激闘の末、遂に一刀は絶頭を撃破する事に成功した!!!
管理者界の天下無双、『異次元の呂布』こと絶頭、骸漸は笑いながら負けを認めたが
その笑いはすぐさま消えることとなってしまうとは思っていなかった……………
終節 〜お前が受け継げ!〜
絶頭「はああぁぁぁ〜………
くそ〜負けたぁ〜!悔しい〜〜!!!」
絶頭は仰向けに寝転がり、血を流しながら悔しさを身体全体で表現していた
一刀「そういや………負けたことなかったんだっけ?」
一刀は苦笑いをしながら『極死の剣』をしまった
絶頭「そうだよ〜………
負けるってことがこんなに悔しいものだなんて知らなかったよ〜」
絶頭は心底悔しそうな表情で答える
一刀「悔しさは戦いで必要なことさ
勝って成長するのは勿論、負けて成長することもあるんだよ」
一刀は絶頭に少しずつ近づいていく
絶頭「負けて成長か…………なる程ね…………
納得したよ、確かに悔しさやこの勝利に拘る気持ちは負けてから初めて気づくものだもんね」
絶頭も座り直してから一刀に言う
一刀「だろ?この世に勝ちしか知らない者は大切なモノが分かっていない人でもあるんだ
俺は産まれてきてから負けてばかりだった…………勝ったことなんて掌で数えられる程しかない
俺はそれ程の『敗北者』だったんだ」
一刀は制服のズボンのポケットに両手を突っ込み空を見上げた
空は戦闘とは思えない程の碧く美しいものだった
一刀「だけど、俺はその敗北から色々なことを学んだよ
だから今の俺、今の北郷一刀がいるんだ………
少し前の俺は皆に嘘をつき、自分の剣術を隠していた
嘘により弱いことを隠し、騙していた…………とてつもない罪悪感で……そして目の前で多くの兵が乱世で死んでいく………
同じ同胞達が………仲間達が死んでいく………これも一つの敗北だったのかもしれないな……」
愛紗「ご主人様…………」
桃香「ご主人様……………」
鈴々「お兄ちゃん…………」
最初出会った三人は少し苦しい表情をしていた
一刀「だけどこんな俺にも仲間が出来た………愛紗や桃香、鈴々……
そして平和を手にした時には雪蓮や蓮華、華琳と出会えた
これは勝利と敗北、どちらも経験したからだよ」
雪蓮「一刀………」
蓮華「一刀……………」
華琳「一刀…………」
一刀「だから負けたっていいんだよ
次に繋げていけばね………華琳には『次ばっかりに頼ってたら能無しになる』って一喝されたけどね」
一刀は苦笑いをしながら言った
華琳「もう………今あの時の事を言わなくても………」
華琳は悔しそうな表情で呟いた
左慈「流石は覇王………言うことがエグいな………」
左慈はボソッと言った
絶頭「『負けてもいい』っか……………何十年ぶりかな、そんな単語を聞いたのは………
否定過激派に所属してからかな………なんか懐かしいなぁ………
それからだな、闘いが楽しくなくなっちゃったのは………」
絶頭は遥か遠くを見ながら言った
そして絶頭は腰にぶら下げている『龍終』を鞘ごと引き抜いた
絶頭「天下無双の者が持つに相応しいこの最強の刀………『龍終』…………
僕は今この瞬間負けちゃったから天下無双とは程遠い………」
絶頭はゆっくりと『龍終』を一刀に捧げた
絶頭「お前ならこの『龍終』を扱う資格がある
一刀、僕の代わりにこいつを使ってやってくれないか?」
一刀「うえっ!!?お、俺がか!?」
一刀は素っ頓狂な声を上げた
絶頭「僕を負かしたのは一刀、お前が初めてなんだ
この刀を受け継ぐ素質、資格、強さ………全部揃ってる
お前なら扱えるはずだ」
一刀「だけどそれは………お前の得物だろ?」
一刀は冷静に対応する
絶頭「負けちゃった僕にはもう持つ資格はないから
そんなこと言うなら一刀だって得物自体ないじゃん」
一刀「うっ…………いや……俺は『死の剣』があるし………」
一刀は痛いところを突かれ、もどりながら言う
絶頭「妙に謙遜するなぁ……この外史の王しちゃあ随分と粘るね」
絶頭はフラフラしながら起き上がり『龍終』を突き出す
絶頭「日本刀だし使いやすいよ?」
一刀「そうどけどさ………」
一刀がまた断ろうとしたその時だった
晩禍「くたばれ、クソガキが………」
ピュンッ!!
ザシュッ!!
一刀「っ!!?」
桃香「えっ…………………?」
春蘭「なっ!!?」
絶頭「がふっ!!?」
突如絶頭が斬りつけられ、大量の血を吐き出したのだ
一刀「骸漸っ!!!」
一刀は絶頭に駆け寄ろうと駆け出した
宝鈴「ふっ!」
ズズズズズッ!!
一刀「っ!!?」
一刀が駆け出した瞬間、宝鈴が絶頭の近くに『闇行』を出現させたのだ
秋蘭「何故『闇行』を?」
宝鈴の『闇行』らしき物を見た瞬間、于吉は血相を変えて叫んだ
于吉「っ!!!あれは『闇行』ではありません!!
