No.685588

真・恋姫†無双 巡る外史と仮面の魔神 四十一話

XXXさん

仮面編

太った畜生

疲れた貴方を癒したいから

2014-05-10 19:24:16 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:1397   閲覧ユーザー数:1262

part1 太った畜生

 

「ハァ…ハァ…ハァ…」

 

私こと桃香は今お城の庭である人と“鬼ごっこ”をしていた。

その人が言うにはりある鬼ごっこらしいんだけど…りあるって何かな?

でもそんなことを考える暇もなく今はひたすら走っている。

でも正直運動不足だから体力が無いんだよね…

だから私は近くの岩の影に隠れるように休憩することにした。

 

「ハァ…!もう、少しだけここに…いよ…」

 

―――ちゃらり~ちゃちゃちゃ~ちゃちゃちゃ~…

 

「そんな甘えが許されるとでも?」

「はっ!!?」

 

どこからか音が流れると後ろから声が聞こえる。

え!?嘘、まさか!?

私は聞き覚えのある声の主を確認するために振り替えようとした。

けど―――

その前に私は後ろではなくさっきいた地面を見ていた。

え…何これどういうこと?

 

「やっぱ仕事人のテーマは偉大だな、うん」

「リトくん助けてぇ~!!」

「だが断る」

 

私はさっき私の後ろにいた人であり、この鬼ごっこをやりはじめた人…リトくんに助けを求める。

というか私今宙吊りになってる!?しかも体にも縄が食い込んでるしすごく恥ずかしい!

 

「あー…いっとくけどそれ蒲公英の罠だからな?やってくれって頼んだの俺だけど」

「せ、せめて体の縄を外してよぉ!!」

「それけっこう揺らせば縄ちぎれるようになってるからガンバ」

 

そう言って手をヒラヒラさせるリトくん。

助ける気全然ないよ…もう!

私は少し怒り、体を前後に揺らす。

う…結構キツいかも……それにちょっと気持ち悪くなってきた…

頭がぐらぐらするような感じがしたと同時に縄がちぎれる。

当然私は地面に頭から落ちる……と思ったけど、リトくんに抱き抱えられた。

 

「…きゃっ!?」

「ほいっと。ご苦労さん」

「あ、ありがとう…リトくん…」

「どういたしまして。…ほれ、体の縄もとったぞ。痕でも残ったら嫁に行けないからな」

 

と言って縄を回収するリトくん。

…むぅ…それだったらリトくんが責任取ってくれればいいのに。

でも目の前にいるのは極度の鈍感さん、それでいて女タラシ…だったっけ?

本当好敵手がいっぱいいるんだよね~…はぁ。

しかもこの前愛紗ちゃんなんか……うう、すごく羨ましいよ…。

 

今ここには私とリトくんしかいないから…いいよね?

でも抜け駆けみたいでずるい気がするし…かといってやらないと他の娘達との差が縮まらない。

私は迷った結果、決心してやることに決めた。

でもやっぱり恥ずかしいのでリトくんには目を瞑ってもらおうかな。

 

「あ、リトくん。目に塵があるよ」

「マジで?どこどこ?」

「目を閉じてて。私がとってあげるね」

「おう。悪いな」

 

そう言って目を閉じるリトくん。

…やっぱり緊張するなぁ。

私は息をスーハーと何度も繰り返し、準備をする。

 

(何やってんだろ…?)

(よ…よーし…行くよ…!?)

 

私は決心して背伸びをする。

身長差があるから大変だけど、我慢我慢。

あと三寸…あとニ寸…あと一寸…。

段々と近づき、もう顔に息が吹きかかるまで近づいた。

リトくんは未だ目を瞑っている。

 

(い…行くよぉぉ…!)

 

もう触れる…そんな距離になって私は――――

 

「…何をしているのですか、桃香様?」

「ひゃい!!?」

 

後ろから愛紗ちゃんに肩を捕まれた。

びびびビックリしたぁ!?と言うか、いつのまに居たの!?

 

「あああ…愛紗ちゃんいつからそこに!?」

「リトが桃香様を抱き抱えた辺りです。それで桃香様…いつまでリトの側にいるので?」

「は、離れます!離れますとも!」

「ん?で…塵取ったの?」

 

リトくんは愛紗ちゃんが急に来たのに動じずにいる。

まさか気付いてたの!?

