No.685069

【獣機特警K-9ⅡG】乙女の純潔を守れ!【交流】

古淵工機さん

ふっと思いついてしまったネタ。
乙女の敵め、覚悟しろ!!w

■出演
マイ:http://www.tinami.com/view/636102

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2014-05-08 23:12:01 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:904   閲覧ユーザー数:852

ここはANCF・ラミナ自然保護区ベースキャンプ。

「ふぅ、生息リストの管理も結構疲れるわね…ひと休みっと」

と、デスクに向かいリストのチェックをしていたのはマイ・シューティングスター。

いつ密猟者が現れるかもわからない状況ゆえ、なかなか気を抜けないところもあるだろうが、

やはり彼女もファンガー、適宜休みを入れなければやっていけないというものである。

マイは個人用の携帯端末を取り出し、ネットサーフを楽しむことにしたのだが…。

 

「ひ…ひどい!あんまりだわ!!」

ある検索結果を見た瞬間、マイはその場に泣き崩れた…。

ベースキャンプ・会議室。

落ち込んでいるマイの隣には自然保護レンジャー隊長のミランシャ・キーン、同僚のナディとシンディ、

そしてテーブルを挟んだ向かいの席には、ラミナ警察署生活警備課のミウ・カワグチとテムナ・ツルハシが座っていた。

「それで、深刻な顔して一体どうしたの?」

「はい、実は…」

ミウの質問に対し、マイは携帯端末を取り出すと、画面にある検索サイトを表示した。

【ラミナ自然保護区】という検索ワードでヒットしたもの…それは…。

 

「う、うわぁ…何これ…」

「あかん、これはあかんパターンのやっちゃで…」

思わず青ざめるミウとテムナ。

「なんだマイ!そんなこと気してたのか?」

「ナディさん!」

平然とマイに訊ねるナディだったが、目に涙を溜めながら反論するマイの気迫に押し負けてしまった。

「ご、ごめん…」

「なるほど…マイちゃんはそれで悩んでいたのね…」

「アップロード日を見てみると、今日だけじゃない。おそらく、数週間前から…」

「す、数週間も…前…から……?」

ショックのあまり気を失い、その場に倒れてしまうマイ。

「マイ!マイ!しっかりしろ!シンディ、マイ寝室運べ!」

「わ、わかった!!」

すぐさま寝室に運び出されるマイ。その様子を見ていたミランシャは、一息ついて口を開いた。

 

「…とにかく、このまま犯人を放っておくにはいかないわ。でなければマイちゃんの心はもっと傷ついてしまう…」

「わかりました!必ず犯人を逮捕してみせます!テムナ、気合入れていくよ!」

「モチのロンや!乙女の敵め、ふん捕まえてキッチリ絞り出したる!」

「では、頼みますね生活警備課のお二方」

ミウとテムナ、そしてミランシャは、しっかりと手をとった。

ミニパトの中。

「でも、どうやって犯人を捕らえよう?」

「んー…。あ、せや!閃いたで!!」

テムナが何かを思いつき、手を叩いて叫んだ!

「閃いたって、何かいい作戦でもあるのテムナ?」

「アイツをオトリに使こたるんや。まぁウチにまかせとき!!」

 

…ラミナ消防署。署長のラウル・ロレアルが電話に対応していた。

「はい、もしもし、ラミナ消防署ですが…え、テムナさんかい?」

「どうもこんにちは。早速やけど、RS隊のマリちゃんいてる?」

「マリか…ちょうど訓練が終わったらしいからな…。マリ、電話だぞー!」

「はいなー!すぐ出ますわー!!」

 

ラウルに代わって電話に出た相手は、マイをモデルに製造された災害救助ロボット、マリ・メテオールだった。

「どーも、お電話代わりましたー…って、テム姐さん!?」

「詳しい話は後や!すぐ消防署の前に来てんか!?マイちゃんがピンチなんや!!」

「なんやて!?マイ姉がピンチやて!?…わかりました、ほなすぐ行きますわ!!」

マリは電話を切るとラウルに向き直り告げる。

 

