第3章 群雄淘汰・天下三分の計編 13話 『 策謀の渦 』
荊南地方全域を制した日から、ちょうど1年の歳月が経とうとしていた
その間の動きとして、河北では白蓮と華琳による両勢力の局地戦の小競り合いが熾烈に行われていた
西方へと向ければ、桃香の勢力が南蛮近くまで伸び、漸く一大勢力としての確固たる地位を築くにいたっていた
後は残すところ、荊州北部~中部に拠とする劉琮と恋、そして豫州の美羽の今後の動向に注目が集まっていた
だがこの残すところ、この残り全ての勢力を落とす権利を有しているのは孫呉であった
現状同盟国である魏、蜀両勢力であろうと、この残りの勢力に対して、容易に手出し出来ない状況下にあった
仮に落とす権利を有していたとて、残存勢力を攻め取ることなど容易ではないのだが・・・
孫呉の動向は、荊南を制した余勢を駆って
劉琮勢力下の江夏、江陵、または美羽勢力下の廬江へと攻めるのかと思いきや
他勢力が注視する中、不気味なほど目だった動きをしなかったのである
原因のひとつとしては、雪蓮に引き続いて、蓮華が懐妊してしまう ※第3章 11話参照
また荊南を制して早々に、祭が数ヶ月ほど”魔法熟女”のお仕事?の為
行方不明になる奇妙な出来事も重なったからなのだが・・・ ※第2章 拠点ー祭編参照
一年を経過した現在は、つわりが酷かった蓮華も無事出産を終え、次女となる”孫登”が生まれた事
いつの間にかふらっと帰ってきた祭と、他国へと攻め込む絶好の機会を得るに至っていた
※姓名を孫登、字を子高 真名を桜華(おうか)
一刀と蓮華の間に生まれた次女で、子供の扱いが分らぬ蓮華の犠牲者1号となり
早々に侍従長の咲と思春の手により育てられることとなる
そんな育児エピソードがあるのにも関わらず、聡明な娘で人望も厚く育ち、王となってからは自身の才能をいかんなく発揮させる
一刀や蓮華に似ているというより、姉である雪蓮に似ているとの蓮華談有り
後年孫呉の王として、天皇となりし姉・偲蓮を支えることとなる
しかし孫呉の誰の眼からみても、絶好の好機であるというのに、一向に御前会議の召集すらされない事態に
「今日も暇じゃのう~」
「暇だね」
「暇や」
・・・と、祭や楓、霞の3人は、日々の鍛錬にも身の入らない様子で
「・・・よし! 今日は飲むか!」
「飲もう!」
「飲むで!」
連れ立って鍛錬場から早々に退散する始末
祭や楓、霞などの武官達は皆、最近だらけきった様子で、
日々の酒という名の鍛錬?にて、その募った苛立ちを発散させ紛らわせるのでありました
だがそうした武官達の苛立ちなど、冥琳や紅といった孫呉首脳陣として百も承知であった
武官達が暇を持て余す中、叱るべき冥琳や紅を始めとした軍師や内政を司る者皆
部屋に篭っている・・・のではなく、全員が各都市へと出払っており、執務室に誰一人としていなかったのである
だからこそ、祭達武官が勝手気ままに自由に出来た訳なのだが・・・
以下の会話内容は、荊南地方を制した後、建業の参謀室にて秘密裏に行われた会合の一幕である
ちなみにこの会合の参加者は、一刀、雪蓮、蓮華、緋蓮、冥琳、紅、王林、穏、琥珀、亞莎、藍里、月、詠
・・・といった孫呉が誇る錚々たる顔ぶれがここに結集していた
「・・・以上で報告を終ります」
「ふむ 月 報告ご苦労だった 今の所、切り取った長沙を含む各都市の統治は順調のようだな」
最近の月は侍従長の1人として、一刀、雪蓮、蓮華
そして新たに誕生した偲蓮、孫登のお世話に王林の見習いと、詠共に大忙しの日々を送っている
こうして王林の補佐として報告する業務の傍ら、軍師達の意見を聞き参考にしている節もある
「さすがに切り取った直後は、わらわ達為政者への不安もあったように思えるが
数年間の税の軽減などを提案したら、やけにあっさりと尻尾を勢い良く振って擦り寄ってきたさね」
