No.688849 魔法少女リリカルなのは ExtremeBlazさん 2014-05-24 11:08:28 投稿 / 全2ページ 総閲覧数:1544 閲覧ユーザー数:1481 |
Strikers編 第六十三話 「月下の夜想曲」
なのは「・・・・敵が三機・・・・・・・」
フェイト「っ・・・・!貴方は・・・・・・・」
なのはとフェイトの前に現れたストレイバードの援軍。
魔装機神サイバスターとアルテリオン。
そして、アルテリオンはかつてフェイトを助けた機体でもあったのだ。
(詳しくは無印編第十二話を参照)
マサキ(魔装)「悪いが、こっちも仕事中でな。邪魔はされたくないんだ。」
アイビス「・・・・・・・。」
悠「・・・・・お前達が、アイツが寄越した援軍か。」
マサキ「ああ。最悪のケースって事で一機がお前を担いで離脱できるようにってな。」
悠「・・・・・其処まで弱くは無いつもりだがな。」
なのは「・・・・フェイトちゃん。」
フェイト「・・・・流石に分が悪いよ・・・ココは一旦下がって・・・」
なのは「・・それは出来ないよ。」
フェイト「えっ・・・・!?」
なのは「だって・・・直ぐ先に・・・・・・居るんでしょ。『
フェイト「っ・・・・・・・・・それは・・・そうかもしれないけど・・・・・」
なのは「だったら尚更だよ。
私は・・・彼を討たなくちゃいけないし。」
フェイト「ッーーーー!?」
突如意外な事を口にしたなのは。それにはフェイトも驚いていた。
今までの彼女なら絶対口に出さない台詞だったからだ。
なのは「だってそうでしょ?今までずっと、自分が正しいと思った事をやって来た。けど、彼の所為で全てが狂った。
だから・・・あの人にも教えなきゃいけない。私の考えを。意志を。」
フェイト(それは・・・・・違うよ・・・・・・・・・だって・・・だって零人は・・・・!)
それでも淡々と言うなのはに対し、フェイトは何も言えず、唯黙って彼女を見つめるしかできなかった。
マサキ「・・・・アイビス。手筈通りにな。」
アイビス「・・・解った。けど、その後、マサキたちはどうするの?」
マサキ「・・・・・手はあるさ。最悪・・・・俺がアイツを倒す。」
アイビス「っ・・・・・!?」
マサキの言葉に驚くアイビス。
確かに、現在のサイバスターなら可能なのかもしれない。
だが、相手はなのはだ。
正直無謀としか言いようが無い。
悠「・・・勝算は無い。だが、可能性はある。」
マサキ「俺達は其処に賭ける。だから・・・・・・・」
アイビス「・・・・解った。けど無茶はしないで・・・・!」
なのは「・・・・話しは纏まったんだね。誰から最初に来る?」
マサキ「・・・・行くぞ、悠凪ッ!!」
悠「ああ・・・・・!!」
サイバスターの合図と共に三機が一斉に襲い掛かる。
それを二人は回避し、なのははアクセルシューターを。
フェイトはバルディッシュをサイズフォームで応戦しようとしていた。
アイビス「Gドライバー!」
そのフェイトの相手はアルテリオンで先端部からGドライバーと言うレールガンを発射し、牽制した。
フェイト「フォトンラン・・・・・・」
アイビス「させないよ!!」
続いてミサイルの『スピキュール』を放ち弾幕を張る。
其処に実弾であるGGキャノンを発射し、更に相手の動きを止めたのだった。
フェイト「ッ・・・・・!」
アイビス「今だ!ソニックセイバー!!」
そして。先端部にエネルギーを集中させ、それを一気にフェイトにぶつけた。
オートでシールドが発生したフェイトはそのまま防御し、アルテリオンに流されるままに共に遠くに飛ばされたのだった。
なのは「フェイトちゃん!?」
悠「余所見をするな!!」
なのは「ッ・・・!!」
マシンガンで攻撃するストレイバード。
