No.681655

【獣機特警K-9ⅡG】怒髪天をつく【交流】

古淵工機さん

「あの」ドローア研究室に改造されるんだもの、
利用目的はきっとたかが知れてるwww


ケイシー:http://www.tinami.com/view/680871

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2014-04-26 12:45:02 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:967   閲覧ユーザー数:921

毎度おなじみドローア研究室。

ここに一人の犬型ファンガーの少年が捕らえられていた。彼の名はケイシー・イスタズ。

 

「くそっ!離せっ!僕をどうする気だ!!」

ケイシーは手足をしっかり拘束され、磔にされていた。

その少年の視線の先から、異形の機械が歩いてきた。

「やれやれ、まったく騒がしい奴ぢゃわい…」

「おまえは…ドローア!一体これはどういうわけだ!!」

「それはこっちの台詞ぢゃ愚か者め!ワシらの恐ろしくマーベラスな計画を暴露しおってからに…」

「な…」

「だがそれだけの才能があるオマエを殺すのはもったいないからのう。ワシの右腕として働かせることにした!」

そう言うとドローアは注射器形アタッチメントをつけた腕をゆっくり近づけ、ケイシーの右肩に刺した。

「いっ…な、なんだこれは…!!」

「がははは、オマエが気絶している間に遺伝子をいじってあってな。強大なパワーを出せるようにしてある。もっとも、この拘束具が外れるほどではないがの」

「なんだと…おい!人の身体を何だと…う、なんだ、頭が…ボーっとして…」

「はっはっはっは!そして今注射した薬は脳に作用する。オマエはワシの忠実なシモベになるのぢゃあ!がーっはっはっはっは!!」

ドローアの笑い声が響く中、苦しみもがくケイシー。

 

すると、ドローアの近くにいたハーピー形ロボットのコルヴォー・ブリアンが落ちていたビンを拾い上げ、ドローアに声をかける。

「あー…ちょーっといいか爺さん」

「ん?なんぢゃ盛り上がっていい時に」

「さっき爺さんが言ってた薬、ここにあるこれじゃね?」

 

沈黙。

どうやらドローアは間違えて別の薬を注射してしまったようである。

しばらくして、ケイシーは目を覚ました。

「…え、誰が忠実なシモベになるっ…て!?」

ケイシーは思わず驚愕の表情を浮かべる。発せられた声が明らかに自分の本来の声ではなかったからだ!

「なんだよこの声…うわ、それに身体がヘンだ!?おい!一体何したんだ!!」

 

「…ど、どうやら間違えて性転換薬を注射してしもうたようぢゃな…」

「おいおい、しっかりしろよ爺さんよ…」

「ま、これはこれで改めてワシのメイドにするのもよかろうて」

と、漫才を繰り広げていたドローアとコルヴォーだったが、その様子を見ていたケイシーの怒りは爆発!!

「おーーーーまーーーーえーーーーらーーーーーーーーーっ!!!!!!!!」

顔を真っ赤に染め、大粒の涙をこぼし、ドローアの予想をはるかに超えたパワーで拘束具を破壊すると、そのままドローアたちのほうへ詰め寄る!!

「なっ!何故ぢゃ!あの拘束具は簡単に壊れんハズ!!」

「じ、爺さんマズいって!相手を完全に怒らせちゃったみたいだよ!!」

「二人ともぉ~?覚悟はできてるよね~?…さぁ~、今すぐ元に戻して…」

詰め寄るケイシーにたじろぐコルヴォー。するとドローアは、壁についていたボタンを押した。

「ええぃ、これは失敗ぢゃ!ボッシュート!!」

「ちょ待…まだ話は終わって、うわあぁぁぁぁぁ~~~~~~…」

…突然ケイシーの足元の床が開き、そのまま彼は奈落の底へ落ちていったのだった。

 

「ふぅ、危ないところだったわい…」

「でもさ、あれ研究所の外に出すためのトンネルだよな?」

「ん?」

「…場所突き止められたらまた復讐されるって…」

「…ま、その時はその時ぢゃ。研究に戻るぞ」

「大丈夫なのかよ…」

ドローアとコルヴォーは相変わらず雑然とした研究室に戻っていくのだった。

事件から数日後、V.A.テクノサービス。

「…なるほど、そんなことがあったの…」

と、話を聞いていたのはこの店のオーナーであり、CPFのリーダーでもあるヴィクト・シバウラ。

「おかげでこんな恥ずかしい身体になっちゃって…僕男だったのに…くすん…」

「無理やり女の子に改造されちゃったってワケね…」

と、コーヒーを持ってきたのはアスティ・ヒノデ。

「…もう少しで、もう少しでメイドにされるところだった…」

「「うわー…」」

 

呆れ顔で聞いていたヴィクトとアスティ。

しかし、ヴィクトはすぐに真剣な表情に戻ると、さらに続けた。

「でも、もし計画通りに洗脳薬が注射されていたら、あなたは破壊本能のままに動き回る生物兵器にされていたかもしれない…」

「はい、あんな非人道的な実験をしているあいつらを、許すわけにはいきません!ふんづかまえて、身体を元に戻してもらうんだ…絶対!」

握りこぶしを作り、決意を固めるケイシーの姿を見たヴィクトは、一息ついて答える。

「わかったわ。ともに戦いましょう!あなたをもとの姿に戻すためだもの、やれるだけのことは力になるわ」

「ありがとうございます、ヴィクトさん、アスティさん!」

ヴィクト、アスティ、そしてケイシーは、しっかりと堅い握手を交わしたのだった。

ケイシーが去って数時間後。閉店後の店内にて。

「でもさぁ、ヴィクト」

「どうしたのアスティ?」

「…忠実なシモベに改造したところで、あいつらやってることが無軌道で素っとん狂だからさあ…」

「うん、あんなこんなブットんだ悪事に使われるのがオチ…かもね…」

夕食を食べながら、少々呆れ顔になっていたヴィクトとアスティなのであった。


 
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