王林は弟子である月の報告する様子に満足しつつ、そんな辛辣な言葉で煽ってみせた
「相変わらず切り口鋭いな・・・ 王林」
「フッフッフ」
「ふふふ」
冥琳の困惑した言葉と表情にそそられたのか さも満足げな笑みをこぼしている王林であり
この2人を止めれる唯一の存在である紅もまた、2人の様子を満足げに見つめ、不敵な笑いを浮かべている始末で
この蟻地獄の中心にて、顎門を容赦なくガチンガチンと鳴らしている3匹の・・・
そんな中心へと飛び込める者など、ここにいる筈もなく・・・
「荊南は完全に劉琮から切り取った 大義となる劉琦さんも我らが手中にある
劉琮と袁術なら・・・ 次なる標的は袁術、だろ?」
冥琳と王林、紅姉妹、女狐VS妖狐VS古狸の化かし合いにスルーを決め込んだ一刀は
脱線しない内に、さっさと次に攻めるべき相手へと話を進めるのでありました
「まぁな 余力がある現状、このまま余勢を駆って攻めたとしても、別段問題ないとは思う
まぁ しかしこの際だ 欲をかいて、出来れば荊南を切り取った時のように、こちらの損害は最小限に抑えておきたい」
一刀の発言を受け、先程まで対峙していた王林から視線を外した冥琳は
また無理難題とも思えるような事を、事も無げに言い出してみせたのである
「でも冥琳 今袁術と事を構えた所で、そんなに損害が出るとも思えないけれど?」
「全ては、今後の対曹操を含めてってことででしょ?
蓮華の疑問に対し、今まで珍しく黙っていた雪蓮が答えていた
「ああ そうだ 今後曹操戦を考えるならば・・・
雪蓮の言う通り、豫州は是が非にでも早く押さえておきたい要衝が点在している地でもある」
執務室中央にある大机に広げられた地図を睨み
袁術の支配下にある、各都市の上に置かれている黒の碁石ひとつひとつを指差す
「損害を極限まで抑えつつ、豫州を素早く切り取るのですか~? 無茶を通り越して無謀ですね~」
師匠である冥琳の言葉に、やれやれといった表情をみせ、そう否定してみせる穏
「穏の言う通りですわね あの地はまだまだ、袁家の魑魅魍魎達の息がかかった連中が数多くいますわ」
「そうだね 将に兵、あと官僚に商人と、癒着でズブズブやしね」
穏の言葉に同意を示した紅と琥珀は、穏の言葉に追従するように問題を提議してみせた
「今の紅や琥珀の言を鑑みても、冥琳さまのおっしゃる損害を極力減らしつつ全領土を切り取るのは
普通に考えても相反するモノと考えるのが妥当なのでは?」
藍里も同意だったのか、冥琳へと考えを改めるように聞き返している
「たしかに藍里の言う通りだろうな もし我々が軍勢を率い、そのまま袁術軍を攻めたならばだ そうだろう? 冥琳よ」
「ああ さすがは王林とでも言っておこうか」
だが冥琳が解を発するよりも早く、事の真意を見抜いていた妖狐、いや王林に発言されてしまっていた
冥琳としてはもはや苦笑しながら、王林の言を肯定するよりしょうがなかった
「ふふふ」
「なるほど~♪」
「ふむ・・・」
「ふむふむ」
紅、穏、琥珀、亞莎のそれぞれの反応であるが
経験の浅い亞莎にとっては、彼らのこうした一挙手一投足、全てが良い教材であった
いつかはこうした駆け引きを、冗談交じりに話してみたいと関心して聞いていた
これだけのヒントで納得出来た者もいれば・・・
「将や兵、官僚に商人、皆が袁家との繋がりも深い 彼らを買収するのですか?」
「少しはそうした人達も利用するかもしれないけれど、それは必要最低限の微々たる数よ こちらの情報が漏れる危険性だってあるんだから
そうじゃないわ 蓮華が挙げた中に”含まれていない”人達を、私達の味方につけるって意味よ」
・・・と蓮華には分らなかったらしく、詠が助け舟を出したようだ
「”含まれていない”人達・・・ あ・・・あぁ~なるほど!」
「ふむ なるほどな」
詠のヒントで漸く納得できた蓮華なのでありました
「ここにいる皆はもう分っているだろう よい先例が
