side:榛名
今日もこの鎮守府は平和そのものであるが・・・
「おいこら!まだ話は終わってないぞ!!」
執務室から提督の怒号が聞こえた
「またお姉様が何かしたんですか・・・」
私は苦笑いしながら執務室へと向かった
「提督、榛名です。入ってもよろしいですか?」
「あぁ、かまわん入って来い」
「失礼します、お仕事中だったんですね」
「そうだ、金剛の奴が自分の分の書類も俺によこすからな・・・」
提督は頭を抱えながら困ったように言った
「榛名でよかったらお手伝いしましょうか?」
「いや、かまわんさ、こういうのは慣れてる」
「でも・・・」
「大丈夫だ、本当に大丈夫だから榛名は気にしなくていい」
私は手伝おうとするも提督に断られてしまった
「提督無茶はしないでくださいね?榛名はいつでも提督のお力になりますから・・・」
「あぁ、助かるよ榛名、君の力が必要になったらぜひとも借りるよ」
提督がそういうと私は執務室の入り口へ行き
「それでは提督、榛名は失礼しますね?」
「あぁ、心配かけさせてすまないね」
「榛名は大丈夫ですから提督も無茶しないでくださいね?」
「もちろんだ」
「それでは失礼します」
そういって私は執務室を後にして廊下の窓をみたら
「あ、金剛お姉さま・・・」
私は話し合うためににお姉様のいる場所に向かった
そして私はお姉様のいる場所につくとお姉様が話しかけてきた
「榛名、どうしたデース」
「提督が困ってましたよ?金剛が仕事してくれないって」
「私は少し休憩しようって言っただけデース」
お姉様の一言に私はカチンと来た
「だったら・・・」
「what?」
「だったらなんで提督に仕事を押し付けるんですか!!」
「だからそれは・・・」
「提督は睡眠時間を削ってまで頑張っているんですよ!!それなのにお姉様は!!」
私はあふれ出したこの感情を抑えられないのか止まらなくなっていた
「お姉様はいつもそうです!!、自分のことを優先して提督を困らせる、どうしてなのですか・・・」
「・・・」
「お姉様が提督を好きなのは榛名も知っています、でもお姉様がやっていることは・・・」
多分この言葉をいったらお姉様は怒ると思う、でも今の私は止まらない
「っ!!榛名!!」
「お姉様がやっていることは提督を追い詰めているだけです!!」
その言葉を聞いてお姉様は私に飛び掛ってきた
「榛名は、榛名は私の気持ちもわからないのに勝手なことばかり言って!!」
お姉様が片言じゃない、本気で怒ってる・・・
でもそれでも私は止まらない
「っ!!わかりませんよ!!言ってくれなきゃ、言葉にしてくれなきゃわかるわけないじゃないですか!!」
私たちが喧嘩をしてることに気づいたのか妖精さんが提督を呼んできたみたいです
「お前たちはいったい何をしてるんだ!!」
提督が介入してきましたが私もお姉様も止まりそうにないです
「提督には関係ないデース!!これは私と榛名の問題デース!!」
「お姉様!!」
「関係ないとは言っても鎮守府で喧嘩をされたら俺も黙ってるわけにはいかないんだ」
提督のその言葉を聞いて私は少し頭が冷めました
「今回の原因はなんなんだ?滅多に喧嘩しないお前たちが喧嘩するレベルとなると・・・」
提督は思うことがあるようだ
「俺が原因・・・ととらえていいんだよな?」
その言葉にお姉様も私も言葉を出さなかった
「そうか、まぁお前たち2人がってなるとそれしか思い浮かばないしな」
と提督は苦笑いしながら言った
するとお姉様がうつむいてしゃべりだしました
「どうしてデース・・・」
「お姉様?」
「どうして提督はそうやって笑っていられるんですカ!!」
「こ、金剛?」
「確かに私は提督に仕事を押し付けてマース、でもそれは提督に余裕を持ってやってほしいっていうのもあるんデース」
私はお姉様の言葉を黙って聞いていました
「でも提督には伝わりませんでした、夜遅くまで残って仕事をしていつも睡眠不足になっています・・・」
「お姉様・・・」
「今はっきりここでいいマース!提督!!」
「なんだ・・・」
お姉様は意を決したようにその言葉をつぶやいた
「提督、もっと私たちを頼ってください!!お願いだから無茶しないで・・・」
「そうです提督、榛名もお姉様も精一杯お手伝いします、だから無茶しないでください!!」
榛名と私の言葉を聞いて提督は
「わかったよ、今度からはちゃんとお前たちを頼るよ、だから頼るときはしっかり頼むぞ?」
「「はい!!」」
その言葉を聞いてお姉様と私は向き合ってハイタッチをした
提督がそのとき見た金剛と榛名の笑顔は年相応の女の子のものだった
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