別に特別な理由やキッカケなんて無かったと思う。
気づけばあの人が居て、あの人を目で追ってて、そしてあの人の事を考えてた。
そんな日々の積み重ね。
その積み重ねたものが私の中で大きくなって、いつしかあの人は掛け替えのない存在になっていた
士希「んー!山ん中は割と涼しいなぁ」
雑賀…いや、東士希。多分、私の初恋になる人。顔は普通に二枚目で、体格もいい。
無愛想と言えば無愛想やけど、面白いやつで、とても優しくて、時々陰のある人
士希「はやてー、そこの食材持ってきてくれー」
私は、東士希を好きになった
はやて「これやなー?んー、わかった!カレーの具材やな?」
私は士希に頼まれた食材を渡す。
人参や玉ねぎ、ジャガイモや豚肉などなど、いろいろ入っていた
私らは現在、山のキャンプ地にやってきていた。
メンバーは学校の仲良し組、八神家、そして士希とレーゲン。合計12名となる団体や
アリサ「ここにあるものは、何を使ってもいいわよ。遠慮しないでちょうだい」
ちなみにキャンプ地の提供はアリサちゃんや。
コテージやバーベキュースポット、近くには川もあるなど、かなり充実している。
もう一つ言えば、ここら辺はアリサちゃん家の私有地らしい。さすが金持ちやった
士希「どれどれー…ほー、なかなか良い食材揃えてくれたなー。こりゃ作り甲斐あるぜ」
はやて「今からカレー作るんて、間に合うん?」
私らはお昼ご飯の準備中やけど、時刻は既に11時になるので、
カレーとなると微妙に時間が足りへんと思う
士希「いや、カレーは夕食に持ち越しだ。今のうちに作っておいて、寝かしておく」
はやて「あーなるほどなぁ。てことは、お昼は?」
士希「昼はバーベキューだろ?あの辺見てみろよ。やる気満々だぜ?」
士希が促した先を見ると、シャマルやヴィータ、
なのはちゃんらが和気あいあいと串に肉やら野菜やらを刺していた
シグナム「よし、火がついた。いつでも焼けるぞ」
シグナムも火をつけたようやし、準備万端のようや
アリサ「なら、みんな好きなように始めましょう!」
お昼のバーベキューが始まった
はやて「なんや、こうして皆と集まんのも、随分久しぶりやな」
私はなのはちゃん、フェイトちゃん、アリサちゃん、すずかちゃんと合流した。
こうして集まんのは、あの打ち上げ以来かな
すずか「そうだねー、個人個人で会うことはあっても、
皆のスケジュールが合うことってなかなかないもんね」
アリサ「まぁ忙しいわ。覚える事ばっかりで息が詰まるっての」
フェイト「二人はお家のお仕事だったね。私も執務官として、
結構いろんな所に行ったけど、きっと二人よりは楽だったんじゃないかな」
はやて「えー、うそやろー。フェイトちゃんワーカホリック入ってたやん」
なのは「ほんと、フェイトちゃんの仕事好きには困ったものだよ。
なかなか二人っきりの時間が作れないもん」
フェイト「あぅ、ごめんね、なのは。
これでも仕事減らしたんだけど…私もなのはと会えなくて禁断症状が出そうだったよ」
すずか「わかるわかる。私もあまりにもアリサちゃんに会えなくて、
一日だけ私の部屋にかん……招待しちゃったからね」
今すずかちゃん、何て言おうとした?
いや、アリサちゃんの目のハイライトが消えてるから、なんか怖くて聞けやんけど
なのは「今日はこうして会えてよかったよ。久しぶりにフェイトちゃんと寝れるし」
すずか「私も、アリサちゃんと寝るの楽しみだなぁ」
フェイトちゃんは顔を赤らめ、アリサちゃんはちょっと複雑な顔してた。
いったいアリサちゃんは何されるんやろう
アリサ「そ、そう言えば、はやてはどうなのよ?」
アリサちゃんが突然、話題を変えようと私に聞いてきた
はやて「え?どうって?」
すずか「士希さんとの関係だね」
フェイト「あ、それ私も気になる。はやて、いつの間にか士希の事呼び捨てで呼んでるし」
なのは「心なしか、距離も随分縮んだ気がするよね」
はやて「うぇ!?え、えーっと…」
うわぁ、今までは弄ってた側やったけど、弄られるってこんな気分なんか。
めっちゃ恥ずかしい
アリサ「じゃあ聞いていくわよ?あんた達は付き合ってる?」
いきなり核心かい!