「そうですね 乱で収束しましたけど
あれほど大規模で、漢王朝の屋台骨を揺るがせた騒動はないのではありませんか? 冥琳様」
「亞莎の言う通り、作戦の見本となる先例とはなるだろうな
黄巾賊と言われる由縁に、各地の賊が流入し、最後は統制が取れなくなって破綻をきたしていたが・・・」
「でも冥琳様 各都市とはいえ、我らの作戦に賛同する参加者、情報の漏洩の防止、武器、防具、兵糧の調達
やらねばならないことは山ほどありますが?」
「ああ これも藍里の言う通りだな 賛同者に関してはあの国で不満を持っている者は山ほどいるだろう」
「ですわね 長江があって難民達の流入が比較的マシですけど
陸続きだと思うと、ゾッとする大人数の移動となりますものね」
「ですね~ 戸籍作るの大変ですものね」
「大変? おいおい 穏 そんな軽々しく悠長な事を言ってくれるさね
実務を担当しているこちらは、皆身を粉にして働き回ってるのじゃから
有能な人材はいくらいても足りんさね」
「まぁ それもこれも今回の作戦がうまくいけば・・・とは思いますけど?」
「蓮華 そう簡単に物事が割り切れ、人口の流入がピタリと止まる訳じゃないさ
生や利に走る分、より複雑になるよ ただ、これからは幾分マシになるとは・・・思いたいな」
「そこは新しい産業や仕事などを優先的に割り振っていけばいいんじゃないの?」
一刀の言でしんみりする中、雪蓮がなにげなく放った一言が物議を醸し出した
「・・・!?」
「・・・なんと!?」
「・・・雪蓮様がっ!?」
「ちょっ ちょっと何よ?」
周りの皆の反応にちょっと不満声を出す雪蓮
「我が娘がまともな事を言ってるのが、皆にとって珍事なのだろうよ」
緋蓮は意地悪い笑みを浮かべながら、娘の事を茶化してみせる
皆の反応はというと・・・緋蓮に同意なのだろう うんうんと頷いている様子からもみてとれる
「ねえ! それってちょっと酷くない? ねぇ?」
即座に雪蓮が周囲にいる皆へと非難の視線を向け反論するものの・・・
「伯符 常日頃政務をほっぽり出すお前が、皆へと同意を求める権利があるとでもいうのか?」
・・・と冥琳に即座に睨みをきかせ突っ込まれては、ぐぅの音どころか、もはや虫の息といった所か
「ぶ~ぶ~ え~ん え~~ん みんなひどす~ぎ~~る」
・・・と一刀の膝へとすがり嘘泣きするしか、雪蓮の逃げ道は残されていなかったようである
「少し脇道へとそれてしまったが、雪蓮が言った事も案の1つではあろう
だが、今は袁術の支配する国家ひとつを転覆させねばならんのだからな」
蓮華と紅、藍里が、羨ましそうにまだ雪蓮を見つめてはいる中
話をどんどん進めていく冥琳
「武器、防具、兵糧の調達に関しては、流通量を誤魔化しながら魯家を使えば済むでしょう
至急各都市の倉を増やすように手配させます」
大陸中に支店を出している魯家である 豫州にある寿春、廬江を始めとした各都市にももちろん支店があり
当然の事ながら、武器を始めとした様々な商品を流通させているので、多めの武器を流通させた所で疑われにくい下地があった
仮に見つかった所で、管轄している将にも賄賂を贈って懐柔しており、お咎め無しがほとんどである
この時の作戦の一環として、各都市の魯家支店の各倉庫を増強、解放し、武器を始めとした武装の詰め込み準備を完了させる
「うむ よろしく頼むぞ 琥珀
情報の漏洩には細心の注意が必要だ 特に軍師の1人である”楊弘”には、細心の注意を払わねばならん
なので、明命、思春、瑠璃全員をこの作戦に投入することとする
また元凶である”楊弘”の奴に、事の”真意”が露見した時点で、この計画は中止となる覚悟をせねばならん
”真意”を悟らせぬよう注意せよ
最後に、各都市の先導者に関しては、最後は将である我らが率いれば済むことだろう
他にまだ指摘する点のある者はいるか?
