No.668498 英雄伝説~焔の軌跡~ リメイクsoranoさん 2014-03-06 15:30:04 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:1125 閲覧ユーザー数:1074 |
特務兵や王国軍の手から逃れる為にラッセル博士とティータを連れてリベール内に潜伏するアガットと別れたエステルとヨシュアはラッセル博士の依頼――――アリシア女王に事の経緯を説明する依頼を受けた。
そしてキリカから推薦状をもらった二人はまずは王都グランセルに向かい、受付のエルナンにラッセル博士の依頼の件を説明し、何とかアリシア女王に会えるかどうかを尋ねたが、テロ対策の為に厳重になっている城には遊撃士協会の紹介状も意味を為さない事を知り、城に何とか潜入する方法を考える為に遊撃士の紋章を隠して旅行者を装って城門を守っている兵士達から色々な情報を手に入れて話合っているところ執事であるフィリップを連れた女王の代理をしているアリシア女王の甥のデュナン公爵が城から出て来て、武術大会を行っている王立競技場(グランアリーナ)に観戦に行った。
大会にはジンやバダック等今まで出会った遊撃士達が参加しており、更に大会の形式は前年と違い、チーム戦になっており、ジンとバダックはそれぞれ一人で出場していた。
予選が終わるとデュナン公爵の突然の提案――――優勝者にはグランセル城で行われる宮中晩餐会に参加できる招待状が送られる事を宣言し、城に潜入する好機と感じた二人は当初参加している遊撃士達―――クルツ達にラッセル博士の依頼の件を頼もうとしたが、エステル達が頼む前にクルツ達がふと呟いた提案――――ジンかバダックに加勢して、大会に参加するという提案を聞いた二人はひとまずジンとバダックのどちらかに加勢する事に決めた。
そして最初にバダックを見つけ、武術大会での加勢を申し出たがバダックは自分よりジンに加勢すべきだと言って二人の提案を断り、ジンを探して自分達が加勢する事を申し出るとジンは喜んで二人の加勢を認めた。
更にはジンと武術大会の残りのメンバーの件で話し合っていた際に現れたボースで出会った旅の演奏家のエレボニア帝国出身の旅行者―――オリビエ・レンハイムの申し出によってオリビエも加える事にして本戦に参加した。
試合はかつて自分達が対峙した空族や情報部の特務兵まで参戦しているという驚きの展開もあったが、空族達は特務兵達との戦いで一回戦で敗退して再び牢屋に向かう事になり、エステル達は順調に勝ち進んで、ついには準決勝を勝ち抜いて控室に戻ってくると次の試合の組み合わせが発表された。
~王都グランセル・グランアリーナ~
――――続きまして、第6試合のカードを発表させていただきます。南、蒼の組――――遊撃士協会所属。バダック選手以下一名のチーム!北、紅の組――――王国軍情報部、特務部隊所属。ロランス少尉以下4名のチーム!
「―――俺の番か。」
自分の名が出ると壁にもたれかかっていたバダックは壁に立てかけていた大鎌を軽々と持った。
「バダックさん、頑張って!」
「フッ、決勝戦で会える事、女神(エイドス)に祈っているよ。」
「ハハ、旦那なら余裕で勝てると思うぜ。決勝戦で手合せ出来る事、楽しみに待っていますぜ。」
エステルや金髪の白いコートを身に纏った青年――――オリビエ・レンハイム、ジンと共にそれぞれ応援の言葉をかけ
「敵の隊長にさえ気をつければバダックさんなら一人でも勝てると思います。彼さえ自由にさせなかったら勝機は必ずあると思います。」
ヨシュアは真剣な表情で忠告した。
「助言、感謝する。――――”獅子王”の恐ろしさ、とくと見せてやろう。」
そしてバダックは静かな笑みを浮かべてアリーナに向かい、かつてアガットとルークが戦った赤いヘルムを被る特務兵の隊長――――ロランス少尉率いる特務兵達と対峙した。
(カルバード共和国の正遊撃士にしてかの”風の剣聖”や”剣聖”と並ぶ”最強の遊撃士”である”獅子王”………さすがは一人で本戦を勝ち抜いているだけはあるな。)
(だが、敵は一人。俺達特務兵にかかれば、大した事のない相手だ。)
(まあ、一回戦で戦った空族共よりは楽しませてもらえそうだな。)
バダックと対峙した特務兵達はそれぞれ不敵な笑みを浮かべて小声で相談し合っていたが
「フッ、雑魚がよく吠える。」
「なっ!?」
「ざ、雑魚!?」
「我ら誇り高き特務兵を愚弄するか……!?」
口元に笑みを浮かべたバダックの言葉を聞き、怒りの表情でバダックを睨んだ。
「フフ、さすがはかの”獅子王”。”闘神”や”猟兵王”クラスと称えられている貴方とは個人的に手合せを願いたかったですが……まさか、こんな形で手合せができるとは。」
一方ロランス少尉はバダックの挑発に一切乗らず、静かな笑みを浮かべてバダックを見つめ
「……………なるほどな。あの小僧が警戒するだけあって、それなりの実力はあるようだな。」
バダックはロランス少尉をジッと見つめた後静かな口調で呟いた。
「これより武術大会、第6試合を行います。両チーム、開始位置についてください。」
審判の言葉に反応するかのように両チームはそれぞれ戦闘配置につき
「双方、構え!」
審判の言葉に続くように双方はそれぞれ武器を構えた。
「勝負始め!」
そして審判の言葉を合図にバダックとロランス少尉達は試合を始めた!
「まずは包囲しろ。」
「ハッ!!」
ロランス少尉の指示によって特務兵達はバダックを包囲し
「突撃!」
正面から剣を構えて突撃するロランス少尉と共に一斉にバダックに突撃した。
「粋護陣!!」
ロランス少尉達の武器がバダックに届こうとしたその時、バダックは闘気による結界を展開して攻撃を防いだ!
「!!」
「なっ!?」
攻撃を受け止められたロランス少尉達が驚いた瞬間、バダックは大鎌に闘気による炎を纏わせながら薙ぎ払った!
「火竜爪!!」
「!!」
「ぐあああああああっ!?」
咄嗟の判断で後ろに跳躍して回避したロランス少尉を除き、残りの特務兵達は業火を宿した大鎌によって腹が切り裂かれて悲鳴を上げた。その時バダックは続けて大鎌を薙ぎ払って特務兵達の傷口をさらに広げて地面に叩きつけた!
「大地よ、吼えろ!地龍吼破!!」
大鎌が地面に叩きつけられると地面から岩石が噴き上がり
「ががっ!?」
「ぐぎゃっ!?」
「があっ!?」
噴き上がる岩石に呑みこまれた特務兵達は全身から大量の血を出しながら地面に叩きつけられ身体をピクピクさせ
「ば、馬鹿な……」
「選り抜きの特務部隊を代表する我らが……」
「い、一撃も浴びせる事もできずに……………………」
やがて体の動きを止めて気絶した!
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