No.684466

真・恋姫†無双 巡る外史と仮面の魔神 四十話

XXXさん

仮面編

初めてなんですよ

2014-05-06 19:08:26 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1443   閲覧ユーザー数:1312

「ぽかぽかだね~」

「そうだな」

「眠いね~」

「そうだな」

「お腹減ってきちゃったな~」

「一刻前に食ったろ。それより桃香」

「なにかな?」

「太った?」

「  」

 

朝食を済ませた後、リトと桃香は城の庭で日向ぼっこしていた。

何故桃香が政務をしないのか、それは単純に今日は休みだからだ。

で、その休みの桃香にリトが女子にいってはいけない事を言ってしまった。

 

「リt、oくん…?なにお言っておいででござりまするですの…?」

「色々おかしいけどスルーするぞ。…だって、最近仕事ばっかで食っちゃ寝だったろ?その証拠にさ、ほら」

 

リトはケータロスで桃香の写真を録り、見せる。

そこにはどこかふっくらとした桃香が映っていた。

それを見て桃香は青ざめてしまう。

 

「あわわわわわ……」

「それ雛里だって。てかそんなに問題なのかよ」

「大問題だよ!!あ~も~どうしよ~!?お顔も丸くなってきちゃってるし、お腹も~!?」

(胸も…と言いたいけどそんな変わってないな)

「リトくんなんとかして!?このままだと私お外に出られないよ~!」

「人を青い猫型ロボットみたいに頼るなよ。あとここ外だから」

 

 

数分後…

 

「と言うわけでダイエット始めるぞー」

「おー!」

「…何故私まで巻き込まれているのでしょうか」

 

動きやすい服(沙和が広めた体操着+ブルマ)を着けた桃香と愛紗は運動場にいた。

…何気に愛紗がいるのは、桃香が着替えに行く途中に半場強引に誘われたからだ。

ちなみにリトは上着を脱いでシャツを着ている。

曰く、そんなに汗かかないだろうからだそうだ。

 

「リト、桃香様の減量に付き合うのはいいのですが一体何をするおつもりで?」

「あー…実を言うと考えてないんだよね。さっぱりだ」

「え゛!?じゃあどうするの?」

「んー…イマジンブートキャンプ?もしくはイクササイズ?…ダメだ、どっちも中毒性がある」

「「なにそれ凄く不安!」」

「まあ、とりあえずさ。まず筋力をつけよう。体が引き締まればお腹周りもよくなるって」

「はーい!」

 

そう言うと桃香は腹筋をしようとする。

仕方ありませんね、と愛紗は桃香の足を固定し腹筋する手助けをした。

これでやり易いだろう…リトはそう思い、近くにあった岩に座って見る事に。

 

だ が し か し

 

 

「イー」

「ふにゅう!」

「アル」

「ふにゅっ!」

「サー」

「ふ…にゅう…!」

「スー」

「ふ………もうだめ…」

「早ッ!?」

 

四回目のコールでギブアップ…桃香は息を荒くしながら手を挙げていた。

さすがのリトも驚き、岩の上からずり落ちてしまう。

 

「お腹…痛…!背中も…」

「桃香様…普段から運動なされていないので当たり前かと…」

「ダメだ…こりゃ末期だよ。……こうなりゃ最終手段だ」

 

愛紗が飽きれ、リトが何かを決心する。

…と言っても、口元はにやついているが…

それを見て愛紗は背筋に氷柱を入れられた感覚に陥る。

 

「……ッ!?」

「桃香…鬼ごっこしないか?動くしいい運動になるぞ」

「鬼ごっこ?やるやる!」

「じゃあ鬼は俺な。言っとくけど全力で逃げろよー」

「はーい」

 

にこやかに手を挙げ返事をする桃香。

リトも同様に笑っているが…

…手には冥琳から貰った鞭が握られていた。

手首をスナップさせてビシィッ!バシィッ!と何故か腕を慣らしている。

「……リト、何故鞭を出しているのですか…?」

「んー?必要だから」

「鬼ごっこにそれが必要なのですか!?」

「うん。だってそうでしょ……………リアル鬼ごっこには」

「りある鬼ごっこって何!?」

「十数えたら始めるぞー」

「え…っ!」

 

オロオロとしてとりあえず走り出す桃香。

やはり運動不足なのか…走るのが遅い。

そうこうしている間にも、リトは十数え終えてしまった。

そして―――

恐ろしい早さで桃香の元に走って行く…しかも秋雨モードで。

 