内容ならこれから作戦遂行に関しての割り振りを決めるぞ それから明命、思春、瑠璃を呼んで来てくれ」
冥琳の矢継ぎ早の指示に皆承諾しながら、早くも自身がどこへ割り振られるのか興味津々のようであった
「ちょっとここで一息つきたいわね」
「はぁ~ なんでお前はそう偉そうなんだ 先程からちっとも発言しておらんだろうが・・・」
私が発言したら、茶々を入れないって文句言うでしょ?と雪蓮から急所を突かれ
違いないと苦笑する冥琳と、周りから同意する笑いが部屋中に巻き起こるのでありました
「それじゃ 急いで紅茶をお入れしますね! 詠ちゃん いこう!」
「ええ 月!」
息もつかせぬ攻防の合間、月と詠は揃って部屋を後にするのでありました
こうして水面下で慌しく動いた孫呉陣営に対し、一方の袁術陣営はというと・・・
「美羽様ぁ~ 美羽様ぁ~ 公孫賛に負け全てを失った袁紹さん達の行方が分りました!
なんでも公孫賛さんの下で皆働いているそうですよ~?」
孫呉陣営と同じく?寿春城の中、息せき切って話を切り出した七乃でありました
そんな慌しい七乃の報告に対して・・・
七乃! 何をそんなに慌てておるのじゃ?という反応や、今の七乃の報告を聞き
実に嘆かわしいのう! めかけの娘の分際であろうとも、名門・袁家の名折れなのじゃ!
公孫賛軍に負け行方不明となった麗羽に対し、普段の美羽ならそう言い切って捨てた事だろう しかし・・・
「ふむ そうなのかや?」
・・・と、全く興味や関心を示す様子もなく、七乃とて美羽の反応をおかしいと感じる風もみせず話を進めている
「それと美羽様ぁ~ 孫呉の斥候が忙しなく我が領内で暗躍しているようですよ?」
・・・と、今度は自身にも関わる重要報告にも関わらず
「ようやくかのぉ~ 七乃」
「ようやくですね お嬢様」
・・・と、あろう事か美羽だけでなく、七乃まで一緒にとんちんかんな問答をしている始末であった
「うむ 七乃 紀霊 ”覚悟”は出来ておろうな?」
「はい!」
「ハッ!」
失礼な話ではあるが、こんな真面目な表情をしている美羽など、生まれて初めてみるのではないだろうか?
地震や噴火の前触れ?そんな辛辣な言葉が浮かぶほどの珍事といえた
「・・・ハッ 思い出しぞよ 七乃! 蜂蜜水を持ってまいれ!」
「はい お嬢様! ただ今お持ちしますね! どうぞ!」
「んくんくんく・・・ ぶはぁ~~~ いつ飲んでも蜂蜜水はサイコーなのじゃ♪」
一刀のお尻ぺんぺん地獄の影響? はたまた七乃の秘技”延髄ちょっぷ”の影響? ※第1章 4話、第1章 9話、第2章 21話参照
もしかして、赤兎によるおしっこ●射事件の影響なのであろうか? ※第2章 9話参照
七乃から手渡され、こうして蜂蜜水を飲んでいる美羽は、無邪気でなんら変らない幼女に見えるのだが・・・
しかしこの会話の流れから、この主従らは何か怪しいモノでも食べたのだろうか?と思わずにはいられない内容であり
The置物・紀霊さんは相変わらずのようであるが、普段の美羽と七乃からは、終止実に不可解な遣り取りであった ※第1章 4話参照
武官達が待ち焦がれていた御前会議が召集され
祭や楓、霞といった武官の主力も含めた全員が建業の玉座の間へと召集されいた
「やっとかいな で? 何処の都市攻めるん? 劉琮か袁術のどっちや?」
まだ何も聞かされていない霞のお気楽な声が、玉座の間に響き渡る
皆の関心もここにあったことから、皆の声を代弁したモノとも捉えることが出来た
「・・・どこの都市だと? よもや一都市と考えてはおらんだろうな? 霞
およそ1年もの年月を費やしたのだぞ? そんな小さな訳がなかろう?