「署長!マイ姉がエラいことになってますんでいっちょ行ってきますわ!!」

「ああ、気をつけていけよ!!」

 

再びミニパトの中。

「さ、マリちゃん、これを着るんや」

テムナが取り出したのは、マイと同じサイズのANCFレンジャー隊員服。

「あ、マイ姉のと同じヤツやねんな?」

「せやでー、あんたにはこれ着て自然保護区の中を歩いてもらう…マイちゃんの代わりにオトリになってもらうんや」

「あたしからも頼むよマリちゃん。マイちゃんこのままだとノイローゼになっちゃう!」

「なんやようわからんけど…まかしとき!!」

…数時間後、ラミナ自然保護区。

いつものパトロール時刻にマイ…いや、厳密には関節部分にシーリングを施し、

マイに成りすましたマリが、密猟者を探して歩き回っていた。

 

そのマリを狙い、ジャングルの茂みの中でこっそり狙いをつけているバイソン形のファンガー。

「へっへっへっへ…マイちゃん今日もかわいいねえ。でもなんか心なしか、いつもよりお顔が厳しいような~?ま、かわいいからいいかな~」

手に持っているのは、密猟に使うライフル…ではなく、特殊装置を取り付けたカメラだった。

そう、彼は茂みに隠れて、マイを盗撮していたのである!

 

「なぁるほど、随分気合はいってるねおじさん」

「そうそう、この角度から見るマイちゃんのパンチラ…」

と、男が振り返った先にいたのは生活警備課の二人だった!!

「警察や。あんたの犯行現場おさえたで」

「え、あ、あわわわわ…」

「誤魔化そうとしたってムダよ。女の子を盗撮するなんて、覚悟はできてるんだろうね?」

「うっ…そ、その、これは…」

男の顔は青ざめていく。詰め寄るミウとテムナ。

「くっ、くそぉぉ!!」

男はミウとテムナを突き飛ばすとそのまま逃げ出した!

「ぐっ!?なんてヤツ!!」

「おどれっ!待たんかいー!!」

ミウとテムナも、すぐさま男を追いかけ始める。

「つ、捕まってたまるか、捕まって…」

だが、逃走するバイソン男の足元に数本の矢が突き刺さる!

怯んだ男が思わず足を止めると、目の前にはナディが立ちふさがっていた。

「オマエ、マイ悲しませた。マイ悲しませるヤツ、ナディ許さない!!」

「な、なんだよ…ちょっとパンツを撮っただけじゃ…うわ!?」

今度は男の顔面に高圧水流が直撃した!!

 

「神妙にせえ!マイ姉を泣かすやつはウチが許さへんで!!」

「ぺっ、ぺっ、き、キミはマイちゃんじゃなかったのか…?」

「残念やったなァ。ウチはマイ姉そっくりに造られたロボットや。マイ姉が盗撮された言うてオトリ役やってたっちゅうワケやで」

さらに後ろからはミウとテムナが追いついていた。

「さぁさぁ!もう逃げ場はないよ、盗撮魔さん!」

「ラミナ市迷惑防止条例違反や。それとさっきウチらを跳ね飛ばしたからな、公務執行妨害の現行犯やぞ!覚悟しい!!」

「は、はい…」

かくして、盗撮魔は確保。一人の少女が、悪夢から解放された瞬間であった…。

「本当に、本当にありがとうございます、ミウさん、テムナさん!!」

「いやいや。身近なピンチを救うのが生活警備課(あたしたち)の仕事だからね」

「あの犯人、どうしても許せへんかったしな!」

「ナディさんも、マリちゃんも私のために…本当にありがとう…!」

「マイ、ナディの仲間。仲間助けるアタリマエ!」

「せやせや。ウチにとってもマイ姉は家族みたいなもんや。助け合ってナンボやろ。な!」

「うん…本当に…本当にありがとう…!」

 

マイは涙を浮かべてはいたが、それがもはや悲しみの涙ではないということは、誰にでも理解できた。

赤い夕日が、その笑顔を鮮やかに照らし出していた…。


 
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