やぁ皆、織斑一刀だ
大まかにだが、あの後の事を少し話そうと思う
鈴は安静の為にISは使えないが普通に動く分には問題なく、普通に出歩いている
俺と鈴の仲は表面上は何ら変わりない。と言っても二人っきりになると文字通り猫の様に甘えて来る・・・・・・愛(HA☆NA☆DI☆)が漏れる度にポケットティッシュの在庫が消えていく
そして今日、クラス対抗戦決勝戦
俺は何時もの如く外装を纏ってアリーナの狭い空へ飛びだした
相手選手もちょうどピットから飛び出してきて俺の前まで来て静止した・・・・イイ腕だ
水色の髪に紅い瞳とメガネ
ペタンと倒れている犬耳を彷彿とさせる頭部パーツ
内気な雰囲気の文学系少女だった・・・・・・って。この娘
一刀「始めまして、知っていると思うけど織斑一刀です」
??「・・・・更識(さらしき)簪(かんざし)・・です。苗字で呼ばれるのイヤだから名前で呼んで」
一刀「了解、今日はよろしく簪」
簪「よっ、よろしく」
ブザーが鳴る前に自己紹介と握手を済ませる
そう、この娘はIS学園最強『更識 楯無(たてなし)』の妹である
たしか日本の代表候補性で織斑一夏の出現の際に起きた問題に置いて。一番の被害者だった、アイツが突然現れたせいで完成しなかった打鉄弐式を纏っている。もちろん完成している
っと言う事はアレがある・・・・
それと気のせいか彼女の俺を見る瞳がキラキラしているような?
・・・・・新聞部の取材やセシリアと鈴との戦闘を知っていると仮定すると納得してしまう
確か彼女はアニメや漫画、ライトノベルをこよなく愛し。少女にしては珍しいヒーローものなんかが好きだった筈
つまり今までの俺の言動がバッチリ彼女のストライクゾーンを撃ち抜いているって事だな・・・・・・ヤヴァイ
観客席か何処かからか殺気が飛んできている
間違いなくシスコン&ストーカーが権力を持ったIS学園最強の犯罪者だ!?
挨拶を済ませ少し距離を取ると、試合開始のブザーが鳴り響いた
ブザーが鳴ると共に後退すると鼻先を何かが通り過ぎた
簪の手にはいつの間にか薙刀状の得物が握られていた。超震動薙刀。夢現(ゆめうつつ)
いい切れ味を持っていそうだ
後退した俺に向かって砲撃が飛んで来た
彼女の持つ三つの武装の二つ目。二門搭載されている荷電粒子砲。春雷(しゅんらい)
俺は横に回る様に回転し回避しつつ距離を置こうとするが打鉄と違って機動力がある弐式に追いつかれる
そのままアリーナを一周するように逃げ回ること五分
一通り観察は終わった・・・・・反撃と逝こうか?
一刀「レイジングハート、セットアップ!」
レイジングハート<standbyready?set up!>
セシリアとのクラス代表を決める試合以来かな?
ISを包んでいた外装は無くなり、その姿と素顔をあらわにする
一刀「アクセル!」
レイジングハート<アクセルシューター>
一刀「シュート!」
俺は八つのシューターを形成し、四つを簪に撃ち出す
だが簪は前もって研究していたのだろう。俺が撃ち出した四つのシューターを避けながらも春雷で撃ち落とし、夢現で叩き斬った
春雷の流れ弾が俺の直ぐ近くを過ぎると。俺の周りに残しといた四つのシューターが消し飛ばされていた
ありゃりゃ?少し油断しすぎたかな?
簪「今度はこっちから逝くよ!?」
腕部装甲を解除すると空中にディスプレイが浮かび自作と思われるキーボードを連打し始めた
一通り打ち終るとISのスラスターの装甲が幾つか開かれ『6機×8門のミサイルポッドから48発のミサイルが顔をのぞかせていた』・・・・・・オイ?まさか
簪「マルチロックオン完了、山嵐(やまあらし)・・・・・・フルファイヤー!!」
その掛け声と共に計48発ものミサイルの群れが迫ってくる・・・・・って
一刀「いきなりですか!?」
そんなツッコミも俺に着弾したミサイルの爆音に掻き消された
簪「・・・・・殺った?もとい勝ったかな?」
私の憧れてたヒーロー・・・・ゲフンゲフン!/////
私の好きなヒーロー・・・・ゲフンゲフン!//////
とにかく!殆ど未知なISに出雲製特殊武装を持った一刀に長期戦・持久戦は不味いと思って本音と一緒に考えた作戦、名付けて『電撃ビリビリ♪だいさくせ~ん♪by本音』で一気に畳み掛けたんだけど・・・・・さすがにやり過ぎたかな?
