No.69071

TOS×恋姫無双 別外史二話 ロイド、大徳と出会うとの事

さん

どもども。前回の作品が短いように感じたので少し長く書いてきました。ちなみにロイドの進む外史とクラトスの進む外史は同じ時間で進行していると言う設定です。だから同じ世界で親子が再びぶつかり合う事になるかもです。
今回は卑弥呼に導かれたロイドがどうなったのかを書きました!感想・または誤字がありましたらご報告をおねがいします! 
ではでは!

2009-04-17 02:28:50 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:3287   閲覧ユーザー数:2961

ロイドが外史の扉をくぐり抜けた数分後。

 

卑弥呼は一人、あの歪な空間に一人でいた。

 

その目はどこか遠くを見ているような目でもあり、誰かを見守っているような目でもあった。

 

「(ロイドなるオノコ・・・あやつがどのような外史の道を進むのか。さて、見物であるな。)」

 

と、卑弥呼が少年の行く末を考えていると。

 

バリバリバリバリィン!!(空間をぶち破る音)

 

「よいしょっとぉ・・・あらん?卑弥呼じゃな~い。やぁっと見つけた~ん!」

 

「む?おお!貂蝉ではないか!」

 

今この瞬間、ある意味で最強のタッグが誕生してしまった。

 

方やブリタ○アの皇帝様。兼、某人造人間。

 

方やマス○ーガン○ムの人気パイロット。

 

次元をも超越し、割とポピュラーな人物が夢の競演を果たした・・・事はさておき。

 

「お主、この空間で何をしていた?・・・まさかわしを差し置いていいオノコ狩り・・・もといオノコを探していたのではないだろうな?」

 

「あら~ん、それはお互い様じゃないのぉ~?」

 

「ふっ・・・確かにそうやもしれんな・・・?」

 

と、卑弥呼は自重するように静かに笑った。

 

「・・・あらぁ?珍しいんじゃないのぉ~?そんなにあっさり認めちゃうなんて?」

 

「別に隠す必要もあるまい?・・・なあ、貂蝉?」

 

「・・・そうね。私はあの人・・・クラトス・アウリオンを連れてきたわぁ~。」

 

「わしは・・・ロイドなる少年を連れてきた。」

 

「ロイド・・・ああ、あたしが連れてきた人の息子じゃな~い?」

 

と、貂蝉は分かっているのか、わざとらしくそう言った。

 

「楽しみじゃな~い?・・・あの二人が、親子がどんな世界を広げていくのか・・・」

 

「わしは思うわ。あの二人なら・・・どう歴史を動かそうが武将達の死には変わりない世界を、いともたやすく変えられる事を・・・な。」

 

「そうねぇ・・・できることなら、誰も死なせない、悲しい思いをしないで済む世界がいいに決まってるもの。」

 

貂蝉はそう言うと、何とも言えないのかもどかしそうにため息をついた。

 

「だが忘れるな。わしらは・・・」

 

「傍観者・・・でしょ?分かってるわよぉ~そのくらい。」

 

そんな事は愚問だ、というように貂蝉は答えた。

 

「忘れていなければ良いが・・・その役目を果たす事こそ我らが役目・・・」

 

「その役目を・・・私達は全うし、その行く末を見守る・・・。そして願わくば・・・貴方達の選んだ舞台が、幸福であらん事を・・・」

 

そして二人の漢女は、歪な空間の奥へ行ったかと思えば、そのまま姿を消してしまった。

 

そして、卑弥呼の手によって外史に飛ばされたロイドはというと。

 

「う、うわぁ!何で俺落ちてんだぁ!?」

 

やはり父親と同じ目にあっていた。ちなみに同時刻、本編では書かれていなかったがクラトスがこの時クシャミをして「誰かが噂をしているのか・・・?」と、考えたのはここだけの話である。

 

と、そんな余談をかましている内にロイドの重力加速度はどんどん上昇。

 

命のタイムリミットも後僅か。

 

「こんなとこで死ぬかっつーの!何かねーのか・・・」

 

とロイドは自分の懐を漁り始めたが、フラノールの雪ウサギ、クラトスからもらったペンダント(おいコラどうやって)、後は各種グミしかなかった。

 

「うわー・・・マジで死ぬかも・・・」

 

と、諦め始めていたその時。ズボンのポケットに何やら感触を感じ、探ってみると。

 

「こ、これウィングパックか!た、助かったぜ!」

 

ウィングパック。これがあれば中にレアバードと呼ばれる機械を簡単に出せる。仕組みを説明するとかなり細かい話も入ってしまうので短絡的に言えばその機械に乗れば空を飛べるのである。