我々の能力を過小評価しすぎだぞ 霞」
「えっ!? マジかいな・・・」
霞の呟きと共に、玉座の間は騒然となった
「ええい! まだ最後まで聞いておらんだろう! 皆の者 静まらんか!」
宿将である祭の一喝が響き渡り、騒然としていた玉座の間が、水をうったように静まり返る
「本作戦は、本拠地・寿春を含めた汝南、合肥、石亭、烏江、濡須口、廬江、尋陽といった重要拠点並びに都市を含め
袁術が支配し魯家支店がある全ての都市にて、各将が先導役となって民衆を率いよ! 武装蜂起による転覆を仕掛ける!」
「ふふふ 腕がなるわい」
「いいね 楽しそう」
「あはは 初めてやし面白そうやな」
宿将を始めとした武官達は、皆暇を持て余していた事もあり、やる気満々でその覇気が周囲へと伝播していった
逆に内政を司る者達の方が、不安げな表情で近くの者と騒いでいる節がある
「そういう訳でだ これから袁術の支配する各地方都市へと早速移動してもらうこととなる
派遣、編成準備が整え終わり次第、各自出陣とする!!
わが望み、其は、 劉備陣営が巴蜀の地を平らげた時と同じく、この機に乗じ一気に袁術の勢力全てを飲み込んでみせる事だ!!」
玉座の部屋の周囲から、おぉ~という感嘆の声が漏れ聞こえた
さすが冥琳 おそロシア・・・
この時代にロシアという国も無い為、到底通じない言葉の響きであろう
だがそう呟きたくなるほどの一切容赦のない苛烈さであった
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●『真・恋姫†無双 - 真月譚・魏志倭人伝 -』を執筆中
※本作品は【お気に入り登録者様限定】【きまぐれ更新】となっておりますので、ご注意を
人物設定などのサンプル、詳細を http://www.tinami.com/view/604916 にて用意致しております
上記を御参照になられ御納得された上で、右上部にありますお気に入り追加ボタンを押し、御登録のお手続きを完了してくださいませ
お手数をおかけ致しまして申し訳ありませんが、ご理解とご了承くださいますよう、何卒よろしくお願いいたします<(_ _)>
■■■【オリジナル人物紹介】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
○孫堅 文台 真名は緋蓮(ヒレン)
春秋時代の兵家・孫武の子孫を称し、各地で起こった主導権争いに介入し
『江東の虎』の異名で各地の豪族を震撼させた
優秀な人材を率い転戦、やがて軍閥化し孫家の基礎を築いた
容姿:髪は桃色で、孫家独特の狂戦士(バーサーカーモード)になると、右目が赤色に変化するのが特徴で、平時は量目とも碧眼である
祭と同じく胸が豊満で背は祭より高い 体格は祭よりすこし大きい 顔立ちは蓮華というより雪蓮に似ているだろうか
○張紘 子綱 真名は紅(コウ)
呉国の軍師の一人で主に外交を担当。 魏の程昱(風)の呉版と考えていただけると理解しやすいだろう
『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、姉の張昭と共に臣に迎え入れられる
張昭と共に『江東の二張』と称される賢人
※史実では、呉郡の四性でも張昭と兄弟でもありませんのでお間違い無きように。。。
呉郡の四性の中で張温しか見当たらなかった為、雪月の”脳内設定”です
容姿は青眼で背丈は冥琳より少し低い 顔は姉の王林とは似ておらず童顔で人に安心感を与える顔立ちである
髪は腰にまで届こうかという長く艶やかに保った黒髪を束ね、ポニーテールと呼ばれる髪型にしている事が多いが
その日の気分により、長髪を肩辺りで束ね胸の前に垂らしている場合もあるようである
服装は藍色を基調とした西洋風ドレスを身を纏っている
○魯粛 子敬 真名は琥珀(コハク)
普段は思慮深く人当りも良い娘で、政略的思考を得意とし、商人ネットワークを駆使し情報収集・謀略を行う
