No.662693

真・恋姫†無双 巡る外史と仮面の魔神 三十話

XXXさん

仮面編

俺、参上

2014-02-12 18:25:11 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1466   閲覧ユーザー数:1338

リトが呉に来てそろそろ三ヶ月になろうとしていた。

次に向かう予定なのは蜀…リトは恋と音々音と一緒に身支度をしている。

呉の主な人物からはまだいたほうがいいんじゃないかと言われ、出発は明日にするらしい。

 

「恋、荷物バラバラにするなよ?匣から取り出すときに面倒になるからな?」

「……………ん」

「リト兄ィ、まだ呉の皆にお礼を言ってないのです」

「そうだな……じゃあ荷物しまったら行こうか」

 

恋達の荷物はリトの四次元匣の中に収納することになっている。

移動はいつもトライチェイサーでしているので余計な物はのせないことになっているのだ。

ちなみにトライチェイサーの乗りかたとしてはリトが操縦者、その背中に音々音、その音々音ごとリトに抱きつくように恋が乗る。

音々音はリトと密着するためか凄く上機嫌になるのだ。

それにしても…とリトは不思議そうに考え出す。

 

「最近デルザー軍団大人しいな…」

「…………?大人しい?」

「ああ。最後に会ったのは呉に来たばっかの時だからな。何か企んでるとしたら…」

「な、何か思い当たる節があるのですか?」

「……いんや?基本あいつら脳筋ばっかだからな。ただ単に休暇とってんじゃねぇの?」

 

一瞬顔を歪ませたが、リトは何でもないと言わんばかりの笑顔を見せる。

音々音はそれに安心したが、恋は不思議と首を傾げる。

 

(…何か策が有るのだとしたら“アイツ”が…?)

「―――リト、大変よ!」

 

考え事をしていた最中、蓮華が部屋に入ってくる。

何事か、とリトは作業を止めて蓮華に尋ねた。

 

「どうしたんだ蓮華!?」

「今城門にたくさんの人が来てリトを出せって言ってるの…しかも奇妙な病気みたいで…」

「病気…!?」

「とにかく来て!」

 

急いでいるのか蓮華はリトの手を引き部屋を出る。

恋と音々音も作業を止め、二人の後を追いかけた。

 

 

「おい!早く平沢ってやつを出せよ!」

「早く…早く楽になりたぃ…」

「苦しいよぉ…」

 

城門にはたくさんの人が集まっていた。

そのなかの半数以上は苦しみながらうずくまっていたりしている。

門にいる兵達は押さえ込むのに必死になっている。

するとそこへリトと蓮華、それに呉の他の将や軍師も集まってきた。

 

「これは…一体…」

「あ、おいお前!」

「おい…お前が平沢か!?俺達に何をしたんだよ!!!」

「っ!?…これは…!」

 

リトの顔を見ると一人の男が兵の間をすり抜けリトの胸ぐらにつかみかかる。

危険は無いとはいえリトはそれを受け入れたが、男の台詞がリトを再び思考させた。

そして視界に男の腕が見え、一気に目を見開く。

リトは男の腕をつかみ返し、腕に付着している物を見る。

 

「なるほど…これは黄金病だな」

「黄金病…?」

「ああ…ちょっと待ってろ。今治す…変身…!」

 

リトはオードライバーとメダルを装着し、まるで武術の型のような構えをすると姿を変える。

スズメバチをモチーフにした銀のライダー…仮面ライダースーパー1。

周りが驚く中、スーパー1は腕をスーパーハンドからエレキハンドに変えると、黄金病にかかっている男と今城門にいる黄金病にかかっているであろう人達に光線を浴びさせた。

 

「チェーンジ!エレキハンド!…浄化光線発射!」

「うお!?…う…あれ…?」

「体が…軽い…?」

 

浄化光線…かつて原点のスーパー1がとある幹部怪人の対抗策として使用した装備。

その幹部怪人の使用していたものこそ、黄金病の原因であるカビだ。

スーパー1は体が元に戻った男に声をかける。

 

「おいあんた、誰に何を言われてここに来たんだ?」

「え…あ…なんか、蝶みたいな物つけた女とじいさんに平沢ってやつが病気を振り撒いてるって言われて…」

「なるほど…前者は某人物思い出すけど違うけど、後者で分かった」

 