だが、なのははそれを防御し、再びアクセルシューターを放った。
マサキ「カロリックミサイルッ!!」
それをサイバスターがエネルギー状ミサイルのカロリックミサイルで牽制し、ストレイバードもグレネードで一気に撃墜していった。
なのは「ディバィィィィン・・・・・・バスターッ!!」
その隙を突き、ディバインバスターを叩き込む。
だが、それを二機は軽々と回避し、サイバスターは標準装備であるディスカッターで切りかかったのだ。
マサキ「このヤロッ・・・・・!!」
なのは「・・・・・・・・・!」
しかし。迂闊な行動だったのか、サイバスターはバインドで拘束されたのだ。
マサキ「しまった・・・・・・!」
悠「くそっ・・・・!」
なのは「させないよ。」
そして更にストレイバードもアッサリとバインドで拘束された。
二機は近くに並べられ、なのははその二機向かってレイジングハートを構えた。
なのは「カートリッジ!」
レイジング『・・・・ロード・カートリッジ』
五個の薬莢が排出される。
威力は今まで以上のものだ。
それを喰らえばどうなるか。
マサキ「イキナリ万事休すかよ・・・・!!」
悠「くそっ・・・・ハル、打開策は・・・・・!」
ハル『無理だな。バインドを破壊しない限りは。』
悠「っ・・・・・・!」
なのは「これで・・・・・・・終わりだよ・・・・・!」
さて。その頃フェイトとアルテリオンは・・・
ずうぅぅぅぅぅぅぅぅぅううん・・・・
かなり遠くの場所に叩きつけられたフェイト。
幸いシールドなどで衝撃は吸収されていたので大したダメージは無かった。
フェイト「っ・・・・いたたたた・・・・・・」
だが、尻餅はついたのかフェイトは一人尻に手を当ててさすっていたのだ。
すると。其処に手が差し伸べられたのだ。
「大丈夫?怪我とか・・・してないかな?」
フェイト「えっ・・・・!?」
差し伸べた人物。
それは、今までフェイトが見ていたアルテリオンのパイロット、アイビス・ダグラスだったのだ。
突然現れた人に色々な意味で慌てるフェイト。
そんなフェイトに対し、アイビスは必死に説明をしたのだ。
フェイト「え・・・・・ええ?!あの・・・そのこれは・・・・・・」
アイビス「ああ・・・あの・・・・・・解る?声だけだけど・・・・」
フェイト「声・・・?・・・・・・・・・ってもしかして?!」
アイビス「うん。やっとこうやって話せるようになったね。」
フェイト「貴方・・・・・・時の庭園でも?」
アイビス「うん。アタシはアイビス。アイビス・ダグラスだよ。こうして話すのは始めましてだねフェイト。」
フェイト「う・・・・・うん・・・・・・」
突然のアイビスの登場と事実に驚きがかくせられないフェイト。
そんな彼女を知ってか、アイビスはフェイトに尋ねたのだ。
アイビス「・・・・・フェイト。あたしがこんな事をした理由・・・解るよね。」
フェイト「・・・・・・・・うん・・・・。」
アイビス「・・・あたしは零人の変わりに来た。今、アイツは仲間を助けに向かってるから。」
フェイト「・・・・・・・・。」
アイビス「フェイト。「あの日」って何?何で、あの子・・・なのははああなったの?」
フェイト「・・・・・・・・・・。」
バルディッシュを待機モードにしたフェイト。
そして、顔を上に上げると星々が光る夜空を見て、再び目をアイビスに合わせ、話し始めたのだ。
フェイト「・・・・・もう・・・何年前だろうね・・・・・・・・」
フェイトside
あれは。零人が旅立って五年ぐらいたった日。
ようやく、なのはも回復して私と一緒に任務に出るといった日々が続いていた。
勿論、学校生活と両立って事だから、大変だったのは事実。
だけど・・・・・・
そんな日が続いたある日だ。
