私らは荒野にやって来た。空は既に暗く、月明かりだけが辺りを照らしている。
周りに民家や人工物はない。ただただ大地だけが続いているだけ
ガイア「さて、おさらいだ。アルテミスの攻撃手段は超長距離からの弓による射撃だ。
放たれる矢は音速に迫る速度。そして、奴の未来視並みの偏差射撃が、
狙った獲物を逃さない。さらに、あいつの矢は如何なる障壁を物ともしない」
シグナム「防御を無視してくる、そういう事か?」
ガイア「全ての攻撃がそういうわけじゃないが、
何本かに一本は、防御完全無視の攻撃が来ると思っていい」
ザフィーラ「厄介だな」
盾の守護獣であるザフィーラからしたら、天敵みたいな奴やな
ヴィータ「なら、避け続けるしかないのか?」
ガイア「ま、基本はそうなるな。だが、対抗手段がない事もない。
あいつの矢は防御魔法を無力化するだけで、攻撃魔法は無力化できない。
だから、攻撃魔法で弾けば良いだけなんだ」
簡単に言うけど、音速で飛んでくる弾丸を打ち返せって言っとるようなもんやんな?
かなり無茶苦茶やぞ
「よぉ、なんだか楽しそうなことしてんじゃん」
突然、背後から声が聞こえた。
振り向くと、そこには先ほど華佗先生を呼んでくれた女性がゆっくりとやって来た
はやて「何しにきたんや?悪いけど、部外者は帰ってください。これは遊びやないんです」
「おいおい、部外者はないだろ?こっちは身内がやられたんだ。
その敵討ちに来ちゃ悪かったのか?」
はやて「あんた、何者なんです?」
咲希「私はあいつの双子の姉の咲希だ。だからそう睨むな。可愛い顔が台無しだぞ」
言われて納得する。確かにこの人は、どこか士希に似ている
はやて「なら、あんたは士希が傷付いてんのに笑ってたってことなん?実の姉やのに」
私がそう言うと、咲希は笑みを大きくした
咲希「はっはっは!あれくらいの傷で気ぃ失うんだもん、そりゃ笑うさ!
昔はあれくらいでも、普通に動けたって!」
はやて「それでも!」
咲希「だが、悪かったな。お前、あいつの彼女なんだってな?
そりゃ気ぃ悪くするわな。それは詫びるよ」
咲希は突然頭を下げた。
この人、ほんまなんなんや?笑ったと思ったら、素直に謝って…全然わからへん
「咲希ちゃーん!」
咲希「あれ?月姉さんも来たんだ」
今度は上空から、メイド服を着た綺麗な女の人が、
彼女には不似合いなスナイパーライフルを担いでやって来た
月「あなた達が詠ちゃんの言ってた士希君のお友達だね?
初めまして、私は月と言います。士希君の義理の姉です」
月と名乗った女性は柔らかな笑みを浮かべて挨拶してくれた。
とてもおしとやかな女性やのに、手にしとるライフルがアンバランス過ぎる
はやて「えと、そんな物担いで来て言うのもアレなんですけど、
ここ今から危なくなりますよ?下がってもらった方が…」
咲希「なんだこの私との接し方の差」
やかましいわ!
