No.710858

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~

soranoさん

外伝~運命が改変された女神の新たなる道~中篇(後半)

2014-08-24 00:05:55 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:3212   閲覧ユーザー数:2856

 

 

 

 

 

9月8日―――

 

~翌朝・第三学生寮・リィンの私室~

 

「ん…………?(殺気!?)―――ッ!!――――え”。」

翌朝目覚めたリィンは自分に向けられる殺気に気付いた後慌てた様子で飛び起きて身構えたが目の前にいる人物達を見て表情を引き攣らせた。

 

「ようやくお目覚めね、リィン?フ、フフッ、フフフフフ……!」

「そのご様子ですと昨夜はさぞかし楽しまれたのでしょうね、兄様?ウフフフフフ……!」

「姉様共々時間が取れてようやくまた会いに来れたのに、まさかこんな事態になっているとは私達も予想していませんでしたよ、兄様?ウフフフフフ…………!」

リィンの目の前にいる人物達―――アリサ、エリゼ、エリスはそれぞれ膨大な威圧を纏うと共に目にも見える程の怒気をメラメラ燃やしてリィンに微笑み

「ア、アリサ!?それにエリゼとエリスが何でここに……」

3人を見たリィンは驚いた後3人の尋常ではない様子に気圧されて表情を青褪めさせて身体を震わせた。

(アハハハハハハッ!さすがご主人様ね♪)

(アハハ……今日たまたま訪問してきたエリゼさんとエリスさんがアイドス様の事を知るなんて凄い偶然ですね……)

(ふふふ、新しい使い魔の女性と契約すれば即座に彼女達に耳に入る事はもはや恒例化していますね。)

(ア、アリサがまた怖くなっている……お、お願いだから元のアリサに戻って~!)

その様子を見守っていたベルフェゴールは腹を抱えて大声で笑い、メサイアは苦笑し、リザイラは静かな笑みを浮かべ、ミルモは身体をガタガタ震わせながらアリサを怖がっていた。

 

「今はそんな細かい事は気にしないで下さい。それよりも……私達に報告すべき事があるでしょう?」

「目覚めて早々で申し訳ないですが、早速報告してもらえませんか?―――昨夜”契約”したという女神の方を。」

「え”。………………あ。な、何でアリサ達がアイドスの事を……」

エリスとエリゼの指摘に表情を引き攣らせたリィンだったがすぐにアイドスの事を思い出して表情を青褪めさせ、冷や汗を滝のように流して身体を震わせて尋ねた。

 

「―――それについては私が説明するわ、リィン。」

「ア、アイドス…………」

そして太刀から現れたアイドスに気付いたリィンはアリサ達を気にしながらアイドスを見つめ

「昨日の”契約”の後そのまま疲れて眠ってしまった貴方を背負ってこの部屋まで運んだ時にこの部屋で待っていたアリサと会って、事情を軽く説明したのよ。」

「………………………」

アイドスの答えを聞いて再び表情を引き攣らせた。

 

「へ、へえ……?疲れて眠るくらいまで楽しんだんだ?フ、フフッ、フフフフフ……!」

「アイドス様は男女問わず誰もが振り返るような美しい容姿を持っている上バランスのいいスタイルをなさっているのですから、さぞかし鼻の下を伸ばして楽しまれたのでしょうね?ウフフフフフ……!」

「しかもアイドス様は”女神”……”女神”とそのような関係に発展する兄様は少なくともゼムリア大陸初の男性でしょうね?ウフフフフフ……!」

「あわわわわわわっ!?そ、そこで何で3人共武器を取り出しているんだ!?」

顔に青筋をたて、口元をピクピクさせながら目にも見える程の怒気をメラメラ燃やしながら膨大な威圧を纏って微笑みながら導力弓を取り出したアリサ、それぞれの腰につけている鞘からレイピアを抜いたエリス、太刀を抜いたエリゼを見たリィンは表情を青褪めさせて慌て始めた。

 

「ア、アハハ……ついに”女神”まで惹きつけちゃったんだ、リィン……」

「”女神”の加護まで受けられるとは。凄いな、リィン……」

一方その様子を扉付近で見守っていたエリオットは冷や汗をかいて苦笑し、ガイウスは静かな笑みを浮かべ

「ふええ~!リィンって、凄いモテモテなんだね!」

「クソッ!何でリィンの周りだけあんな麗しい女性ばっかり集まるんだよ、このリア充野郎ッ!男の敵ッ!!下手したらゼリカよりもモテてんじゃねえのか!?」

「しかも自覚がないから、余計に性質(たち)が悪いね。」

「うむ……あの性格は何とかならんのか?」

ミリアムは興味ありげな表情をし、悔しげな表情で唇を噛みしめてリィンを睨みつけるクロウの言葉に続くようにジト目で呟いたフィーの言葉を聞いたラウラは困った表情で考え込み

