No.686534 【獣機特警K-9ⅡG】帰ってきた殺人鬼!狙われたK-9隊(発端編)【戦闘】古淵工機さん 2014-05-13 23:21:18 投稿 / 全5ページ 総閲覧数:896 閲覧ユーザー数:785 |
「ここ…は…」
男が目を覚ますと、そこは薄暗い倉庫の中、鋼鉄のベッドの上だった。
その男はピューマの顔に白鳥の翼、そして機械仕掛けの身体だった。
彼があたりを見渡すと、一人のサイボーグがロボットの少女を連れて歩いてきた。
「よぉ、目が覚めたかよ?確かアンタ、服部夕太とか言ったな?」
「あんた…一体誰だ?なぜ僕の名前を知っている?」
「おいおい、まさかこのスレイ・ブラッド様を知らねーのか?ま、テメーのことは知ってるぜ。レーザーライフルが趣味で、空から人間狩りをしてたらしいってな」
「そこまで知っているとは…何故だ?それにこの身体は何だ?」
服部が身体を見回すと、スレイの隣にいたロボット…モンド・ユーベルが答える。
「あんた、あの後空中戦の末に電車に惹かれてお陀仏になったそうじゃん?でも運がよかったよね。あたしがアンタの頭を拾って持ってきたってワケさ」
「それでブラッドファミリーの技術力でテメーをこの機械の体にして再生したってワケだ…ま、どのみちあの事件でテメーは死んだことになってるがな?」
スレイの説明を聞いた服部は不気味な笑みを浮かべる。
「ククク…ハッハッハッハ!面白いぜアンタ!死んでることになってるか…それは好都合だ!気に入ったよ!!」
「どうだ?テメーをこんなにしたサツ公どもに復讐してぇか?してぇよなぁ?この身体には姿を消すための光学迷彩までついてんだ」
「しかしスレイさんよ、武器の方は用意できてるんだろうな?」
服部の質問に、スレイは自信ありげに答えた。
「心配すんな。確かテメーは以前、テラナーやファンガーばかりを狙ってたそうだな?」
「ああ、ロボットだとレーザー弾が通らない可能性もあるからな…」
「そういうと思ったぜ。おい、持って来い!!」
スレイが指を鳴らすと、一人のギャングスターがケースを持ってきた。
「こいつは?」
「開けてみろよ。その中にあるブツがテメーの新しい武器だ」
促されるまま、服部がケースを開けると、見たこともないような強力な銃が入っていた。
「…ずいぶんデカいな」
「だろ?今のテメーの身体なら片手でも持ち運べるハズだぜ。こいつからは強力な粒子ビームが出る。レーザーなんかとは比較にならねえほどバカすげえぜ。ま、試してみな」
目の前には、モンドが捕らえてきた女子高生ロボットが磔にされていた。
「いやぁ!ここから帰して!!助けてよぉ!!」
「うるせえ!的は黙って的らしくしてろ!!…おいテメー、あのロボアマのデコの真ん中撃ってみな」
「…わかった!」
スレイに促されるがままに、服部が引き金を引くと、粒子ビームが一直線に飛んでいく。
「が…ギ…、ア…」
ビームの命中した額からただならぬ量の火花を噴出し、ロボットの少女はその機能を停止した。
二度と光を宿すことのなくなったその瞳からは、涙が頬を伝い落ちていた。
「すげえ…なんて破壊力だ!」
「しかもコイツは当たった瞬間に副次的なパルスも発生させる。胸に当てれば動力炉ごとドカンもできるってワケだぜ」
「マジかよ!?ますます気に入ったよ!」
「それとテメーは既に死んでるからな。オレが新しい名前をつけてやる…シェイドってのはどうだ?」
「シェイドねえ…最高だよ。今の僕にぴったりだ!!」
かくして、服部夕太…いや、より邪悪な姿となったシェイドはここに誕生したのである。
…ところ変わってラミナ市の大通り。
人がごった返すこの超巨大なメインストリートを、ある二人組の少年少女が歩いていた。
「今日は晴れてよかったですね、先輩」
「そうだね。たまにはこうしてデートしてみるのもいいよね」
彼らはK-9隊の三沢 颯とナタリア・天神・フタロイミツィ。
今日は学校も休み、警察の仕事もなし、ということで二人きりでデートをしていたのである。
「じゃあナタリアちゃん、次はどこ行こうか?」
「そうですねー…あ!映画見に行きましょう!!」
幸せを謳歌するソウとナタリア。
「映画かぁ。そりゃいいね!じゃあさっそく…うっ!?」
突然、ソウの胸から火花が散る。
そのままうつ伏せに倒れてしまうソウに、ナタリアは駆け寄る!
「先輩!?先輩!!…せんぱぁぁぁぁぁい!!!」
…騒然となる大通りに、ナタリアの悲鳴がこだました…。
果たして、この先一体どうなってしまうのか!?ソウは無事なのか!?
つづく!!
Tweet |
|
|
3
|
2
|
追加するフォルダを選択
今更になってあの話の続編を仕立て上げてみる。
そして今回はガチでヤバい予感!さぁどうなる!!
■土台となった話
http://www.tinami.com/view/639262
続きを表示