月「ふふ、大丈夫だよ?私、こう見えて結構強いから。
それに、士希君を傷つける人は、許せないなぁ」
月さんは変わらず笑顔のはずやのに、私はドキリとしてしまう。
底冷えするような、得体の知れない恐怖を感じた
はやて「(みんなどう思う?)」
私は念話で相談する事にした。
いくらこの人らが強くても、民間人に協力してもらうのは…
レーゲン「(僕は大賛成です。咲希さんと月さんほどの人が味方なら、敵無しです!)」
ヴィータ「(あたしもだ。
確か士希は以前、月さんの事を家庭内最強かもしれないと言っていたからな)」
ガイア「(あたしもだよ。戦力は多いに越した事はない。
それに、遠距離空戦になると、あたしに攻撃オプションはないからな)」
シグナム「(私は反対します。いくら強かろうと、民間人を危険に晒すわけには)」
リイン「(リインも反対です。危ないです!)」
ザフィーラ「(私は、主のご意向にお任せします)」
シャマル「(私もはやてちゃんにお任せします。正直、敵の強さが未知数ですので)」
賛成が3、反対が2、中間が2か。なら…
はやて「では、お二人にご協力を求めます。
ていうか、断ったところで、勝手に参戦しますよね?」
そう、どうせ断っても無意味なら、協力してもらって連携した方が得策や
咲希「賢明な判断だ。今回は協力者だし、あんたらの指示に従ってやるよ」
月「ふふ。東家は、家族を守るためなら修羅にもなるよ」
ほんま士希の家はどうなってんねん…
私らはそれぞれ配置に着く。
ザフィーラ、ガイア、レーゲンが大規模結界を展開、
その強化に集中してもらい、ここら一帯の保護をしてもらう。
シャマルはサーチャーを飛ばし索敵を担当。
シグナム、ヴィータ、咲希で敵の攻撃を弾いてもらう。
私はリインとユニゾンし、月さんと一緒に遠距離戦に備えた
はやて「てか、月さんその銃撃てるんですか?」
私は、銃の手入れをしている月さんに声をかける。月さんはニコッと笑ってこちらを見た
月「ふふ。私、昔から狙い撃つのが得意なんですよ」
マジで怖いなこのメイドさん
はやて「シャマル、そっちはどう?」
私はサーチャーを飛ばしてもらってるシャマルに声をかける。
シャマルは申し訳ない顔で首を横に振った
シャマル「ダメ。500mまで飛ばしてるけどヒットしない…」
はやて「まだ来てないって事かな?」
咲希「いや、そういう訳じゃないみたいだぜ!」
咲希がナイフを抜き、突然飛びついた。それと同時に、ガキンと何かを弾く音が聞こえる。
襲撃や!
咲希「12時方向からの直射だ!角度50!月姉さん、撃てますか!?」
月さんは既に銃を構えていた。その銃からは、膨大な魔力を感じる
月「威嚇射撃、撃ちます!」
バァン!
月さんが大型ライフルの引き金を引くと、
轟音と共に銃口から炎を纏った巨大な弾丸が発射された。
弾丸は真っ直ぐ空へと飛んでいった
月「うーん…当たった感触がないなぁ。咲希ちゃん、様子はどう?」
咲希「ダメですね。もう姿がない。瞬間移動でもされたな」
咲希が遠くを真っ直ぐ見つめ、月さんは次弾を装填していた。
私らはあまりの急展開に、置いてきぼりを食らっていた
ヴィータ「こいつら、ホントに何もんだ?奇襲受けてからの対応が速過ぎる」
シグナム「まさに戦闘のプロだな。かつてのベルカでも、これ程の者はいなかったはずだ」
シグナム、ヴィータですら感嘆の声を発していた
咲希「索敵班!サーチャーを1km先まで飛ばせ!あいつ、結構やるぜ!」
1km?咲希は、そんな先まで見えたってこと?
シャマル「1kmですか!?や、やってみます!」
シャマルは更に集中し始める。1km以上の索敵なんて、並みやないぞ
はやて「あんた、1km先の敵が見えてんの?」
咲希「ん?あぁ、そうだな。私の眼は特別製でね。
敵の魔力やら気、感情やらが、色になって視えるんだ。
確か、共感覚ってやつだったかな?視力で捉えるんじゃなくね、感覚で捉えてる」
せやからって、1km先までわかるもんなんかい
シャマル「……ヒット!4時の方向にいます!」
シャマルのサーチャーに、敵が引っかかったようや。
私はそれを聞き、魔力を全開にする。なのはちゃん、勝手ながら技借りんで!
はやて「ハァァ!ディバイン・バスター!!」
白色の魔力砲が、轟音を響かせながら夜空を切り裂いていく
シャマル「!?ロスト!?」
なんやて!?
咲希「あー残念。お前の砲撃当たんなかったわ。あいつ、直前で転移しやがった」
う、うそやろ?
