No.704355

蒼天に浮かぶ星雲達 6話

白蓮さん

行き倒れになっていたのは、いずれ天下に名をとどろかせる、呂布だった

2014-07-27 20:17:35 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1759   閲覧ユーザー数:1712

厳「じゃあ、帰るか!」

 

最終日に俺達は旅立つことになっていた。なんでも、爺さんの知り合いが来るとのことで、早めの帰郷をすることとなった

 

香苗「忙しいのは相変わらずね」

 

厳「愛する妻にも文を出さねばならぬからな」

 

相変わらずラブラブな二人である。家に居た時はいつでも愛の言葉を、口にしていた

 

岳「その思いはいいと思うが、行き過ぎじゃないか?」

 

詠「気にしたら負けよ、あの人には常識は通じない」

 

月「へぅ~、い、言い過ぎだよ、詠ちゃん」

 

香奈「また・・・来てくれる?」

 

あれから仲良くなり、香奈とはいつも一緒に行動していた。いきなり一人になるのは寂しいことだと思う。

 

岳「もちろん、また会いに来るよ」

 

香奈「う、うん!」

 

うん、いい笑顔だ

 

雪蓮「いつかは呉にも来てね、岳♪」

 

冥琳「その時は歓迎する」

 

蓮華「最後の最後まで姉様が迷惑をかけた」

 

岳「ああ、まぁ、暇があれば行くことにするよ」

 

一つの約束をここにした

 

華琳「もう行くとは、気が早いわね」

 

岳「爺さんが決めたことだ、俺が同行できるものじゃない」

 

秋蘭「仕方ないぞ姉者、岳にはやることがあるんだ」

 

春蘭「う~~~~、仕方ないな・・・」

 

あの試合以降、俺は彼女たちに真名を預け、また彼女たちも俺に、真名を預けてくれた

 

岳「また一緒に修行しよう春蘭、今度会ったときにね」

 

春蘭「う、うむ。今度は負けんからな!」

 

新たな誓いを掲げる者

 

厳「じゃあ、行くかの」

 

岳「またな~~~~!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月「楽しかったですね(岳さんの問題が多かったですけど)」

 

詠「そうね、悪くなかったわ(岳に興味を持つ人が増えたのは嫌だったけど)」

 

岳「そうだな~・・・・・うん?」

 

馬に乗って荒野を見ていたら、不意に人が倒れているのが見えた

 

岳「ちょっと行ってくる!」

 

厳「気を付けてな」

 

近寄って生きているかを確認する。赤い髪に少し癒しを感じる顔、近くには槍が置いてあった

 

岳「大丈夫か?・・・死んではいないようだが・・・」

 

???「・・・お腹・・・すいた・・・」

 

岳「うおっ!・・・お腹がすいているのか・・・これでも食べな」

 

???「・・・ありがとう・・・」モグモグ

 

俺は懐からおにぎりを出して、赤毛の女の子に渡す。それを嬉しそうに口に含んでいき、リスのように頬が膨らむ

 

岳「(かわいい・・・)君、名前は?」

 

???「・・・・・恋」

 

岳「あ、いや、真名じゃなくてね・・・」

 

恋「・・・・・呂布」

 

岳「(ッ!!!?マジでか!この子が飛将軍呂布!)へぇ~、いい名前だね」

 

恋「・・・?・・・・??」

 

自分が頭を撫でられていることに疑問を持った呂布だった

 

岳「でもなんで、俺に真名を?」

 

恋「いい匂いがするから・・・」

 

岳「そんなに匂うのか・・・体洗おう・・・なんで倒れてたの?」

 

恋「お腹すいて・・・動けなかった」

 

そうか・・・なんだかほって置けないよな・・・どうしよう

 

岳「そうだな・・・恋、俺の所に来ないか?ご飯もいっぱい食べられるし、布団で寝ることもできるぞ」

 

恋「ん・・・・・行く」

 