そう言ってスーパー1はエレキハンドからレーダーハンドに腕を変え……先程驚いたのか、建物の陰に隠れていた集団にミサイルを放つ。

ミサイルが命中し、そこにいたのは……珍妙な格好をした四人組と体が岩でできた怪人。

 

「意外だな……まさかお前が実行犯だとはな、岩石男爵」

「ヌヌヌ…あれを治せるなんて聞いとらんワイ…」

「…で?俺が黄金病を流行らせたって言って混乱させた隙に倒す…って作戦か?それは誰が考えた?」

 

怪人…岩石男爵にそういい放つリト。

岩石男爵はデルザー軍団の中でもあまり策と言うものを実行しない怪人だ。

なのに今回はジンドグマの四幹部を引き連れ、リトを陥れるようなことをしてきた。

こんなことはまずあり得ない……誰かの入れ知恵だろう。

 

「答える筈がなか!…やっぱり正面から叩き潰しちょる、行け!」

「「「キー!」」」

 

岩石男爵が合図を送ると地面にできた渦から大量の戦闘員…ジンファイターが出現する。

その数は恐らく三桁はいるだろう…あらゆるところから出てくる。

スーパー1はリトに戻り、ケータロスを取り出した。

 

「雪蓮、隊の皆を呼んで町中の人達の避難を!」

「分かったわ。じゃあ、あたしも暴れちゃうわよ~!」

「私もお供します、雪蓮様」

「そうだな…雪蓮、思春、それに恋はあのジンファイターと戦ってくれ」

「でもそれじゃあリトさんが!」

「ああ…だからこそ援軍を呼ぶんだよ」

『モモ、ウラ、キン、リュウ』

「あと、先に謝っとく…ごめん」

 

そう言うとリトはベルトを取りだし腰に巻き付けケータロスをそれに装着。

さらにいつの間にか持っていた大剣、デンカメンソードを前につき出すと…そこから四色の光が溢れ出す。

 

「…ここにいる誰かの体、貸して?」

 

 

――――“クロスオーバー”の世界にある一件のアパート

 

「皆ー、ごはんできたよー」

 

夕食の時間帯だったので、桜井デネブはすき焼きの入った鍋をアパートの食堂のテーブルに置く。

そしてデネブの声に反応してやって来たのは…このアパートに住む住民とポケモン…あと管理人。

野上 桃太郎(モモタロス)浦太郎(ウラタロス)金太郎(キンタロス)龍太郎(リュウタロス)鳥太郎(ジーク)、桜井侑斗。

ギザみみピチューのミミ、ゾロアのコン、ルカリオのリオウ、フライゴンのライライ、メタグロスのメッタン、ミュウツー。

そして管理人の覆黄  祭…全員が揃い、テーブルについた。

 

「わーい、すき焼きだ!」

「ほら暴れないのリュウタ。勢い余って溢しちゃうでしょ?」

「うむ、今日もご苦労だな料理番」

「いや、そろそろちゃんとオデブの名前よんだりぃや」

「フォウ!?(あんたも呼んでないからな!?)」

「ピッチュー♪(お肉ー♪)」

「きゅ…(あ、リオウ…お肉…とって…)」

「ガウ(ほいよっと)」

「…おい待て真っ白、なにとって来た!?」

『…蜂蜜だが?』

「今すぐ戻してこんかい!!せっかくのすき焼きが黄色に染まるじゃろ!?」

「てかデネブ、椎茸入ってるぞ椎茸!!」

「だって侑斗…椎茸ちゃんと食べないと、ね?」

「メー  ОXО(好き嫌いはだめだよねー)」

 

…夕食だと言うのに騒がしい。

特にミュウツーの味覚オンチには困ったものだ。

モモタロスは蜂蜜を遠ざけようとミュウツーと取っ組み合いになり、ウラタロスやキンタロスと言った常識人によって押さえ込まれようとしていたのだが…突然モモタロス、ウラタロス、キンタロス、リュウタロスが意識を失う。

その際…蜂蜜は宙を舞い、すき焼きの中に全てかかったのだった。

そして、悲鳴はこだまする。

 