全てが狂い始めたのは。
もう。二度と思い出したくも無い。
忘れていたい。
あの日の・・・・・キオク・・・・・・
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その日はとある次元世界の調査だった。
メンバーは私となのはとヴィータとはやての四人。
指揮官ははやて。私ははやてと、なのははヴィータと一緒に調査に出ていた。
フェイト「・・・・・・これは・・・・・」
はやて「・・・・何やコレ・・・・・」
だが。その世界には、私がかつてジェネシスで見た場所と酷似していた。
幸い、稼動はしていなかったが、あの時の感覚は忘れられない。
今にも怒りが爆発しそうだった。
零人が殺されかけた場所だったからだ。
フェイト「・・・・・・・・・・・・。」
はやて「・・・・フェイトちゃん・・大丈夫?」
フェイト「・・・・・・・・大丈夫・・・・早く・・・出よ・・・・・」
はやて「・・・・う・・・うん・・・・・・」
その後。私達はその場を後にし、なのは達と合流しようと考えていた。
その為に一度二人に連絡を入れようとしていた。そんな時だった。
はやて「・・・・・通信、繋がらへん・・・・」
フェイト「え・・・?」
はやて「一旦フェイトちゃんの方でやってみてくれる?」
フェイト「解った。」
私がそう言って通信画面を開き、なのはに通信をしようとしていた時。
突如。私の身体にビリビリと殺気が伝わってきたのだ。
フェイト「っ!!!!!!」
とてつもない殺気、狂気、そして・・・・・・プレッシャー
何もかもが私を飲み込もうとしていた。
同時に何か嫌な予感がビリビリと伝わり、私の神経を震わせていた。
フェイト「・・・・・・・・・・・・・・。」
はやて「ふ・・・・フェイトちゃん!?」
フェイト「・・・・・・なのは・・・・・・・・なのはッ!!」
そして。私はわき目もくれずになのはの居るであろう場所。
殺気などが伝わる場所にへと向かっていった。
はやての声が聞こえていたが、それでも無視して私は向かって行ったのだ。
其処からだ。私が、もう二度と思い出したくない出来事が始まったのは。
はやて「フェイトちゃん待ってぇな!!」
フェイト「ッ・・・・・・・!!」
なのはの魔力反応がある場所に着いた私達。
其処で私は必死になのはとヴィータを探していた。
無事であって欲しいと。怪我は軽いものであって欲しいと。
ただそう願った。
だが。そんな願いは『アイツ』の前では全て無力・・・いや、子供の戯言だったのだ。
「おーおー。まーたガキんちょが二人も現れたよ。全く・・・・本当に馬鹿な奴等だな、お前等はよ。」
フェイト「ッ・・・・!!!!」
声のする方を振り向くと、其処には全ての負の感覚の主が遺跡の瓦礫の上に座っていたのだ。
それには、今まで解らなかったはやても伝わっていた様で、少し顔が青ざめていたのは今でも覚えている。
「まーったく。窯、調べにきただけだってーのによぉ・・・・・何でお前等と会っちまうんだか・・・・・・なぁ?フェイトちゃんよぉ・・・・・・」
フェイト「・・・・・・・貴方は・・・・・・・一体・・・・・・」
「ヒヒヒヒヒ・・・・・覚えてるだろ?お前なら・・・・・・・・・
『テルミ』だよ。俺が。」
フェイト「ッ・・・・・!!!」
- テルミ -
忘れる事も無い。その名前を。
今でも覚えている。最悪の状況を唯楽しんでいた男。
その男が、今私達の前に立っていたと解り、私は殺意が沸き始めていたのだ。
テルミ「ヒヒヒヒヒ・・・・久しぶりだなぁ・・・・元気してた?」
フェイト「・・・お前が・・・・・・お前が・・・・零人や・・・・・クリスや・・・・・・・
星奈を・・・・・・・!」