だったら驚いたの私だけか…うう…。

 

「とりあえずさ、続きするか」

「え…これ休憩の時間じゃないの!?」

「当たり前だろ。休む時間があるとでも?」

「そうですね。私にこの格好をさせた責任もありますし」

「そ…それは関係無いんじゃないかな…?」

「「問答無用!!」」

 

そこからの私の記憶は曖昧だった…。

覚えているのは…

 

「きゃああああああ!!?何でこんなところに落とし穴あるのおおお!!」

 

落とし穴に落ちたり

 

「ほーら、よじ登ってこーい」

「うう…高いよ…」

 

城壁を登ったり

 

「桃香様、お覚悟を!」

「愛紗ちゃん怖いよおおお!」

 

馬に乗った愛紗ちゃんに追いかけられたり

 

「桃香様、助けに来ました!!」

「焔耶ちゃん!」

「それだと困るんだよな。…それ、遊んどいてー」

「わふわふ!」

「ばうばう!」

「ひゃああああ!!!?」

 

セキトちゃんと張々に焔耶ちゃんが追いかけられたりだった。

 

そして夜、リトくんが作った体重計っていうものに乗ってどれだけ重さが減ったか確認する。

結果は予想道理に痩せていた……それもそうだよね。

私は上機嫌になって部屋に行こうとするけど、その前に少しお腹が減っちゃったから厨房に行くことにした。

するとそこには、雛里ちゃんと月ちゃんが何かをせっせと作っている。

 

「あ、桃香様」

「どうしたの二人とも、こんなところで?」

「この間リトさんに教えて貰った天の国のお菓子をちょっと工夫していたんです」

 

そう言って見せてくれたのはどれも知らないような美味しそうなお菓子だった。

ぷりんとしょーとけーきと言うものみたい。

…ちょっと食べてみたいな。

 

「桃香様、お試食なさいますか?」

「え、いいの?」

「はい。どのみち誰かに食べてもりゃ…貰おうと思ってたんです」

 

そっか~…だったらちょっと位、いいよね?

私は雛里ちゃんの手の上にあるぷりんを手に取り、食べ始めた。

 

 

 

「それで、どういうことかな?」

「………………………食べちゃいました」

 

翌朝、私は仁王立ちしているリトくんの目の前で正座している。

理由は簡単……昨日食べたお菓子のぷりんとしょーとけーきの余っている物を全て食べてしまったからだ。

その内の幾つかは今日の朝食で出すつもりだったらしい。

もっといえばお菓子を食べて昨日の文の体重が増えちゃってた。

だ…だって美味しかったんだもん!

 

「…桃香…反省してるか?」

「はい、してます……」

「そうか…桃香」

「はい…」

「今日の夜は満足に腕が上がると思うなよ?」

 

―――その日の夜、私は全身筋肉痛でうなされた。

 

 

 

 

part2 疲れた貴方を癒したいから

 

 

A.M.7:00

…これはどういう状況だ……。

俺は朝起きて顔を洗いに行った後、再び自分の部屋に戻った。そこまでは正常、うん。

―――何故かメイド服着た恋と音々音、それに璃々ちゃんがいるのは異常だろ。

 

「……………おかえりなさい」

「お帰りなさいなのです、リト兄ィ!」

「おにーちゃん、おはよー」

「…ごめん、考える時間くれ」

 

一人頭を抱えてしゃがみこむ俺。

え、何これドッキリ?発案者星で実行者紫宛?

色々と混乱しもう一度恋達を見る。三人とも服のデザインが異なり、見て飽きない。

恋は黒を基準としたメイド服。フリフリがたくさんあってデフォルメにしたら飾っていたくなるような可愛さだ。

音々音が来ているのは詠が来ているメイド服の黒の部分をライトグリーンに変えたもの。これは恋にも言えるのだが、スカートが短くなおかつニーソの絶対領域で目のやり場に困る。

最後の璃々ちゃんは水色のエプロンドレス風なもの。頭には服と同じ水色のリボンで飾ってあって大変可愛らしいです。

 

「リト兄ィ!今日はねね達がリト兄ィのご奉仕をするのです!」

「え?ご奉仕?」

「……………最近、ご主人様かまってくれない。それに疲れてる…」

「だからね、璃々達がおにーちゃんが疲れないようにいっぱいお手伝いするの!」

 

…何この子達、ごっつエエ子や…!

