No.667157

カンピオーネ〜転成〜3話

あきさん

3話目です。
どうぞ!

2014-03-01 19:45:35 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1722   閲覧ユーザー数:1685

 

「あのさ、あの神に付いて教えてくれないか?知らないよりはましだと思うからさ。」

「そうだね。もう分かってるとは思うけど念の為にいうね。あの神様の名前は月夜見。月夜見は伊邪那岐から生まれて、天照大御神を姉、須佐之男命を弟に持つんだ。月夜見は夜を統べる神様なんだ。」

「そうなんだ。ありがとう。」

と恵那から丁寧(?)な説明を受け少し理解できた。

「そういえばさ、月夜見って時間とか関係ある?」

「あると思うよ」

「そっか」

そうこうしてるとどうやら相手が来たらしい。

「おお、こんなところにいたか。すぐに見つけてしまったわい。暇潰しもこれで終わりかの」

「いえまだ終わりでは有りません。この清秋院 恵那がお相手します。 清秋院 恵那参る。」

「ほう。そなたが来るか、少しは妾は楽しませてくよ?」

恵那は何処から取り出したのか太刀を持っていてその太刀を鞘から抜きだしながら月夜見に駆け出した。そしてそのままその太刀を月夜見目掛けて振り下ろす。しかし恵那の動きが急に遅くなった。どれぐらいかと言うとビデオのスローモーションと同じぐらいにだ。そしてそのまま月夜見は恵那から遠く離れた。その瞬間恵那の動きは元に戻った。

「はぁぁぁぁぁ!」

と恵那が気合いを入れながら振り下ろすが、そこには何も無かった。恵那はわけも分らないようだったが、すぐに持ち直し月夜見のいる場所を見つけまた駆け出した。が、またさっきみたいに恵那の動きが急に遅くなった。月夜見はその恵那の後ろに回り込む。そしてまた恵那の動きが元に戻った。そしてバランスを崩しかけた瞬間月夜見が手刀で恵那の首を叩いた。恵那はそのまま倒れ意識を無くした。

「次はお主じゃ。さてどうやって闘おうかの」

俺は怖すぎて体が動けない状態だった。が、昔おじいちゃんが言ってたことを思いだした。

『海斗よ、この短刀は昔おじいちゃんの知り合いからもらったもので、なんでも一回だけどんなものでも切れるらしいそうだ。いつも出かける時はこれを持ってけ、いつか役に立つかもしれないからな』

といいおじいちゃんから短刀をもらったのだ。あのときは嘘だと思っていたが、今はそんなことは気にしている暇はないからその短刀に頼らないとか。よし、と俺は右ポケットから短刀を取り出して正面に構えた。

「ほほう、その短刀で妾と闘うつもりか?よかろう、武器を持つことを許そう!」

急にドロっと泥の中にいるように体が重くなった。どうやら月夜見が能力をつかったようだ。とたんに短刀が光出した。

「うわ!!急に光出したぞ!?」

「まさか.........いやそんなわけがないな」

とりあえず意味がわからなかったが、月夜見に向かって斬りつけた。どうせ体が重くてスピードは出ないだろうとおもっていたが、なんと普通通りのスピードで斬りつけていたのである。流石の月夜見もこれには驚いたのか反応が少しばかり遅れた。そのおかげで俺の攻撃は当たった。

「ふん!中々やってくれるのー、お見事と言っておくかな。が、貴様もここでおわりじゃ!」

といい月夜見は権能を使おうとした。

「.....................あれ?」

またあの泥の中にいるようなどろっとした感覚に襲われるのを待っていたのだがいつまでもその感覚が来る気がしない。

「まさかその短刀本物だったとは。気づかないとは不覚だったな。」

相手が動かないので俺はチャンスだと思い月夜見に向かって突進して行き短刀を月夜見の心臓があろう場所に勢い良く突き刺した。

「ふん、不覚だったといえこの妾が人の子に負けるとはな。人の子よ聞け!お主は妾を倒した!そなたは妾の力を使いこの世の覇者であり続けろ!それこそが妾達神々を殺しめた者たちの宿命よ。」

と月夜見の意味のわからない遺言(?)を最後まで聞いた途端俺は気を失った。

 

 
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