No.711219

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~

soranoさん

第214話

2014-08-25 14:37:07 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1775   閲覧ユーザー数:1637

 

~1年Ⅶ組~

 

「あ……!」

「プリネ、”列車砲”はどこに配備される事になったの!?」

プリネとエヴリーヌを見たエリオットは目を丸くし、アリサは血相を変えて尋ねた。

 

「あら?どうして皆さんがその事を……」

「俺が話した。後々それが原因で仲違いされては”特別実習”にも支障が出ると思われるしな」

「そう………ありがとう、レーヴェ。―――皆さん、ご安心ください。なんとかレン達を説得させる事ができましたので”列車砲”の配備する場所はユミルやケルディック要塞ではなく、異世界―――”ディル・リフィーナ”にあるメンフィルと緊張状態に陥っている国と隣接しているメンフィル領に配備する事になりました。」

レーヴェの答えを聞いて頷いたプリネは明るい表情でリィン達を見回した。

 

「そうか……!」

「エレボニア帝国領に隣接している場所じゃなくて本当によかったわ…………」

「そうですね……」

「……世話をかけたな。」

プリネの答えを聞いたリィンは明るい表情をし、安堵の表情をしているアリサの言葉にエマは頷き、ユーシスは静かな笑みを浮かべてプリネを見つめた。

「にしし、良い事を聞いちゃった~♪後でレクター達にも教えようっと♪」

「このガキは……」

「き、君なあ……せめてそういう事は口に出さず僕達の見ていない所でこっそりやってくれよ……」

しかし口元に笑みを浮かべたミリアムの言葉を聞いたユーシスは顔に青筋を立ててミリアムを睨み、マキアスは呆れた表情で指摘した。

 

「ねえねえ、それで何の授業をやっているの?」

「今は学院祭の出し物について話し合っていた所だ。」

エヴリーヌの疑問にラウラは答え

「学院祭……ああ、エステルやプリネ達が以前していた劇か。じゃあ、何?もしかしてエヴリーヌたちが劇をするの?」

「フフ、必ず劇をしなければならないと言う訳ではないのですけどね。それで、出し物は何になったのですか?」

エヴリーヌの答えを聞いて苦笑したプリネはリィン達に尋ねたが

「そ、それがその……」

「まだ白紙の状態だ。みんな、ガレリア要塞や列車砲の件で色々と気が散っていたからな。」

「そ、そうですか。」

答え辛そうにしているエマの代わりに疲れた表情で答えたマキアスの答えを聞いて冷や汗をかいた。

 

「ん~。―――ところで根本的な疑問なんだけどー。”ガクインサイ”ってなんなの?」

そしてミリアムの疑問を聞いたその場にいる全員は脱力した。

「き、君な……」

「”かかし男(スケアクロウ)”や”氷の乙女(アイスメイデン)”は一体どういう教育をしたのだ?」

「すみません、そこの所から説明してませんでしたね……」

脱力から立ち直ったマキアスとレーヴェは呆れ、エマは苦笑し

「俺達学生が自主的にやる年に一度のお祭りのことさ。出し物やら屋台やら、ステージでの発表やら……この学院じゃ、主に1年生がクラスごとに企画するらしい。」

「2年生は進路もあるから有志限定みたいだね。後は、クラブ活動ごとに何か出すパターンになるかな?」

「へー、面白そう!それだったらゼッタイに何かやらないとダメだよー!他のクラスよりも目立たないと何かシャクだしー!」

リィンとエリオットの説明を聞いた後真剣な表情で声を上げた。

 

「はあ、そうなのよね……早速Ⅰ組の生徒に『絶対に負けませんわ!』とか宣言されちゃったし……」

「なにそれ。」

「フェリス嬢か。ふふ、いかにも言いそうだな。」

「実際、6月の中間試験でⅠ組は僕達にかなり対抗意識を燃やしているみたいだからな……」

溜息を吐いたアリサの話を聞いたフィーは首を傾げ、ラウラは微笑み、マキアスは考え込んだ。

 

「フン、ハイアームズの三男に勝ち誇られるのはあり得んが……こちらの人数が少ないことも考えに入れるべきだろな。」

「ふむ……そういう問題もあるのか。」

「うーん、せめて他のクラスの出し物がわかるといいんだけど。」

ユーシスの意見を聞いたガイウスとエリオットはそれぞれ考え込んだ。

(……確かにみんな集中しきれていない感じだな。)

そして仲間達の様子をリィンが見つめたその時

「ほらほら、しゃきっとしなさい。」

サラ教官が教室に入ってきた。

 

「サラ教官……」

「えっと……自習だったのでは?」

「ええ、そうだったんだけど理事会が無事終わったからね。こっちの方に戻ってきたのよ。」

「そ、それで……!?」

「”特別実習”の方は!?」

サラ教官の話を聞き、”特別実習”の有無をサラ教官が知っている事に気付いたアリサとマキアスは血相を変えて尋ねた。

 

「ふふ……君達の父兄はどうもスパルタみたいねぇ。全会一致で”特別実習”の継続が決定したわ。」

「あ……」

「……そうか……」

「あはは……大変だけどちょっと安心したかな。」

「うむ、先月の事を考えると慎重に行動すべきとは思うが……」

「それでも、特別実習あってのⅦ組(おれたち)という感じがあるからな。」

「……そうだな。」

「メンドくさいけど仕方ないか。」

「エヴリーヌは勉強よりそっちの方がいいから、よかったよ。」

「もう、エヴリーヌお姉様ったら……」

「やれやれ……」

「皇子殿下や理事の方々には感謝しないといけませんね。」

「あはは、よかったねー。」

「進んで苦労を背負い込むとは若い、若いねぇ。」

サラ教官の口から出た答えを聞いたリィン達はそれぞれ明るい表情をした。

 

「ふふ……―――そうそう。皇子殿下や理事の方々はそろそろ帰られるそうよ。まだ授業中だけど許可するから挨拶してきたら?」

「あ……」

「そ、そう言う事なら。」

「……お言葉に甘えさせてもらうか。」

そしてサラ教官の提案によってリィン達はオリヴァルト皇子達を見送る為に校門に向かった。

 

 

 

 

ちょっと早いお知らせです。閃Ⅱをクリアするまでは学院際終了で一端更新をストップさせてもらいます。ホント、早く閃Ⅱをプレイしたいです……!ちなみに私はファルコム通販で予約したので発売日より1日早い24日に届きます(ニヤリ)後ちょっと気になっているのですが18禁版で一番人気があるのはリィンとアリサの閃verなんですよね……何故だ??


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
2
2

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択