朝か…」
ベッドから出てきたのは寝癖だとは思えない程物凄く跳ねた黒い髪と半開きであったが赤い瞳を持つ少年、シン・アスカであった。
「ふわぁ~」
ベッドから離れたシンは顔を洗い跳ねた寝癖を直そうと頑張るが全部直すことができずに粗方残っていた。
そして半開きであった瞳を開き緑色の服を着て適当に朝食を摂った。
「…行ってきますー。」
シンは全ての部屋の戸締まりと消灯の確認をして家を出たのであった。
寮を出たシンはプラントにあるザフトの士官学校アカデミーの門をくぐろうとしていた。
「よう、レイ。」
「シンか。」
くぐった先には思わず女性かと見間違える位長い白金色の髪を持つ淡い水色の瞳を持つ少年レイ・ザ・バレルであった。
「珍しく来るのが早いな。」
「いつもこれ位だろ?」
「フッ…そうだな。」
「あっ!レイ今回のMS演習は俺の勝ちだからな!」
「…やってみろ。」
~MS演習室~
「…演習終了!各員MSから降りる事!」
演習室には六機のMSが三機ずつ並べられており片方の三機の内二機からシンとレイが出てきた。
「…シン今回は引き分けだな、一緒のチームだと争えんからな。」
「いいや!命中率と被弾率で勝負だ!」
「…そうか。」
シン達三人がMSから部屋の床に足を着けたら赤髪で深い青色の瞳をした青年ユニラ・クラインが近寄って来た。
「三人共々お疲れさん、今回はこっちの勝ちだったな。」
三人はユニラの前に横に並んで背筋を正しながら各々返答した。
「さてさて…まずレイは今回も中々良かったぞ、操作のスキルも上がったし状況判断がしっかりと出来ていたぞ。」
「ありがとうございます。」
「次にショーンは…操作は前より良くなったな、後は前だけではなくて後方に注意しろよ。」
「了解!」
「最後にシンだが…被弾と突進を減らせ、以上!」
「う…」
三人にアドバイスしたユニラはもう片方の三機の方へと声を飛ばした。
「お前らー、取り敢えず機体を変えて再演習するから隣の部屋に行ってこいよー!」「「「了解!」」」
「あー、後はレイとショーンは残れ。あとシンはフレッドさんが呼んでいたから今から行ってこい!」
「あっ…はいっ!」
シンは演習室から出てフレッドの所へと向かって行った。
シンが発った演習室は照明が消され暗くなっており、一ヶ所だけ明かりが点いておりそこには何かが書かれたホワイトボードと机があり、机には先ほど演習室にいた五人であり。
そして赤髪と一本まるでブーメランが刺さっているように見えるほど飛び出した髪をしている女性はルナマリア・ホークは無線機を手にしていた。
「えーこちらルナマリア…シンは行きましたか、どうぞ。」
「こちらモブA…今階段をかけ上がった所を見た、どうぞ。」
「よし、モブA…貴公の任務は完了した帰宅してよしで、どうぞ。」
「了解ボス、オーバー…\ブツッ!/」
「取り敢えず前段階はクリアですね、ユニラさん。」
「…この時はボスと呼べと言ったはずだぞ、ルナマリア。」
五人のうち一人のユニラは何故かサングラスをかけてどこぞやの特務機関司令官の如く机に両肘をついて手を口の辺りを隠して後ろからは謎の後光が出ていた。
「…ユニ…いえボス、先ほどメイリン達から連絡があり例の物は確保したようです。」
「そうか…ならメイリン組はそのまま最終ポイントへと進行、ルナマリア及びにデイルとショーンはその援護に向かえ。」
「「「ラジャー!」」」
ルナマリア達はユニラへと敬礼をしてから演習室を飛び出して行った。
「ボス…私達は…」
「…取り敢えずここを片付けてからシンを迎えに行こう…シンと接触したらレイは最終ポイントへと連絡を頼む。」
「ラジャー!ボス!」
「…、さてと…」