なんか目頭が熱くなってきた…俺はこの後、恋達の奉仕活動を許可することにした。

だってこんないい子達の行動無駄にできないだろ。

……だが何故メイド服?

 

「おかーさんがめいど服を着たほうがいいっていってたのほんとうだったね!」(ヒソヒソ

「……………恋、ご主人様に可愛いって思われてる…?」(ヒソヒソ

「めいどはご主人様の身の回りのお世話をするって聞いたのです。と、当然、夜も…」(ブツブツ

 

A.M.8:00

俺達は朝食をとりに来ていた。恋達も食うのだと思ったがもう済ませてあるらしい。

今朝のメニューはこの前教えたサンマ定食、それに月達に教えたフルーツポンチ。

どれも旨そうだ。

 

「うんしょ……うんしょ……」

「璃々ちゃん大丈夫?」

「うん。おにーちゃんにごほーしするんだもん…」

 

そんな俺の為に璃々ちゃんはたどたどしくもお茶を淹れてくれている。

詠に教えてもらったと言うが……大丈夫だろうか。

淹れ終えたお茶をお盆に乗せて歩く姿はゆっくりだが一生懸命な雰囲気を出している。

 

「はい、おにーちゃんお茶どうぞ!」

「ありがと、璃々ちゃん」

「リト兄ィあーんなのです」

「ん?食べさせてくれるのか?…あーん…」

「おいしいのですか?」

「うん。旨いよ。ありがとな」

「……………ご主人様、こっちもあーん(ダラダラ」

「……フルーツポンチ食うか?」

 

A.M.9:30

朝食を済まし、現在は隊の育成中。

ついでにいえば最近俺は他の兵に護身術として簡単な柔術を教えている。

武器を携帯しているからか、騒ぎを起こしている奴等も兵も切り傷が多いからな。

なるべく怪我させない為にもそうやっている…岬越寺師匠モードで。

 

「相手を押し倒そうとするんじゃない。重心をずらし、そこに一歩踏み出すのだ!」

「「「サーイエッサー!!」」」

「リト兄ィかっこいいのです……素敵なのです…」

「がんばってるねー」

「……………ご主人様、たおるほしい?」

「ん?いや、それほど汗掻いてないからいいよ。でもありがとな」

「……♪」

 

タオルを手渡されたので受けとり、頭を撫でる。

スッゲー満足そうだな、目を細めてるし猫みてぇ。

さて、今度は掛け声付きの投げ技でもやらせるか。

 

「それじゃあ次は背負い投げをやってみよう。二人一組で掛け声を出しながらやりたまえ」

「「「サーイエッサー!!」」」

「それでは、始め!!」

「「「教官爆発しろおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」」

「テメェら、歯ぁ食いしばれ…!」

 

A.M.11:30

少し早い昼食、メニューは麻婆豆腐にご飯。

至ってシンプルだが、腹は満たされそうだ。

 

「「「まいうーーーー!!!!」」」

「麻婆丼のほうが食いやすいな俺は」

「ふー…ふー…熱々だね」

「ハフハフ…ムグムグ…ハフハフ……」

「恋殿!いっぱい食べては兵の分も無くなってしまいますぞ!?」

 

今回は恋達も昼食をとっている。

特に恋の食事風景は癒されるな…マジでホワワンって感じだ。

箸が進む進む。

 

「クソッ、教官だけなんで可愛い娘達と…」

「教官絶対手込めにしてるよありゃあ…」

「あのちっちゃい娘も手込めにされてるんじゃ…」

「違いねぇ!これ黄忠様に言ってやろうぜ…」

 

さて、食後の運動でもするか…。

 

P.m.4:00

現在俺は警羅をしていた途中、二人の食い逃げを追っていた。

といっても片方はすぐ捕まえてヘッドロックしてるのだが。

 

「ぐぎゃあああああ!!脳を…脳を鷲掴みされてるよ…ぎゃああああああああああああ!!!?」

「ねー、ねねおねーちゃん。れんおねーちゃん、何で目と耳かくすの?」

「璃々が見たら今日の夜厠に行けなくなるのです!」

「………ん」

 

いや、耳塞いでちゃ聞こえないだろ。

そう思い止めに入ったのだが、遠くからもう片方の食い逃げとそれを追いかける兵がやって来た。

走る先には恋達がいる。どうやら人質にでもするつもりだろう…無駄だろうに。

 