あれは異次元空間へ直接繋げる『無行(むこう)』といわれる『禁止術』です!!」
左慈「っ!!!まずいぞ!!絶頭が!!」
絶頭は致命傷の傷を負ったまま『無行』に引きずり込まれかけていた
絶頭「……ごふ………これが……否定過激派……………か……」
絶頭は笑いながら呟く
一刀「骸漸っ!!!掴まれっ!!!」
一刀は必死に手を伸ばしながら駆け寄る
だが、絶頭の身体の半分が『無行』に入ってしまっていた
絶頭「……………一刀」
一刀「ん!?」
絶頭「……受け取れ…………」
絶頭は手に持っていた『龍終』を鞘にしまい、一刀に投げた
一刀「っ!!!骸漸!!」
絶頭「………『龍終』を……頼んだぞ…………」
一刀は『龍終』を受け取り、再び手を伸ばす
一刀「骸漸っ!!!駄目だーーー!!!」
絶頭の殆どが『無行』の中へ消え始め、最後に絶頭は
絶頭「お前が受け継げっ!!!北郷一刀ーーー!!!」
と、言い残し『無行』ごと消えていった
一刀「が、が、骸…漸………………」
一刀は力が抜け立ち膝をした
思春「于吉!絶頭を助けられないのか!!?」
思春は于吉に詰め寄る
だが于吉は首を横に振り
于吉「それは私でも出来ません……
『無行』は先程仰ったように『禁止術』なのです……
万が一『無行』を使ったとしても異次元空間は無数の成れの果ての空間の集合体……
そこから一点集中して探すことは不可能です」
紫苑「そんな……………」
左慈「ほぼ死亡確定だ…………
異次元空間に飲み込まれたら、宝鈴のように『禁止術』を使うしかないんだが………ある区域まで侵入しちまえば『禁止術』すら使えない暗黒の世界になっちまう」
最早ここにいる皆が考えたこと………
絶頭が死亡した、という事実だった
一刀「くぅ………ううぅ…………
宝鈴ぃぃぃぃぃぃーーーっ!!!!」
ゴォンッ!!
蒲公英「にょわぁっ!!?」
美羽「ぬ、主様の周りのの大地が!」
一刀が怒りを露わにして叫ぶと、大地に亀裂が入り砕かれ始めた
一刀「お前には情ってもんがねぇのかぁぁぁぁっ!!!!」
一刀は宝鈴に叫ぶ
宝鈴「お黙りなさい、北郷一刀!
次々と『ゴミ』を増やして………面倒臭いのこの上ないです……」
一刀「………お前…仲間のことを『ゴミ』だと!!!?」
一刀の怒りは宝鈴の言葉により更にヒートアップしていく
宝鈴「我々否定過激派の鉄則ですよ
『戦えぬ者・使えぬ者は全てゴミ』
これを守れぬ者は即刻抹殺刑です
勿論戦力が低いクズもです」
宝鈴は呼吸をするかのように過激派の条例を話していく
それは余りにも無残で耳を塞ぎたくなるような内容であった
つまりヘマをした者、勝負で負けた者、戦えるが戦力にならない者は即刻始末されていくのだ
夜減児や襲は一刀に消し炭にされてしまったが、もし一刀が留めをささずに生かしておいても恐らく宝鈴や晩禍が殺していたのだろう
今回の絶頭がいい例だ
一刀が留めをさしていなかったため、晩禍が致命傷を負わせ宝鈴が脱出不可能の異次元空間に放り込む………
正に効率の良い抹殺…………
この発言に一刀は遂に
ブチッ!!
一刀「お前の…………お前等のほうが……………」
頭の中の何かがキれ
一刀「ゴミクズ以下だろうがぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
ギュォォッ!!
ゴォンッ!!
怒りが頂点に達した!
一刀の周りの大地が次々と陥没し始めた
音々音「な、なんですと!!?」
恋「ご主人様………怒ってる……
恋……怒ってるご主人様、怖い……………」
春蘭「私も………鳥肌がたってしまった………」
雪蓮「手汗や冷や汗が止まらないわ…………」
華琳「あれが一刀の激怒…………」
皆一刀の怒りに震えていた
いつも皆に笑顔で接し、振舞っていたあの一刀が完全にキレていたのだ
一刀「覚悟しろ宝鈴っ!!!跡形もなく消し飛ばしてやるっ!!!」
一刀は握った拳を構えた
宝鈴「そうなるのは貴方方ですっ!!!」
ギュォォッ!!
宝鈴はドス黒い『邪闇気』を吸収し始めた
そこへ
于吉「北郷さん………私もお手伝い致します」
于吉は険しい顔をして一刀の隣に立つ
一刀「于吉…………………」
于吉「断られてもご一緒致しますよ
宝鈴は必ず黄泉の国に送らなければなりません」
ギュォォッ!!
于吉も気を溜め始めた
一刀「……………宝鈴と一緒に消し飛ばしても知らねぇからな………」
一刀は冷酷な目付きをしてすぐさま宝鈴へ目線を戻した
于吉「……気をつけます…………(かなり精神が不安定ですね………
少し補助をしないとかなり危ないですね………)」
宝鈴「魔人の出来損ないめが………
幻術師の恐ろしさ………身にしみて分からせてやる…………」
遂に幻術師VS聖なる魔人&妖術師の戦闘が始まる!!!
第四章‘聖なる魔人、現る’
……終……
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一刀VS絶頭の勝負が遂についた
勝ったのは『聖なる魔人』である一刀であった!
一刀と絶頭は戦いの勝ちと負けについて談笑していたが
あることを切欠に一刀がついに!!?