シグナム「厄介だな。転移魔法を得意とする弓兵か。遠距離戦だと不利過ぎる」
シグナムの言うとおりや。
あいつは私らをどっからでも撃てるのに、こっちの攻撃は届かへん。一体どうしたら…
咲希「月姉さん、2時方向、角度45です。適当に撃ってみてください」
月「うん!」
ガガガガァン
月さんが突然、空に向けてライフルを連射した。今度は雷を纏っている
月「どう?」
咲希「外しました。また転移して、現在は6時方向です」
月「わかった。装填するから待ってね」
シャマル「!?ほ、ホントに6時方向にいる…なんでわかるの?」
シャマルは信じられへんといった様子で咲希を見た。
その視線に気付いた咲希は、ニヤッとこちらを見た
咲希「言ったろ?感覚で捉えているって。
シャマルのおかげで、私が索敵する前に居場所が割れた。
どんなやつでも、力の足跡は残るものなんだ。
なら後は、私がそいつの足跡を追えばいいだけだ。私はそれすら視えているんだからな」
な、なんてデタラメなんや…
咲希「さぁ、はやても付き合え。次は10時方向に行ったぞ。そこに直射砲ぶちまけろ」
私は咲希の指示通りの場所に直射砲を撃つ。
その瞬間、今度は月さんに射撃を指示する。それを数回繰り返した
咲希「当たんねぇなぁ。あいつが転移する三秒のラグの間に攻撃入れてるつもりなんだけど…」
その数回の攻で、咲希はアルテミスの転移間隔に三秒のラグがあることを見抜いていた。
たった数回で、それを見抜いてるなんて…
月「きっと遠過ぎるんだね。ちなみに今、敵はどれくらい遠くにいるの?」
咲希「あー…3kmくらい先かなぁ」
どおりでシャマルのサーチャーが機能してないわけや
咲希「なぁ、この中で空間転移を瞬時に出来るやつはいるか?」
空間転移はかなり高度な魔法や。
三秒の間に魔法陣の展開、位置情報をセットするのは、私でもかなり無理がある
咲希「チッ、私も月さんも、転移だけは出来ねぇしなぁ」
私らが攻撃を止めると、向こうが撃って来る。
四方八方から飛んでくる矢を、シグナムとヴィータが弾いてくれるが、
あんまり任せきりにするのもキツイはずや
「なら、俺がやるよ」
聞き慣れた声が聞こえた。その声に、私の心臓は高鳴る。そして振り向くと…
はやて「士希!?あんた何やっとんねん!?来たらアカンやろ!」
ラフな服装で、ゆっくりと士希がやって来た
士希「大丈夫だ、はやて。もう治った」
士希は肩を回して答えた。でも、私にはわかる。こいつ、無理しとる。
傷は塞がったかもしれへんけど、体力は戻ってないはずや
士希「レーゲン、少し手伝え、ユニゾンだ」
レーゲン「無茶ですしきさん!まだ体力が…」
士希「レーゲン、頼む」
士希は静かに言った。その目は優しいながらも、どこか力強い。
レーゲンはしぶしぶ士希の体に入っていった
咲希「いけるか?」
士希「あぁ」
二人は背中合わせで、最小限の会話をした
咲希「おい、はやて。士希に無理させたくないなら、この一手で確実に落とすぞ」
私は士希を抱きしめたい衝動を抑え、杖を握り締める。今は、敵を討つのが先決や。
じゃないと、いつまで経っても安心できやん
咲希「今敵は移動しながら射撃している。だがあいつには3秒っていう隙がある。
その隙を確実に突くぞ。あいつが次に転移をしたら、言われた数字の方向に直射砲を撃て。
わかったな?月姉さんは2撃目をお願いします。
そして3度目の転移をした瞬間、士希が仕留めろ。いいな?」
はやて「了解や」
月「別に私が当てちゃってもいいんだよね?」
士希「これで、終わりにしよう」
私は杖を、月さんは銃を、そして士希はナイフをそれぞれ構える。
それと同時に、魔法陣も展開されていった
士希「はやて、ごめんな。不安にさせちまって」
はやて「ホンマやで。ちゅうか、今もめっちゃ不安やわ」
士希「はは、ちゃんと、無事に帰ってくるさ」
士希は転移魔法を構築し終えたようや
咲希「準備はいいな?」
咲希の声に気を引き締める。さぁ、行くで!
