第11話『青眼の悪魔』
アスナとともに74層の迷宮区攻略にきたカイルは遂にボスの部屋を発見し部屋の中には青眼の悪魔がおりかなりの迫力で釘つけになる。
「これはまた迫力あるな…少し観察…」
出方を伺うということでカイルは戦闘体制を取ったとき不意に空いていた右手はアスナが手にもった。
「きゃあぁぁぁぁっ!」
「え?ちょぉおおっ!」
アスナは悲鳴をあげながら全速力でボスの部屋…ボスから離れていった…その時カイルはというと物凄い早さだからか空中に浮きながら連れていかれた…
そして安全区域にたどり着きアスナは疲れきり、カイルは当然ながら平気だった。
「はぁ、久々に全力で走ったかも」
「俺としては全力で連れてこられたから逆に経験できないことが出来たけど」
「あははは…ご、ごめん」
「それにしてものボスは持ってたのはあの大きな刀だけか…特殊攻撃ありかもな」
「うん、タンクがかなりいるかもね…」
「いざとなれば俺が防御力アップの魔法使えば良いことだしなんとかなるだろ」
「それにしても、便利だよね、カイルくんのユニークスキル」
「ああ…まあ、一番あってるからな…ボソォ」
「ん?何かいった?」
「いや、別に…!?索敵に反応!?」
そういってカイルは軍かと警戒したが軍よりも小数なのがわかり警戒を緩めると直ぐに目視できる範囲だったので見てみるとキリトとクライン率いる風林火山のメンバー達だった。
「なんだ、キリト達か…」
「なんだとはひでえな、まあ、それはさておき、久しぶりだなカイル!ん?今日もソロ…で…」
「ああ、知ってるとは思うけどこっちは血盟騎士団のアスナ…今俺とパーティ…ってことに…」
「……」
クラインはいつも通りにカイルに接したが隣にいるアスナを見るなり固まった。
「どうした?クライン?ラグってんのか?」
キリトがクラインがラグっているかを確認して直ぐにクラインが妙にかしこまり自己紹介までしたが、キリトの拳がクラインに直撃し、かなりカオスだがそんな時間が過ぎていきそしてまたカイルの索敵に反応し今度は足音が揃っていて直ぐにわかった。
「カイルくん!軍よ!」
安全地帯に大規模の軍が入ってきてその隊の隊長であるプレイヤーとセレスがカイル達に近づく、
「私はアインクラッド解放戦線コーパッツ中佐だ」
「同じくセレス大佐です、単刀直入に言います、あなた達はボスの部屋までマッピングしましたか?」
「…ああ、ボスの部屋までのマッピングは終わってあるボスも一度目見ている…」
「そう…ならそのマップデータを提供してくれませんか?」
「なっ!なにいってんだ!?マッピングの苦労をしんねえのか!?」
「軍に提供するのは当たり前の義務です、もし従わないのなら…」
「拘束か…お前らしくないやり方だな…セレス」
「…あなたならわかってもらえると思ったのですがね…」
睨み合う二人…セレスは親の仇のように睨み付けカイルは哀れむように睨む。
「…まあ、別にマップで商売する訳でもないしな…」
そういってカイルはマップを軍に提供する。
「協力感謝する」
「…言っておくがボスにはちょっかいを出さない方がいい…あんたらじゃ勝ち目が薄い」
「忠告は感謝する、だがそれは私がみて判断する」
「…そうか…でしたら冷静な判断を期待しております」
(セレスもいることだから無茶はしないだろう)
少し考えた後セレスならば挑むなんてバカなことはしないとふんだ、カイルはそのまま軍が先に進んでいくのを見た。
「大丈夫かよ…あれ…」
「多分、セレスもいることだから戦わないとは思う…」
カイルは今のセレスならやりかねないと思い始め様子見ということでキリト達も加わり後を追いかけることにした。
そして奥へ奥へと進んでいきこの先はボスの部屋まで後少しというところまで進んだが軍のメンバーは誰も見当たらなかった。
「この先はもうボスの部屋しかないはずだ」
「もう、転移結晶で帰ったんじゃないか?」
「そう…だな…」
カイルはこの先にはボスの部屋だけしかないと回りのみんなにいいクラインが転移結晶で街に戻ったのでないかと推測しキリトも半信半疑で頷く…誰もがそう思っていたそのときその考えは簡単に打ち砕かれた。
…ギャアァァァァッ!
遠くからプレイヤーの悲鳴が聞こえてきてカイル達に緊張が走った。
「悲鳴!?まさか!」
そしてカイル、アスナ、キリトが一斉に走りだし急いでボスの部屋に向かう。
…うわあぁぁぁぁっ!
