No.697785

【獣機特警K-9ⅡG】激突、超発明VS超効果【交流】

古淵工機さん

「トンデモ発明とパウリ効果はどちらが強いか?」
という命題にあえてチャレンジしてみる。

■出演
ペディ:http://www.tinami.com/view/681649

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2014-07-01 00:38:58 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:812   閲覧ユーザー数:746

ここはラミナ川の河川敷。

「さて、このあたりでいいわねっと!」

ペディ・スペア博士が持ってきたのは新たな発明品であるロケットだ。

「…ペディ博士、ひとつ質問なんですけど」

質問を投げかけたのはK-9隊の煌月空。

「あら、何かしらソラちゃん」

「…これってミサイルじゃないですよね?」

「ミサイルじゃないわよ。間違っても」

 

さらに隣に居たナタリア・天神・フタロイミツィとその妹、キャロン・天神・フタロイミツィが質問する。

「…暴走したりとか、爆発したりとかしませんよね?」

「そうですよ、この前なんかこっちに戻ってきた挙句全員巻き込まれそうになったじゃないですか」

数秒の間。

 

「うん!たぶん大丈夫。たぶんね!!」

「ホントかなぁ…」

一抹の不安を抱えるソラ、ナタリア、キャロン。

するとそこに、彼女たちの先輩であるラミナ警察署のテルマ・フリードリヒがやってきた。

「やあソラちゃんにナタリアちゃん、キャロンちゃんも」

「あ、テルマさん」

「ペディ博士もこんにちは。こんな所で何してるんですか?」

「ああ、新しい観測ロケットを作ったから発射実験をしようと思ってね」

するとテルマは、なんとその新発明に食いついた。

 

「ほぅ、これが!いやいや、よくできてますね~っ。実用化すれば大気の状態とか調べるのに役立つんじゃないですか?」

「ええ、まさにそのための発射実験をしようと思ってたところよ。テルマさんも見ていかない?」

と、ペディが言いかけたそのとき、ソラとナタリア、キャロンがテルマを制止する。

 

「テルマさん!やめといた方がいいですよ、ペディ博士ってかなりの確立で失敗するから!!」

「そうそう!巻き込まれてドカンってなるかもしれないですよ!!」

「聞こえてるわよソラちゃん、ナタリアちゃん…?」

「「ひいっ!?」」

しかしテルマは臆することなく顔を上げると、こう切りかえした。

「まあまあ、失敗したとしてもそれは過程に過ぎないよ。そのつど改良すればいいんだから。それにこういう新発明のテスト風景ってなんとなく見るのがすきなんだよね」

「「「え~…」」」

「テルマさん、よく言ってくれたわ!あなたって話がわかるのね!!」

「いやぁ、こう見えて科学は結構好きなんで」

と、恥ずかしそうに笑うテルマの横で、ひそひそと話すソラら三人。

「…科学オタね…」

「科学オタですね…」

「意外な一面が見えたわね…」

 

さて、いよいよ打ち上げの時間がやってきた。

「それじゃカウントダウン行くわよ!5秒前!4・3・2・1…」

四人が固唾を呑んで見守るなか、ペディがカウントダウンしていく。

「発射!!」

ペディが赤い発射ボタンを押したそのとき、予想外のことが起きた。

 

…いや、何かが起きた、というよりは『何も起きなかった』といったほうが正しいだろうか。

「…あ、あれ?おかしいわね、発射用の信号ケーブルは正常なはずなのに」

「あら…発射しませんねえ」

「博士?どうしたんですかー?」

「うーん、ボタンを押したはずなのに全然反応がなくて」

するとナタリアは、隣に居るテルマのことを思い出した。

(…ペディ博士の発明品が爆発どころか、まったく作動しないなんて…まさか!?)

そう、そのまさか…ナタリアの予想は的中していた。

テルマがペディの観測ロケットにパウリ効果を及ぼしてしまったため、ロケットは発射されなかったのである!!

 

「おっかしぃわねー…まったく反応がないわ」

「…ま、どっちみち失敗だったってことで。帰りましょうキャロン、ソラちゃん」

「「はーい」」

「あ、私も午後のパトロールがあったんだ。じゃあまたお会いしましょう博士!!」

「あ、ええ…お気をつけて…」

ロケットが不発に終わったのを見るや、それぞれの場所に帰って行く四人。

そんな彼女たちを見送ったあと、ペディは相変わらず不発に終わった原因をひたすら探っていた。

「んー…推進系統は異常なしだし、信号系統もロケットのコンピュータも壊れてない…ということは…偶然不発だっただけかも?よし、気を取り直して!!」

と、発射ボタンを押した瞬間だった。

「えっ…ぎゃあああああああああ!!!!???」

なんと発射台ごとロケットは大爆発。

しかも今回はその威力が半端ではなかったようで、ペディ自身も爆風に巻き込まれてしまったのであった。

 

翌日、研究所を訪れたミウ・カワグチとテムナ・ツルハシは、包帯を身体に巻いたペディを見るや大爆笑。

「…あっはっはっは!それでペディ真っ黒焦げになっちゃったの?wwww」

「ホンマ傑作やなwwww」

「わ、笑い事じゃないわよもう!死ぬかと思ったんだから!!」

「でも、自分の発明品で自爆とかペディらしいわねwwww」

「せやなーwwww」

「あ、あんたたち…あとで覚えときなさいよ…いたた……」

…ともあれ、ペディにとってみれば、今回は最悪の出来事であっただろう…。お大事に。


 
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