テルミ「・・・・勘違いすんなよ。星奈っつー娘は自業自得だっつーの。自分で悪いってこと知ってて、ノコノコと生き残ってたんだからな。」
はやて「星奈ちゃんが・・・・・!?」
テルミ「・・・まぁ・・・クリスっつガキの事は完全誤算だったがな。マジムカつく奴だったよ。せっかく・・・十三がまた暴れると思ってたのによぉ・・・・・ヒーロー気取りもいいとこだってーの!あー笑える!!」
フェイト「・・・・・・・・・・・・・・・。」
テルミ「それによぉ・・・・・正直。お前らのヒーローごっこも見ててもう笑えなくなったんだよ。マジで。偽善きどってさぁ・・・・あーもーこう言う事なら・・・お前全員あのスキマババアとクソ吸血鬼が居ない間にぶっ殺しとけばよかっだせ。」
フェイト「・・・・・・・・・・・・・。」
はやて「アンタは・・・・・・!」
テルミ「ヒヒヒヒ・・・怒る?怒っちゃう?げき怒ぷんぷん丸?まぁいいけどよ!ココでついでにお前等『も』ぶっ殺せばいいんだからなぁ!!ヒャハハハハハハハハ!!」
フェイト「・・・・言う事はそれだけか。」
テルミ「・・・・・あ?」
一瞬にして私の怒りは頂点に達し、バルディッシュをテルミに振り下ろしていた。
その一瞬の出来事にはやては驚いていたらしい。
だが。驚くべきはテルミの方だった。
テルミ「おーおー怖いねぇ。そんな物騒な鎌を不意打ちでぶん回すだからなぁ・・・・」
フェイト「っ・・・・・・!?」
テルミは片手でバルディッシュの刃を持ち、平然としていたのだ。
奴は其れに加えて欠伸をして、いかにも余裕と言う表情をしていた。
テルミ「・・・・・いい目してんじゃねぇか。紅く・・・怒りと憎しみがこもった殺意の目。いいねぇ・・・・!」
フェイト「黙れ・・・・・!!」
テルミ「ヒヒヒヒヒ・・・・・・さぁて・・・・・
んじゃ寝てろや。」
元から考えれば隙だらけだった。
テルミの蹴りをノーガードで喰らった私は、一瞬にして意識がブラックアウトしたのだ。
フェイト「がっ・・・・・・!?」
はやて「ふ・・・・フェイトちゃん!?」
テルミ「はい。一丁あがりだ。」
フェイト「てる・・・・・・み・・・・・・・・・」
その後。私はそう言って意識を失った。
だが、その間何が起こったかは直ぐに解った。
簡単な理由だ。
現状がそれを物語ったからだ。
フェイト「・・・・・・・・・・・・・・・。」
どうにか意識を取り戻し、周りを見た私に最初に飛び込んできた光景。
それは、無残にも倒されたはやてを唯けり続けるテルミだったのだ。
フェイト「は・・・・・や・・・て・・・・・?」
テルミ「ん?おー。ようやくお目覚めか。随分と長く寝てたじゃねぇか。」
フェイト「・・・・・・・・・・・・。」
はやては地面に倒れ、至る所から血を流していた。
重傷と言う言葉で済むのだろうか。
だが、それ以前に私には唯奴に対する怒りしか湧かなかった。
テルミ「さぁて。これで残るはお前だけだぜ。フェイトちゃんよぉ。」
フェイト「・・・・・どういう事だ・・・・・!」
テルミ「・・どうもこうも・・・周りをよーく見てみな・・・・・・・・」
フェイト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
目を凝らし、私は思った。
どうして今まで気づかなかったのだと。
それは、はやてと同様に
ボロ雑巾の様になるまでの姿と成り果ててしまった。
なのはとヴィータが倒れていたからだ。
次回予告ッ!!
過去の傷。変わってしまった友。
今彼女は何を願うのか。
そして、彼女の友は何を思うのか。
其処に、一体のASが彼女と対峙する。
次回「
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