「…っ!バカ!」
「くそ!セレスはなにしてんだ!?」
全力で走っているなかまたもや悲鳴が聞こえてきてアスナは何故このような無茶な行動に出たのかで罵声しカイルもセレスが無謀なことに加担したことに苛つく。
そしてボスの部屋の前に辿り着き目にしたのはボロボロで疲れはてている軍のプレイヤー達とそれを容赦なく殺そうとする青眼の悪魔だ。
カイルはボス部屋のなかをくまなく見渡すと安全地帯でみた人数とは二人合わないのに気づいた。
「何してる!早く転移結晶を使え!」
「駄目だ!結晶のアイテムがすべて使えない!」
「っ!!結晶無力化エリアか!」
「そんな…そんなトラップ、ボスの部屋には今までなかったのに…」
此処に来て結晶無力化エリアがボスの部屋に設置されたことにより脱出するにはこの扉から出るしかない
「我々に撤退という言葉はない!戦え!戦うんだ!」
「そうよ!ここで逃げたら…あいつを越えたことにならない!」
「セレス!あのバカやろ!」
「おい!どうなってんだ!?」
後から風林火山のメンバーが全員やってきてこの惨状をみて唖然とする。
「この中だと結晶系が使えないんだ…俺達が加われば活路を開けるかもしれないけど…」
「全員!突撃!」
「やめろ!」
キリトの静止を聞くきもなくセレス達はボスに突撃を仕掛けるが仕掛ける前に青眼の悪魔はブレスを吐きプレイヤー達にダメージを与えて持っていた大剣を動けないセレスに目掛けて振り落とされる。
「セレス!」
「あっ!」
「隊長!危ない!」
カイルは間に合わないと思ったその時横からセレスの直属の部下の一人がセレスをタックルして押し飛ばして変わりに部下が大剣に切り裂けれカイル達の目の前に飛ばされてくる。
「おい!大丈夫か!?」
「ぐっ…デュナミス…三…尉…」
「っ!?お前まさか…」
「…セレス…隊長を…」
そこでそのプレイヤーはポリゴンとなりこの世界から消えた…
「…っ!」
一人が消えて…それでもなお悪魔はプレイヤーを殺そうと大剣を振り回しほとんどの軍のプレイヤーは危険領域に達していた。
「ダメ…ダメよ…」
「…アスナ?」
アスナが手を震えながら自分の細剣の柄に手を当てていた。
「駄目ぇ!」
そしてアスナがランベントライトを引き抜き青眼の悪魔目掛け駆け出した。
「アスナ!くそ!」
「カイル!クライン!俺たちもいくぞ!」
「あ~!もうどうにでもなれ!」
それに続くようにカイル、キリト、クラインもボスの部屋に突入する。
「はあぁぁぁっ!」
先に飛び出したアスナがソードスキルで青眼の悪魔の後頭部に2回ダメージを与え…すると先程まで軍のプレイヤーを標的にしていたボスがアスナを標的に移し大剣を振るい一撃をアスナがガードするが空中だということもありバランスを完全に崩して二撃目を食らっしまい地面に叩きつけられる。
「うっ…っ!」
アスナは地面に叩きつけられてその振動で目眩のような感覚に陥りだがぼすがまた自分に仕掛けてこようとしていることに気がつく。
「やらせるか!」
カイルはアスナに攻撃させまいとボスに臥竜連牙を畳み込み続けて神駆、龍翔斬、空牙、そしてホリタルゾン・スクエアを連続で叩き込んだ。
「まだだ!ファイガブレイド!」
ユニークスキル『魔法』の上級スキルファイガをカイルの剣に身に纏わせて切り裂く。
(くそ!このままじゃ!)
このまま戦えば倒すことはできることにはできるがそうなるともしかしたらその間に殺られる人が出てしまうかもしれない。
だが逆に今手持ちの一番の大技を使えばどうにかなるがそれまでのチャージ時は無防備なためそこをつかれてはかなり痛い…
「カイル!アスナ!クライン!10秒だけでいい…なんとか持ちこたえてくれ!」
キリトは隠していたなにかを明かす決心がついたのかカイル達に指示を出す。
「おう!わかった!」
カイル達は指示通りにやることを決めてキリトはメニュー画面をだして素早く操作していく。
「うおおおおぉっ!」
先頭だって進むクラインはボスの大剣を一撃目は捌くことができたが二撃目を捌けず吹き飛ばされそれに続いてカイルとアスナがクラインの後ろからボスに迫りボスの大剣が迫ってくるが左右に避ける。
「いいぞ!」
そして準備が出来たキリトから完了したと言ってアスナが大剣を弾く。
「スイッチ!」
アスナは後退してそしてキリトが前に出てきてその間にもボスの大剣が迫ってきておりそれを右手に持つエリュシデータで剣の軌道をずらしそして左手にもう一本の片手剣を持ちボスをノックバックさせた。
「スターバースト…ストリーム!」
口ずさむように技名を言ってからボスを怒濤の連続切りで切りつけていく、そしてボスの体力がどんどん削られていきそして最後にキリトのダークリパルサーから繰り出される突きによって青眼の悪魔はポリゴンとなり倒された。
「…やった…のか」
キリトもかなり危険な状況で精神的にも疲れはてたのかそのまま倒れる。