咲希「6!」
私は振り返り、6時方向に直射砲を撃った。
3km先まで飛ぶかはわからんけど、全力全開で撃った
咲希「3!」
月さんがライフルを構え、広範囲に広がるように弾丸を連射した。
さっきから月さんがめちゃくちゃや。
たった1度の攻撃に、なんで炎も雷も水も氷も含んでんのや
士希「ッ!!」
月さんが銃を撃って数コンマ置いてから、士希は転移した
はやて「な!?なんで士希もう転移したんや!?」
咲希はまだ場所を言っては…
咲希「あぁ。そりゃ私ら、双子だからさ。意識を共有化したんだ。
あいつは、私が敵を捉えた瞬間に移動した。それだけだ」
それだけって…意識の共有化や、位置を把握すんのはまだええ。
そういう魔法があんのは知ってたから。でも、その位置情報をインプットして、
転移魔法に組み込むのに、一秒も掛からんのはおかしい。人間の演算能力越えてるやろ
咲希「あいつの頭の出来は人間辞めてんだよ。
その気になりゃ、ラグなしで瞬間移動できるくらいの演算能力の持ち主だ」
はやて「そ、そんなアホな…」
久しぶりに、士希の人外振りを見た…
士希視点
「行くのかい?」
俺は目を覚まし、必要最低限の服を着て部屋を出た。
すると、部屋を出たところで父さんが声をかけてきた
士希「あぁ。はやてが戦っているのに、俺が寝てていいわけがない」
恐らくはやては、俺を撃った敵に立ち向かっている。
嬉しいと思う反面、俺は怖れもあった。
もし、はやてが傷付いたら、そう思うだけで冷静な判断が出来なくなる
零士「まったく…いったい誰に似たら、こんな無茶をするような子になるんだろうな」
父さんは苦笑いで言うが、俺は間違いなく父さんの影響だと思っている。
父さんも過去に無茶やっていたのは、母さんから聞いている
零士「ま、行くなとは言わないさ。幸い、向こうには咲希ちゃんと月ちゃんも出ている。
君と咲希ちゃんがいたら、まぁ余裕だろうからね」
咲希と月姉さんがいるのか。通りでさっきから空に魔力弾が飛んでいるわけだ。
あの白の光は、はやてか
零士「その代わり、必ず帰って来るんだ。それ以外は認めない。
もし死んだりしたら、あの世まで追って無理矢理君を引っ張って来るからね」
冗談っぽく言う父さんだが、この人ならやりかねない気がした
士希「わかった。必ず帰ります。父さんはこの家でも守っててください」
零士「そのつもり。おっと、君は丸腰で行く気かい?これを持って行きなさい」
父さんは魔力を使い、手からナイフを出した。相変わらず、想造は便利だ
士希「ありがとう。じゃあ、行って来るよ」
俺はナイフを手に取り、お礼を言って転移した
「昔のお前そっくりだな、零士」
「なんだ、見てたのかい咲ちゃん」
「あぁ。女かばって負傷たぁ、親子ってのは似るものなんだな」
「ふふ。あの子は僕の自慢の息子だよ」
転移魔法を駆使し、俺は戦場にやってきた。
俺の登場に、ザフィーラ、ガイア、レーゲンが気付き、苦い顔をされる。
なんで来たんだと言わんばかりの目だ
シグナムとヴィータちゃんは、音速で飛んでくる矢を弾いていた。
だが、かなりキツそうだ。このままじゃジリ貧だろう
俺ははやて達と合流する。その際、はやてに怒鳴られてしまうが、仕方ないだろ?