発明に携わる時、人格と言葉遣いが変化し、人格は燃える闘魂?状態、言葉遣いは関西弁?風の暑苦しい人に変化する
このことから「魯家の狂娘・後に発明の鬼娘」と噂される
※穏(陸遜)は本をトリガーとして発情しちゃいますが、、琥珀(魯粛)は発明に燃えると・・・燃える闘魂に変身って感じです
容姿は真名と同じく琥珀色の瞳をもち、髪は黒で肌は褐色がかっており月氏の特徴に似通っている
背は明命と同じくらいで、服装は赤を基調としたチャイナドレスを身に纏っている
○張昭 子布 真名は王林(オウリン)
呉国の軍師の一人で主に内政を担当。 冥琳とはライバル同士で互いに意識する間柄である
『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、妹の紅(張紘)と共に臣に迎え入れられる
張紘と共に『江東の二張』と称される賢人
妹の紅は「人情の機微を捉える」に対して「政(まつりごと)の機微を捉える」という感じでしょうか
容姿は冥琳より少し高めで、紅と姉妹でありながら顔立ちが似ておらず、冥琳と姉妹と言われた方がピッタリの美人系の顔立ちである
眼鏡は使用しておらず、服装は文官服やチャイナドレスを着用せず、珍しい”青眼”でこの眼が妹の紅と同じな事から
姉妹と認識されている節もある 紫色を基調とした妹の紅と同じ西洋風のドレスを身を纏っている
○程普 徳謀 真名は楓(カエデ)
緋蓮旗揚げ時よりの古参武将であり、祭と並ぶ呉の柱石の一人 「鉄脊蛇矛」を愛用武器に戦場を駆け抜ける猛将としても有名
祭ほどの華々しい戦果はないが、”いぶし銀”と評するに値する数々の孫呉の窮地を救う働きをする
部下達からは”程公”ならぬ『程嬢』と呼ばれる愛称で皆から慕われている
真名は・・・素案を考えていた時に見ていた、某アニメの魅力的な師匠から一字拝借致しました・・・
容姿は祭と同じくらいの背丈で、端正な顔立ちと豊かな青髪をうなじ辺りでリボンで括っている
均整のとれた体格であるが胸は祭とは違いそこそこ・・・ちょっと惜しい残念さんである
○凌統 公績 真名は瑠璃(ルリ)
荊州での孫呉崩壊時(※外伝『砂上の楼閣』)に親衛隊・副長であった父・凌操を亡くし、贈った鈴をもった仇がいると
知った凌統は、甘寧に対して仇討ちを試みるものの・・・敵わず返り討ちにあう間際に、一刀に救われ拾われることとなる
以来、父の面影をもった一刀と母に対してだけは心を許すものの・・・未だ、父の死の傷を心に負ったまま
呉の三羽烏の一人として日々を暮らしている
容姿はポニーテールに短く纏めた栗色の髪を靡かせて、山吹色を基調とした服に身を包んでいる小柄な少女
(背丈は朱里や雛里と同じくらい)武器は不撓不屈(直刀)真名の由来で目が瑠璃色という裏設定もございます
○朱桓 休穆 真名は珊瑚(サンゴ)
『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の朱氏の一族
槍術の腕を買われ、楓の指揮下にいた 一刀の部隊編成召集時に選抜された中から、一刀に隊長に抜擢された『呉の三羽烏』の一人
部隊内では『忠犬・珊瑚』の異名がある程、一刀の命令には”絶対”で元気に明るく忠実に仕事をこなす
容姿:亞莎と同じくらいの背丈で、黒褐色の瞳に端正な顔立ちであり黒髪のセミロング 人懐っこい柴犬を思わせる雰囲気をもつ
胸に関しては豊満で、体格が似ている為よく明命から胸の事で敵視されている
○徐盛 文嚮 真名は子虎(コトラ)
弓術の腕を買われ、祭の指揮下にいた 一刀の部隊編成召集時に選抜された中から、一刀に隊長に抜擢された『呉の三羽烏』の一人
『人生気楽・極楽』をモットーにする適当な性格であったが
一刀と他隊長である珊瑚と瑠璃・隊長としての責に接していく上で徐々に頭角を現し
後に部隊内では『猛虎』と異名される美丈夫に成長を遂げていくこととなる
