No.691147

地上のエースオブエースと呼ばれた騎士 エピソード8

魔法少女リリカルなのはとソードアート・オンラインのクロスオーバー

2014-06-02 20:32:57 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1217   閲覧ユーザー数:1191

第8話『真実』

 

宿屋は完全にシステムで保護されているからカイルとアスナも油断していた、その油断が結果ヨルコの背中にダガーが突き刺さりヨルコは窓から転落し落ちたところでポリゴンとなって消えた、圏内事件がまた起きてしまったのである。

 

(どこだ!?)

 

カイルはヨルコが消えたのを確認してから辺りを見渡し実行犯を探すと屋根の上にローブをきて顔を隠している人物がおりそいつはここから離れるように走り出した。

 

「見つけた!アスナ!シュミットさんを頼む!」

 

「カイルくん!?駄目!」

 

アスナの呼び止めるもカイルは窓から外へと飛び出しローブ着た人物を追いかける。

 

トッププレイヤーの一人であるカイルは犯人との差をみるみると縮めていきそんななか疑問に思ったことがあった。

 

「ヨルコさんがいうとおり幽霊ならあの場で既に消えることができたはず…なら試すか」

 

そういって左手に冷気が発生しそれを投げるように手を振るうと尖った氷…カイルのユニークスキル『魔法』の初級スキル『ブリザド』をローブ着た人物に投擲する。

 

ブリザドは犯人をとらえたがその手前でシステムにより守られる。

 

(やっぱりシステムで守られてる)

 

動きを止めて捕らえられるかと思っていたのだがシステムに保護されている以上近接戦闘で捉えるしかない、そう考えているとおっている人物は懐から転移結晶を取りだし何処かへ転移しようとしていた。

 

「逃がすか!」

 

そういってステータスの値をフルに使い一気に距離をつめるが…

 

ゴーン!ゴーン!

 

「っ!?」

 

あと一歩というところで転移されてどこに行ったのかは鐘の音で聞くことができなかった。

 

「逃がしたか……」

 

追うことをあきられめて1つ気になっていたことがあったためそれを確認してすると先程の悔しそうな顔はニヤリと苦笑いした。

そして宿屋に帰ってきてアスナ達がいる部屋にはいると突然細剣を突きつけるアスナと先程のヨルコが亡くなったことで恐怖しているシュミットが居り、アスナはカイルだとわかると強張っていた顔がほっとして細剣を鞘に納めた。

 

「もう!勝手に飛び出さないでよ!」

 

「すまん、追いかけようとして」

 

「反省しているなら、よろしい、それで犯人は?」

 

「すまん、転移結晶を使われて逃げられた、運悪く鐘の音と被せてどこに転移したのかもわからない」

 

そうと、アスナは第二の殺人を目の前でやられてその上犯人を取り逃がしたことに悔しい表情をする。

 

「あれは…グリセルダのローブだ…やっぱり売却に反対した俺たちを殺しにきたんだ…幽霊なんだから圏内でPKなんて楽勝だよな」

 

シュミットはあのローブはグリセルダが着ていたもので間違いないと断言するがカイルはあることを訂正する。

 

「あれは幽霊じゃないよ、それならシステムに引っ掛からないしあの時の攻撃も透き通るはずだ…」

 

そうしてさらなる被害者が出た後シュミットとは離れてベンチでカイルとアスナが座った。

 

「はい、これカイルくんの分耐久値そろそろ無くなるから早く食べるなら早めにね」

 

そういって紙に包んだものを渡されカイルは中身はサンドイッチでそして一口食べて飲み込む

 

「うまい!こんな弁当どこで仕入れたんだ?」

 

「…こんなことになると思ったから持ってきたの」

 

「それにしてもこんなの早々見つかるものでは…どこで売っているんだ?」

 

「…売ってない…」

 

「売ってない……っ!?ま、まさかアスナが?」

 

「そうよ、何か悪いかしら?」

 

「いや…攻略の鬼と言われてるアスナが料理スキルとってるとは…」

 

「それどういう意味かしら?」

 

「い、いや…まあなんだ、そういうのは別に悪くないと思うぜ」

 

