No.704971 【獣機特警K-9ⅡG】遠い海【非交流】2014-07-30 12:41:00 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:752 閲覧ユーザー数:722 |
夏休み。ファンガルド星で寿司職人を務める正見松男は妻の栄子と息子のハヤテを伴い遠くドラコニア星の漁師町・ドビーズタウンに遊びに来ていた。
「海だ!海だ!」
「でもいいのかな?大将置いてここに来るなんて…。」
「大丈夫よ。お父さんは「たまにはハヤテを遊ばせて来い!」って言ってくれてるんだから。」
「そうか。そうだね。じゃあここは仕事を忘れてのんびりしようか。」
などと言っていたのだが…
「おお!さすがドビーズタウン!こんなに新鮮な魚が…。それにこんな魚ファンガルド星では見られないぞ…。」
松男はまず街の食料品店の店先に並ぶ新鮮な魚介類に目を奪われ、海へと向かっているはずの足が止まってしまう。
「父ちゃん、海…。」
「後にして。」
それでもハヤテに引っ張られるようにして一家は海に到着した。
「やった海だ!」
ようやく目の前に広がったきれいな海に喜ぶハヤテ。
「じゃあ泳ぎに…ん?」
しかし、松男はちょうど今海から上がってきたばかりと思われる若い海女に目を奪われる。
「ちょっと待って!すみませーん!」
「はい?」
海女は捕ってきたばかりの魚をクーラーボックスに移していたのだが…
「こ、この魚はまさかドラコニアクエ?」
「そうだけど?」
ドラコニアクエは刺身を食べた者が「忘れられない味」と口を揃えるほどの美味で知られる魚なのだが、あまりにも鮮度が下落しやすいことから他の星ではおろかドラコニア星の都であるウィバーニアでも生食用は滅多に出回らない。
「こ、これ売って!今すぐ売って!」
「いいわよ。こんなのうじゃうじゃ泳いでるし…。」
「あ、あとお米とお酢売っているところ知らない?それから台所貸してくれるところ!」
どうも松男はドラコニアクエを寿司にしようとしているらしい。
「父ちゃん、海…。」
「松男君、ハヤテが泣きそうなんだけど…。」
「後にしてえええ!」
ドビーズタウンに即席の寿司屋が開業するまでそれほど時間はかからなかった…。
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仕事を忘れてわざわざ異星の海に遊びに行ったのだが…。
話の元ネタは「じーばーそだち」という4コマ漫画から。
ちなみに「ドビーズタウン」の名は中日在籍歴のあるMLB殿堂入り野球選手のラリー・ドビーから。
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