No.690694

IS 革新の光 第18話 生徒会のお仕事と朱武君のお仕事

大空さん

射真と楯無の絡みと朱武の任務のお話です。

そういえば最近ティアが出てきてないぞ?(・3・) アルェー?

2014-05-31 22:39:07 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:1346   閲覧ユーザー数:1322

 

             IS 革新の光 第18話 生徒会のお仕事と朱武君のお仕事

 

 

 

 

 

ノエルとの決闘から二日が経った日の放課後

 

射真はというと・・・・

 

楯無「・・・zzzzzzz・・・」

 

射真「どうしてこうなった・・・・・・」

 

屋上の芝生の上で楯無に膝枕をしていた

 

僕は膝の上で眠っている楯無さんの髪を手で梳いて頭を撫でていると

 

楯無「んう~、射真くぅん・・・・」

 

射真「大人しくしていれば綺麗で可愛い人なのに・・・」

 

楯無の頭を優しく撫でながら呟いた時、徐々に気温が下がってきた事に気がついた射真は楯無を横抱きで抱えて屋上を後にした

 

射真の寮室

 

射真の部屋は完全一人部屋で射真の性格上部屋はきちんと片付けられて

ベッドもまるでどこかの一流ホテルのように綺麗に整えられている

 

そんなベッドに楯無を寝かせて射真は備え付けられている机に向かいデータの整理を始めた

 

 

 

数時間後

 

楯無(んぅ、あら・・・私ったら寝ちゃってたのね)

 

ここで楯無は自分が動けないことに気がついた不思議に思って辺りを見回すと

 

楯無(射真君?えっじゃぁここって・・・射真君の部屋!?)

 

射真「んんぅ・・・」ギュッ

 

射真は内心慌てている楯無をギュッと抱きしめた

 

射真の温もりに楯無は悪くないと思い射真の抱擁を受け入れた

 

楯無(この時間が永遠に続けばいいのに)

 

しかしそうは問屋が卸さなかった

 

コンコンコンコンコン

 

誰かが射真の部屋を訪ねてきたのだ

 

「いるいる~~、いる~?」

 

それも生徒会メンバーである布仏 本音がだ、確実に彼女の姉が差し向けた刺客であることは間違いなかった

 

楯無(ここは居留守を使うのが得策ね、今はこの状況を長く堪能していたいの)

 

ガチャガチャガチャ!!!!

 

本音「ん~~、いないのかなぁ?」

 

本音はドアノブをガチャガチャと動かして開けようとしていたが当然鍵がかかっているので入っては来られなかったが、ここで楯無にとって予想外の事態が発生した

 

射真「んっん~~・・・・・ふぁぁあ、おはようございます楯無さん」

 

楯無「お おはよう、射真君・・・・」

 

射真が起きてしまったのだ

 

楯無(私の癒しの時間がぁああああああ!)

 

 

ガチャガチャガチャ!!!

 

外の本音はさっきよりも強くドアノブを回していた

 

射真「ん・・・誰でしょうか」

 

(本音ちゃん!ドアが壊れるでしょ!)

 

楯無の静止も虚しく射真は玄関へ行ってしまった。

 

そして

 

ガチャ

 

本音「おぉ~!いるいるやっぱり居たぁ~根気強く張り込んでてせいかいだったぜぇ~~」

 

射真「布仏さん・・・なにか?」

 

本音「えっとねぇ~、お嬢様しらない?」

 

射真「楯無さんですか?楯無さんなら・・・・あっ」

 

本音「あっ・・・・・」

 

楯無「・・・・・・・・・・」

 

振り返ると窓を開き今にも外に飛び出そうとしている楯無の姿があった

 

楯無「サヨナラ!!!!」

 

射真「逃すとでも?」

 

楯無「へっ?きゃぁっ!?」

 

窓から飛び降りた楯無を捕まえたのは部屋の中か伸びる4つのロボアームだった

 

各々手足を掴んで楯無を部屋の中へ引き戻した

 

楯無「やだやだぁ!虚ちゃん絶対怒ってるもの!私だって好きでサボったんじゃないもの!屋上で気持ちよさそうにお昼寝なんてしている射真君が悪いんだからね!!」

 

捕まった楯無の言い分はそれはそれは酷い物だった

 

射真はため息を一つ零して

 

射真「はぁ、僕も一緒に行ってあげますから生徒会室に戻りましょう」

 

