No.678497

リリカルHS 25話

桐生キラさん

こんにちは!
この話で一学期が終了します
次回から作品的には夏休み!

2014-04-13 13:24:41 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1704   閲覧ユーザー数:1521

 

 

 

 

 

 

はやて「祝!学年期末、上位総なめ!そして一学期お疲れ記念!カンパーイ!」

 

『カンパーイ!』

 

現在私らは喫茶翠屋で祝賀会を開いている。

というのも、期末試験の結果が返ってきて、なんとその結果、驚く事に私らが上位を取ってしまった。

士希君とアリサちゃんが全教科満点で同率1位。3位にすずかちゃん。

4位にフェイトちゃん。5位に私。そしてなんと6位になのはちゃんが食い込んだ

 

なのは「うちは大騒ぎだったよー。『まさかなのはが学年10位以内に入るなんて』ってさぁ」

 

フェイト「あ、あはは。なのは、やればできる子だもんね」

 

なのはちゃんはにゃははーと喜んでいるが、軽くバカにされとることには気づいてないみたいや

 

士希「まぁ、満点なんて当然だしなぁ」

 

アリサ「そうね。あたしとしては新鮮味はないわね」

 

普段からできる子二人はこの結果に驚く事はないようや

 

すずか「でも凄いよねー。学年上位が私達の名前で埋まってたのは驚いたよ」

 

はやて「流石に、夢見てるみたいやったな」

 

とうとう私らのグループ、勉強の方もチート臭くなってきたな

 

はやて「まぁ、これも士希先生のおかげやな」

 

士希「当たり前だろ。俺が教えたんだ。これくらい取ってもらわないと困る」

 

てか、士希君が教えてくれた所が集中的に出たんよな。

校長とも交渉できるくらいやし、テストの内容知ってたんとちゃうやろな

 

 

 

 

士郎「みんなお疲れ様。君が雑賀士希君だね?なのはがお世話になったよ。ありがとう」

 

店の奥から、士郎さんがケーキを持ってやってきた。

士郎さんは士希君にお礼を言って少し話し始めた

 

士郎「いやぁ、なのはが男の子の友達を連れて来るなんて、ユーノ君とクロノ君以来じゃないかな」

 

ん?気のせいかな?士郎さん、微妙に牽制してる?

 

士希「あ、あはは、まぁ仲良くはさせてもらってますよ。フェイト程ではありませんが」

 

士希君も微妙に笑顔が引きつっていた

 

士郎「そうかそうか。今後とも、うちのなのはをよろしく頼むよ…………」

 

士希「!?…は、はい。わかりました」

 

最後に士郎さんは士希君に耳打ちして奥に引っ込んでいった。

士希君、顔青いけど何言われたんやろ

 

はやて「(なぁなぁ、さっきなに言われたん?)」

 

士希「(手を出したら切り刻むって言われた。あの人何もんだ?生きる時代間違えてるぞ)」

 

はやて「(なんや確か、剣術の師範代とかやってたはずやで。銃弾くらいなら何とかなるとか)」

 

士希「(おいおい、十分化け物じゃねぇか)」

 

まぁ確かに、士郎さんが戦国時代とかに生まれてたら、間違いなく英雄になれてたやろな

 

恭也「おや、なのはが男の子を連れて来るなんて珍しいな。

こんにちは。俺は高町恭也。なのはの兄だ」

 

翠屋の扉が開かれると、今度は恭也さんがやってきた。

恭也さんは士希君を見つけるなり、話しかけた

 

士希「俺は雑賀士希といいます。そうか、お兄さんでしたか。

ところで恭也さん、妹って最高ですよね?」

 

恭也「女神と言っても過言ではないな」

 

士希君と恭也さんは厚い握手を交わした。なるほど、クロノ君ともこうして仲良うなったんやな?

 

 

 

 

すずか「みんなは、夏休みはどう過ごす?」

 

はやて「夏休みなぁ。私は仕事かなぁ」

 

なのは「私もかなぁ。夏ならではの教導とかもあるし」

 

フェイト「長期休暇は、管理局で働く良い機会だからね」

 

アリサ「あたしも、今年からは家の仕事を本格的に学んでいくわ。跡継ぎ候補なんだって」

 

すずか「あ、それ私も言われたなぁ。お姉ちゃんの補佐として、必要な事を学んで欲しいって」

 

日本でも、ここまで仕事してる高校生はおらんやろうな。

てかまぁ、私らの環境が異質すぎるのもあるけど

 

はやて「士希君は?」

 

士希君はレーゲンと楽しそうに話していた。

そうそう、レーゲンについてなんやけど、ロストロギア関係であるにも関わらず、管理局内でも認知の低い案件やったらしくて、暴走する危険性もないためそのまま監察官を置いて現状維持となった。

なんやクロノ君やユーノ君、さらにはミゼットお婆ちゃんが上手く取り計らってくれたって話も聞いた。

今度またお礼言わなアカンな

 

士希「俺か?数日実家に帰るくらいしか用事はないな。

だから今、レーゲンとどこに行きたいか話してたんだ」

 

ちなみに、レーゲンの本名、ゼウスってわかったんやけど、レーゲン自身はその事について覚えてないし、

今さら名前が変わるのも違和感らしいから、そのままレーゲンになった。

もうレーゲン、記憶取り戻す気とかなさそうや

 