デンカメンソードから出てきた赤、青、黄、紫の光の玉はそれぞれ小蓮、冥琳、祭、明命の体に入っていった。

 

「…蜂蜜ーーーーー!!…って」

「なるほど…またお呼ばれされたって訳だね」

「おー、リト。久しぶりやなー」

「ねぇーすき焼きは!?すーきーやーきーはー!?」

「しゃ、小蓮!?」

「冥琳、なんか雰囲気変わった…?」

「祭あんたぁ…とうとうボケたのかい?」

「すき焼きって何ですか明命!?」

 

光の玉が入った四人は髪型と性格が変わっている。

その事に呆然としていた蓮華達にリトは説明し始める。

 

「あー…ちょっと複雑でな?俺の世界にいる四人の精神を呼んだんだよ。少しの時間だけな」

 

そう、リトの持つケータロスの能力はクロスオーバーの世界にいる四人の精神を別世界に持ってくること。

その際、ランダムで誰かの体に取りつくのだ。

しかも抗う術はなく、強制的に体の主導権を奪われる仕組み。

騒ぐM小蓮、冷静なU冥琳、笑顔でリトに手を振るK祭、駄々をこねるR明命。

 

「と言うことでさっさと終わらせるぞー」

「状況さっぱり掴めねぇんだが…まあ、いいか。夕食前の軽い運動だ!!」

「女の子の体を使うのは気が引けるけど、仕方ないよね」

「おっしゃあ!!気合い入れていくで!!」

「むー、僕早く食べたかったのにー!」

 

そう言って四人はデンオウベルトを腰に巻き付けボタンを押す。

リトもデンカメンソードの刀身部分にパスを入れた。

 

「「「「「変身!!」」」」」

『Sword form』

『Rod  form』

『Axe  form』

『Gun  form』

『Liner  form』

 

パスをセタッチした瞬間、四人の姿は一旦同じ物に変わるが、すぐにアーマーで別の姿になる。

そしてそれぞれの武器を構え、敵五人に名乗りだす。

 

「俺、参上!!」

「お前達、僕に釣られてみる?」

「俺の強さにお前らが泣いた!!」

「お前達倒すけどいいよね?答えは聞いてない!」

「地獄への片道電車、参りまーす」

「「「何その台詞ダサ!?」」」

「シャラップ!」

「行くぜ行くぜ行くぜぇぇえええええ!!」

 

そう言ってダッシュするのは仮面ライダー電王ソードフォーム。

それに続けて電王アックスフォーム、ガンフォームも走り出す。

残った電王ロッドフォーム、ライナーフォームは呆れながらも戦闘を開始した。

電王SFは鬼火司令の変身したオニビビンバと、電王RFは幽霊博士の変身したゴールドゴースト、電王AFは魔女参謀の変身したマジョリンガと、電王GFは妖怪王女の変身したサタンドールの相手をし出す。

電王LFは残った岩石男爵に向けて一撃を食らわすがその固い体に阻まれ逆に棍棒で腹に一撃叩き込まれる。

一撃を食らう前に電王LFは後ろに避けたがダメージは無いわけではない。

 

『キンアックス』

「ここはパワーで行かせてもらう!」

「やってみんしゃい!!」

「ギャー!?なんか撃ってきたー!?」

「ちょ、先輩こっちは忙しいから後にして!?」

「リュウタ、どないして俺のこと撃って来るんや!?」

「分かんないよだって体が勝手に~!」

「…ごめん、やっぱりあっち行く!」

 

他の電王達の事が気になったのか、電王LFは岩石男爵から離れ、現在電王GFを操ってるサタンドールに一撃入れる。

そのお陰で電王GFは自由となり、電王RFを惑わしていたゴールドゴーストの本体を偶然見つけ、その目にある幻影装置を撃ちまくり破壊。

電王RFはゴールドゴーストの本体を見つけ、その腹にデンガッシャーを射し込みそのまま念力で電王AFを攻撃しているマジョリンガのもとまで投げ飛ばす。

電王AFはしめたと思い、マジョリンガがゴールドゴーストに気をとられている隙に急接近。

マジョリンガの片羽を切断し、ゴールドゴーストを突っ張りでオニビビンバの射程範囲まで吹き飛ばす。

見事にオニビビンバの背中の大砲の一撃が命中したゴールドゴーストは電王SFに捕まれ、盾として扱われることに。

全弾ゴールドゴーストに命中しながらも電王SFはオニビビンバに接近…そしてついにデンガッシャーを大砲の中に突っ込み破壊させた。

さらにオニビビンバの顎に膝蹴りを入れ、追い討ちをかける。

 

