第1話仮面の男
蓮太郎side
「じゃあなー。また明日-。」
俺はクラスメイトにそう言い、ヒビキと一緒に帰路につく。そこに、
「やっほー、ヒビキ、蓮太郎。」
声がしたほうに顔を向けるとそこには司馬未織がこっちに向かって走ってきていた。
俺は少し首をかしげた。なぜなら、司馬は木更の親友であり、いつもは2人で下校することが多いからだ。
「なぁ、司馬。木更はどうしたんだ。」
俺がそう尋ねると司馬は
「あぁ、木更なら先生に呼ばれて授業の準備の手伝いとかしてたよ。遅くなるから先帰っていいよって言われたからヒビキと一緒に帰ろうと思ってたのよ。」
俺はふーんと思いつつもちょっと寂しかった。ヒビキはそんな俺の雰囲気を感じ取ったのか、話をそらすために関係の無い質問をした。
「そういや未織って蓮太郎と仲良かったっけ。」
「あぁ、それはうちが民警としての蓮太郎のパトロンやからよ。その分コキ使ってるけど。」
「そういえば、蓮太郎は民警やってたね。えーと、確かあのめちゃくちゃ元気で明るい子とペア組んでたよね。」
「延珠のことか。あいつも元気にしてるぜ。」そんな他愛の無い会話をしているといきなり声をかけられた。俺たちは驚いた。なぜならその人は仮面をつけ燕尾服を着ており、さらにシルクハットまで被るという全くこの場に合わない格好だからだったのだ。
「君たちは里見蓮太郎という子を知らないかい」
「「「えっ…」」」
俺たちは3人揃って固まった。だがすぐに俺は
「俺のことだが何の用だ。」
「そうか君が…」
そう言い、俺をまじまじと見始めた。そしてあいつは最後にこう言った。
「君は――のうちの1人なんだろう。」
周りには聞こえないようにしかし、俺にははっきりと言った。
「てめぇ、どこでそれを。」
俺は怒気を最大限仮面の男に放った。だが、仮面の男は何も動じずそのまま来た方向に歩いて行った。
「「あいつ(あの人)何者なんだよ(なのよ)」」
俺は2人の質問にどう答えようかと悩んでいたが、間もなく考えを放棄した。なぜなら…
「おーい、みんなー。一緒に帰ろうー。」
「「「木更(さん)(ちゃん)」」」
俺の好きな人がこっちに向かって走ってきたからだ。
「3人共何かあったの」
「いや、何も無いよ。単に仮装したおっさんがいきなり話かけてきて驚いてただけだよ。」
代表で俺が答えると、木更はふーんと言い、俺たちは一緒に帰ることにした。そして、俺とヒビキが2人きりになったとき、ヒビキが、
「蓮太郎、あいつやばいだろ。」
「あぁ、殺気が半端なかった。警戒しないといけないな。」
蓮太郎sideout
仮面の男side
「ふーん、あの子が里見蓮太郎か。なかなかよさげじゃないか。さすが、
「ねぇ、パパ。次はどの人殺すのー。」
「そうだねー。誰殺そうかなー。」
今、私は最高にいい笑顔を浮かべてるだろう。何せ、もうすぐ人類は滅びるのだから…
仮面の男sideout
俺たちははまだ知らない。あの男が世界の破滅をもたらす者だったとは・・・
あとがき
仮面の男は知ってる通りあの人です。次回は事件発生です。遂に延珠も登場!!
どうぞご期待ください。ではこの辺で…
Tweet |
|
|
1
|
0
|
追加するフォルダを選択
第1話です。タイトルそのまんまです。