そういいながらカイルはメニューウィンドウを開けて何かを調べていた。

 

「何やってるの?」

 

気になっていたのかアスナはカイルに聞いてきてそして返答はあまりにもとんでもない言葉だった。

 

「今、ヨルコさんがどこにいるか追跡してんの?」

 

「…何をいっているの?ふざけてるの?」

かなり強めにアスナがいいカイルは少し考える仕草をしてウィンドウを可視モードに切り替えアスナに見せて数秒の硬直の末にアスナもヨルコとはフレンドリー登録しているので確認する。

 

「ヨルコさんが生きてる?え?でも…」

 

「要するに死んだように見せかけたんだよ…カインズさんと同じようにな」

 

困惑するアスナにさらなる追い討ちとばかりにカイルは平然と話す。

 

「か、カインズさんって…それじゃあ」

 

「結構難しいトリックだよ、装備の破壊されるエフェクトと一緒に自分も転移して死んだと錯覚させる…それとヨルコさんはカインズさんの頭文字はKって言ってたよな?」

 

「うん、それは聞いてたから」

 

「それは嘘だったんだよ、確かに頭文字がKのカインズは死んでいたけど頭文字がCのカインズは生きてる、シュミットさんにも聞いていたからなすぐにわかったんだ…後はトリックの方はアスナん所の団長さんに…」

 

「…なんだ、そうだったんだ、それじゃあ誰も死んでいないのね…よかった…」

 

今回の事件で死んだと思われたカインズとヨルコが生きていることに安堵した。

 

「…怒らないのか?」

 

「それは、騙されたとは思うけどこれってやっぱり指輪事件の真相を知るためなんでしょ?それなら仕方ないかな…でも」

 

「カイルくんが黙っていたことについては別です、罰としてご飯奢ってね」

 

「…了解」

そしてレストランにたどり着き注文をして料理が運ばれてきた。

 

「まあ、今回の事件は真相を知るためのことだったんだし…」

 

「そうね、ねえカイルくんは激レアアイテムがドロップしたらどう思う?」

 

「そりゃあ、やったって嬉しく思うけど…血盟騎士団は確かドロップしたひとのものだっけ」

 

「ええ、そうよ、そうしていると結婚に重みがでるの」

 

「アイテムストレージ共通化か…ん?待てよ…」

 

「どうしたの?」

 

「なあ、もしかしたら指輪事件の犯人わかったかも…」

 

「ええ!?どういうこと!?」

 

「確かヨルコさんの話だとグリセルダさんはグリムロックとは夫婦…つまり結婚しているんだよな」

 

「え、ええ、 確かにそういっていたわ」

 

「ならグリセルダとグリムロックのアイテムストレージは共通化しているはずだ…」

 

 

「っ!?それって!」

 

「もしかしたらヨルコさん達はグリムロックによって踊らされているかもしれない!急いでヨルコさん達のところにいこう何か嫌な予感がする」

 

「ええ、そうね」

 

カイルとアスナはテーブルから立ちレストランから急いで出てヨルコ達がいる19層の十字の丘に急行した。

 

「…隊長目標が慌ただしく動き始めました」

 

「それじゃあ行きましょう…まさかあなたと再開できるなんて思わなかったわ…地上のエースオブエース…」

 

まさか、カイル達はつけられているとは思いもしなかった、このとき思いもしなかった。

 

そして19層にたどり着いたカイルはアスナに近場にグリムロックがいるかもしれないから探してくれと頼みアスナはそれを了承して別れてカイルは馬を借りる悠長もないと思いあるスキルを発動させる。

 

「ヘイスト!」

 

自分…もしくは味方の速度を高めるヘイストを使い先程とは比べ物にならない速度で駆けて直ぐに十字の丘にたどり着きそこで見たのは麻痺毒で倒れるシュミットに剣を突きつけられて動けないヨルコとカインズ…ローブをきた三人のレッドプレイヤーだった。

 

「全く嫌な予感が的中したか」

 

そういってカイルは剣を引き抜き構える。

 

「…魔法騎士か」

 