俺はお前を守りに来たんだから
俺たちは敵を討つための策を話し合う。
はやてと月姉さんが撃って敵の隙を作り、その隙を俺が刺す。
シンプルでわかりやすくていい
俺は咲希と意識を共有化させ、あいつが敵の位置を把握した瞬間に、
俺は転移魔法の位置情報をインプットさせていった
ほんと、あいつの共感覚と、バカみたいに洗練された空間認知能力が脅威過ぎる。
確か最大距離は5kmだったか?人間辞めてるだろ
体力は十分に戻っている。傷も塞がった。
本調子まではいかないが、演算をするのに支障はない
俺は一秒以内に全ての情報を組み込み、そして転移した
転移した先の目の前には、弓を担いだ女性の背中が見えた。
女性は俺に気付き、冷や汗を流しながら振り返る。
その表情には、いろんな感情が含まれていた。
殺気、怒り、戸惑い、恐怖、そして…
きっと先程まで、獣を追い掛ける狩人の如く楽しんでいたに違いない。
こいつの顔は狂った笑みで歪んでいた
俺は有無を言わさず、こいつの背中を突き刺した。
ナイフが肉にズブリと入り、静かに血が流れた。
ナイフが刺さってしばらくして、こいつはガックリと力なく体を預け、弓を手放した
アルテミス「酷い人…女を刺すなんて…」
アルテミスが弱々しく、それでいて少し楽しそうに言った
士希「先にお前が俺の肩ぶち抜いたんだろ。おあいこだ」
アルテミス「ふふ…狩人は…弱った獲物を狙うものよ…」
士希「それで、ガイアをダシに使ったわけか。
考え方自体は、嫌いじゃないぜ。俺も昔はよく使ってた」
アルテミス「あら…卑怯なのね…」
自覚はあったんだな
アルテミス「はぁ…愉しかったなぁ…あんな遠距離戦、なかなか味わえない…
弾丸が体を掠めていくあの感覚…たまらない…いいわね…あのスナイパー…
それに、あの夜天の主の砲撃…まだゾクゾクしてる…」
アルテミスは震えた声で、それでも子どもが親に楽しかった事を話す時のように、
嬉々として語っていた。こいつは、ただの戦闘狂ってことか
士希「お前は、俺だけじゃなくはやてまで狙った。それだけは許せない」
俺だけならまだしも、はやてまで狙いやがって…
アルテミス「でしょうね…だから私は、夜天の主を狙った。
あなたが庇うと確信していたから」
そこまで読んでの攻撃だったのか。嫌な事しやがる
士希「さて、お前に選択肢を二つやる。ここで死ぬか、俺に従うかだ。
お前ははやてを襲った。どちらにしろ、楽な道はないぞ?」
あの子を不安にさせたんだ。それだけで万死に値する。
だが、それでも助かる道を残したのは、はやての影響なのだろう。
きっとはやては、無駄な殺生を快く思わないだろうから
アルテミス「従うわよ…それが私達のルールなんですから…
あなたに忠を尽くすわ、マスター」
そしてアルテミスは、光となって消えた。
俺がその光に触れると、先程までアルテミスが使っていた弓が現れた
レーゲン『これで、残りは一つですね』
タナトス、プロメテウス、オケアヌス、ガイア、アルテミスを手中に収めた。
後は、ミネルバだけだ
士希「ッ!?やべ!傷が開いた!」
レーゲン『し、しきさーん!?血が!血がピューって!?』
肩の傷が開いちゃいました
士希「(あ、咲希?俺先に戻るわ。はやてによろしく言っておいて)」
俺はすぐさま念話で咲希に呼びかける。あいつは次元世界を跨いでいようと、
コネクションを結んだ奴となら誰とでもどこでも念話できるから便利だ
咲希「(首尾は?)」
士希「(上々だ。俺とお前が手を組んだんだ、当たり前だろ?)」
咲希の共感覚と空間認知能力に俺の転移魔法。この組み合わせの前に、討てない敵はない
士希「(ただ、傷が開いたから先に戻って休んでる)」
咲希「(締まんねぇなぁ)」
そして俺は実家へ転移した。締まんないくらいが、俺ららしくていいだろ?
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今回はアルテミス戦
月下の遠距離砲撃戦