レーゲン「海、山、川!キャンプやバーベキュー!夏って楽しそうなイベント盛りだくさんですね!」

 

はやて「あはは、えらい楽しそうやね。私らも混ぜてくれるか?」

 

レーゲン「はい!八神家の皆さんも一緒に行きましょう!」

 

なのは「あ!いいなー、私達も一緒に行く!」

 

フェイト「そうだね。今のうちに日程組んじゃおっか」

 

アリサ「海もいいけど、山も捨てがたいわね。森林浴もなかなかオツなのよね」

 

すずか「バーベキューするなら、士希さんにお任せだね」

 

レーゲンが楽しそうに話していると、皆も乗っかってきた。なんかこういうの、青春っぽくてええなぁ

 

士希「はやては海と川、どっちが……ん?なにニヤニヤしてんだ?」

 

はやて「え?あ、いや、楽しいなぁって思ってて」

 

士希「はは!そうだな!せっかくの高1の夏なんだ。仕事もいいが、めいいっぱい遊ぼうぜ!」

 

小学校からの幼馴染である親友四人に加え、士希君と言う新しい面子が加わった。

今年の夏は、今までとは違う何かが起こりそうや

 

 

 

 

日が傾き、空が茜色に染まる頃。

楽しくお喋りしつつ、日程を組んでいった私らの祝賀会も、そろそろお開きとなった

 

士希「さて、帰りに夕飯の買い出しにでも行くか」

 

はやて「あ、私も一緒してええ?そろそろ食材足しときたいんさ」

 

レーゲン「わぁい!はやてさんと一緒!」

 

レーゲンが私と士希君の間に入り、手を繋いで来た。

するとその光景を見ていた他の四人がニヤニヤとしていた

 

アリサ「あんたらって、お似合いよね」

 

すずか「ふふ、もうこんなに大きな子どもがいるんだね」

 

フェイト「なんか微笑ましいなぁ」

 

なのは「2人が夫婦で、レーゲン君が子どもかぁ。ならヴィータちゃん達も2人の子どもになるのかな?」

 

はやて・士希「な!?」

 

士希君と、恐らく私も顔が真っ赤になっている。

嬉しさ半分、恥ずかしいの半分で頭が沸騰しそうなくらい熱い

 

士希「あ、あははー…」

 

士希君は私の方をチラッと見て照れ臭そうにしていた。向こうも、同じ気持ちらしい

 

はやて「あはは、あ、あんまからかわんといてよ。なぁ士希君?」

 

士希「お、おう。そうだぞお前ら。第一、はやても俺なんかと勘違いされたら迷惑だろ」

 

はやて「いや、私は嬉しいけど…」

 

士希「………え?」

 

はやて「あ……」

 

や、やってもた。ついポロっと…周りもめっちゃニヤニヤしてる…

 

士希「て、テメェらニヤニヤしてんじゃね!チッ、行くぞはやて!レーゲン!」

 

はやて「え?あ、ちょっと!」

 

私は士希君に掴まれ、店を出た。

その時に後ろから「お幸せにー」とか聞こえたけど、そんなもん気のせいや!

 

 

 

 

私ら三人は商店街の方までやって来た。なんて微妙な空気なんや。

レーゲンは先行して歩いてるし、士希君は私に合わせて歩いてくれてるけど黙ってるし。

士希君の方、まともに見れやん…

 

士希「あー、はやて?」

 

はやて「は、はい!」

 

突然声をかけられ、思わず敬語になってしまう。しかも微妙に声も裏返って

 

士希「クッ、はははは!何そんなに驚いてんだよ?借りてきた猫ですかぁ?」

 

はやて「ちょ、そんな笑わんでもええやん!あんただって、顔真っ赤にしとったくせに!」

 

士希君は珍しく声をあげて笑ってた。そんな士希君の様子見とると、私も自然と笑みがこぼれた

 

士希「あー、悪りぃ悪りぃ。なんか、らしくないなって思ってさ」

 

はやて「どういうことや?」

 

士希「俺もお前も、こういうのはキャラじゃない。だから可笑しかった」

 

はやて「ほんまやで。なんであんな恥ずかしい思いしやなアカンの」

 

普段の私なら、間違いなくイジル側やったのに…

 

士希「そりゃ、お前があんな事言うから…」

 

はやて「士希君も、満更やなかったくせに…」

 

士希「……あぁ、俺も嬉しい」

 

はやて「………」

 

誕生日の時も、士希君はこうしてボソッと何か言ってた。

あん時はよく聞こえやんだけど、今度は聞こえた。そっか、嬉しいんや

 

はやて「えへへー」

 

私は士希君の左手を繋いで歩き始めた

 

士希「ん?どうした?手なんか繋いで」

 

はやて「そうゆう気分やった!ええやろ?」

 

士希「……あぁ」

 

士希君は顔を少し赤らめて頷いてくれた。士希君の手、大きいなぁ

 

レーゲン「あー!僕もしきさんと手を繋ぎます!」

 

レーゲンは小走りで、士希君の右手を取って歩き始めた

 

はやて「ふふ、今度は士希君が真ん中やね」

 

士希「みたいだな」

 

士希君はため息をつくも、嫌って感じではなくて、私と目を合わせて微笑みあった

 

私達の、高校一年の夏が始まる

 

 

 


 
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