容姿:思春と同じくらいの背丈で黒髪のショートヘア 体格も思春とほぼ同じく、遠めからでは瓜二つである
二人の区別の仕方は髪の色である(所属部隊兵談) またしなやかな動きを得意としている為、思春の弓バージョンと言える
○諸葛瑾 子瑜 真名は藍里(アイリ)
朱里の姉 実力にバラツキがあった為、水鏡から”猫”と称される
その後、水鏡と再会時に”猫”が変じて”獅子”になりましたわねと再評価される
天の御遣いの噂を聞きつけた藍里が冥琳の元を訪れ、内政・軍事・外交とそつなくこなす為
未熟であった一刀の補佐にと転属させられる
初期には転属させられた事に不満であったが、一刀に触れ与えられる仕事をこなす内に
一刀に絶大な信頼を寄せるようになる
後に亞莎が専属軍師につくと、藍里の内政面への寄与が重要視される中で、藍里の器用な才を愛し、軍師としても積極的に起用している
容姿は朱里より頭一つ高いくらい 茶髪で腰まであるツインドテール 朱里とよく似た童顔でありながらおっとりした感じである
服装に関しては赤の文官服を着用しており、胸は朱里と違い出ている為、朱里とは違うのだよ 朱里とは・・・
と言われているようで切なくなるようである(妹・朱里談)
○太史慈 子義 真名を桜(サクラ)
能力を開放しない雪蓮と一騎打ちで互角に闘った猛者 桜の加入により瑠璃が一刀専属の斥候隊長に昇格し
騎馬弓隊を任されることとなった(弩弓隊・隊長 瑠璃→子虎、騎馬弓隊・隊長 子虎→桜に変更)
本来の得物は弓で、腕前は祭を凌ぎ、一矢放てば蜀の紫苑と互角、多矢を同時に放てば秋蘭と互角という
両者の良い処をとった万能型である
武器:弓 不惜身命
特に母孝行は故郷青州でも有名であり、建業の役人街が完成した際に一刀の薦めもあって一緒に迎えに行く
隊長として挨拶した一刀であったが、桜の母はその際に一刀をいたく気に入り、是非、桜の婿にと頼み込む程であった
容姿はぼん・きゅ・ぼんと世の女性がうらやむような理想の体型でありながら身長が瑠璃ぐらいという美少女系女子
眼はブラウン(濃褐色)であり、肩下までの黒髪 気合を入れる時には、白い帯でポニーテールに纏める
一刀の上下を気に入り、自身用に裁縫し作ってしまう程の手先の器用さもみせる
真剣に話している時にはござる口調であるが、時折噛んだりして、ごじゃる口調が混ざるようである
一時期噛む頻度が多く、話すのを控えてしまったのを不憫に思った為
仲間内で口調を指摘したり笑ったりする者は、自然といなくなったようである
○高順
「陥陣営」の異名をもつ無口で実直、百戦錬磨の青年
以前は恋の副将であったのだが、恋の虎牢関撤退の折、霞との友誼、命を慮って副将の高順を霞に付けた
高順は恋の言いつけを堅く守り続け、以後昇進の話も全て断り、その生涯を通し霞の副将格に拘り続けた
○馬騰 寿成 真名を翡翠(ヒスイ)
緋蓮と因縁浅からぬ仲 それもその筈で過去に韓遂の乱で応援に駆けつけた呉公に一目惚れし
緋蓮から奪おうと迫り殺りあった経緯がある
この時、緋蓮は韓遂の傭兵だった華雄にも、何度と絡まれる因縁もオマケで洩れなくついて回ることとなるのだが・・・
正直な処、緋蓮としては馬騰との事が気がかりで、ムシャクシャした気持ちを華雄を散々に打ちのめして
気分を晴らしていた経緯もあったのだが・・・当の本人は、当時の気持ちをすっかり忘れてしまっているが
この事情を孫呉の皆が仮に知っていたのならば、きっと華雄に絡まれる緋蓮の事を自業自得と言いきったことだろう・・・
○孫紹 伯畿 真名を偲蓮(しれん)
一刀と雪蓮の間に生まれた長女で、真名の由来は、心を強く持つ=折れない心という意味あいを持つ『偲』
”人”を”思”いやる心を常に持ち続けて欲しい、持つ大人へと成長して欲しいと2人が強く願い名付けられた
また、偲という漢字には、1に倦まず休まず努力すること、2に賢い、思慮深い、才知があるという意味もある
