七乃が放った技『弱弱刀』により

夜減児の身体の耐久度を低下させる事に成功する

だがこれにより夜減児が

本気を出してきた！

　 十節　〜恐ろしき管理者の力〜

夜減児「ダッハッハッハっ!!!!」

ｷﾞｭｫｫ！

夜減児は笑いながら気を溜めていく

七乃「……………背筋が寒くなる程の『邪闇気』ですね〜………」

秋蘭「……くっ…………ここまでの『邪闇気』、響窃でもしていなかったのでは……？」

紫苑「いえ…………『邪闇気』の邪悪さなら響窃は群を抜きます……

ですが、夜減児の『邪闇気』は極悪非道の黒い気の塊のような感じです

今迄とは違った『邪闇気』です……」

紫苑は冷や汗を流しながら答えた

華琳「腹を括らないと本当に挽き肉になるわよ…………」

蒲公英「……………ゴクッ」

小蓮「………………ゴクッ」

華琳の言葉に蒲公英や小蓮は生唾を飲み込んだ

夜減児「ガッハッハッハっ!!!久しぶりだぜ!!俺様がここまで力を出すのは!!」

祭「覚悟を決めるかの………」

蓮華「えぇ…………」

蓮華や祭がそう頷くと

夜減児「ぬあぁぁぁぁっ!!!!!!」

ｺﾞｫﾝｯ!!

夜減児は最大迄気を溜め込んだ

華琳「皆!!構えなさいっ!!」

華琳が声を上げると皆一斉に得物を構えだした

華雄「私が先陣をきる!!はああぁぁぁっ!!!」

華雄は猪突猛進の如く突っ込んでいった

月「華雄さん！気をつけて下さい!!」

春蘭「私も続くぞ!!」

春蘭も華雄に続き駆け出す

七乃「『弱弱刀』をもっと喰らわせてあげますよ〜！」

七乃も気を高め、夜減児に斬りかかっていった

襲「ハッハッハっ!!!上等だぜ!!てめぇ等!!」

ｷﾞｭｫｫ！

襲は悪意の塊とも云える悪質な『邪闇気』を溜め始めた

その気の色はどす黒い紫の気だった

雪蓮「…………………」

雪蓮は『紅蓮虎獣』により感情をなくている為、無反応で見ていた

冥琳「……………震えが止まらんな……

響窃でもここまでの『邪闇気』は出さなかったぞ……」

桃香「……………怖いです……」

桃香は身体を自分の身体を抱きしめ、身体を震わしながら汗をかいていた

愛紗「………………蓮華殿、蓮華殿も『紅蓮虎獣』の準備をして下さい………」

蓮華「愛紗……………」

愛紗は頭を下げながら言った

愛紗「臣下の者が命令などをするなど斬首になってもおかしくありません…………

ですが………今現在の襲の『邪闇気』がとてつもないうえ、これ以上高くなれば例え雪蓮殿といえど………」

愛紗は苦しい表情で言った

蓮華「……………いえ、愛紗の判断は間違ってはいないわ

私もやるわ…………はああぁぁぁ………!!」

蓮華は静かに気を溜め始めた

襲「はっはあぁぁっ!!!!ここまでの気を溜めるのは晩禍と戦り合った以来だぜ!!」

ｷﾞｭｫｫ！

襲は歪んだ笑みを浮かべつつ、まだ『邪闇気』を溜めていく

雪蓮「………………」

雪蓮は冷酷な目つきで襲を見ていたが、その頬には薄っすらと汗が流れていた

蓮華「ふうぅぅぅ……………」

蓮華はかなりの速度で気を溜めていくが、『紅蓮虎獣』を発動するまでにはまだ足りない

小蓮「ううぅぅぅ〜…………私もお姉ちゃん達みたいに『紅蓮虎獣』が出来たら………

戦闘に参加出来るのに…………力になれるのに………」

穏「小蓮様………………」

小蓮は悔しそうな表情で言った

そうしているうちに襲が

襲「オラァっ!!!!!!」

ｺﾞｫﾝｯ!!

明命「っ!!襲が最大まで気を………」

祭「来るぞっ!!構えるのだ!!」

冥琳「愛紗!!蓮華様を頼む!!」

愛紗「お任せを!!!」

愛紗は素早く得物を構え、蓮華の傍まで移動した

蓮華「ふうぅぅぅ……………」

蓮華は気を溜めるごとに冷酷な目つきになっていった

季衣「よ～〜し！いっくよ〜〜!!!」

流琉「助太刀致します!!」

ここから激戦となる…………

ハズだった…………………

宝鈴「残念ながら、貴方方が襲や夜減児に傷を負わせたのは単なる偶然とあの二人による気の緩みです」

晩禍「……………当然だ

あいつらがあのようなクズ人間共に敵う筈がない………」

宝鈴「貴方には誰も敵いませんがね………晩禍」

晩禍「俺に敵う奴など『アイツ』ぐらいだ………」

夜減児「はっはあぁぁっ!!!!ガッハッハッハっ!!!」

ﾌﾞｫﾝｯ!!

ﾌﾞｫﾝｯ!!

ﾌﾞｫﾝｯ!!

ﾄﾞｶｯ!!

華雄「ぐあっ!!!?」

ﾄﾞｶｯ!!

春蘭「がっ!!!?」

ﾄﾞｶｯ!!

七乃「んあっ!!!?」

華琳「っ!!!華雄！春蘭!!七乃!!!」

襲「オォォラアァァァっ!!!」

ﾌｫﾝ!!

ﾌｫﾝ!!

ﾌｫﾝ!!

ﾄﾞｶｯ!!

雪蓮「くっ!!?」

ﾄﾞｶｯ!!

流琉「きゃあっ!!!」

ﾄﾞｶｯ!!

季衣「ううぅぅぅっ!!!」　

冥琳「っ!!!雪蓮!!流琉!!!季衣!!!」

襲「おいおい………もうおしまいか？」

夜減児「まだ暴れ足りないねぇぜ!!?ガッハッハッハっ!!!」

管理者である襲と夜減児の本気は想像を遥かに越え、一瞬で決着がついてしまった………………

　　　　　　　　　　　……終……