楯無「・・・・・・本当?嘘つかない?途中で見捨てない?」

 

楯無はすがるような目で射真を見つめる

 

射真「大丈夫ですよ、だから一緒に行きましょう」

 

射真はそれに応えるように優しい声色で答える

 

楯無「じゃぁ、抱っこして・・・・・・お姫様抱っこ」

 

射真「分かりました」

 

射真はアームを収納して楯無を横抱きで受け止めた

 

射真「それじゃぁ布仏先輩行きますよ」

 

本音「おぉ~~~!(たっちゃん嬉しそうだなぁ~~)」

 

それから生徒会室までの道のりは楯無にとって至福とも言える時間だった

 

 

 

 

WPC本社地下研究室区画最奥部

 

朱武は人気がなく電灯が足元にしかない廊下を大きなバスケット片手に歩いていた

 

朱武「社長の話だとあの人また不摂生しているみたいだから、しっかりと食べてもらわないト」

 

そう言って目の前に立ちはだかる扉に手をかざすと扉が両側の壁に吸い込まれた

 

部屋の中はこれまた薄暗く床には大小様々なケーブルが這い回っていて足の踏み場が殆んどなかったがなんとか部屋の奥にまで着くと

 

朱武「束さーん!どこですかー?ご飯持ってきましたよ~~」

 

 

 

・・・・・・・・・・・

 

静寂が部屋を支配した

 

朱武「はぁ、早く出てこないとせっかく作ってきたご飯片付けちゃいますよ~~~」

 

「それはダメェエエエエエエエエエ!!!!」

 

部屋の隅から黒い影が飛び出してきて朱武の前に落ちた

 

「しーくんのご飯は全部私が食べるの!!お片づけなんてさせないぞ!」

 

飛び出して来た影は頭にメカ風のウサ耳をつけてアリスドレスに独自の改修を加えた服を身に纏った女性だった

 

その名を篠ノ之束、ISを最初に独自開発し、その性能を白騎士事件で世界へまざまざと見せつけた張本人だ

 

何故そんな人物がこの場にいるのかというとこの会社は束の隠れ蓑になっているからだ

 

そのおかげで束は今までのようにどこかの国の隠密部隊に追われることもなく悠悠自適にISの開発に集中できるというわけだ

 

そして前大戦に世界を戦争のうずへ巻き込んだ組織アロウズ残党軍の拠点を見つけているのも束だ

 

拠点の破壊、殲滅はWPCが所有する戦闘部隊(ガンダムパイロットが所属している部隊)に任務として回され各自作戦立案から実行まで行われている

 

朱武「束さん、ちゃんとご飯は三食きちんと食べてくださいネ?体に毒ですから」

 

束「ふっふっふっふっふっ!この完全無欠の束さんに一日三度の食事なんて無用なんだぜぃ!」

 

朱武「じゃぁこれ上の人たちにお裾分けとしてあげちゃいますね」

 

束「うわぁあああああん!!束さんが悪かったから持っていかないでェエエ!!!」

 

朱武の食事を人に挙げられてはたまらないと思い束は朱武に泣いてすがって謝っていた

 

大の大人が高校生に謝っている場面は中々にシュールだった

 

朱武「そろそろ本題に移っていいですカ?トレミーからの作戦をください」

 

束「モグモグ、うんとね、これがミッションプランだよ、相手は今度は山の中に基地を作って活動してるからその周辺を根こそぎ潰しちゃってね」

 

束は朱武の作ってきた料理を頬張りながら話していた

 

ミッションプランを受け取ったあと朱武にこってりと説教をされたのはまた別の話

 

 

 

 

場所はIS学園に戻り生徒会室の様子は混沌の様相を呈していた

 

逃げられないように生徒会長の椅子に括りつけられている楯無に

 

それを鋭い目で見ながらてきぱきと仕事を片付ける虚

 

苦笑いの一夏と簪

 

そして射真の隣でミスを指摘されながらも珍しく仕事をしている本音

 

本音の様子を見ながら役員でもないのに生徒会の仕事をしている射真

 

今の所の仕事の早さをランキング形式で表すと

 

1位 布仏 虚(尚も楯無に冷たい視線を送っている)

 

2位 纏 射真(本音の面倒を見ながらの為単純に作業効率が悪い)

 

3位 更識 簪(一夏の隣だから緊張していて効率が悪い)

