No.690720

つり乙~いーじーるーと(終わってなかったよ)~

rineさん

つり乙2が出るとな。
なので久々に頑張って更新しようと思った今日このごろ(リハビリ気味で短いですが)
小倉朝日ちゃんの出番は……フィリア女学院ではありません(代わりに紅葉が従者に)
つり乙2の現状での感想:才華くんと父親との確執……もはやトラウマレベルやん(これはひどい)

2014-05-31 23:56:32 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:3374   閲覧ユーザー数:3271

 

(。・ω・)ノ 1! (。・ω・)ノ 2! (#・ω・)ノ 3!! (。#・д ・)ノ始まりだぁい!!

 

 ~大蔵朝日の華麗なる一日……勿論嘘ですよ?~

 

 

 

 

「……とても混沌(うー・にゃー)とした夢を見た気がする」

 

 ベッドの上から身を起こし、外を眺めながら今まで見ていた夢についてボヤク。

 自分が女で、名前が朝日で、駄目だよお兄ちゃんで、りそながフリーダムで……いや、りそなは割りといつも通りだ。

 夢。明晰夢。胡蝶の夢。というより悪夢。愛とか覇道とかブラコンとかシスコンとか。

 

「そうだ。今日の夕食の献立はとんかつにしようかな……」

 

 夢は関係ない。なんとなく見上げた空に浮かぶ雲の形から連想しただけ。

 

「もうすぐ春かぁ……」

 

 人によっては未だ冬というのかもしれないが、暦上は既に春だ。

 きっとそんな夢を見てしまうのも仕方ない季節だからだろう。

 

「よし! 起きようか。朝食の準備をしなきゃ」

 

 気合を入れ、布団から出る。

 今見た夢はとりあえず無かったことにした。

 

 

 

 

――ここでCMが入ります。今回の提供は桜小路ルナ様の(以下ry)

 

 

 

 

「――異議あり! あれっ、意義あり? いえいえ、やっぱり異議あります!!」

 

 夕食時に妹のりそなが急に騒ぎ出した。

 今日も大蔵家のお偉いさん達はいないので2人で食事。

 なのでりそなも食事時に騒ぐというマナー違反など気にしない。

 ちなみに今日の夕食の献立はイベリコ豚のとんかつに、滋賀のしじみを使ったお味噌汁である。

 

「何? とんかつの量? 駄目だよ、りそなは最近あまり動いてないし、食べ過ぎは……」

 

「まぁ、冬でしたし……って、誰が妹の脂肪の話をしましたか!? 違います! 具体的にはFDと続編並に意義が違います!」

 

 ちなみに自分は毎日の炊事洗濯等で十分なカロリーを消費しているので割りと無問題(モーマンタイ)だ。

 そして具体例というか例えがよくわからない。

 りそながチクタク、リアリア、エセプラ、ラブレボと、単語を並べ意義を語る。

 が、その辺はどうでもいいので割愛する。

 

「ごめん。10秒でわかるようにまとめて。はいドーン」

 

「ならば問おう! なぜ、なんで、どうして!」

 

 そながこちらに向かって声を荒げる。

 その表情を言語で例えるならば必死であり決死であり……ついでに瀕死。

 

「――なんで既に春まで時間が進んでいるんですかぁ!? 妹との3年アニバーサリー的なイベントは!?」

 

 はい、先月無事に終了しました。

 それと10秒経過しました。

 

「――その際にあった『お兄ちゃん大好き! お返しは私をプレゼントです。とりあえず結婚して下さい』は!?」

 

 はい、無事に流しました。

 それと近親恋愛は反対です。

 

「――なんで妹イベントはこんなに端折られてるんですかぁぁ!?」

 

 はい、きっと仕様です。

 残念ながらりそなの冒険の書は端折られてしまったようです。

 

「――これが原作と二次創作の差かぁぁ!?」

 

 はい、とってもメタです。

 既に結果が見えている箇所は省略されてしまうんです。

 

 

 

 

――ここでCMが入ります。今回の提供は桜小路ルナ様の(以下ry)

 

 

 

 

 原石とは磨かなければ本当の価値はわからない。見えてこない。示せない。

 人生の先達者はソレを見つけられるように様々なカリキュラムを作った。

 無論、ソレを見つけられるとは限らない。進み過ぎた道は幾重にも枝分かれしている。

 また、対象にとっての絶対なる一があるとも限らない。複数の物がそれなりに等しい可能性もある。

 そして逆に何も無い可能性も。

 

(だが、ソレは本当に無い、としたらの話だ……)

 

 上に立つ者として、ソレを見つけるのもソレと同義である。

 だが、ソレはこの際どうでもいい。

 

(皮肉だな。他人の私が理解できるなんて……いや、他人だからこそ、か……)

 

 今年設立したフィリア女学院日本校の入学式。

 舞台で挨拶という名の独演をしている学院長代理という男性に目線を向け、心の中に彼の弟を思い浮かべる。

 舞台の彼は弟の無能さをまるで公開処刑の如く裁くように語る。

 私は彼が気付けなかった弟の才能を知っている。

 

『彼の弟のことを知らなければ、彼のことを実力主義者とそれなりに認めていただろう』

『彼の弟のことを知っていれば、彼のことを教育者として認めてすらいなかっただろう』

 

 だが、もっと違う冷めた目線で見てしまったのだ。

 彼の妹が言っていた言葉。

 

『上の兄の女性版』

 

 ソレが何となく引っかかった。

 才能。実力主義。なるほど、そこは共通だ。

 それなりの資産を持っており、自他共に厳しい。なるほど、それも共通だ。

 だが、ソレだけだ。

 なので自分との共通点を探してみることにした。

 彼の妹が似ているといったのだ。

 おそらく深層心理に近い部分、無意識下で感じた直感。

 少しばかり彼らの家についても調べてしまったのはご愛嬌だ。

 そんな目線で彼の演説が如き挨拶を聞いていたが故にわかった。

 ……そう、気付いてしまった。

 

(同じ、か……確かにそうだ)

 

 ならば、彼らが言葉を交わしたところで、結果は見えている。

 ならば、彼が結果を見せ付けた場合はどうだろうか。

 

(恋のキューピット、というにはおぞましいが……)

 

 才有る者、気付いた者としての責務が1割。

 堂々と演説する同属に対する嫌味が2割。

 自分自身の未来への先行投資に3割。

 友人として、彼の応援に4割。

 

(ふん、幸いに応募した作品には自信がある。ならば……)

 

 早くて数ヵ月後にはあの傲慢男の鼻を挫けるということ。

 あぁ、これからの学院生活が楽しく思えてきた。

 どこか冷めるような笑みを浮かべ、従者の紅葉、友人たちと共に式場を後にする。

 

「他人の事を言えた義理ではないが『ああ』は成りたくないな」

 

 自分自身の可能性。選んだ未来(みち)の先の一つ。

 

(私も大人になろう。広い視野を持とう。沢山の経験を積もう。そして……)

 

 いつか、自分自身が納得できる誇れる未来(こたえ)を見つけよう。 

 


 
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