~第127話 †官渡の戦い3† ~
それから数日の間をかけて袁紹(えんしょう)軍は迂回し南下
曹操(そうそう)軍は北進する
先に大河に着いたのは曹操軍
曹操は袁紹軍を迂回させた功労者の二人と面会をする
「曹操様、戯志才(ぎしさい)様と副官の程立(ていりつ)様到着されました」
「分かったわ、貴方は見張りに・・・ちょっと待ちなさい
一応兜を脱いでこちらを向きなさい
何でもないわ、また見張りと警護頼むわね」
「はっ!」
はぁ・・・いけないわね白(はく)がまた変装してると思うなんて重症ね
ため息をついて、顔を振り気分を変えるとすぐに二人の女性が入ってきた
「曹操様、失礼します!
戯志才と副官の程立到着しました!」
私はその二人を見てなるほどと思った
片方は眼鏡をかけ、知性が滲み出てる女性
もう片方はやや眠たげな目をしてるがこちらをよく観察してるのが分かる
この二人なら桂花(けいふぁ)にもいい刺激になりそうね
私は心の中で満足する、まだまだ野にこのような人材が眠ってる何て嬉しいわね
「貴方達の機転で袁紹軍を上手く迂回させてくれたおかげで
こちらが先に着く事ができたわ
これで兵の数が劣っていても勝てるようになったわ、ありがとう」
「我々は曹操様の為に当然の事をしただけでございます
労ってもらえるならば私達二人の策の為に残ってくれた兵にお願いします」
「あら、謙虚なのね。
分かったわ、あの砦には特別に給金などをあげるようにしておきましょう」
「ありがとうございます!」
「いいのよ、貴方達のような人材も見つかったのだから安いものよ」
その言葉を待ってましたと目を細める眼鏡の女性
もう一人の眠そうな目の子は・・・寝てないかしら?
「こらっ!風(ふう)!
曹操様の前だぞ寝るな!」
「おおっ!?曹操様の言葉が衝撃的すぎて意識が飛んじゃったのですよ」
「あらあら、面白いわね貴方達」
「す、すいません。
ほ、ほら風もちゃんと謝るんだ!」
「いいのよ二人共、それじゃ正式に貴方達二人を私の軍師としたいのだけれどいいかしら?」
「はっありがたき幸せ!
ただその前に・・・曹操様に謝る事がございまして・・・」
「何かしら戯志才」
「その戯志才というのは偽名でして・・・」
「そうだったの、何故かしら?」
「はっ・・・各諸侯を巡っていたので旅の途中で色んな方と出会うのですが
信頼に足る人物というのは中々いませんでしたので」
「なるほどね、それで貴方の本当の名を聞かせてもらえるかしら?」
「御意!郭嘉(かくか)奉孝(ほうこう)と申します!
そして、曹操様には真名を受け取って貰いそれを忠誠の証とさせてください!」
「そこまで私に仕えてくれると言うのなら私の真名も預けるしかないわね」
「よろしいのですか!?」
「いいわよ、私の真名は華琳(かりん)貴方に預けるわ」
「はっ!ありがとうございます!私の真名は稟(りん)です
この真名にかけて終生、華琳様の為に尽くさせてもらいます」
「ふふっ稟か良い真名ね」
嬉しい事を言われたので思わず手を取り、手の甲に口付けをした
そしたら彼女、稟が突然・・・
「ぶはぁっ!?」
鼻血を噴水のように出しながら倒れてしまった
しかし、その顔は恍惚としており満足気でだった
「って稟大丈夫なの!?」
「はぁ~い、稟ちゃん首の後ろトントンしますよ~」
もう一人の子が首の後ろを軽く叩くと、先程まで出ていた鼻血が瞬時に止まる
「ど、どうなってるのかしら・・・?」
恐る恐るもう一人の彼女に事情を聴いてみると
「稟ちゃんはですね~頭の回転がよすぎてですね~
その妄想がすごいんですよ~それで興奮しすぎてこうなるのです
しかも憧れの曹操様に触れて貰ったことで爆発しちゃったのではないかと~」
「そ、それは非常に大変な体質になってるわね」
「トントンしたので暫くしたら起きると思いますよ~」
「それならいいのだけれど・・・そういや貴方の名前聞いてなかったわね」
「風の名前は程立(ていりつ)仲徳(ちゅうとく)
真名は風ですよ~」
「貴方も私に真名を預けてくれるの?
そういう風には感じられなかったのだけれど」
「そうですね、曹操様はやっぱり日輪のような方だと思ったのですよ
そして、やはりこの方が風が仕えるべき人物だと感じたのです」
「そこまで言ってもらえると嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね
風、私の真名華琳を預かってもらえるかしら?」
「御意、喜んで預からせてもらうのです」
「これからもよろしくね」
「それにしても華琳様はあの人とは逆なのですね・・・」
その時風がちょっと悲しげな目をして呟いた言葉は私には聞こえなかった
「うん?何かいったかしら?」
「何でもないですよ~それでは稟ちゃんを横にさせてきますね~」
「え?あ!ちょっと!!
はぁ~・・・まぁいいか後で桂花に伝えて作戦を立ててもらいましょう」
~天幕の外~
風は華琳様を見て、この方に仕えるんだなと直感しました
だけど明かりに照らされ、伸びる影を見ながら風は悲しくもなりました
「やっぱり・・・日輪よりも風は影のようにヒッソリと誰かの為に戦うお兄さんが心配なんですね~」
あの人はきっと人知れず今も誰かの為に戦って傷ついてるのだろう
風はあの人の何かになりたかった・・だけどそれはもう叶わぬ夢ならば
「あの人も平和の為に戦ってるのなら
華琳様の覇道が行く末には必ずあの人と交わってるのだと思うしかないですね
今は、とりあえず稟ちゃんを介抱しますか~」
「ふがふがっ・・・」
~あとがきっぽいもの~
遅くなりすいません!
休みがずれ込んだので遅くなりましたorz
会話ばかりでみにくかったかもです・・・
今回は正式に稟ちゃんと風が華琳様のお付の軍師になるシーンでした
風は意外と根に持つ?タイプなんじゃないかなと思い
未だにまだ諦めきれない心情を書かせてもらいました
稟ちゃんは稟ちゃん(笑)ってやっぱりなってしまいますね
他の作品などでスーパーにすごい稟ちゃんいらっしゃったりしますので・・・
うちでの稟ちゃんはうん・・・こんな感じですw
GWで燃え尽き症候群の駄文ですが次回もよろしくお願いしますm(_ _)m
次回こそは日曜に!
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この物語はオリ主メインの外史です
視点は基本オリ主となっています
その他にご都合主義・チート・独自ルートで書いています
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大丈夫な人は駄文にお付き合いください、更新は日曜日予定です
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