よし、これで心配は消えたな。後は爺さんたちに事情を説明するだけ、戻った後、岳は月と詠に説教をされたそうだ

 

恋「恋・・・岳と・・・一緒の馬に・・・乗る」

 

この一言でさらに説教の時間が増えたのは言うまでもない

 

厳「はっはっはっはっ!罪作りな男よ、岳よ!」

 

岳「笑い事じゃ、ねぇんだけど・・・」

 

かなりこの時俺は、しおれていたという

 

恋「岳と一緒に居ると・・・・・ポカポカする」

 

結局俺は恋と共に馬に乗り、帰郷した。新たな仲間、呂布は、とても俺に懐き、俺の家で俺が面倒を見ることになった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

厳「さぁて、儂は鋼威(こうい)に会わなくてはならないからな、董ちゃん達は家に帰って休みなさい。岳、お前は一応あっておきなさい。恋、お前も来るか?」

 

恋「岳が行くなら・・・行く」

 

岳「分かったよ。恋は俺が面倒見るんだ、来ても問題ないだろう」

 

月「それでは、私達は失礼します」

 

詠「また明日来るから、予定空けときなさいよ」

 

岳「ああ、またな」

 

二人は戻り、俺と恋は一度部屋に行くが、恋が俺から離れない

 

岳「恋?部屋に行かないのか?」

 

恋「・・・岳と・・・一緒がいい」

 

何と言う爆弾発言を落とすんだ。俺は別にいいが、爺さんに弄られる

 

恋「・・・ダメ?・・・」うるうる

 

ああ!やめて!そんな捨てられた子犬みたいな目をしないで!断れなくなっちまう!

 

岳「はぁ、いいよ俺は・・・でも、寝る時も一緒なのか?」

 

恋「・・・・・」コクッ

 

素直なのはいいことだけど、ここは遠慮してほしい

 

岳「(いやだ!なんて言えないからな~)分かったよ」

 

恋「うん♪」

 

嬉しそうにしやがってこの~っと、頭を撫でてやった

 

恋「//////」

 

顔を赤くして俺の胸に顔を埋めた

 

岳「おっと、寝る時だけにしてね、そろそろ爺さんが戻ってくるから、一階に行こう」

 

恋「・・・・・ん」

 

下に降りると、爺さんともう一人、親友の一人の丁原さんが来ていた

 

鋼威「ほう、これが厳の孫、神童と謳われる白雷君ですか」

 

岳「どうも、藤代です。後ろに居るのは呂布です」

 

鋼威「ほう、どちらも強そうですよ。うちに居る霞が喜びそうだ」

 

厳「あの張遼という、娘の事か?」

 

鋼威「ええ、私が鍛えてきた娘です。神速の二つ名が欲しいくらいの槍捌きでしてね」

 

岳「(張遼・・・・神速の張遼と言われる存在)」

 

速さだけなら、俺や恋も負けるかもしれない・・・そう思わせてくれる。そんな感じがした

 

厳「で、どういうつもりでここを訪ねた?」

 

鋼威「うむ。最近、十常侍共が怪しい行動をしていると耳にしてな、その的がお前とそこの神童君なわけだ」

 

岳「あの屑ども・・・!」

 

恋「岳・・・怒ってる?」

 

岳「ああ、ごめんな。大丈夫だよ」

 

厳「お前の言う通り、家族を遠ざけておいて、正解だったようじゃの」

 

これが目の前の権利しか目にない奴のすること

 

鋼威「我らは帝のおかげで生きておれるが、直接の部隊でもないお前はどうするつもりだ?」

 

厳「儂はここから動かんよ。ここに骨を埋める、それがわしの生き様」

 

岳「俺は家族や月、詠、恋が無事なら、何でもいいです」

 

鋼威「偽りなしの答えか・・・なら私が言うことは何もない」

 

これからは、気を付けて生きていかないといけないな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回「岳・厳死亡!?新たな始まり」

 

岳「月・詠・恋・・・・・ごめんな」

 

月「い、いやぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 


 
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