否定過激派の夜減児をいとも簡単に蹴り飛ばし、殴り飛ばした一刀は
悠々と空中に立っていた
だが驚き事実が
一刀は半分以下の力しか出していないという事だった………
三節 〜金剛石を斬る脚蹴〜
夜減児「がはっ!!!ごほっ!!!
………こんの〜〜〜〜クソガキゃ〜〜!!!!」
夜減児の口から留まることをしらず血が流れ出ていた
一刀「気分は最悪…………ってとこかな?」
夜減児「もう容赦しねぇぞっ!!!
跡形もなく擂り潰しやるっ!!!」
ギュォォッ!!
夜減児は怒りを露わにし、怒りに染まった『邪闇気』を吸収し始めた
夜減児「この夜減児様をコケにした事を後悔させてやるっ!!!!!覚悟しやがれーーー!!!」
ゴォンッ!!
襲「『邪闇気解放』しやがったな……夜減児の奴
久しぶりだな、あいつが解放するとこ見んの」
一刀「『邪闇気解放』か………
(響窃以来だな…………あんまり思い出したくなかったけど………仕方ないよな)」
貂蝉「ご主人様ん…………素晴らしい強さだわん」
華佗「御遣い殿、強くなり過ぎではないか?」
愛紗「何を言うか、ご主人様は元々芯は誰よりもお強いお方……
あぁ………ご主人様……素晴らしいお姿です……♪」
愛紗や他の方々が惚けている時
宝鈴「これは……少し面倒くさくなってきましたね………
(くっ…………何故ただの人間が管理者である夜減児を上回る戦闘力を………?
そして、この感じ………一体何処で………!?)」
宝鈴は頭の中でずっと葛藤していた
夜減児「ぶっ殺してやるぜーーー!!!」
夜減児は怒りのままに突っ込んできた
一刀「殺されてたまるか………
俺は……お前等否定過激派を許さないっ!!」
夜減児「んがあぁぁぁっ!!!」
ブォンッ!!
一刀「愛紗や蓮華…………雪蓮や華琳を傷付け……」
一刀は夜減児の攻撃を躱しながら淡々と話していく
夜減児「ぐっ!!こんのおぉぉぉっ!!!」
ブォンッ!!
ブォンッ!!
ブォンッ!!
一刀「更には無抵抗な軍師達………月……詠に手をかけた……」
一刀は握り拳を作り
夜減児「うるせぇっ!!!喋んなっ!!!」
一刀「俺が必ず…………」
一刀は作った握り拳を構え
一刀「お前等を倒すっ!!!」
フォン!!
ドカッ!!
夜減児「ごぇはっ!!!」
一刀が放った拳は夜減児の顎にクリティカルヒットした
夜減児は派手に吹き飛んだ
一刀はそのままラリアットの構えをして駆け出し
一刀「まだ終わんねぇぞ!!」
ガツッ!!
夜減児「んがっ!!!?」
一刀は夜減児の首に右手を廻し、首を絞める形になり
一刀「せいっ!!!」
ドォンッ!!
夜減児「ごへっ!!!?」
一刀はそのまま夜減児を地面に叩きつけた
左慈「有名なプロレス技だな」
于吉「綺麗に決まりましたね〜」
恋「………………?」
焔耶「恋、考えても無駄だ………天の言葉だから………」
夜減児「ぐっ!!……んんぐ…………っ!!」
一刀「ほっ!……………頑丈な奴だな」
一刀は跳ね起きで立ち上がり夜減児を見下ろした
宝鈴「ありえません…………
張勲に下げられた防御力は私が勘付かれないよう元に戻したにも関わらず、
あの『金剛石体』を持つ夜減児にダメージを与えるなど………」
襲「『天の御遣い』の名は伊達じゃないって訳か………クソッタレが……!」
晩禍「………………ふん」
襲「宝鈴…………このままじゃ夜減児、負けるぜ?」
襲は宝鈴の方へ向き、トーンを低くして言った
宝鈴「えぇ………そうですね……
ならば…………!!」
ギュォォ!
宝鈴は『黒玉晶』に『邪闇気』を送り始めた
この戦闘で『黒玉晶』に『邪闇気』を送り出したのはこれが初めて
黒い感情が露わになっていった
その『邪闇気』に管理者だけではなく愛紗達も感じ取る
于吉「っ!!!これは『邪闇気』!?」
左慈「そうだが……黒過ぎやしねぇか?」
愛紗「っ!!見ろ!!宝鈴がっ!!」
愛紗が指を指す方向には方向が『邪闇気』を送り始めているところだった
桔梗「何をする気じゃ?あやつ………」
貂蝉「いい予感はしないけどぉ………
左慈ちゃん………まさか宝鈴ちゃん………」
左慈「宝鈴…………あの野郎………まさか!!?」
卑弥呼「そのまさかかもしれん………」
左慈は重い体に鞭を入れ、立ち上がった
左慈「宝鈴っ!!!てめぇいい加減にしやがれ!!!!」
宝鈴「おや?何の事ですかな、左慈…………」
宝鈴は左慈の怒り声に惚けた
左慈「惚けるのも程々にしやがれ!!!