「それは絶対に不可能だと思うがな。」

「僕も同じ意見だ。………というかここまで来たらもはや呆れを通り越して感心に値するぞ……」

「ア、アハハ…………(というかリィンさんの剣からプリネさん達が持つ剣よりも凄まじい霊圧や神気が感じるのだけど……)」

(今度は”女神”って……あの子の女運は一体どうなっているのよ!?また、頭の痛くなる奴が増えたわね……)

ラウラの言葉にそれぞれ呆れた表情で答えたユーシスとマキアスの答えを聞いたエマは冷や汗をかいて苦笑ながら『神剣アイドス』に視線を向け、エマの足元にいるセリーヌは呆れた表情でリィンを見つめていた。

 

「フフ、女神様にも気にいられるなんて、リィンお兄様は凄いですね♪」

「ハア……一体後何人増やせば気が済むんですか、リィンさん…………」

セレーネは嬉しそうな表情で微笑みながら見守り、ツーヤは疲れた表情で溜息を吐き

「フフ、何十人の間違いじゃないかしら♪」

「サ、サラ教官……今の状況だと洒落になっていないですよ……」

「フッ、確かにそうだな。」

「あらあらまあまあ♪強力なライバルが増えたお嬢様の恋を実らせる為にも、殿方を喜ばせる方法をもっとたくさん教えないと駄目ですわね♪」

ツーヤの言葉にからかいの表情で答えたサラ教官の答えを聞いたプリネは表情を引き攣らせ、レーヴェは静かな笑みを浮かべ、シャロンはからかいの表情になり

「ガタガタブルブル…………!(アリサは絶対に怒らせないようにしとかないと……!)」

(ボ、ボク達からしたら信じられない出来事だよね?)

(ああ………全く、姉妹揃って本当に色々と驚かされる女神達だな……)

エヴリーヌは表情を青褪めさせて身体を震わせてアリサ達から視線を逸らし続け、冷や汗をかいて表情を引き攣らせているペルルの言葉に頷いたアムドシアスは呆れた表情で呟いた。

 

「エリオット、マキアス!今からエリゼ達と一緒にリィンとの手合せをするからリィンを郊外まで連行して!」

その時アリサが声を上げてエリオットとマキアスを見つめて指示をし

「ええっ!?」

「な、何で僕達がそんな事をしないと駄目なんだ!?」

アリサに指名されてエリオットと共に驚いたマキアスは反論したが

「何か文句でもあるのかしら?」

「エリオットさん、マキアスさん?」

「お手数ですがお願いしてもよろしいですか?」

「あわわわわわわっ!?す、すぐに連行します!マキアス!」

「あ、ああ!」

膨大な威圧を纏うアリサ達に微笑まれて慌ててリィンを挟み込んでリィンの両腕を掴んだ。

 

「ちょっ、エリオット、マキアス!?俺達は仲間だろう!?助けてくれ!」

二人の行動に驚いたリィンは二人に助けを求めたが

「ごめん、リィン…………何もできない僕達を許して…………」

「元はと言えば君のその鈍感さが原因なんだ。……これも朴念仁である君自身の宿命だと思って諦めてくれ…………」

「ええっ!?二人が無理なら他のみんなは!?」

疲れた表情で答えた二人の答えを聞いて驚いた後扉付近にいるクラスメイト達に視線を向けたが、全員あからさまにリィンの視線から逸らしたりその場から去り始め

「フフ、それじゃあ3人で協力してリィンと手合せをしましょうね、エリゼ、エリス♪」

「はい、アリサさん♪」

「フフ、兄様にこんなにも早く私の剣術を見てもらえる機会が巡ってくるとは思いませんでした♪」

「ど、どうしてこうなったんだ――――ッ!?」

アリサ達に囲まれ、マキアスとエリオットによって連行されるリィンは悲鳴を上げた!

 

そして数時間後、メンフィル大使館の傍にある大聖堂にいるペテレーネにプリネの緊急通信によってリィンが”古神”であるアイドスと契約した事が伝えられ、その報告に驚いたペテレーネは大慌てで大使館に向かった。

 

 

 

と言う訳でもはや恒例化しているかのように翌朝にはアリサどころかエリゼ達にもバレましたwwさすがはリィンの鬼嫁ズか……(オイッ!!)


 
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