No.675273

英雄伝説~焔の軌跡~ リメイク

soranoさん

第68話

2014-04-01 00:00:23 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:935   閲覧ユーザー数:915

ボースに到着したルーク達はギルドに向かった。

 

~遊撃士協会・ボース支部~

 

「いや~、グランセルからわざわざご苦労じゃったな。しかし……『獅子王』、『不動』、『焔』、『暁』、『不屈』、『剣姫』、『銀閃』、『重剣』に加えて期待のルーキーの揃い踏みか。何とも豪華なメンバーじゃのう。」

ボース支部の受付である老人―――ルグランはボース支部に集まった精鋭達を見回して思わず感心した。

「期待のルーキー??」

「わはは、お前さんのことじゃよ。3つの地方で『結社』の陰謀を立て続けに阻止した驚異の新人……そんな風に噂されておるようじゃ。」

「じょ、冗談!陰謀を阻止したなんて買いかぶりもいいところだわ。いつも『実験』が終わってから余裕で逃げられちゃってるし……」

ルグランに感心されたエステルは謙遜した様子で答えた。

 

「むう。レン達があのオバサン達をもっと早く見つけていたら、レン達の方が勝ってたかもしれないのになあ。」

「あのな……競争をしている訳じゃねえんだぞ?」

頬を膨らませたレンの言葉を聞いたルークは呆れ

「まあ、功名心がある事は良い事だと思うぜ?」

「そうね……やりすぎて、周りを見失っていなければいいと思うわよ?」

「失礼ね。そのくらいの事、レン、わかっているわ。」

フレンとアーシアの言葉を聞いたレンは溜息を吐いた。

 

「だが、俺が聞く所新人ながらも他の正遊撃士達に負けない活躍をしていると聞く。そこのところはどうなのだ?」

「まあ確かに、今までの地方ではなかなか良い動きをしてくれていたぜ。」

「あ、あれはその、偶然が重なったっていうか……」

バダックの疑問に答えたアガットの称賛にエステルは照れ

「はは、照れるなっての。要は評判に見合うだけの働きをすりゃあいいんだからな。」

「もう、簡単に言わないでよ。」

ジンの言葉を聞き、溜息を吐いた。

 

「フム。そして………エルナンからは聞いておるが、お主がヨシュアに雇われたという異世界出身の傭兵殿か。」

「………正確に言えば私はバルバトスを討つ為に彼女達に同行している……唯それだけだ。」

ルグランに視線を向けられたクラトスは淡々と答え

「エステル達を相手にたった一人で圧勝する腕前を持つ者が警戒する男か………やれやれ、”結社”の事でも頭が痛いというのに、厄介すぎる存在じゃな。できればそのリオンとやらに詳しい話を聞きたいのじゃがな?何でも話によれば、そのリオンとやらがバルバトスの事を一番良く知っているようじゃし……」

クラトスの答えを聞いたルグランは疲れた表情で溜息を吐き

「―――奴の行方に関しても知らん。奴もヨシュアにエステル達に同行してくれと頼まれたようだが、『雑魚共と群れる趣味はない』と言って断っていたからな。」

「むっかー!何よ、そいつ!?あたし達を”雑魚”ですって~!?滅茶苦茶生意気な人ね!クラトスさん!その人って何歳なの!?」

ルグランに説明したクラトスの話を聞いて怒りを感じたエステルはクラトスに尋ねた。

 

「―――17と聞いている。」

「ええっ!?」

「エ、エステル達と同い年でそのバルバトスって奴と渡り合えるなんて……」

「うふふ、もしかしてレンみたいな天才なのかしら?」

「相当の腕前である事は確かだな。」

まだ見ぬ強者の年齢を聞いたクローゼとルークは驚き、レンとバダックは興味を持っていた。

 