「はっはっは。どうしたのかね、桃香君?手を抜いているのかね?」

「ええええ!?リトくんいつの間に!?」

「今の間に。…それより、しゃべっている暇があるなら本気で走れ!!三輪車より遅いぞ!!!」

「ひっ…ひぃ~ん!!」

「まだ遅い!!それだとフンコロガシに追い抜かれる!!!」

「そ…その前に鞭で叩こうとしないでぇ~!!!」

「フッハアアアアア!!!」

なんと言うことだろうか…

桃香がまるで鈴々とほぼ同じスピードで走っているではないか。

本能的な危険を感じたのか、ただ単に目の前にいる恐怖から逃げようとしたからなのか…それは本人のみぞ知る。

こんな光景を目にして、愛紗はただポケー、と見ているだけだった。

 

 

で、昼時…

 

「桃香様、大丈夫ですか…?」

「ΟДΟ」

 

この時間帯までリアル鬼ごっこを続けていた。

ある時は木に登り、ある時は城壁を登り、ある時は大ジャンプをするほどハードな内容だ。

お陰で今の桃香は少なくとも今朝よりスリムになっている。

…と、同時に放心状態だが。

そうなこんなでやっていると、リトは月と一緒に昼食を運んできた。

 

「おーい、桃香。昼飯だぞー」

「…ご飯!!!」

「へぅっ!?…大変だったんですね…」

「ああ。全くだ…」

「それで…これは?」

「消化に良いものでできた特製定食。ていっても作ったの月だけどな」

「でも教えてくれたのはリトさんですよ?」

 

側から見ればイチャついているように見えるリトと月。

それを見て面白くないのがここに二人。

すると…タイミングを見計らったようにリトの腹が鳴る。

それを聞いた桃香達は少し笑いそうになるが愛紗は何か閃いたような顔をした。

 

「っ!リト、昼食がまだでしたら私が作りましょう!」

「え 、愛紗が?」

「へぅ…私が作っても…」

「いやいい。いつも月には世話になっているからな。今日は休んでいてくれ」

「ウマウマ…」

 

愛紗はかなり急いで厨房へ駆け出す。

―――そこまでして料理作りたいのか…

リトはそう思いながらも勢いよく定食を頬張っている桃香を見ていた。

 

 

 

「…遅いな」

「そうですね…」

「だね…」

 

愛紗が厨房へ行ってから約五十分…

未だに愛紗は帰ってこない。

ただ、唯一厨房の音を拾えるリトはと言うと…色んな意味で心配していた。

ズババババ、ゴォオオオ、ザクッ、ダララララ、カシャシャシャシャ、ハィ~!とかよくわからない音がするからだ。

もう様子見てこようかな、とリトが席を立った…のと同時に愛紗がお盆に料理を乗せてやって来た。

 

「お、お待たせしました!」

「随分遅かったな。どうかしたの?」

「いえ、何も!…少々手間取っただけです…」

 

―――少々ってあの音がか…

と言おうとしたが、リトはテーブルに置かれた料理を凝視する。

それは一見炒飯に見えるだろう…あちらこちらに魚の頭や刻みきれていない野菜、そして何かの骨etc.が無ければ。

リトはこの炒飯をどんな風に作ったのか聞こうとしたが…ある一点を見て黙る。

 

「……………」

「ど…どうしたのリトくん?」

「…いや、何でも。それより食わせて貰うわ。いただきます」

「……ッ!」

 

桃香に訪ねられたがリトは惚け、蓮華を手に取る。

愛紗はそれを見て顔が強張った。

 

「……ふむ」

「リト、その…お味の方は…」

「…ガツガツガツガツッ!」

「り…リトさん!?」

愛紗に感想を聞かれそうになるが、それを無視してリトは炒飯を一気に平らげる。

近くにいた月が若干引いているが…それでも気にしていない。

そして皿の上が空になり、リトは笑顔で感想を言った。

 

「……うん、もっと練習すればもっと旨くなるぞ」

「もっと練習すれば…ですか?」

「ああ。月とかと一緒に練習してみればいいんじゃないか?」

「そう……ですか…」

「でも悪くない。今度食うときが楽しみだ」

「っ!ありがとうございます!…あ、厨房の後片付けをしてきますね」

 

満足そうに愛紗は厨房へ戻っていく。

鼻歌までしていたので上機嫌なのだろう。

一方のリトは愛紗が見えなくなった瞬間、

…テーブルに頭から突っ伏した。

 

「……ッ」

「り…リトくん!?」

「どうしたんですかリトさん!?」

「いや…さっき食って、腹が…」

「さっきのって…愛紗ちゃんの炒飯?」

「やっぱりと言うか……味が…あれだったんですね?」

「…一瞬…知り合いの閻魔様見えた…」

 

ガクガクブルブルと体を小刻みに震わせているリト。

だったら、と月が疑問に思う。

 