 

「ダメでもともとだ・・・頼むっ。出てくれよ!」

 

と、縋る様にロイドはそう言ってウィングパックを思いっきり放り投げた。

 

そしてボン!という音と共にレアバードが現れた。

 

「よっしゃあ!後は乗るだけ・・・って」

                              

皆さんはお気づきだろうが、ロイドはウィングパックを思いっきり放り投げたのだ。

 

そう。思いっきり。

 

結果、過剰に力を加えられ投げられたレアバードはロイドから離れ、出てきた後も重力によってそのまま落ちていく。

 

「何でこうなるんだぁーっ!!」

 

このままではこのままロイド外史編・バッドエンド・・・。「になってたまるかぁーっ!裂空斬!」

 

と、ロイドはどうやってかは定かではないが剣を引き抜き、体を縦に回転させ前進しながら(本来では)敵を切り裂く特技裂空斬を放った。

 

もちろんレアバードを破壊するために行なった訳ではなく、レアバードのいる所まで進むためだ。

 

「(くっ・・・間に合うか!?)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロイドが落ちている真っ最中である頃。

 

「ほらぁ~二人とも早く早く!」

 

「桃香様。お一人で先行されるのは危険です。」

 

「そうなのだ。こんなお日様いっぱいの時に流星が落ちてくるなんてどう考えてもおかしいのだ。」

 

三人の少女がいた。

 

一人は先ほど二人より先に進んでいた桃色の髪をした少女。

 

一人は先行く少女を待つようにいう長く美しい黒髪を持つ少女。

 

そしてもう一人は見た目から「元気いっぱい」という表現が似合いそうな赤い髪の少女だった。

 

「鈴々の言うとおりです。もしやすると妖の類かもしれません。慎重に進むべきです。」

 

「そうかなぁ~?・・・関雲長と張翼徳っていう二人のすっごい女の子たちがそういうなら、そうかもしれないけど・・・」

 

と、少し彼女達のいう言葉を信じるもののまだどこか好奇心が見え隠れしていた。

 

「お姉ちゃん、鈴々たちを信じるのだ。」

 

「そうです。劉玄徳ともあろうお方が真っ昼間から妖の類に襲われたあっては、名折れというだけでは

すみません。」

 

彼女達も折れずに何とか考えを改めなおしてもらおうとしている。

 

「う~ん・・・じゃあさ、皆で一緒に行けば怖くな・・・「うわぁーっ!!」

 

「!?誰だ!」

 

「愛紗!上なのだ!」

 

と、鈴々と呼ばれた少女に従って上を向くと、鳥とも形容できる「何か」がバランスを崩して落ちているようだ。

 

「誰か人が乗ってるみたい・・・愛紗ちゃん!鈴々ちゃん!いこっ!」

 

「ちょ・・・桃香さま!?」

 

「まってなのだー!」

 

と、桃香という少女を追うようにして、二人もその鳥のような物があのままでは落下するであろうという場所へむかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くそっ・・・!乗れたのは良いけど燃料ねえじゃねえか!?」

 

それも当たり前である。

 

この世界にはレアバードの燃料であるマナという大気中に含まれるエネルギーが無いからである。

 

「まずいぞ!おちるっ!」

 

と、ロイドがそう叫んだ瞬間にはドーンッ!という音と共にレアバードは落下した。

 

「いてててて・・・・・・」

 

とりあえずレアバードに乗っていたロイドには怪我は無いようだった。

 

「(つーかエクスフィアが無かったら絶対に死んでたな・・・)」

 

とりあえずロイドは今この場にいるはずも無い卑弥呼に死んどけと祈っておいた。

 

「ここ・・・どこだよ・・・?」

 

見渡す限りの広大な山々と大地。

 

そこには人の居る気配はしなかった。

 

「何か誰もいなさそーだし・・・とりあえず歩こうかな・・・」

 

「あ、あの~・・・?」

 

「・・・?」

 

と、急に声がしたので振り返ってみると。

 

「え、えーっと・・・だ、大丈夫ですか?」

 

なんだかおずおずした様子でいた少女がいた。心底自分の心配をしてくれているかのように見える。

 

「(・・・なーんかこの人、コレットみてーだなー・・・)」

 

大きくて、まっすぐな瞳をロイドに向けている。

 

コレットとは少し違うような感じだが、本質は似ているとロイドは思った。

 

「ああ。心配してくれてありがとな。」

 

と、自分を心配してくれている少女にとりあえず礼を言った。

 

「ああ~・・・よかった~・・・」

 

「ところで少し聞きたいことがあるんだけど・・・」

 