夜減児に何するつもりだ!?」
宝鈴「何をですって?分かりませんか?
夜減児が負けてしまいそうなので『手助け』をしようとしているのですよ」
宝鈴は歪んだ笑みを浮かべ左慈に返答した
左慈「手助け?手助けにそんなどぎつい『邪闇気』なんか使わねぇだろうが!!
お前…………また『禁止術』を使おうとしてるんだろ!!?」
宝鈴「……………はぁ……」
宝鈴は溜息をついた後、冷酷な目付きへと変え
宝鈴「だから何ですか?」
と左慈に言い放った
左慈「なん…………!」
宝鈴「貴方には関係ない事です
過激派の条例に首を突っ込むな、穏便めが!!!」
左慈「くっ!!?」
宝鈴が放った怒気は左慈をもよろけさせる程であった
宝鈴「我等は管理者、否定過激派!
計画の為なら仲間を使い、
目的の為なら仲間を殺す!!はああぁぁぁ………」
宝鈴は再び『黒玉晶』に『邪闇気』を送り始めた
左慈「………いい死に方しねぇぞ、襲……」
左慈は襲へ矛先を変えた
襲「望むところだ……
いい死に方なんざはなっから期待してねぇ」
宝鈴「さて……………夜減児……
私達の道具となりなさい……」
ゴオッッ!!
夜減児「ぐうぅ…………んんっ!!?」
一刀「ん?何だ?」
ギュォォ!
夜減児「おぉ?おおぉぉぉっ!!!!」
ギュォォ!
一刀「何だ?夜減児の気が急激に膨れ上がっていく………」
于吉「やはりあれは……『破源術(はげんじゅつ)』…………」
雪蓮「『破源術』?何それ?」
貂蝉「生き物にはそれぞれ限界まで発揮できる力があるのよぅ
しかし、その殆どは全力で発揮する力は全体の40%……つまり4割程しか全力を発揮できないよん」
卑弥呼「じゃが『破源術』を使用すれば、『破源術』を掛けられた者は全ての力を発揮する事が出来るのだ」
于吉「例え大木を折ることの出来ない幼い子供でも大木を切り倒す事ができ
又、力のない女性でも一撃で家々を破壊する事が出来るのです」
愛紗「そ、そのような術があの夜減児に掛けられたというのか!?」
愛紗は左慈に聞く
左慈「あぁ………だが『破源術』には一つ欠点がある」
小蓮「欠点?」
小蓮は聞き返した
于吉「掛けられた者の気が時間を経つことに減少していくのです
気は溜めれば何かに使用するまで溜まったままになるのですけど……」
華佗「『破源術』を掛けられた者は何かをしなくても気が減っていってしまうという事か…………」
華佗はそう苦虫を噛み潰したような顔で言った
左慈「気が無くなれば生命として生きられなくなる
だから『破源術』は『禁止術』に認定されてるんだ」
夜減児「ガッハッハッハっ!!!死ね小僧おぉぉぉっ!!!!」
ブォンッ!!
ブォンッ!!
一刀「っと!!何だいきなり元気になりやがった」
一刀は驚ながら夜減児の攻撃を躱していく
一刀「ふぅぅぅ…………」
一刀は腰を落し、右手を腰の辺りに構えた
一刀「はっ!!」
フォン!!
ドカッ!!
夜減児「んぐっ!!」
一刀は夜減児の胸元に向かって掌底を喰らわせた
しかし
夜減児「……………ガッハッハッハっ!!!」
一刀「おっ!?マジか………」
星「そんな……先程まで効いていたのに………」
麗羽「『破源術』は全ての能力を最大限まで引き出すのでしょう?
攻撃以外の防御なども上がるのは当然でしょう」
珍しく麗羽はまともな発言をした
美羽「しかも夜減児とやらは元々『金剛石体』という訳のわからん能力で防御力は高かったしのぅ………」
亜莎「それもそうですが………」
夜減児「今迄の分たっぷりお返しをしてやるぜ!!!」
一刀「そうはいくか………」
一刀は夜減児の丹田辺りに手を添えた
夜減児「あぁ?何してやが………」
一刀「喰らえ、『掌撃波・兵歩(しょうげきは・ひょうほ)』!!!」
ゴォンッ!!
夜減児「っ!!?ごはっ!!!!」
夜減児の体から空気中に波が立ち上がった
その瞬間夜減児は口から大量の血を吐き出した
宝鈴「なに………?」
襲「んな馬鹿な話があるか!?夜減児は宝鈴の『破源術』で限界まで防御も高めたんだぞ!!!
