No.694715

仮面ライダーディケイド〜破壊者と天使達〜 第十五話

D.C.D.さん

仮面ライダーディケイド5周年、原作そらのおとしもの完結記念作品です。


この作品も折り返し地点まで来ました。
ここまで読んでくれている皆さん、本当にありがとうございます。

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2014-06-17 19:27:21 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:807   閲覧ユーザー数:806

 

 

 

 

これまでの「仮面ライダーディケイド〜破壊者と天使達〜」は!

 

 

 

 

「ここは…空?」

 

 

そはら

「カオス…ちゃん…」

 

 

カオス

「クスクス」

 

 

智樹

「目を覚ませよ!」

 

 

美香子

「オレガノちゃん!」

 

 

智樹

「誰がこんなことを…」

 

 

そはら

「トモちゃん?」

 

 

 

 

 

 

「どうして…」

 

 

 

兄はもう帰ってこない。

 

 

そんな気がしていた。

 

 

それどころか、もう会えないだろう。

 

 

その時、少女は今まで感じたことの無い感情を味わった。

 

 

あの天使が憎い。

 

 

憎いなんて言葉はまだ知らないが、そのような感情を少女は初めて持った。

 

 

その感情が、彼女に異変をもたらした。

 

 

彼女の力は、そもそも彼女の心に良心しか存在しなかったからこそあった物だ。

 

 

従って、その心が崩れた時、力は失われる。

 

 

良心しか存在しないという、人間としては不完全な心が、段々と壊れて行く。

 

 

あの天使を、消してしまいたい。

 

 

普段の彼女なら思いもしないようなことが、次々と頭をよぎる。

 

 

しかし、彼女の心には、まだ良心が生きていた、あがいていた。

 

 

きっと、そんな事をすれば兄は怒るだろうと思ったから。

 

 

そんな少女の葛藤は、もう1人の彼女を作り出した…

 

 

 

 

 

 

士郎

「何だこれは…」

 

 

 

士郎が美香子の家にたどり着いた時、そこに家があったとは思えないような情景になっており、その中心にはカオスがいた。

 

 

 

智樹

「ハァ…ハァ…」

 

 

士郎

「智樹⁉︎」

 

 

 

目の前では、智樹が黒い炎に包まれている。

 

 

 

そはら

「トモちゃん!」

 

 

美香子

「マズイわね…」

 

 

士郎

「お前ら下がれ!」

 

 

 

士郎はそはら達の前に出て、ディケイドライバーを装着する。

 

 

 

士郎

「これは…マズイな…」

 

 

 

遂に智樹の全身が変わり、仮面ライダークウガへと変身した。

 

 

しかし、その姿はディケイドが変身するような、赤のマイティフォームではなく、黒と黄金の皮膚に包まれた姿だった。

 

 

アルティメットフォームに何処と無く似ているが、少し違う。

 

 

それに、瞳の色が黒かった。

 

 

 

士郎

「ライジングアルティメットフォームか…しかもブラックアイ…このままじゃ暴走しちまうな…」

 

 

そはら

「あの…どちら様ですか?」

 

 

士郎

「通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ!」

 

 

 

そんな中、クウガは目の前のカオスへと戦いを挑む。

 

 

彼女のキマイラの炎と、クウガの炎がぶつかり合い、周りに衝撃が走る。

 

 

 

士郎

「戦っても…意味なんか無いのに…!」

 

 

 

士郎はディケイドライバーにカードをセットする。

 

 

 

〈カメンライド・ディケイド!〉

 

 

 

ディケイドへと変身し、2人の間へと入る。

 

 

普通に考えれば、暴走している2人の間に入るという行動は危険だ。

 

 

だが、これ以上失うのは嫌だった。

 

 

この場所に来て、イカロスとニンフがいない事に気付いた時点で、もう手遅れだったと士郎は自覚している。

 

 

だから、何としても2人の戦いは止めたかった。

 

 

 

カオス

「ディケイド…」

 

 

士郎

「カオスの目が…死んでいる?」

 

 

 

ディケイドの背後にクウガが迫り、炎を纏った右手で殴りつける。

 

 

ディケイドは数メートルほど飛ばされ、地面を転げ回る。

 

 

 

士郎

「くっ…」

 

 

カオス

「キマイラ…」

 

 

カオスの手から、禍々しい炎が放たれた。

 

 

その炎を間一髪で避け、体制を立て直す。

 

 

 

士郎

「どうすれば…」

 

 

智樹

「うっ…うぅ…」

 

 

 

クウガの仮面越しに、智樹が苦しんでいるのが聞こえた。

 

 

顔を押さえつけながら、地面にうずくまる。

 

 

智樹も、この暴走を止めようとしているのだ。

 

 

 

士郎

「今だ!」

 

 

 

ディケイドはライドブッカーをガンモードにし、カードをディケイドライバーにセットする。

 

 

 

〈ファイナルアタックライド・ディ・ディ・ディ・ディケイド!〉

 

 

 