「はい?」

 

「・・・ここってさ。どこだ?」

 

「へっ?」

 

「なんか卑弥呼とか言うおっさんが外史ってところに連れてってくれるって言ったから扉くぐりぬけて・・・気付いたら空の上にいたんだけど・・・ここはシルヴァラントか?それともテセアラか・・・ってあのおっさんそういえばここは違う世界とか言ってたっけか・・・?あぁ!クラトスはどこだ!?」

 

「・・・・・・」

 

なんだかよく分かってないような様子で少女はロイドを見ていた。

 

「・・・?」

 

「・・・・・・??」

 

と、お互いにクエスチョンマークを飛ばしている。

 

「えーっと・・・?」

 

ロイドは自分の言ってることが通じていないと分かったのか、言葉を濁している。

 

「・・・と、とにかくさ。ここどこだか教えてくれないか?」

 

と、ロイドがたずねると。

 

「ここは幽州啄郡。五大山の麓だ。」

 

と、桃色の髪をしている少女の代わりに黒髪を靡かせている少女が答えた。

 

「・・・ゆうしゅうたくぐん?」

 

初めて聞く場所だ、とロイドは思った。

 

「それにしても・・・お兄ちゃん変な格好してるー。」

 

と、今度は赤髪の小さな少女がそう言った。

 

「な、なんだとー!?一応気に入ってんだぞー!?」

 

「・・・面白いとかはさておき、珍しい服だよねー。」

 

「ふむ、確かにそうですな。」

 

と、少女三人はロイドの服を物珍しそうに見ている。

 

「?そうか?こんなのドワーフに頼めば作ってくれるぜ?」

 

「どわーふって何?」

 

「へっ!?」

 

「それにさっきから私の知らないことばかりー。・・・お兄さん、一体何者なのかな?」

 

「な、何者って言われても・・・ていうか、あんたって一体誰だ?」

 

自分の中の「人に物を尋ねる時は、まず自分から名乗ったらどうだ?」と言うセリフは言わなかった。

 

「(というかそもそも俺そんなに怪しい格好してんのかなぁ・・・?)」

 

なんだか自分が変だと思い始めてきたロイドはたまらず。

 

「あぁー!やっぱ俺から名乗るっ!俺はロイド。ロイド・アーヴィングっていうんだ。」

 

「ろいど・・・あーびんぐ?」

 

「違う違う!アーヴィングだ!」

 

「アーヴィング?」

 

「そうそう!」

 

と、軽い発音練習を始めたロイドと少女だった。

 

「ところで、あんた達は?」

 

「私は劉備!字は玄徳!」

 

「鈴々は、張翼徳なのだ!」

 

「関雲長とは、私のことだ。」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」

 

と、ロイドは驚愕を隠せないのか、間の抜けた表情でそう言った。

 

「(劉備って・・・あの劉備か!?それに張飛や関羽って・・・?まさかあのおっさんの言ってた外史ってまさか・・・?)」

 

ロイドは卑弥呼が言ったことを少しづつ理解してきたようだ。

 

「たぶんここって・・・三国志の世界なのか?」

 

「・・・?さんごくし?」

 

「あぁ、いや。こっちの話だよ。・・・ところで聞くけど、本当にそんな名前なのか?」

 

「うん!鈴々なのだ!」

 

そう元気にたずねる張飛にたいしてロイドは・・・。

 

「すっげー!本物の劉備だよ!それに張飛や関羽にも・・・俺すっげー!ほんとに会っちまったよ!あぁ、そうだ!握手してくれないか!?」

 

「えぇ!?う・・・うん?」

 

さらにハイテンションになっていた。

 

「おっしゃー!ありがとなー!!」

 

と、ロイドは劉備の手を両手でがっちりつかんでぶんぶんしまくる。

 

「関羽さんに張飛さんも!」

 

「あ、あぁ・・・」

 

「鈴々もあくしゅー!」

 

同様に関羽や張飛にもぶんぶんしまくるロイドだった。

 

「それはそうと・・・聞いてもいい?ロイドさん。」

 

「ロイドでいいよ。何だ?」

 

「えーっと・・・じゃあ、ロイド。どうして空から降ってきたの?」

 

「え?ああ。それは・・・まあなんというか・・・おっさんに飛ばされたから?」

 

「・・・なんで私たちに聞くの?」

 

「・・・ごめん。」

 

何故か謝ってしまうロイドであった。

 

「んー・・・じゃあさ、出身は?」

 

「イセリアって所だ。」

 

「いせりあー?・・・そんな邑あったけ?」

 

