No.677340

リリカルHS 22話

桐生キラさん

こんにちは
魔法少女たちがテスト勉強するお話
私は一夜漬け派でした(笑)

2014-04-08 17:00:01 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:1507   閲覧ユーザー数:1360

 

 

 

 

 

 

はやて「むー…」

 

泊まり込みで勉強会二日目。

昨日はシャマルのカレーで元気を貰ったとはいえ、勉強はちょっと難しい。

士希君とアリサちゃんのノートは分かり易かったけど、

所々過程をすっ飛ばしてるところがあるのが玉に瑕やった

 

フェイト「士希って、難しい漢字多く使うよね」

 

なのは「ほんとだよね。なんか中国語読んでるみたい」

 

はやて「借りもんやで、あんま文句は言えやんのやけどなぁ。

ちょっと士希君に連絡してみよっか」

 

私はケータイを取り出し、士希君にかけてみる。3コールほどして士希君は出てくれた

 

士希『………はぃ』

 

士希君の声は微妙にかすれ、いつもの覇気がなかった

 

はやて「あ、もしもし士希君?もしかして寝起きやった?」

 

士希『……ぅん』

 

はやて「ごめんなぁ。ちょっと勉強教えて欲しかったんやけど」

 

こら、断られるかな?

 

士希『…わかった。三十分以内に行くように頑張る…」

 

そう言って士希君は電話をきった

 

フェイト「士希、なんだって?」

 

はやて「寝起きやったけど、来てくれるって」

 

なのは「士希君って、基本断らないよね」

 

そういやそうやな。どんな要望も、たいてい聞いてくれる。お人好し過ぎるやろ

 

 

 

 

シグナム「主はやて、雑賀士希が到着しました」

 

程なくして、士希君は来てくれた。シグナムに出迎えを頼み、部屋まで誘導してくれた

 

士希「おっす」

 

テンションひっく!

 

はやて「あー、ごめんなぁ突然」

 

士希「いや、どっちにしろ寄るつもりではいたんだ。俺のノート、微妙にわからないだろ?」

 

てことは、自覚はあったんやな

 

フェイト「歴史と古文が特にかな」

 

なのは「漢字が読めません!」

 

士希「だろうな。一応気をつけてたつもりだったんだけどな」

 

はやて「士希君、こんな難しい漢字いつ習うん?」

 

士希「ん?2歳くらい?」

 

はやて「嘘つけい!こんな難しい漢字、2歳で書けるか!」

 

士希「ほら、俺頭いいから」

 

はやて「あんた腹立つな」

 

なんか今日の士希君はふわふわしていた

 

 

 

 

士希「お前ら、理数と英語はできるんだな」

 

私ら三人は、士希君が即席で作ってくれた小テストを受けていた。

士希君は採点を終えると、感嘆の声をもらした

 

なのは「私は結構子どもの頃から数学は得意だったけど、

魔法を使うようになってからはさらに得意になったかな」

 

フェイト「魔法って、結構頭も使うからね。英語に関しても、デバイスが英語設定だし」

 

はやて「理数と英語は問題ないねんけどなぁ」

 

返ってきた結果は理数、英語ともに90オーバーやった。ただ…

 

士希「問題は社会と国語か」

 

いわゆる文系、三人の平均は65点。

いつもよりは大分上がったけど、50位以内に入るには75点以上はいるとの事。

このままやと微妙に足りやん

 

はやて「うえーん、シキえも~ん、なんとかしてぇ~」

 

士希「誰がシキえもんだ。ていうか、こんなもん覚えるしかないんだけどなぁ」

 

はやて「むー、そやんなぁ。士希君はいつも勉強ってどうしとる?」

 

士希「毎日の予習と復習」

 

はやて「真面目か、この不良!」

 

士希「少なくとも、お前らよりは真面目で不良でもないわぁ。お前らの方が不良なんじゃね?」

 

なのは「いや、私達も不良じゃないからね」

 

フェイト「そうだよ!授業中にちょっと寝るだけだよ」

 

私らも士希君もたいがいやった

 

 

 

 

士希「よし。とりあえずここで一旦休憩挟むか」

 

私らは士希君にお願いして、範囲内から出そうな所を中心的に教わっていった。

さすがに士希君、頭良いだけあるわ。わかりやすいし、無駄がない

 

はやて「にしても疲れたぁ…」

 

フェイト「頭が沸騰しそ……なのはぁぁ!!」

 

なのは「ふにゃー」

 

なのはちゃんは沸騰してしまったようや。休憩までよう頑張ったな

 

士希「はやて、台所借りるぞ。昼食作るよ」

 