「そういうお前はラフィンコフィンのPOHだよな、それにサザーにジョニー・ブラック…どうする?直に攻略組30人が来るぞ?おまけに二人のユニークスキル使いがいる」

 

「…退くぞ」

 

そういってPOH達はこの場から去っていき三人が見えなくなったのを見て剣を下げる。

 

「またお会いできましたねヨルコさん…それと始めましてカインズさん」

 

「全部終わってから謝りにいこうとしていたんです…といっても信じてはもらえないですけど」

 

「まあ、そんな自分もヨルコさんを疑ってましたけどね…カインズさんが転移結晶で逃げた後ヨルコさんとはフレンド登録してるんこですから…」

 

「カイル…助けてくれて感謝するがどうしてレッドプレイヤーが襲ってくるって…」

 

「いいや、わかった訳じゃなく可能性があったんだ…」

 

そこからカイルは自分が導き出した真相と真犯人グリムロックのことを話した。

 

「そんな…グリセルダを殺したのはグリムロックだったのか」

 

「いや、恐らく直接はレッドに依頼したんだ…多分今回の件もレッドに依頼した…だからラフィコフィがここにきた…」

 

「そんな…」

「まあ、詳しい事情は…本人に聞こうか…」

 

そういってカイルは振り向くとグリムロックと思われる人物とそのグリムロックを拘束するアスナがやって来た。

 

「カイルくん、居たわよ」

 

「あなたがグリムロックさんですね」

 

「やあ、久しぶりだね、みんな」

 

「グリムロックさん…あなたがグリセルダさんを殺したの?なんでよ…なんで殺したのグリムロック!そんなに…奥さんを殺してまで指輪をお金に換えたかったの!?答えてよ!グリムロック!」

 

「かね?金だって…金のためではない……私は、どうしても彼女を殺さねばならなかった。彼女がまだ、私の妻でいる間に」

 

「なら、いったいなんのために?」

 

「彼女は、現実世界でも私の妻だった」

 

グリムロックがいった言葉はあまりにも驚愕な真実でこの場にいる全員が驚愕した。

 

「一切の不満のない理想的な妻だった。可愛らしく、従順で、ただ一度の夫婦喧嘩もしたことがなかった。だが……共にこの世界に囚われたのち、彼女は変わってしまった」

 

妻であるグリセルダを殺害するに至った動機を独白するグリムロックの瞳は、どこか虚ろだった。だが、その場で話を聞いていた人間は誰も同情しようとはしない。

 

「強要されたデスゲームに怯え、恐れ、竦んだのは私だけだった。彼女は現実世界にいたときよりも、遥かに生きいきとし、充実した様子で……私は認めざるを得なかった。私の愛したユウコは消えてしまったのだと」

 

 グリムロックの言葉に込められていくどす黒い感情。そのおぞましさに、ヨルコやカインズはもとより、攻略組プレイヤーである筈のシュミットやカイルやアスナでさえも、凍りつくような寒気を覚えた。

 

「ならば……ならばいっそ合法的殺人が可能なこの世界にいるあいだにユウコを!……永遠の思い出のなかに封じてしまいたいと願った私を……誰が責められるだろう?」

 

 まるで、自分のしたことに正当性があるかのように開き直り、勝手な論理をのたまうグリムロック。そんな常軌を逸した思考のグリムロックに対し、いち早く我に返ったカイルが口を開く。

 

「そんな理由で……あんたは奥さんを殺したってのかよ!?」

 

カイルも今まで様々な歪んだ犯罪者を見てきたがグリムロックのような人物ははじめであり怒りを露にしている。

 

「十分すぎる理由だ……いつか解るよ探偵くん、愛情を手に入れ、それが失われようとした時にはね」

 

「いいえ、違うわグリムロックさん」

 

「アスナ?」

 

「あなたが抱いている感情は愛情なんかじゃない…ただの所有欲よ!」

 

「っ!!」

 

グリムロックは膝をつきそしてヨルコ達がグリムロックに近づいていく。

 

「……カイルさん。この男の処遇は、私達に任せてもらえませんか?」

 

ギルドの問題はギルドがかたをつけるということなら大丈夫だろうと思い頷こうとしたその時だった

 