「フンだ!いくら強くたって、協調性がないから、連携が取れなくてやり辛いから、こっちから願い下げよ!それはともかく……ボースでの状況はどうなの?」

「うむ、今のところ『結社』が関与していると思しき事件は起こっておらんよ。例の空賊艇の奪還事件以来、軍の警戒も厳しくなっておるしな。あえて言うなら……手配魔獣が増えておるくらいか。」

「フン……そうか。」

「ボースって、手配魔獣が現れるのが他の地方よりも多い気がするわね。前に来た時もそうだったけど何か原因でもあるの?」

ボース地方は他の地方と違い、手配魔獣が多い事に気付いたエステルは首を傾げて尋ねた。

 

「元々ボース地方は広いし、険しい地形に囲まれておるからの。そういった場所から凶暴な魔獣が降りてくることが多いんじゃが……。それにしても今月に入ってからすでに10件も報告されておってな。」

「それは多いわね……。スティングさんあたりが頑張ってくれてるのかしら?」

「うむ、それとクルツたちも先日立ち寄ったついでに何匹か退治していってくれた。できればお前さんたちにも手伝ってもらいたいんじゃが。」

「ふむ……そうした方が良さそうだな。凶暴な魔獣の増加にしても『結社』が絡んでいるのかもしれん。」

「うんうん、このまま放っておくと危ないし、ここは退治を優先しちゃいましょ。」

「………………………………」

エステル達が話しあっている中、アガットは真剣な表情で黙り込んでいた。

 

「???アガットさん。どーしたんですか?」

「あれ、どうしたの。」

「いや……何でもねえ。とりあえず、今報告されてる手配魔獣を片っ端から退治するか。」

「フム、そうか。助かるぞい。………おや。」

アガットの言葉にルグランが頷いたその時、ギルドに金髪の女性と黒髪のメイドが入ってきた。

 

「……失礼しますわ。」

「メイベル市長……それにマリアンさんじゃない!」

ギルドに入って来た女性――ボース市長メイベルとメイベル市長に仕えるメイドの一人、マリアンにエステルは驚いた。

「うふふ、ご機嫌よう。エステルさん。ようやく再会できましたね。」

「……ご無沙汰しております。」

「うわ~、何だか久しぶりねぇ。生誕祭の時以来だったっけ?リラさんも元気?」

メイベル市長とマリアンを見たエステルは懐かしそうな表情で話しかけた。

 

「ええ、リラ共々元気にしていますわ。エステルさんのお噂は色々な所で耳にしていますわ。それとレンさんとルークさんもお久しぶりですわね。」

「ああ。」

「うふふ、久しぶりね、メイベル市長。それと気になっていたんだけど、そちらのメイドさんは新しく雇い入れたのかしら?以前会った時はいなかったわよね?」

「そう言えば前はいなかったよな……?確かいつも連れ歩いているメイドはリラさんじゃなかったっけ……?」

「あれ……ルーク兄とレンはマリアンさんの事、知らないの?」

レンとルークの疑問を聞いたエステルは首を傾げ

「お二人が最後に私と出会ったのはマリアンが我が家に来る少し前ですから彼女の事は知らなくて当然ですわ。―――マリアン。」

「はい。―――マリアン・フュステルと申します。僭越ながらリラさんの補佐をさせて頂き、メイベル様に仕えておりますので、今後ともお見知り置きを。」

メイベル市長に促されたマリアンは会釈をした。

 

「フフ、補佐とは言っているけど貴女のメイドとしての腕を考えれば、リラとほぼ同等ですから、リラがもう一人増えたようなものですけどね。」

「……恐縮です。」

「フッ、その謙虚な所がまた美し………!?ガクガクブルブル………!」

メイベル市長の言葉に謙虚な様子で答えたマリアンに声をかけようとしたオリビエだったが突如襲って来た寒気に身体を震わせていた。

「どうしたの?あんたがナンパを中断するなんて、珍しいわね?」

「いや……何か突如寒気が襲って来て。」

「何それ。」

シェラザードの疑問に表情を青褪めさせて答えたオリビエの言葉を聞いたエステルは首を傾げ

「フフ、もしかしたらマリアンに恋心を持つ男性の嫉妬かもしれませんわね。」

「メ、メイベル様。」

「「…………………」」

(何だ?今スゲェ殺気がギルドの外から感じてきたが……)

(今のは”殺気”か……?誰かギルドの外にいるのか?)