彼は何重もの意味で未知数だったから普通のIS、下手したら第三世代も一気にシールドエネルギーを吹き飛ばす山嵐を全弾撃ち込んだけど。試合終了のブザーが鳴って無いって事は彼はまだ無事だって事
ちょっと殺り過ぎかもしれないけど腰部装甲に付いている対IS仕様の手榴弾を合計四つ投げ込んで荷電粒子砲の春雷で起爆&直撃させる勢いで撃ち込んだ。山嵐で出来た煙幕がさらに濃くなった
軽くビルは吹き飛ばせる火力を叩き込んだのにまだブザーが鳴らない。彼にはハイパーセンサーが効かず視認する以外補足出来ない
だから煙幕が晴れるのを待つか、煙幕を薙ぎ払うか考えていたところに
彼が来た
一刀「・・・・・・ケホッ」
いや~まいったまいった。コッチの情報が殆ど無いからって一気に潰しに来るとは、試しに喰らってみたがかなりつらいなコレ。汎用型のラファール・リヴァイブは勿論、防御タイプの打鉄も一瞬でシールドエネルギーが吹き飛ぶな
流石は純日本産の第三世代ISと兵装だ・・・・・・さて
一刀「行くか」
俺は一端レイジングハートを解除する、そして胸元のポケットから取り出す・・・・・黄金の宝玉がはめられたエンブレムを
一刀『闇を貫く雷神の槍』
黄色い電流が彼を中心に生まれ、煙幕を雲に見立てた雷雲と成る
一刀『夜を切り裂く閃光の戦斧』
彼は唱える、寂しがり屋の少女が携え、仕えた矛の名を
一刀『バルディッシュ、セットアップ!』
バルディッシュ<standbyready?set up!>
突然、更識 簪の集中砲火で出来た煙幕が帯電し始めたかと思うと。それは一瞬にして黄金の雷雲へと変わった
アリーナのシールドの中はまさに雷雲の中の様に雷が鳴り響いた。例えるなら某ジブリ作品、「お館!空から女の子が!?」に登場する城を隠す雲を想像してみよう
放電している中心部は雷の光で見えない程の光を発している。アリーナの観客達が光が収まって来たのを感じ目を開けるとそこには・・・・・・彼が居た
黒い軍服のを彷彿とさせるデザイン、機動力を殺さない為に限界ギリギリまでに削られたスーツと大差ない程に薄い装甲
そしてその手に持つ漆黒の戦斧を持つ日本人本来の美しさを持つ艶のある黒髪に黒真珠の様な瞳
耐性を付けている女性たちの一部がまたもや卒倒しかかり鼻血を吹いて倒れる者もいる
そんな中、アリーナの空では更識 簪と織斑一刀が見つめ合っている
簪は薙刀の夢現を油断なく構え一刀から目を離さない、対して一刀は戦斧をただ普通に肩に担いだ自然体で止まっている
そんな二人を見ていた観戦者達から・・・・・否。相対していた簪の目からも一刀の姿が消え気が付くと彼女の目と鼻の先に現れ、その手に持つ漆黒の戦斧を振り下ろした
ISの長物と人が持つ長物とではリーチの差が大きく戦局を左右するモノだが、コレを見た者はそんな事は無いと断言するだろう
彼の一撃を夢現の柄で受け止めた彼女が吹き飛んだ。空中ですぐに態勢を立て直そうとする彼女に彼はまた姿が消えると共に彼女の直ぐ側に現れ、無防備な脚部装甲を薙ぎ払った
更に上空に飛ばされた彼女目掛け彼は消えず加速して接近する、彼の持つ戦斧がガッコンと機械的な音がすると黄金に輝く刃を形成。鎌を持って無防備な彼女に斬り掛かる
彼女は空中の一定の領域から脱け出せない程の連撃をその身に受け続ける
上下前後左右一度に四回以上もの斬撃をその身に浴びる。黄金の玉に囚われる彼女を斬り続ける様はまさに『死神』の如く
自身の残像を残し、それ以上の斬撃の残像を残す程の連撃を浴びせる中。彼は一端手を休めた
時間から見れば一瞬、この連撃を見ていた者達・・・受けた当人にとっては無限ともいえる時間を脱した。連撃を受け続けた彼女はまさに満身創痍、傷が付いていない装甲を探す方が大変なほどのダメージを受けた打鉄弐式
夢現は柄の半ばから折れ、春雷は砲身を切り裂かれ武器としての機能など最早ない・・・・・だが
彼女は俯いていた顔を上げると共に機体に在る全ミサイルを一斉に放った
全弾一斉掃射を二回、合計96発ものミサイルが彼目掛け再び撃ち出された
彼は一歩も動かず鎌になった戦斧を解除すると斧がさらに90度スライドし、矛から雷翼が二つ生まれ彼の周囲に数十個に及ぶ黄金の雷球が発生させ
簪「薙ぎ払え!!山嵐・・・・・フルファイヤー!!」
一刀『アルカス・クルタス・エイギアス。疾風なりし天神、今導きのもと撃ちかかれ。バルエル・ザルエル・ブラウゼル』
バルディッシュ<フォトンランサー・ファランクスシフト>
一刀『撃ち砕け・・・・・ファイヤァアアアアアアアア!!』
百発近くのマルチオックオンを搭載したミサイル群と千発にも及ぶ雷を纏った弾雨がぶつかり合い
アリーナのシールドにヒビが入る程の爆発が起こり
試合終了のブザーが鳴った
・・・つづく?
あとがき
どうもアサシンです
またもやチートなバトルと成りました。そして相手をKOする前に既にフラグが建てていた一刀でした・・・・・モ・ゲ・ロォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!?(憤△怒#)
ゴーレム襲撃事件が無かったので最後まで行われたクラス対抗戦決勝にて出す予定の無かった『更識 簪』を登場・・・・・試合前後で既に堕ちていました
白き魔王の法則により完璧に建てられた事でしょう(血△涙#)
では次回予告へ
次回 真・恋姫IS学園編 第七話
男装少女とブラックラビット
ではでは
再来~~~
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クラス対抗戦の続き