はやて「いや、まだ…」
そこで少し驚かれ、呆れてるような、そんな目で見られた
すずか「はやてちゃんは、士希さんの事好きだよね」
すずかちゃんに直球で言われてしまう。
隠すつもりはないけど、改めて言うのはなんか恥ずかしい。だから私は首を縦に振った
フェイト「告白はしないの?」
はやて「告白は、その、向こうが言ってくれんの待っとる…」
多分向こうも、私が好意を寄せとんのは気づいとると思うし、
士希が私に好意を寄せとんのもわかる。
ただお互い、なんとなくタイミングが見つからんくて今日に至るって感じやった
なのは「えー、この子誰?」
なんか、なのはちゃんに酷い反応された。でも、言い返せへん。
自分でも、こんなん自分のキャラやないって思てるから
アリサ「意外よね。はやてなら、こう、スパーっと言いそうな気がするのに」
すずか「思ってた以上に乙女だったね」
はやて「う、うっさい!こういうの初めてなんやで、私も勝手がわからんのや!」
そう、自分でももう、どうしたらいいんかわからへん。
てか、士希も士希や。早よ告白してくれたら、こんな悩まんですむのに…
フェイト「シグナムが愚痴ってたよ?最近のはやては、毎日寝る前に士希と電話してるって」
なのは「そう言えばヴィータちゃんも、士希君がはやてちゃんに家の合鍵あげてたって言ってたなぁ」
うわっ、筒抜けやな…
アリサ「何よそれ。なんでそれでまだ付き合ってないとか、勝手がわからないとか言えるのよ」
すずか「それもう、下手なカップルより仲良いのにね」
アカン、顔が熱い…自分の事話されんの聞くのこんなに恥ずかしいんか…
アリサ「いい?はやて?待ってるだけじゃダメなのよ。
自分からも何かしらのアクションはしないと」
フェイト「そうだよ。今は女の子の方から告白する事も多いらしいよ。
私の時も、私がなのはに告白したし」
てか、あんたらの場合どう転んでも女の子からになるけどな
なのは「せっかく一泊するんだし、今晩にでも士希君連れ出して二人きりになってみたらどうかな?」
すずか「あ、それいいかもね。そしたらきっと、雰囲気に任せて行けるところまで行けるよ!」
こ、今晩か…
はやて「だ、大丈夫かな?」
なのは「大丈夫大丈夫!はやてちゃんならきっと上手くいくよ!」
アリサ「そうね。今さら振られるなんて、万に一もないでしょうね」
フェイト「二人きりになれるように、私達も協力するよ!」
すずか「そうだね。とりあえず、告白をさらに確実にする為に、
はやてちゃんが持ってきた白いビキニを士希さんに披露しようか」
みんな、優しいなぁ。私、幸せもんやなぁ。こんなにも応援され…
はやて「って!ちょい待って!なんですずかちゃん、私が白ビキニ持ってきてんの知ってんの!?」
おかしい!あれはまだ誰にも見せてないはず!
すずか「ほら、私月村の子だから」
はやて「その理由はちょっとわからん!」
アリサ「へぇ、白ビキニかぁ。白って確か膨張色だったわね」
フェイト「それに、素材によっては透けて…」
なのは「うわぁ、はやてちゃん大胆」
はやて「わぁー!!」
応援されんのは嬉しいけど、なんやめっちゃ恥ずかしくなってきた
昼食を終えた私らは、川に行く事にし、着替える為にいったんコテージに戻ってきていた
はやて「………」
私は持ってきたビキニとにらめっこしている。
水着はこれ一着。なのでこれを着るしかないんやけど…
はやて「うわっ…どうしよ…」
なんかグルグルと、いろんなことが頭を駆け巡っている。
士希、喜んでくれるかな?とか、透けたりとか大丈夫やんな?とか、
なんかこう、とにかく恥ずかしいとか…
はやて「う…えぇーい!!女は度胸!覚悟決めぇや!八神はやて!」
私は着ていた服を一気に脱ぎ捨て、そしてビキニを着る
はやて「……よし!」
私は上にパーカーを来て、コテージを出た
腹は括った!勝負や士希!
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こんにちは!
夏イベントの一つ、キャンプ編です
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