 

4位 織斑 一夏(単純に書類関係の仕事が苦手)

 

5位 布仏 本音(いつもやらないから仕事が苦手)

 

6位 更識楯無(ほぼ屍)

 

最早生徒会長は使い物にならなかった

 

書類仕事の片手間に一夏が射真に話しかけてきた

 

一夏「なぁ射真」

 

射真「何ですか?」

 

一夏「楯無さんが座ってる椅子いつもの奴と違うやつじゃないか?」

 

 

射真「えぇ、僕が虚さんから依頼を受けてWPCの技術部で作った特別製ですから」

 

簪「前の椅子と何が違うの?」

 

射真「まず楯無さんが逃げようとする意識や意思を察知すると腰をホールドされます」

 

一夏「それから?」

 

射真「そしてもし楯無さんが寝ようとしたり睡魔に負けそうな時はこの遠隔スイッチで」

 

射真は今にも睡魔に負けて寝てしまいそうな楯無を見ながら手元にある筒状のてっぺんにあるボタンを押した

 

楯無「あぅっ!!」

 

するとバチッ!!という音がして楯無がビクッと目を開いた

 

射真「電流を流せます」

 

簪「それって、大丈夫なの?」

 

射真「ちゃんと座る人の事も考えて作っていますから心配はいりません」

 

電流が流れたことで意識が戻ったのか目の前の書類に黙々と取り組む楯無

 

しかしまた睡魔がやってきたようだ

 

本音「ねぇ~いるいる~、このスイッチは~~?」

 

ポチ

 

射真「あっ」(゚Д゚)

 

 

本音が興味本位で押してしまったボタンには水と書かれていた

 

バシャァン!!!!

 

背もたれの裏からアームによって水の入ったバケツが楯無の上でひっくり返され、その水が彼女の体を濡らした

 

「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」

 

あまりの出来事に制作を依頼した虚でさえ声が出なかった

 

それが決定打になったのか楯無は気を失っていた

 

射真は楯無を背負い虚と共に楯無の寮室へ向かい彼女を虚に任せて

 

自室へ戻った

 

 

翌日

 

北米山岳地帯

 

険しい自然が織り成す人を寄せ付けない山の中を朱武はヴァーチェを展開し飛行していた

 

朱武「こちらヴァーチェ、ミッションポイント付近を飛行中、トレミー応答願う」

 

帰ってきたのは落ち着いた少女の声だった

 

「こちらトレミー対象はまだそちらを察知出来ていない模様、現ポイントからの砲撃で敵戦力の壊滅また敵基地を破壊してください」

 

朱武「了解、ヴァーチェ敵基地を破壊する、GNバズーカハイパーバーストモード」

 

ヴァーチェはメイン武装のバズーカを正面に構え機体正面の接続口にGNバズーカを接続し直接GN粒子を送り込む

 

粒子圧縮率が上昇するにつれて砲口から光が漏れ出す

 

朱武「粒子圧縮率最高値まで上昇、圧縮粒子解放!ヴァーチェ!目標を消滅させる!!!」

 

その言葉と同時にトリガーを引くと粒子ビームが敵基地へ向かって一直線に照射され続け凄まじい爆発を引き起こした

 

そして照射が終わると着弾点には基地と思しきものは何一つ残っておらず

 

ただ巨大なクレーターが残されていた

 

朱武「ヴァーチェ、ミッション終了これより帰投する」

 

「朱武君お疲れ様!報告はこっちでやるから帰ったらゆっくり休んでね」

 

今度は活発な女性の声が通信機から聞こえてきた

 

朱武「はい、クリスさん帰ったらゆっくりお風呂にでも入ります」

 

クリス「朱武君、射真は元気?」

 

朱武「はい、何時も通りですよ・・・心配ですか?」

 

クリス「うん、ちょっとね」

 

朱武「大丈夫ですよ、今の射真は以前のアイツじゃない、俺達もいるし、友達もいる」

 

「へぇ~朱武達以外にも友達が出来たのね」

 

「いい傾向なんじゃないか?」

 

「そうっすね、これでお姉さんのクリスも一安心っすか?」

 

クリス「ん~、まだ心配かなぁ、射真朝弱いから遅刻とかしてないか心配で」

 

朱武「それも大丈夫ですよ、毎朝射真を起に行く目覚ましがいますから」

 