「おらぁ!!そこのヒラヒラの女!ちょっとこっちn」

「………うるさい」

「こぺっ!!?」

「む!食い逃げ発見!―――ちんきゅー…三段きぃぃっく!!」

 

恋に襲いかかろうとした食い逃げは恋にビンタされ首から変な音が出る。仮にも呂布を人質にできるわけないのに。

さらには音々音のキック――前に教えた三段階のもの――で沈んだ。と、同時に股間を押さえる俺。…あれは痛い…うん。

 

P.m.7:30

 

「すぅー……すぅー…」

「むにゃむにゃ…リト兄ィ…」

 

夕食を終えて俺は部屋に戻っていた。と言っても、ベッドは音々音と璃々ちゃんに占領されているが。

 

「慣れないことで疲れたんだな。よく寝てるよ」

「………ご主人様。今日、今日恋達役に立った?」

「ああ。訓練の時はありがとな、タオル結局役にたったし」

「…………恋、今日楽しかった。ご主人様とご飯食べて、ご主人様の訓練見て、ご主人様と町に出て」

「…そっか。そりゃあ何よりだ」

 

ほんといい娘だよ。何でこの世界は恋を呂布にしたんだろう。…いや、他の奴にも言えるけど。

ふと目にすると、恋のまぶたは半分ほど閉じていた。やっぱり疲れたんだろう。

 

「恋、寝たいなら寝ていいぞ。後で部屋に連れていくから」

「………でもごほーし…」

「十分働いて貰ったからご褒美だよ」

 

そう言った途端、恋はベッドの空いている場所に横たわる。そして静かに寝息をたてた。

 

「……ご主人様…一緒…皆と……一緒…」

「…寝言か。それだと…いいんだけどな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桃香「桃香と!」

愛紗「愛紗の!」

桃愛「「後書きコーナー!」」

 

愛紗「…何故私達がここにいるのでしょうか?」

桃香「えっとね…なんか前の後書きのコメント欄でバトルロイヤルやってるんだって。だから代わりにやってだって」

愛紗「まだやってたのですか!?」

桃香「とりあえず後書きやろうよ」

 

桃香「うう……リトくんの鬼ごっこ怖かったよぉ…」

愛紗「ですね。…特訓の時と同じ気迫がありました…」

桃香「でも宙吊りにするのは酷いと思うんだ!」

愛紗「と言うより、蒲公英がよく協力してくれましたね…」

桃香「なんかね、あのあとリトくんと逢い引きしたらしいよ」

愛紗「後でO☆HA☆NA☆SIしなくてはなりませんね」

桃香「怖いよ愛紗ちゃん…あのときだって、リトくんと接吻出来そうだったのに…」

愛紗「何か言いましたか?」

桃香「ううん!何でもないよ!」

愛紗「桃香様はもう少し自重なさってください。だからリトに怒られるのですよ?」

桃香「…あのあと大変だったなー」←遠い目

 

愛紗「ぐぬぬ…三人とも、あのような格好でリトに近づくとは…!」

桃香「あはは…でもリトくんのためにやったんだし…」

愛紗「しかし、あのあとねねと恋があ、あーんをしたのですよ!?」

桃香「う…確かにそうだけど…」

愛紗「兵の愚痴や食い逃げの行動は自業自得とはいえ、一日中リトといるとは…むむむ…!」

桃香「じゃあ今度愛紗ちゃんもあの服着たらいいんじゃないかな?」

愛紗「わ…私がですか!?ですが…私に似合う筈もありませんし…」

桃香「大丈夫だよ。私も一緒に着てあげるから」

愛紗「本当ですか!?」

桃香「うん♪でも一緒に行こうね?」

 

桃香「じゃあ次回予告するよ!」

愛紗「はい。次回の真・恋姫†無双巡る外史と仮面の魔神 四十二話は」

桃香「仮面編 “これぞわんわんパワー”。…なんだろうね?」

愛紗「たしか次回には依然複線をはっておいた人物二人の登場とか」

桃香「うんうん。あとなんだっけ…後半の戦いはばん…なんとかするらしいよ」

愛紗「ばん…なんでしょうか?」

 

?ΟωΟ?Ο△Ο?再見


 
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