ユニラはサングラスを外して立ち上がり後ろに置いてあったスタンドを手に取った。
「レイはMSを頼む、俺はこの辺を片すから。」
「分かりました。」
暫くしてからユニラ達も演習室から出たのであった。
士官学生が使うロッカーの一角にシンがいた。
「ったく!あの筋肉モリモリナイフ…少しは加減しろって…」
シンは白と緑のラインが特徴的な運動着から士官学生の制服へと着替えていた。
「幾らなんでも素振り500を二セットとかやり過ぎだろ…その後はランニングだし…組み手だったり…もう夕方になる時間じゃないか!」
「…だがあの鬼教官は毎回成績トップとしか手合わせをしないという事を聞いたがな…」
「へー。…って?…うわぁっ!?」
シンの使っている側の反対側のロッカー群の影からレイがぬるりと出てきたのであった。
「…何だ…レイか…」
「…人を幽霊みたいに言うもんじゃない。」
「…ゴメン…。…ってその事は本当なのか?」
「あぁ…ユニラさんがそう言ってた。」「まぁ、実際にそうだったしな。」
「へぅ!?」
ロッカーの影から出てきたレイの背後からユニラが急に出てきたのであった。
「……ユニラさんか…」
「俺もあの時は結構良かったんだぞ?しかも俺の友達はフレッドさんを負かせたからな。」
「すげー。」
「さて、そろそろ帰る時間だ!帰るぞ帰るぞ!」
「ちょっ!押さないで下さいよ!?」
その後シンはユニラによって車に乗せられて自分の暮らす家の近くで降ろされた。
「…シン、一人で帰れるな?」
「レイ、俺もう子供じゃないぜ?」
「子供ではなくともひよっこだけどな。」
「むむむ…」
シンは頬を少し膨らませた。
「それじゃあな、気をつけて帰れよ!」
「また明日だな…」
レイを乗せたユニラの車はその場から去り、その場にはシンだけとなった。
「……あっ」
シンは消えていくユニラ達を見ている脇に日付も描かれている時計塔に目が行った。
「…そっか…そういえば…そうだよな…」
シンは目を細めてその身を家へと向けていった。
「ボス…ターゲットは行きました。」
「よし…」
ユニラはまたサングラスをかけてその手に無線機を持っていた。
「待機班…そちらは?」
「大丈夫でーすええっと…ボス。」
「よしっ!レイ俺達も行くぞ!」
「了解!」
ユニラは無線機の電源を切りハンドルを回してアクセルを全快にした。
「ぐわっ?!」
「イヤッッホォォォオオォオウ!↑」
「ユ…ユニラさん…速度を…」
「イヤッッホォォォオオォオウ!↓」
「ぬわー!」
「…あの時の悲鳴と叫び声は何だったんだ?」
シンは自分の家の目の前に着いていた。
「…せめてコンビニとかでアレを買いたかったな…」
「まぁ、今さらか…ただいまー。」
シンが暗い自分の家の玄関の扉を開け放った。
「お帰りー」
「あぁ……っ!?」
暗闇が満ちているシンの家からシンにとっては聞き覚えのある声が響いてきた。
「何なんだよ!?」
シンは家へと警戒しながら入り、リビングへと着いた。
「…誰かいるのか!!」
シンはそう叫びながら照明のスイッチを勢い良く押した。
暗かった部屋が明るくなり、シンにとっては見慣れたリビングの風景が広がるはずであったが。
「…えっ…?」
シンの目の前にはいつものように物寂しいリビングではなくカラフルな飾り付けがされたリビングであった。
「なっ…何だよ…これ…」
目の前の変化に驚愕しているシンは一歩一歩後退りしていた、だがその後退りを三歩程から後ろへと進めなくなった。
「…!今度は何だよ!?」
慌てて後ろを向くとそこには…
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取り敢えず投下、また後でー