クリス「むっ!誰なのその子!男の子?それとも女の子!?」

 

朱武「えっと、同じクラスの女子です」

 

急に口調が激しくなったクリスにびっくりしながら朱武は応えると周りからはやれやれというような感じの声が聞こえてきた

 

クリス「スメラギさん!お休みください!」

 

スメラギ「ダメよ、そこのところは社長に聞いてみないとそれにまだ残党軍の基地は残っているんだから休暇はこれが終わってからよ」

 

クリス「そんなぁ!って!スメラギさんお酒飲んでる!」

 

「マジっすか!?」

 

「はぁ・・・・」

 

「全くもぅ」

 

通信の向こう側の騒ぎを想像して朱武は苦笑いを浮かべる

 

朱武はそのまま束が用意した移動拠点に戻り次の目標に向かった

 

 

楯無「んっ・・・んぅ、ここは・・・私の部屋?」

 

その頃楯無はIS学園の学生寮にある自分の寮室で目を覚ました

 

額には冷たい物が貼られており心地よかった

 

射真「起きましたか?」

 

キッチンからひょっこり顔を出したのは射真だった

 

楯無「射真君!?なっ何をしているのかしら!?」

 

射真「いえ、ちょっと楯無さんが心配で」

 

楯無「っ!///////////////」

 

楯無さんが心配で、何気ない何時もの感情が希薄この一言だけでも楯無の顔は面白いくらい耳まで赤くなってしまった

 

楯無「わわわわっ私は、大丈夫だから!////////」

 

射真「顔、真っ赤ですよ?少しジッとしていてくださいね」

 

いつの間にかベッドの脇に来ていた射真に自分の額に射真の額を押し当てられ

楯無はグッと目を閉じて顔はさらに赤くなった

 

楯無(ヒャ~~~~~///////)

 

射真「熱は下がったみたいですがまだ寝ていてください、もうすぐ出来ますから」

 

頭を撫でられた楯無は最早、更識家当主や生徒会長という立場を忘れ

ただの一人の女の子の刀奈に戻っていた

 

射真がキッチンへ戻った時刀奈はあることに気がついた

 

刀奈「良い匂い・・・・」

 

その匂いの正体を射真がキッチンから持ってきた

手にはミトンをはめて小さめの土鍋を持ってきて予めベッドの横に移動させておいたミニテーブルにそれを置いた

 

刀奈「射真君、これは?」

 

射真「病人に食べさせる物といえばこれでしょう」

 

土鍋の蓋を開けると蒸気が少し立ち上った後に見えたのは

美味しそうな卵粥だった

 

刀奈「美味しそう・・・・でも射真君て料理は」

 

射真「朱武が置いていってくれたレシピに作り方が書いてあったのでそれを元に作りました・・・・//////」

 

できないんじゃ?と言うおうとした言葉は照れくさそうな射真の言葉に遮られた

 

射真「料理なんて初めてだったので美味しく出来ているか些か不安ですが、味見もしっかりしたので大丈夫だと思います」

 

刀奈「えぇとっても美味しそうだもの」

 

射真「なら良かったです、それじゃぁ食べ終わったら教えてください、僕はそれまでに調理器具を片付けておきます」

 

刀奈「射真君!」

 

射真「何ですか?」

 

刀奈「・・・食べさせてくれると、おねーさん嬉しいなぁ?」

 

刀奈は上目遣いで射真を見つめると射真は目線を反らして

 

射真「・・・・・・・・・・・」

 

刀奈「おねがい♪」

 

射真「はぁ・・・・分かりましたよ」

 

刀奈「やった!」

 

射真はベッドの脇の椅子に座って土鍋から小さなお椀にお粥を移した

 

刀奈「あーん♪」

 

射真「・・・・あーん」

 

刀奈「んふふ♪美味しいわ」

 

射真「・・・良かったです」

 

射真は恥ずかしいのか僅かに刀奈から僅かに目線を外した

 

刀奈(うふふ、射真君カワイイ)

 

こうして刀奈にとっては至福の

射真にとっては小っ恥ずかしい

 

時間は過ぎていった

 

綺麗にお粥を完食した刀奈はいつの間にか小さな寝息を立てて眠っていた

 

射真「ホント、もう少し大人しかったらいいのに」

 

そう言い残し射真は自室へと帰って行った

 

こうして射真にとっては平和な日々が過ぎていった

 

 

 
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