一刀の修行の同行者は全部で6人……
魏から軍師の稟、警邏隊の凪
呉から隠密の思春
蜀から弓兵の桔梗、武将の焔耶
そして管理者の卑弥子…………
この6人は如何に一刀を強くさせられる事ができるのか…………?
二節 〜1ヶ月の別れ〜
修行の内容が決定し一夜があけた
時刻は朝6時近く……………
城の重鎮全員は一刀と同行者を見送る為、鍛錬場に集まっていた
左慈「今日から予定ではひと月、北郷達は城を空ける
予定通りにいけばひと月後に此処へ帰ってきているうえ、北郷は響窃の存在能力を操りきっている筈だ」
左慈がそう言いきると華琳が引っ掛かりを話した
華琳「ちょっと待ちなさいよ
『予定』ってどういう事よ?ひと月後に一刀は必ず帰ってくるんじゃないの?」
雪蓮「そうよ〜!卑弥子がいるんだからぁ、それ以上時間がかかるような言い回しを言わないでよ〜!」
雪蓮もそれに便乗するが
于吉「生憎ですかあくまで『予定』ですので……
事がその通りに進むとは限りませんよ?」
桂花「にしてもよ!今更言うのはおかしいわよ!!」
桂花も于吉に食って掛かるが左慈が皮肉混じりに
左慈「残念だがな、そこは北郷の頑張り次第だ
北郷の飲み込みが速ければ予定通り又は予定より早く戻って来られる」
左慈は淡々と続けて話していく
左慈「だが北郷が修行に対する飲み込みが遅ければひと月以上……下手すれば三ヶ月ってことにもなりかねない
こればっかりは俺や卑弥子でもどうする事もできねぇな」
明命「そんな…………」
明命が絶句するが、詠は
詠「…………まぁ、仕方ないんじゃないの?」
と諭した
春蘭「仕方ないって………詠はそれでいいのか!?」
詠「こればっかりは一刀の事、ボク達は何も出来ないわよ」
桃香「だけど……………」
詠「何も出来ないの!それで終わり!」
左慈「随分と簡単に引き下がったな…………」
詠「当たり前よ…………だってボクは……」
詠「一刀の事を信じてるんだから…………」
月「詠ちゃん……………」
一刀「詠…………」
詠は頬を朱く染めながら一刀にそう言った
華琳「…………そうね……そうよね」
雪蓮「華琳!?」
華琳「この覇王・曹孟徳が唯一愛した男なのだから、信じないとね」
華琳がそう言うと
蓮華「そうね、待ちましょう………一刀を」
蓮華もそう頷いた
雪蓮「蓮華まで………もう、分かったわよ」
一刀「雪蓮………」
雪蓮「但し、遅れたら承知しないんだからね♪」
一刀「あぁ………約束するよ」
一刀は深く頷いた
左慈「さて………話が纏まったところで、さっさと行くか……」
于吉「そうですね…………それでは………はっ!」
于吉が掌から気を送り出すと
ズズズズズッ!!
目の前に『闇行』が現れた
卑弥子「では…………参ろうかの」
一刀「あぁ……………それじゃあ、皆!!行ってくるよ!!」
桃香「気をつけてね、ご主人様!!」
皆がそれぞれに一声ずつかけていく
真桜「凪、隊長頼むでぇ〜!」
沙和「凪ちゃん、頑張なの〜」
凪「あぁ!任せろ!!」
蓮華「思春、一刀のことは頼んだわよ」
雪蓮「みっちり鍛えてあげなさい♪」
思春「お任せ下さい、雪蓮様、蓮華様」
紫苑「ご主人様の事、お願いね……桔梗、焔耶ちゃん」
璃々「桔梗おかあさん、ごしゅじんさま、焔耶おねぇちゃん、いってらっしゃい〜〜♪」
桔梗「お館様ことは儂に任せておけ」
焔耶「私も頑張らせてもらいます!」
風「稟ちゃん、お兄さんの知となって頑張って下さい〜」
華琳「貴方の力、一刀に分け与えてあげなさい」
稟「はい!一刀殿の為に行って参ります!」
一刀と6人の同行者は『闇行』の中へと入っていき、『闇行』は霧のように消えていった………
雪蓮「……………行っちゃったわね……」
明命「寂しくなってしまいましたね………」
春蘭「なぁに、ひと月の辛抱だろ?」
秋蘭「姉者の言う通り、約ひと月後には一刀を含め他の6人も帰還してくる
それまでの辛抱だ」
愛紗「ご主人様…………私達は首を長くしてお待ちしておりますよ………」
皆がその場に立ち尽くしていると華琳が
華琳「さぁ、一刀達を観送ったのだから今日の仕事に戻るわよ」
区切りをつけ、見送りは解散となった…………
その頃………………ある空間の中では………
??A「さて、着いたぞ」
??C「どっからぶっ壊して行くんだ?〃〃」
??B「少し落ち着きなさい、〃〃
焦って動いても響窃は逃げませんし、良いことはないですよ?」
??C「けどよ………」
??D「事が終わったら好きなだけ壊していいんだ…
もう少し待て〃〃………」
??C「……………分かったよ〃〃……」
??B「貴方はもう少し我慢を覚えた方がいいですよ?」
??C「我慢は嫌いなんだよ、ガッハッハッハッ!!!」
??A「やれやれだぜ………」
??B「…………むっ?」
??D「……………どうした、〃〃?」
??B「…………いえ、何でもないですよ………」
??D「……………それならいいが、『計画』に支障をきたすなら早めに言え………」
??B「ええ、勿論ですとも…………」
雲行きが怪しい、不穏な影が蠢いていた………………
??B「(………………今の気は管理者の『闇行』?
何故このような外史から『闇行』が………?)」
……終……
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一刀の修行の同行者が決まり、一夜が明けた
稟は一刀の知として力となり
凪は気の扱いの基本として土台を作り
思春、桔梗、焔耶はそれぞれの長所を活かし一刀に力を分け与える
だが、その裏で何かが起ころうしていた……………