なのに何で夜減児、血を吹き出すんだよ!!?」
襲と宝鈴は驚きを隠せず目を見開いた
一刀「『掌撃波』は手から強烈な衝撃波を放つ技
例え体が金剛石より硬かろうと衝撃は波のように伝わる為、防御無視の攻撃となる事が可能だ
いくら限界まで力を引き出したところで、そんなもんじゃ俺には勝てない」
夜減児「ごふっ…………がぁ……」
夜減児は立ち膝へと崩れ落ちた
左慈「はっ!!やるじゃねぇか北郷!!」
明命「素晴らしいです!!一刀様!!!」
明命や愛紗は目を輝かせ、左慈や思春はしてやったりといった表情をしていた
宝鈴「おのれ………邪魔ばかり……
これだから下等種族の人間は………」
宝鈴の口の聞き方が悪化していくのを見ていた桃香は
桃香「宝鈴さん………凄い怒ってます……」
夜減児「ぐ………ぐそ………」
夜減児は意識を何とか保ち、一刀を睨みつけた
一刀「桁違いに打たれ強いな………それなら…」
一刀は再び夜減児の丹田辺りに手を添え
一刀「もう一回だ!『掌撃波・馬桂(しょうげきは・まけい)』!!」
ゴゴォンッ!!
夜減児「ぐべあっ!!!?」
夜減児の体から連続して二回波が立った
夜減児の口から再び膨大な量の血が吹き出た
襲「っ!!?おい夜減児!!!」
宝鈴「……………夜減児」
夜減児「ぐ…………が………」
ドォンッ!!
夜減児は気を失い、白目となってそのまま倒れ込んだ
一刀「…………一人目か」
宝鈴「おのれ…………こうなったら!!」
ギュォォッ!!
宝鈴は夜減児に向かって『黒玉晶』から『邪闇気』を送り始めた
夜減児の体は『邪闇気』に包まれ、黒い霧で見えなくなっていく
左慈「っ!!こんの…………いい加減にしろ宝鈴!!!」
シュンッ!!
于吉「左慈!!?」
左慈は怒りを露わにして『空走』をし、宝鈴に向かって殴り掛かった
襲「すっ込んでな、左慈!!」
フォン!!
ドカッ!!
左慈「ぐっ!!?」
襲は左慈の行動を『瞬考』で予知していた為、直ぐさま左慈を殴り飛ばした
左慈は地面で受け身をし上手く体制を整え、口元の血を拭い叫んだ
左慈「くっ!!おい襲!!てめぇは何とも思わねぇのか!!?
隣で呼吸するかの様に『禁止術』使う奴だぞ!!?」
襲「『禁止術』?知ったことか
左慈、これが……………否定過激派だ」
左慈「っ!!?こんの〜〜〜〜!!!
てめぇ等の方が恥さらしだろうが!!!」
左慈は顔を真っ赤にして叫ぶ
宝鈴「お話はここまでです………『活死術(かっしじゅつ)』!!」
ギュォォ!
夜減児「…………ウゥゥゥゥゥ……」
愛紗「なっ!?まだ立ち上がるのか!!?」
于吉「いえ、あれは『活死術』による復活です!!」
左慈「『活死術』は『禁止術』中の『禁止術』…………
使用は勿論、名前出すのも禁忌って言われてる程だ」
思春「どういった術なのだ?」
于吉「『活死術』とは『破源術』を超えた極限の力を得る事ができる術なのです
ですが、使用された者はその極限の力を得る代わりに生命を奪い取られてしまうのです」
蓮華「っ!!?じゃあ……夜減児はもう……」
左慈「ただの無理矢理強化された死人と何も変わらねぇ………
最早夜減児は死者同然だ………」
真桜「嘘やん………そないな簡単に生命なげてええもんなのかいな………」
沙和「酷過ぎるの…………」
卑弥呼「例え夜減児がご主人様に勝ったとしても…………夜減児も息絶える………それが『活死術』じゃ……」
夜減児「ウガアァァァァっ!!!」
ブォンッ!!
一刀「うえ!?」
夜減児は一刀に殴り掛かったのだが、殴る速度はこれまでにないほど速くなっていた
更に
ドカアァァンッ!!
一刀「嘘っ!?」
夜減児が殴った地面を中心に地盤沈下が起こったのだ
翠「はぁっ!!?あんなの一撃でも喰らえば………」
秋蘭「身体が弾け飛ぶぞ…………!!」
一刀「もう………しつこいよ……」
ギュォォ!
一刀は溜息をつき、気を溜め始めた
夜減児「グルァァァァァっ!!!」
夜減児は一刀に突進を開始した
一刀「…………確かにお前の我慢強さ、しつこさには天晴だ……関心するよ」
一刀は右脚を構えながら言い続ける
一刀「だけどそれだけ
俺に勝つには色々と足りな過ぎる
まずは名前を覚えるところからだ」
夜減児「んがあぁぁぁっ!!!」
一刀「ふっ!!」
フォン!!
ザシュッ!!
夜減児「グア………!!?」
一刀は右脚を横に振った瞬間、夜減児の上半身と下半身が真っ二つに別れた
一刀「『斬蹴・峠割(ざんしゅう・とうげびらき)』………」
……終……
Tweet |
|
|
3
|
0
|
追加するフォルダを選択
夜減児を簡単に怯ませる一刀……
だが一刀の猛攻は留まることはなかった!
次々と攻撃を放ち夜減児にダメージを与えていく
そして、宝鈴が動き出す…………………