「動くな!」

 

突如三人の鎧をきたプレイヤーがカイル達を囲み何事かわからないカイル達は困惑するなか一人の茶髪のショートヘアで軽装の女性プレイヤーがゆっくりと近づいてきてそれを見たカイルは驚いた。

 

「話はすべて聞かせてもらいました、グリムロック及びヨルコ、カインズ、シュミットは逮捕、連行します」

 

あまりにも身勝手に決めてアスナが反論した。

 

「ちょっと!いきなり出てきてかってにきめないでくれませんか!?あなた、何様なの!?」

 

「私達、軍に楯突くのですか?それならば公務執行妨害であなたも逮捕しますよ?」

 

このままではアスナまで捕まるという事態になれば攻略にも支障がきたすそれにより引くことしかできなくなるが黙っていたカイルが口を開けた。

 

「他人の事情なんて無視して自分の正義を押し付ける…それはお前が一番嫌いなことじゃなかったのか?セレス…」

 

セレス…カイルがゼスト隊に入る前の訓練校で同期でカイルに続いて次席の実力を持っており、カイルとはコンビなども組んでいた。

 

そんなセレスを知っているカイルだからこそ一番嫌いなことをしていることに見過ごすわけにはいかなったがカイル自身彼女に会わせる顔がなかったとも言えた。

 

「何をいっているのかしら?私達が正義なのよ?でもあなたには正義なんて口にしてもらいたくはないけど…お父さんを見殺しにしてノコノコと生きてるあなたには元エースオブエース…」

 

「……」

「ちょっとあなた!カイルくんとは知り合いみたいだけどそんな言い方ないじゃ「良いんだ!」カイルくん…」

 

「俺は彼女にたいして罰せられても可笑しくなかったのだから…」

 

「…まあ、今は仕事だからあなたに構っていりないの」

 

「君が隊長みたいだね…黒幕は私だ捕まるのは私だけでいい」

 

「……ならば他の三人には同行ということで事情聴取します連れていけ」

 

「はっ!」

 

そういってグリムロック達は軍に連行されていき残ったのはカイルにアスナ、そしてセレスだった。

 

「カイル…もしあのときあなたじゃなくあたしだったらお父さんを見殺しになんかしなかった」

 

そう言い残して…セレスは軍と一緒に着いていき…残ったのは二人だけになった。

 

「…どうしょっか…」

 

「カイルくん…そんなに気にしなくても大丈夫だよ…カイルくんは一所懸命に頑張ってる…」

 

「そうだな…ありがとう」

 

(セレスをあそこまで歪ませたのは俺たちゼスト隊なんだよな…すみません、ゼスト隊長…俺たちのせいで娘のセレスがあんなになってしまいました)

 

「…それじゃあ私達も帰ろっか」

 

そういって町に戻る帰路に歩こうとしたときカイルに呼び止められ指を指した方向には死んだはずのグリセルダが立っており一瞬何が起きていると思ったが次の瞬間居なくなっており二人して呆然とした。

 

「…ありがとうってお礼してくれたのかな?」

 

「多分そうだと思う…よし、ねえカイルくんフレンド登録しよっか」

 

「ん?そういえばやってなかったな、まあそれはご飯食べながらしようぜ…食べ損なったし」

 

「ふふ、そうだね」

 

そういってカイルたちも十字の丘を後にしていくのであった。

 

あとがき

 

どうもこんにちわ

 

ヒースクリフ「ラーメン…」

 

あのどうしたのさ

 

ヒースクリフ「圏内事件といえば50層であのラーメン擬きを食べるところではないかそれがないとはどういうことかな?」

 

あーまあそれメインじゃないからね、それと新キャラ…まさかのゼストの娘勿論武器は槍だよ

 

ヒースクリフ「ふむ、カイルくんとはかなりの不仲のようだな」

 

一方的ですけど…それと次回は遂に74層編です…ようするにあれです!

 

ヒースクリフ「期待してみてくれたまえ」

 

それでは次回にお会いしましょうさようなら!

 

ヒースクリフ「やはり、ラーメンを出さなかったのはどうかと…」

 

だからそれもういいじゃん!


 
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