「キリト!」
倒れたキリトをみてすかさずにクラインが倒れたキリトの元に駆けつける。
「……」
「カイルくん?」
先程までクラインの横にいた、アスナは何故か黙って一定の方向を見ているのに気づきその目線の先を見てみると意気消沈しているセレスを見ていた。
そしてゆっくりとセレスに近づき目の前で止まる。
「セレス…少しこっちに来い…」
「っ!」
カイルが発した声には少し怒っているためかいつもとは違っており、セレスはなにも言えずに下を見て俯いている
そしてボスの部屋から出てモンスターが出ないところにいくと次の瞬間カイルはセレスの服の胸ぐらを掴み自分に引き寄せた。
「…どうしてこんなバカなまねしたんだ…お前ならこんな作戦に乗るはずないだろ!何でだ!」
「……証明したかった…証明したかったのよ!私がカイルより強いことを!カイルは知らないでしょうね…あのゼスト隊が壊滅したあの日から境に何があったか…」
「…」
「あの日お父さんやあんたがゼスト隊のみんなが敵の罠にはまって…ボロボロになって帰ってきたクイントさん以外のみんなが死んだって聞いて私目の前が真っ黒になった…」
「そしてゼスト隊の葬式のとき…墓の前で高官の奴がなにいったかわかる?」
「『何が地上最強部隊だ、まんまと罠にかかるなど間抜けなやつらだ』『無様に殺られたと聞いたが犯人一人も意地で捕まえないとはそれでも管理局の局員か…』あいつらは墓の前でそんな話をしたのよ!」
「っ!」
カイルは高官がいったことに怒りをわきだす。
「だから、その日から私は力を欲した、誰にも負けない強さ…誰もが認める強さ…それが私の意思に背くとしても!そして私は強くなったわ」
「そんなある日…捕まえた研究者がこのSAOにあんたがいることを聞いたの…そしてレジアス中将直々にカイル・デュナミスの生存確認を依頼して精鋭三人と共にこの世界に来た…」
「…そうか…俺達の性でかなりきつかったんだな」
「ほんとはカイルが生きてて嬉しかった…でも隊員の前では弱さは見せられないから…だからあんな態度をとったの…でも最低だ私…強い私を見せつけすぎてカイルより強いって証明しないといけなくてボスの撃破に乗ってしまった…」
「…そうか…ごめんな…ほんとに…」
そして胸ぐらを掴んでいた手を離してボスの部屋に戻るとキリトの話が終わったのかなにやら今後の話し合いをしていた。
「話は終わったの?」
「ああ、そっちは?」
「うん、キリトくんのさっきのスキルが二刀流っていうスキルだってことと、軍がこれからどうするかってこと」
「それでどうするつもりなの?コーバッツ中佐?」
「はっ、私はキバオウ派からシンカー派へと移ろうと思います…大佐は…」
「私は…」
「大佐、どうかお心のままに…」
「…私もシンカー派に行きましょう、カイルそれじゃあ私達は街に戻る…もし暇ができたら遊びにきてねいつでも歓迎するわ」
「そうか…まあ気が向いたらな」
「お、おい、いったい何があったんだ!?」
先程と一転した雰囲気になっていることにクラインはカイルを問い詰める。
そんな中セレスがアスナに近づく。
「あっ、それとアスナさん…」
「え?はい」
「カイルを落とすの頑張ってくださいね」
「え!?ちょ、それは…なんというか…」
「ふふ、それじゃ私達はこれで」
そういって軍は撤収していき残ったカイル達はセレスとの中を問い詰めた後75層をアクティべート解散となった。
そして74層攻略してその夜始まりの町では年齢もばらついている集団が裏路地で集まっていた。
「それで…どうするんですか?モニカ姉さん」
「ん~なんとかしてコンソールだったかな?それを制圧しないとね…」
「ですが我々だけではあの守護する奴はかなりの難敵ですね」
「申し訳ございません、私とユーク様も戦えれば…」
「しょうがないんじゃないかな?弓も魔導書もないから…でも大丈夫、私とケインとダイン…それにあの方もいるわ」
「そうですよね、申し訳ございません」
「さてと、それじゃあ解散しましょうか…ふふ、会うのが楽しみだなカイルくん」
あとがき
どうも一時間前にHFの大型アップデートのグランドクエストクリアしました、そして久しぶりの投稿しましたウイングゼロです
「そして皆さんお馴染みの…
あなたの茅場です…キラメキ」
…なにしてん
「気にするな…メーン」
…わーたよ
今回は長かった…なかなか思いつかなかったのもありますけどね
「それで…今回な色々と展開があったな」
そうだな、キリトの二刀流が発覚した。カイルとセレスが和解したし、そして74層攻略…うん、おおいね
それでは次回もお楽しみにください!
「次回は私も出るだろうね…期待のパルファムがただよってした」
なぜあいつ!?
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