はやて「え?それは嬉しいけど、ええの?」

 

士希「あぁ。だから休んでろ」

 

確かに疲れてるけど、さすがに任せっぱなしはなぁ

 

はやて「あ、なら私も手伝うよ。士希君が料理してるとこも見たいしな」

 

士希「ん?構わんが、見てても面白くないぞ」

 

はやて「ええの!私は見たいから!」

 

士希「ふーん、変なはやて。あ、いつものことか」

 

はやて「士希君の中の私てどんな人間やねん」

 

 

 

 

シグナム「おや、主はやて、休憩ですか?」

 

リビングに行くと、シグナムが本を読んでくつろいでいた。その近くでは…

 

リイン「はっはっはー!レーゲン君!覚悟です!」

 

レーゲン「ノー!後ろからスターが!」

 

リインとレーゲンのちびっ子二人は仲良くレースゲームしてた

 

はやて「お昼作るけど、なに食べたい?」

 

シグナム「む、もうそんな時間ですか。しかし良いのですか?主はやては勉強でお疲れでしょうし」

 

士希「基本は俺が作るから大丈夫だ。あんまりはやての手を煩わす事はないよ」

 

シグナム「そうか、では任せるぞ雑賀士希」

 

シグナム、士希君に対して妙に淡白っていうか、敵視してる気がすんなぁ

 

士希「レーゲン、リインちゃん、二人は何食べたい?」

 

リイン「お任せしますです!」

 

レーゲン「僕もー!」

 

二人はゲームに夢中のようやった

 

はやて「シグナムは?」

 

シグナム「私も特にこれといって」

 

実はそれが一番困んねんなぁ

 

士希「暑いし、冷やし中華とかにするか」

 

はやて「お!いいねー!さっぱりちゅるーんといこかぁ」

 

ということで、私と士希君は冷やし中華を作る事になった。

私は食材を切っていき、士希君は食材切りつつ、麺を茹でたり、タレを作ってくれたり

 

士希「へぇ、流石に慣れてるな」

 

はやて「士希君ほどやないけどねー」

 

一度にだいたい三つの事してるからな

 

士希「いやいや、十分手際良いって」

 

………なんや調子狂うなぁ。士希君ってこんな素直やっけ

 

はやて「なぁ、今日どうしたん?妙にテンション低いし、ツッコミにもキレないし」

 

士希「んー?そうだな、強いて言えば、ザックスが死んじまったからかな…」

 

はやて「え?もしかして友達が?」

 

しまった。デリケートな事聞いてしまったか?

 

士希「いや、そんなんじゃないさ。ただあいつは、誰よりも自由で、誰よりも純粋で、

トモダチを助ける為に死んでいった。まさに英雄だ」

 

はやて「………ん?」

 

あれ?なんか知ってるぞ?ザックス…英雄…トモダチ…

 

はやて「って!ゲームの話かい!」

 

士希「お、知ってるのかクライシスコア」

 

そりゃ私もやり込んだし、ヴィータと一緒に泣いたけどさ

 

はやて「心配して損したわ!」

 

士希君は感情移入しやすいタイプらしい

 

 

 

 

フェイト「おいしい」

 

なのは「頭がクリアになっていくの」

 

出来上がった冷やし中華はとてもさっぱりしていて美味しかった。

このタレどうやって作ったんやろ。いつの間にか出来てたんよな

 

士希「企業秘密でーす」

 

なんで考えてることわかったんや

 

リイン「みなさん、勉強は順調ですか?」

 

はやて「せやなー、士希先生の教え方が上手やで、私はなんとかなりそうやわ」

 

フェイト「要点だけしっかり抑えてるって感じだよね」

 

なのは「その分、しっかり刷り込ませられてるけどね」

 

厳しくも、しっかり為になる内容やでな。案外先生とか向いてそうやな

 

はやて「そう言えば、なのはちゃんは教導官やったな。

どう?高町教導官から見た士希先生の教え方」

 

なのは「理論と効率重視って感じかな。短期集中したい時はいいと思うけど、

これを長期ってなると、生徒から反感を買っちゃうかもね」

 

士希「……え?なのはが教導官?お前、教えられる事なんてあるのか?」

 

はやて「いやいや士希君、なのはちゃんこう見えて魔法だけは天才的やで」

 

なのは「何気に二人とも酷いよ!?」

 

 

 

 

士希「うし、なら最後に、もう一度小テストやってみるか」

 

夕方ごろ、みっちり勉強した私らは、総仕上げということで小テストをやることになった。

国、数、英、理、社の五教科。士希君が教えつつ、期末の範囲を予想して作ってくれたテストや

 