「いや。聞いたことが無いな。どこの州だ?」

 

「しゅう・・・って何だ?」

 

「さっき言った幽州とか、荊州とか、徐州とか。」

 

「(・・・やっぱここって、三国志の世界だよなぁ・・・)」

 

と、さすがに一つの州は知っていたのか、ロイドは改めてそう思った。

 

「ねえねえお兄さん。もしかしてこの国のこと、何も知らないの?」

 

「知らないっていうか知ってるって言うか・・・」

 

と、ここでロイドは思った。

 

「これが・・・時を、時空を越える力ってやつか?」

 

「・・・?どういうことなのだ?」

 

と、張飛が尋ねてくる。

 

「要するに、昔にも未来にも行ける力って事かな?」

 

「やっぱり・・・思った通りだよ!愛紗ちゃん!鈴々ちゃん!」

 

と、その言葉を聞いた途端、劉備がいきなり瞳をキラキラ輝かせながら身を乗り出してきた。

 

「この国の言葉をぜんぜん知らないし、私たちの知らない言葉を使ってるし・・・何より!服が変!」

 

「それは言うなっつーの!」

 

「この人はきっと天の御使いなんだよ、きっと!この乱世の大陸を平和にするために現れた天使さまなんだよ!」

 

「(人の話聞いてねーな・・・ていうか俺、クラトスに会いにきたんじゃあ・・・?)」

 

と、心の中でそう呟くロイドであった。

 

「管輅が言っていた天の御使い・・・あれは似非占い師の戯言では?」

 

「うんうん。鈴々もそう思うのだ。」

 

「でも、管輅ちゃん言ってたよ?東方より飛来する流星は、天の御使いの乗り物だーって。」

 

「流星・・・ああ。レアバードのことか?」

 

と、ロイドはすっかり忘れていたレアバードをみた。

 

「れあばーど?」

 

「ああ、俺の世界の乗り物でな。本当なら空を飛べるはずなんだけど・・・この世界じゃ無理なのかな?」

 

「空を飛べるの!?おぉー鈴々乗ってみたいなー!」

 

「こら鈴々!わがままを言うんじゃない!」

 

と、興奮する張飛を関羽が諌めていた。

 

「でも、こんなところに置いてたらこれ邪魔にならないかな?」

 

「ああ、それならこうして・・・よっ!」

 

ロイドがウィングパックをレアバードに向けて放り投げると、レアバードが一瞬にしてしまわれた。

 

「うわぁー!すごいすごーい!」

 

「なんと・・・これは一体・・・?」

 

「鈴々もやりたーい!」

 

これには流石の三人も驚いたようだった。

 

「ではこのお方が・・・管輅の言う天の御使いになるのですか・・・?」

 

「でもさっきのはびっくりしたけど、強いか弱いで見てたらこのお兄ちゃん弱そうなのだー。」

 

「よ、弱っ!?いまのは聞き捨てならねーぞ!」

 

「だってほんとのことだもん!」

 

「よーしじゃあ勝負・・・ってちびっ子じゃ相手にならねえか・・・」

 

「むーっ、鈴々ちびっ子じゃないのだーっ!」

 

「いやでも・・・」

 

「ロイド殿。鈴々を甘く見ては困る。こう見えても鈴々は強い。」

 

「・・・じゃあ、少し手合わせしてくれないか?」

 

「ロ、ロイド殿!止めておいたほうが・・・」

 

「そ、そうだよ!鈴々ちゃんって強いんだよ!?」

 

と、劉備と関羽は止めに入るが。

 

「強い・・・だったらなおさら手合わせしてみたくなったぜ!・・・やってくれるか?」

 

「応っ!望むところなのだ!」

 

「・・・はぁ。どうなっても知りませんよ?」

 

「あ、愛紗ちゃん!」

 

と、いきなり止めなくなったのか、劉備は困惑した。

 

「止めても無駄でしょう。・・・それに我らとしては、あの者の実力を知りたい。」

 

「そうだけど・・・」

 

「だったら良い機会でしょう。見定めましょう。天の御使いとやらの力を・・・」

 

そういった関羽は静かに二人を見た。

 

「なら審判は私が務めよう。どちらか先に倒れた方の負けとする!では・・・始め!」

 

ロイド対張飛。

 

次元を超えて英傑がぶつかり合った。

 

どもども!こんばんは!

 

さて今回は予想外の展開!ロイド対張飛です。

 

世界再生の英雄とその武は万人の剛と称される張飛・・・さてどちらが勝つのか!?

 

期待せずに待っておいて下さい。ではではー。

 

 

 

 

 

 


 
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