緋蓮、珊瑚、狼をお供に従え?呉中を旅した各地で、大陸版・水戸黄門ならぬ
”偲”が変じて”江東の獅子姫様”と呼ばれる
○孫登 子高 真名を桜華(おうか)
一刀と蓮華の間に生まれた次女で、子供の扱いが分らぬ蓮華の犠牲者1号となり
早々に侍従長の咲と思春の手により育てられることとなる
そんなエピソードがあるのにも関わらず、聡明な娘で人望も厚く育ち、王となってからは自身の才能をいかんなく発揮させる
一刀や蓮華に似ているというより、姉である雪蓮に似ているとの蓮華談有り
後年孫呉の王として、天皇となりし姉・偲蓮を支えることとなる
○青(アオ)
白蓮から譲り受けた青鹿毛の牝馬の名前
白蓮から譲られる前から非常に気位が高いので、一刀以外の騎乗を誰1人として認めない
他人が乗ろうとしたりすれば、容赦なく暴れ振り落とすし蹴飛ばす、手綱を引っ張ろうとも梃子でも動かない
食事ですら・・・一刀が用意したモノでないと、いつまで経っても食事をしようとすらしないほどの一刀好き
雪蓮とは馬と人という種族を超え、一刀を巡るライバル同士の関係にある模様
○狼(ラン)
珊瑚の相棒の狼 銀色の毛並みと狼と思えぬ大きな体躯であるが
子供が大好きでお腹を見せたり乗せたりする狼犬と化す
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【あとがき】
常連の読者の皆様、お初の皆様 こんばんは 雪月でございます
いつも大変お世話になっております
この度の話はいつもより短めでしたけれど、いかがでございましたでしょうか?
この度は簡単な紹介文のみとなりましたが
一刀と蓮華の娘、姓名を孫登、字を子高 真名を桜華(おうか)を誕生させております
恋姫本編の呉エンドでも出演しました通り、孫登さんの事は所々で出てきておりますので
制作に当りまして参考にさせて戴いております
エンドでは不思議な事に真名表記がなかったことから、真名に関しては偲蓮の時のように勝手に命名しております
孫家代々の”蓮”シリーズではなく”華”を使用しました 仮に2人め、3人めと出来れば”華”シリーズとなるでしょう
まだどうするか決めかねておりますが、章の終わりとなる蓮華拠点話にて、補足してみたいと今は考えております
また今回のお話では、美羽さんのことを調べる機会がありましたので、こうして挙げてみますと
尻ペンに手刀、赤兎による放尿・・・と、美羽さんは数々のトラウマを順調?に抱えておられますね(号泣
もちろん全ての元凶は、制作者である私なのですが(滝汗
・・・これからもにこやかに七乃と紀霊を伴い、健やか?にスクスクとお育ち戴きたいものです(遠い眼
次週は策の一歩先である袁術編の顛末を描こうと思っております
GWも近づいてきてますことから、区切りに関してどうしようかと悩んでおります
現時点では未定なのですが、あまりに半端なようなら、千年の大計をお休みして、GW直前まで魏志倭人伝の物語を進めるかもしれません
その際には御了承くださいますよう、何卒よろしく御願いいたします<(_ _)>
これからも、皆様の忌憚のない御意見・御感想、ご要望、なんでしたらご批判でも!と何でも結構です
今後の制作の糧にすべく、コメント等で皆様のご意見を是非ともお聞かせ下さいませ
それでは完結の日を目指して、次回更新まで(*´∇`)ノシ マタネ~♪
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常連の皆様&お初の方もこんばんは いつもお世話になっております
この作品は真・恋姫†無双・恋姫†無双の2次創作となっております
主人公は北郷一刀 メインヒロインは雪蓮と蓮華と仲間達でお送りしております
※猶、一刀君はチート仕様の為、嫌いな方はご注意を! ※オリキャラ紹介は本文下記参照のこと
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