士希「時間は…50分くらいかな。そんなに多くないし、軽い気持ちでやってくれ。目標は90点だ」

 

なのは「よーし!頑張るよ!」

 

フェイト「今ならどんな問題でも解けそう!」

 

はやて「せやな、こんだけやりゃ…」

 

めっちゃ疲れたけど、その分実にはなったはず。目標は90やけど、100とるつもりでやるで

 

士希「はい、じゃあ…」

 

レーゲン「しきさん!大変です!敵です!」

 

士希君がストップウォッチを手に取ると、扉が勢いよく開かれ、レーゲンがやってきた。

どうやら襲撃らしい

 

士希「はぁ…ちょっと行ってくる。お前らはテストやってろ」

 

はやて「ええの?みんなでやった方が早いと思うけど」

 

士希「あぁ。その代わり、シグナムとリインちゃんに手伝ってもらうよ」

 

はやて「そぉか?なら…」

 

私は念話でシグナム、リインに事情を話す。どうやら二人とも、出る気満々やったらしい。

さらには…

 

シグナム「(こちらは我々に任せ、主はやては勉強に集中してください)」

 

リイン「(そうです!こっちは何の問題もないです!)」

 

勉強の方を応援されてしまった。ここまで言われたら、しゃあないよな

 

はやて「わかった。ほんならテストやっとくよ。危ななったら、すぐ言うんやでな」

 

士希「はいよ。それじゃあ三人とも、準備はいいか?」

 

なのは「いつでも!」

 

フェイト「いけるよ!」

 

士希「居ないからって、カンニングすんじゃねぇぞ?それじゃあ、始め!」

 

士希君がストップウォッチを押すと、カウントが開始される。

私、なのはちゃん、フェイトちゃんは小テストに集中し始め、

士希君とレーゲン君は部屋を出て行った。そして程なくして、結界も張られた

 

なのは「解ける!私にも問題が解ける!」

 

フェイト「外は戦闘、中はテスト。ちょっとおかしな空間だね」

 

はやて「士希君ら、大丈夫かな?」

 

私は問題解きつつ、外の状況が気になっていた。

これが初めてって訳やないのに、すぐ近くで戦闘されてると気が気でない

 

フェイト「大丈夫じゃないかな。シグナムもいるし」

 

はやて「そう、やんな」

 

なのは「……早くテスト終わらせて、助けに行こっか」

 

はやて「え?」

 

なのは「心配、なんだよね?」

 

はやて「……うん」

 

今すぐにでも駆け出したい程心配やった

 

フェイト「なら、士希とシグナムが片付ける前に、こっちを片付けちゃおうか!」

 

そうして私ら三人は、喋ることなく集中して問題を解いて行った。

時々聞こえる爆音に耳を傾けながら

 

はやて「うし、私はええで」

 

フェイト「私も。見直しもできた」

 

なのは「私も、もう大丈夫かな」

 

時計は…残り10分か。なんだかんだ時間食われたな

 

はやて「ほんならさっそく…!?」

 

私ら三人は立ち上がり、セットアップしようとすると、結界が解除された

 

なのは「あ、あれ?もしかして終わっちゃった?」

 

士希「もしかしなくても、終わっちゃった」

 

はやて「士希君!」

 

扉が開かれ、普通に士希君が帰ってきた。よかった。無事みたいや

 

士希「もういいのか?一応後10分あるぞ?」

 

フェイト「うん。もう大丈夫だよ。そっちも無事みたいだね」

 

士希「すこーしだけ苦戦したけどな。よし、なら俺は採点しとくよ。

士希さん特製プリン持ってきたから食ってこい」

 

そう言って士希君はテストの採点に集中し始めた。苦戦したみたいやけど、無事ならいいや

 

 

 

 

レーゲン「あ、お疲れ様です!こちらプリンです!どうぞ!」

 

リビングに行くと、レーゲンがプリンを持ってやって来た。どうやら全員分あるみたいや

 

なのは「凄いなぁ士希君。デザートも作れるんだ」

 

フェイト「甘くて美味しいね」

 

二人はさっそく食べてるようや。どれ、私も一口…

 

はやて「はぁ~、疲れてるせいか、甘いもんが美味しい…」

 

プリンってこんなにも美味しいんやな

 

はやて「ん?」

 

私はふと、シグナムとリインの方を見る。二人とも、何やら真剣な顔で考え事してるようやった

 

はやて「二人とも、どないしたん?」

 

リイン「あ、はやてちゃん…」

 

シグナム「主はやて………雑賀士希とレーゲンの件、どうやら我々も無関係ではないようです」

 

はやて「どういうことや?」

 

シグナム「実は………」

 

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
2
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択