No.691654 【獣機特警K-9ⅡG】アードとミウとテムナ【交流】2014-06-05 00:20:05 投稿 / 全4ページ 総閲覧数:911 閲覧ユーザー数:830 |
ラミナ警察署・生活警備課…。
ミウとテムナのコンビが、新たにこの課に配属となったアードを出迎えていた。
「いやぁ、まさかアードが来てくれるとはなぁ、ははは!」
「本庁でも一緒だったけど、またこれからもよろしく!」
「いやぁ、また一緒に働けるなんて思ってもなかったからさ…正直寂しかったよw」
テーブルを囲み、コーヒーを飲みながら再会を喜び合う三人。
彼女たちは幼い頃から一緒で、よく一緒に遊んだりケンカしたりしたそうである。
「それにしてもアードさぁ…」
「ん?」
「随分丸くなったよね、あの頃は事あるごとにあたしに突っかかってきたのに」
「ま…いろいろあるんだよ。いろいろ、ね……」
と、少し寂しそうな表情を浮かべるアードだったが、すぐに笑顔を浮かべて答えた。
「ともあれこうして再会できたんだ。何かの役に立てれば嬉しいなって」
「そらまぁ、かめへんけどもー…あんまり突っ走らんといてな」
「うっ!?あ、あたしってそんな突っ走ってるか…?」
「「突っ走ってるね」」
「そこハモるとこなの!?…って、どうも思い当たる節が…」
…2日前。
「いよいよラミナ署の生活警備課に配属だ。さぁー気合入れるぞ!!」
と、署に近いワンルームアパートに引っ越してきたアードの耳に、女性の声が響いた。
「誰かー!ひったくりよー!!」
叫び声の聴こえた方を見ると、ナイフを右手に、バッグを左脇に抱えたワニ形レプターの男が走っていた。
「オラオラ!そこをどきやがれーっ!!」
「うわっ!あぶねっ!!」
「オイ!緊急通報だ!!」
その様子を見ていたアードは、いてもたってもいられなくなり一目散に飛び出していった。
「警察だ!そこの引ったくり野郎!おとなしく…」
アードが引ったくり犯の前に立ちはだかる。
「なんだコラ!どかねえとコイツを食らわすぞ!!」
男はナイフを手に飛び掛るが、アードは素早くかわすと、そのまま返す手刀でナイフを弾き飛ばす。
「さぁ、大人しくそのバッグを元の持ち主に返してお縄につきな!さもないとイタい目見るぜ!!」
「イタい目だぁ?上等じゃねえか!後悔すんじゃねえサツ公がぁ!!」
男は拳を握り、アードに殴りかかろうと迫る。だが…。
「ぎゃっ!?うわ、ちょ、ちょっと…なんでこんなとこに空き缶が…」
男は突然、道に落ちていた空き缶を踏みつけてバランスを崩し転倒した。
「うおっ!?」
「ぎゃあ!?」
その目の前にアードがいたため、男はアードに覆いかぶさるような格好で倒れてしまったのである。
しかもさらに最悪なことに、男が踏ん張ろうとして出した手が、アードの右胸をしっかり掴んでいたのだ…。
「て…っ…めえ…よくも乙女の…よくも乙女の胸を…」
顔を赤らめ、目には涙を溜めながら立ち上がるアードの怒りは最高潮。
「え、あ、ちょ、その、これはだな…」
「許さあぁぁぁぁぁぁん!!このっ!このっ!!このぉぉぉぉっ!!!!」
後ずさる男の顔面にパンチ一発、後ろに倒してから馬乗りになり何度も何度も殴りつける!
痛みのあまり身悶えるワニ男。アードはその腹を二、三発踏みつけたうえに尻尾を掴んで引きずり回し…。
「引ったくり犯はここか…って、一体どうなってるんだ!!」
「た、た、た、助けてくれええぇぇぇ…」
「逃がすかよっ!!」
「ひいっ!!」
「おいやめろ!いくらなんでもやりすぎだ!」
「離せー!こいつバッグをひったくっただけならいざ知らず、あたしの胸触りやがったんだ!離せーっ!!」
…結局、ひったくられたバッグはどうにか持ち主の元に戻ったのだが、
アードにボコボコにされた男はとても取調べができる状態ではなく、とりあえずいったん病院へ搬送される羽目になってしまい、
署にたどり着いたアードはさっそくエルザ署長からお目玉をくらったということだ…。
生活警備課。
「…うん。そらアード、アンタが悪いな」
「だ、だって胸触られたんだよ?胸だよ胸!」
「その気持ちはわからないでもないけど…半殺しにしちゃったら警官として問題だよ」
「それはそうだけどさ…うっ、うう…」
ミウとテムナにやり込められ、泣きそうなアード。
「しゃあないな…なぁミウ、どないする?」
テムナの問いに、ミウはひとつため息をこぼすと、ゆっくり立ち上がりながら答える。
「そうだねー、じゃあ…その悔しさをあたしにぶつけるってのはどう?」
「で、でも……」
「スパーリング。今日は定時で仕事も終わるつもりだし、河原で思いっきりその悔しさをぶつけりゃいいよ!」
「うっ…うわーーーーん、ミウーーーーーっ!!!」
自分を思いやるミウの優しさに、思わず泣き出してしまったアード。
ミウはそんなアードをそっと抱きしめるのだった…。
ラミナ警察署の新しい仲間、アード・レポル。
まだまだ不安は多いけれど、彼女もきっと一人前の警官に育ってくれるに違いない…。
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突っ走り気味なところは若さゆえか。
■出演
アード:http://www.tinami.com/view/691435
ミウ:http://www.tinami.com/view/610063
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