「さっき何で愛紗さんに言わなかったんですか?まだ取り替えが聞きそうだったのに…」

「…できるわけ、ないだろ…?手、あんなに切って…一生懸命やった手、見たらさ…」

「リトくん…」

「それに、腹はこれでも…味は悪くなかった…。なんか、優しい味がして…」

「優しい味、か。愛紗ちゃんらしいね」

「……ごめん、気絶させて…意識保つの辛い…」

 

ぐったり、といった表情でリトは長椅子に仰向けになって転がる。

了解を得ずに気絶したところを見ると相当の威力なのだろう。

桃香と月は食器を片付けようと立ち上がると……物陰から厨房にいるはずの愛紗が出てきた。

 

「あ…愛紗ちゃん!?」

「へぅっ!?もしかして…」

「…ああ。聞いていた。最初から…」

「あ、あのね愛紗ちゃん!さっきのは…」

「わかっています。私は料理経験がありません。ですので…味の方がどうなのかはまるで自信がありませんでした…」

 

そう言い愛紗はリトの元へ近づき、リトの顔に近づくようにしゃがむ。

目は潤んでおり、怒っているのか嬉しいのかわからないような表情だ。

「リトは……馬鹿です…でも、同じくらい優しくて…。料理をしたのだって初めなんですよ…?」

「う……大佐…無能って言わないから…燃やさないで……」

「ふふ…本当におかしな人。…でも、そんなリトが…」

 

少し微笑み愛紗はリトの頬を撫でる。

顔が段々と紅く染まっていき、顔の距離も近づく。

そして――――、

 

「あ、ああああああああ愛紗ちゃんッッ!!?」

「へぅっ!?へぅぅぅ!?へぅ~~~~~!?……へぅ?」

 

「これは…今日のお礼です。………これも…初めてなんですよ…?」

 

リトの唇を見て、次に顔を見る愛紗。

紅く染まった顔で自分の唇をなぞり、その場から逃げ出すように走る。

桃香と月は叫び、愛紗の後を追いかけた。

一人残ったリトは先程より安らかに眠っている。

…一番安全圏にいるのはリトなのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

XXX「死ねやああああああああ!!!!」

〈イエス!スペシャル!アンダースタンド?〉

ソーサラー(リト)「何でじゃあアアアアア!!?」

〈バリア!ナウ!〉

一刀「後書きコーナーでーす」←もう慣れた

 

XXX「  」←顔面にエクスカリバー

リト「何で俺は襲われるんだ…!」

一刀「(寝てたからわからないよな)最初のダイエットはかなりハードだったな」

リト「あれくらいやらないとダメだろ。リアル鬼ごっこは凪にもやったし。…俺の修行時代の方がきつかったし」

一刀「苦労人だな。そういやあのあとどうするの?」

リト「とりあえず継続。食事もちゃんと管理して少しずつ筋力をつけるつもり」

一刀「あまりやり過ぎるなよ?で…問題は…愛紗の料理、か…」

リト「……ΟДΟガクガクブルブル」

一刀「あの世がみえかけるとか…よく耐えたな。マジで」

リト「…こう見えても、胃は強いんだぜ…?」

一刀「それでも気絶とか……で…そのあと…は言わないでおこう」

リト「え、何?」

一刀「何でも?」

XXX「……はっ!!?ぶるあああ!!?」

リト「ちっ…生き返ったか」

一刀「舌打ちするなって」

XXX「貴様リトぉ…俺が書いてるとはいえ…爆発しろ!!」

リト「何いってるかよくわからないけど、爆発対象ならもう一人いるじゃん」

一刀「…え」

XXX「…あっ」

 

 

〈エクスプロージョン!ナウ!〉

ウィザード(一刀)「ぎゃあああああ!!?」

XXX「待てや、新作でリア充度上がるってどう言うこっちゃああああああああ!!」

リト「…ま、あっちはおいといて、次回のアンケート取るか。前回書いた通り、次回は小話と言うことでコメント欄にあった三つの内から二つやりたいと思います。候補と大体の内容は以下の通りです」

 

・太った畜生 今回(ダイエット部分)の延長線の予定

・『天のお菓子』を一緒に作って、皆で食べよう 朱里、雛里、月、詠がリトと一緒にお菓子作り

・疲れた貴方を癒したいから 恋、音々音、璃々がメイド服を着てリトに奉仕

 

リト「一人二つまで投票でき、締切は今週の金曜の日付が変わるまでとします」

XXX「待たんかオラアアアアアア!!」

ウィザード(一刀)「待つかああああああ!!」

リト「…光子力ビームッッッ!!!」

X一「「ギャースッ!!?」」

 

ΟωΟノシ再見


 
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