巨大な金色のディケイドのカードが何枚も並び、ディケイドとクウガを直線で結ぶ。

 

 

ディケイドはライドブッカーのトリガーを引き、ディメンションブラストを放つ。

 

 

その攻撃は、クウガの急所を外して命中し、変身が解ける。

 

 

智樹はそのまま、地面に倒れ込んだ。

 

 

 

士郎

「成功だ。」

 

 

ラギア

「見事ね。」

 

 

 

カオスの後ろから現れたのは、ラギアだ。

 

 

 

士郎

「やっぱり…カオスはお前が動かしてたんだな?」

 

 

ラギア

「えぇ、その通りよ。」

 

 

 

そう言って、ラギアは1枚のカードをディケイドに見せる。

 

 

 

士郎

「それは…契約のアドベントカード……そいつで操ったのか。」

 

 

 

そのカードをよく見ると、そこにはカオスらしき幼女の絵が描かれていた。

 

 

 

ラギア

「お察しの通り。それと、こんな物をシナプスで手に入れたのだけれど。」

 

 

 

 

ラギアは一つの首輪を取り出す。

 

 

 

そはら

「それ、ニンフさんの時の時限爆弾!」

 

 

士郎

「何っ⁉︎」

 

 

 

ラギアは首輪をカオスに投げた。

 

 

すると、カオスの首筋にそれが装着され、ピッ、ピッ、という音が鳴り響く。

 

 

 

ラギア

「せめて最後ぐらいは、正気に戻してあげますよ。」

 

 

 

ラギアはアドベントカードを破り捨て、そしてカオスがハッと目を覚ます。

 

 

 

カオス

「これは…」

 

 

 

カオスは自分の首筋にあるそれに驚いた。

 

 

それが爆弾だということは、エンジェロイドの知識として知っている。

 

 

それが作動している。

 

 

 

士郎

「カオス!」

 

 

カオス

「お兄ちゃん…!」

 

 

 

視界には、気絶している智樹がいた。

 

 

そして、何故か周りは荒野のように荒れ果てている。

 

 

その上、先程までの記憶が無い。

 

 

 

カオス

「私が…やったの…?」

 

 

 

カオスの目から涙がこぼれ落ちる。

 

 

爆発まで、あと少ししか無い。

 

 

カオスは涙を拭って、空へと飛び去った。

 

 

 

士郎

「カオスっ!」

 

 

 

マッハで飛ぶ彼女は、あっという間に見えなくなった。

 

 

そして数秒後。

 

 

士郎達の上空で、目を覆うような大爆発が起きた。

 

 

 

士郎

「っ!」

 

 

ラギア

「やった…これで…!」

 

 

竜見

「これで君の目的は達成された。」

 

 

 

そこに竜見が現れた。

 

 

少し息をあげているのは、走ってきたせいだろう。

 

 

 

竜見

「と同時に、君の存在も終わる。」

 

 

ラギア

「っ…それは…!」

 

 

士郎

「どういうことだ?」

 

 

竜見

「士郎、思い出すんだ。彼女は君の妹だ。」

 

 

 

その言葉に思わず、はっ?、と言い返してしまう。

 

 

 

竜見

「正確には、君の妹の心の一部。それも、エンジェロイドに対する憎しみの部分だけだ。」

 

 

士郎

「ちょっと待て。話についていけない。」

 

 

ラギア

「私は…私は…」

 

 

 

突如、ラギアは苦しみながら頭を押さえつける。

 

 

荒い呼吸を続け、とうとう立ち上がらなくなった。

 

 

 

士郎

「っ⁉︎」

 

 

竜見

「これで…やっと終わる…」

 

 

 

 

 

 

 

次回の「仮面ライダーディケイド〜破壊者と天使達〜」は!

 

 

 

 

竜見

「目は覚めたかい?」

 

 

ラギア

「私…」

 

 

士郎

「俺と同じじゃねぇかよ。」

 

 

竜見

「言っただろ、兄妹だって。」

 

 

守形

「何?」

 

 

士郎

「じゃねぇと困る…」

 

 

竜見

「誰だ…?」

 

 

 

 

すべてを破壊し、すべてを繋げ!

 

 

 

 

 

 

作者&士郎 feat 智樹より…

 

 

 

作者

「重・大・発・表!」

 

 

士郎

「何だ?」

 

 

作者

「なんとなんと、俺の住んでいる県、それもかなり近くで『そらのおとしものfinal〜永遠の私の鳥籠〜』が放映されることになりました!放映日はまだ不明!」

 

 

智樹

「おー!俺たちの映画が、もっとたくさんの人に見てもらえるのか。」

 

 

士郎

「で、観にいくのか?」

 

 

作者

「ま、そこはまた別の話で。予定が合うかはわからない。」

 

 

智樹

「おい。」

 

 

作者

「でも観に行きたい!今日はそれだけ!」

 

 

士郎

「だそうです。」

 

 

作者

「それではこの辺で、さようなら…では無く、暇なので連続投稿!」

 

 

智樹

「続きをどうぞ。」

 

 

 


 
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