No.678123 リリなの世界に逝ってきて 番外良い旅、夢気分さん 2014-04-12 01:59:23 投稿 / 全2ページ 総閲覧数:1815 閲覧ユーザー数:1746 |
「月がきれいだな」
「ああ、死んでもいいくらい」
そう答える俺をおおげさな、と君は笑う
気恥ずかしさを感じて遠くに浮かぶ大きな大きな月をまた眺める
ああ、ほんとにいい月だな
「ありがとう」
唐突な感謝の言葉
「なにが?」
「主を助けてくれて、そしてわたしを救ってくれて」
「……どういたしまして」
どう答えたものか悩んだが、この言葉が一番この場にあってるような気がした
「ふふ、こうやって満ち足りた気分で歩けるのはお前のおかげだよ。 感謝してもし足りない」
上機嫌に喋る彼女は月明かりに照らされてとても……とても美しくて、思わず見惚れてしまう
「さぁ、帰ろう。 主たちが待っている」
彼女は月を見上げたままいう
良かった…… 赤面した顔を彼女に見られなくて
そして、先ほどのやり取りを思い出し、また頬が熱くなるのを感じる
「……普通、逆だろう」
小さく呟く
「何か言ったか?」
どうやら聞こえたらしい
「疲れたから早く行こう、て言ったのさ」
「そうだな」
月を眺め、そう返す君の背を見ながら歩き出す
俺のような人間にそんな感情が湧くことに驚きを隠せない
どうやら俺は君に恋してしまったらしい
かつて水銀が黄昏の姫君に言った言葉
「貴方に恋をした」
究極に近づくほど陳腐になっていくとはこのことか
「あなたに跪かせていただきたい、花よ」
これには彼の思いのすべてが含まれていた
今なら理解できるような気がする
恥をかいたと彼は言っていたが、今の俺には彼を笑うことなんて出来やしない
なんせ俺はその言葉すら、素直に口にすることができていない
ああ、でもこのままの関係でいられればいい
口にすれば変わってしまう……
俺は拒絶を恐れているんだ
拒絶されるのが怖い、嫌われるのが怖い
ゆえに俺は、イイヒトを演じようとするのだろう
ヤサシイヒトを演じるのだろう
僕はこんなに役に立つ
僕は君にこんなにやさしくしている
だから僕を嫌わないで
ダレカボクヲアイシテ
彼女は俺を愛してくれるだろうか
彼女は僕を抱きしめてくれるだろうか
昔の俺は未知が怖くてしょうがなかった
既知であれと願っていた
いまは逆だな
先がわからなくてよかった
そこに絶望があるのか、それとも希望があるのか
見てみなければわからない
シュレディンガ―の猫
リーゼ姉妹で今度試してみるか
みんなして良い反応が見れそうだ
はやてがツッコミ、高町とハラオウンが慌て……いや言葉も意味が分からず誰かに聞いて慌てて止めに来そうだ。
クロノとユーノあたりは言葉に疑問を持ちそうだな
毒ガスは、シャマルの料理で代用しよう
ヴィータ嬢はノってきそうだ
シグナムはわからん
ザッフィーはわれ関せずってところか?
そして彼女は……
「おーい、早く帰るぞ!」
深い思考から覚醒する
どうやら立ち止まっていたようだ
「悪い、すぐ行くよ!!」
そういって俺は駆け出す
ああ、先のことなどわからないさ
だがそれが普通で、だれもがそれでも生きているんだ
未来が怖かった俺とは、もうお別れだ
世界は存外、気楽なものだ
未知を楽しもう
そんな取り留めもなく、浮かんではどこかに隅に追いやられ続ける先ほどまでの思考に区切りをつけ、俺は彼女の下に行く
「なぁ、リィンフォース」
「何だ?」
「月がきれいだな」
そういいながら彼女へと手を差し出す
「? そうだな」
首をかしげて答える彼女の手を握り、歩き出す
「急にどうしたんだ?」
「いや、手が冷たいから、温めてもらおうってね」
「私の手も冷たいだろう」
「いいや、暖かいよ」
「そうか? ならいいんだが」
今の俺はこれが精いっぱい
先ほどの問いに含まれた意味を彼女が知ったとき、彼女はどんな反応を見せてくれるのだろうか?
それを知る前に、俺から切り出せるといいなと思う
しかし今このときは、彼女とのひと時をかみしめていよう
美しい月が見守る小夜中に、二人は帰路へとつくのであった
fin.
・なのはさんたちの魔法ばれのあとみんな集まって祝勝パーティー開催
・食い物がなくなったからコンビニに買いに行こうとしたらリィンフォースがついてきた
・コンビニ帰りに見上げた月がきれいだったよ
こんな感じ
夏目漱石が飛んだロマンチストだったので我慢できず書いた。
結果、ご覧の有様だよ!
でも、こんなセリフ言えるもんなら行ってみたいなと思う所存です。
通じればだけどねッ!!
こんなもの書いたのもすべて阿呆の血のしからしむるところです
面白ければいいんです、面白きことはよきことなりって、どこぞの狸の大将もその息子も言ってますし。
楽しんでいただけたら作者冥利に尽きます。
何かあればコメントでお願いします。
追伸
批判はどの部分が悪かったのか具体的に書いてください
あとその解決策を書いてくだされば作者は喜びます。
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特に意味のない唐突なラブストーリー(?)が読者を襲う!!
息抜きに書いた番外編です。
番外なので本編とは関係ありません
こんな世界線もあるかも程度で読んでください
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