(うふふ、案外当たっているかもしれないわね♪)

メイベル市長のからかいにマリアンが顔を赤らめている中、一瞬感じた殺気を感じ取っていたバダックやクラトス、ルーク、ジン、レンは殺気がした方向に視線を向けたがそこには誰もいなかった。

 

(坊ちゃん~。今の坊ちゃん、かつてカイル達と出会った後、そのまま陰で見守っていた坊ちゃんとそっくりですよ?というか名前どころか顔も同じみたいですけど、幾ら何でもボース市長の傍にいるマリアンは坊ちゃんが良く知るマリアンではないと思うのですが……)

「フン。例え別人であろうと、マリアンにあんな軽薄な男が近づく等万死に値する。」

(ハア……一体いつまでこんな事を続けるつもりなんですか……)

ルーク達が視線を向けた先の窓の傍の壁にはリオンが気配を消してギルド内の会話を聞くのに集中していた。

 

「アガット・クロスナーさん。お久しぶりですわね。」

一方アガットに気付いたメイベル市長はアガットに視線を向けて話しかけた。

「……まあな。」

「あれ、アガットって市長さんと顔見知りだったの?」

「何度か依頼を通じてお世話になっていますわ。それと10年前に……」

「おい……嬢さん。」

エステルに説明したメイベル市長がある事情を説明しようとした時、アガットが制止の声を出した。

 

「……失礼しました。今日のところは、皆さんがいらっしゃったと聞いたので挨拶に伺わせていただいたのです。聞けば、王国全土を騒がす国際犯罪組織を追ってらっしゃるのだとか?」

「こ、国際犯罪組織……」

「少し雰囲気は違うけれど、そう思ってくれて構わないわ。」

「ボース市としても犯罪組織の暗躍は他人事ではありません。可能な限りの協力をさせて頂きますわ。」

「うん、その時はよろしくお願いします。」

「フン……ま、せいぜい期待してるぜ。」

「では、わたくしたちはこれで失礼させていただきます。何かありましたら市長邸までいらしてくださいね。」

「……失礼します。」

そしてメイベル市長とマリアンはギルドを出て行った。

 

「やれやれ、アガット。お前さん、もう少し愛想良くはできんのか?」

「悪いが、これが地でね。サービス業じゃねえんだ。その辺は勘弁してもらうぜ。」

「うーん、確かにアガットって誰に対しても横柄だけど……それでも対応そのものは割と丁寧な感じがするのよね。でも、さっきの市長さんには素っ気なく感じたんだけど。」

「………………………………」

エステルの疑問を聞いたティータは心配そうな表情でアガットを見つめていた。

「へっ。気のせいだろ。それよりも、さっさと手配魔獣を退治しちまうぞ。爺さん、一通り教えろや。」

「うむ………報告されている手配魔獣は…………」

 

その後ルーク達はそれぞれのチームに分かれて手配魔獣を退治する事にし、それぞれ手配魔獣を退治した後ギルドに戻ってきた。

 

 

 

 

 

前話で言い忘れましたがクラトスは料理のほとんどは得意で大成功しやすいという設定ですがにがトマトを使った料理だけは苦手で最低ランクで失敗しやすいという設定だと思って下さいww(なんせ数千年生きてもトマトが嫌いな人ですし、普通のトマトと違って苦いトマトなんてもっと嫌いだと思いますww)後、ジューダスじゃなくてリオン……異世界にいってもやっている事がジューダスの時にやっていたストーカーってwwさすがは元(?)仮面ストーカーww


 
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