『『Full  Charge』』

「ばっきゅ~~ん!」

「はぁああああ!!」

「「きゃぁぁぁぁぁぁ!!」」

「こっちも行くで!!」

「俺の必殺技…パート2…」

『『Full  Charge』』

「おりゃぁああああ!!」

「「ぎゃぁああああああ!!」」

「へっ、決まったぜ…」

「ダイナミックチョップ…」

 

電王四人は幹部四人をそれぞれの必殺技で倒した。

だがまだ終わりではない…岩石男爵が残っているのだ。

ふと、岩石男爵のいるであろう方向を見ると…そこでは球体に変形した岩石男爵が電王LFの上にのし掛かり、押し潰そうとしている光景が。

 

「ちょ、ヘルプ!助けたんだからヘルプ!」

「グハハハハハ!!」

「しょーがねーなー!」

「それじゃあ行きますか!」

「泣けるで!」

「いっくよー!」

 

電王GFは岩石男爵の目の辺りに銃弾をぶつけ気をそらす、その間に電王AFは岩石男爵の下に潜り込み上に上げる。

電王SFとRFは岩石男爵の体の隙間に攻撃を仕掛け、少しでもダメージを与えようとした。

だがしかし、想像以上に固く攻撃は全て跳ね返されてしまう。

さすがに鬱陶しくなってきたのか…岩石男爵は球体から元の人型に戻ろうと一旦バラバラになる。

そして…電王LFはこの瞬間を待っていた。

 

「むぅ…鬱陶しか。一旦バラバラになって始末しちょる」

「―――始末されんのはお前だ!」

「ぬぁ!?しまっ…!」

「電車切りぃぃぃぃいいいいいいいい!!!!」

 

瞬間、自由になった電王LFは【電車切り】をバラバラになった岩石男爵の一部に食らわせる。

一つになってる時の防御力は高いが小石程度の大きさなら…そう思った一撃だ。

予想通りバラバラになった岩石男爵の一部は消滅したが…岩石男爵自身はまだ生きている。

警戒する電王達だが…岩石男爵は意外にも逃げた。

 

「ま…まだ戦える…が、用事はすんじょる。もう帰るワイ」

「テメェ待ちやがれ!!」

「落ちついて、先輩!もう時間切れみたいだよ」

 

そう…一定時間経つため、電王SF達はもう戻らなくてはならない。

そうして変身がとけ、モモタロス達の精神は元の世界に戻る。

――一体何故岩石男爵は退いたのか…

リトはそう考え始めたが…さっきまで電王として戦っていた四人のメンタルケアをしなければならないと思い、考えるのをやめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

XXX「作者と!」

一刀「一刀の!」

X一「「後書きコーナー!」」

 

XXX「はい、四人のゲストはタロウズでしたー」

一刀「それより今回長いな」

XXX「まーね、呉編ラストだし少し長くてもいいかなーって」

一刀「だが内容は訳が分からないよ」

XXX「恨むんなら文才のない俺を恨め!」

 

一刀「で、スーパー1の出番少なくね?」

XXX「本当はもうちょっと活躍させたかったけど後でもう一回登場するからいいかなーって」

一刀「そう言えば岩石男爵の口調あんなのだっけか?」

XXX「正直覚えてないから創作ですな」

一刀「そして長編一作、二作のキャラも登場させやがって」

XXX「いや~なんか書きたくなって…」

一刀「で、ミュウツーは味覚オンチだと」

XXX「面白そうじゃね?ちなみにアイツかき氷にケチャップかけるよ」

一刀「オンチってレベルじゃねぇ!」

XXX「そうそう、今回とりつかれたのはモモタロス→小蓮、ウラタロス→冥琳、キンタロス→祭、リュウタロス→明命だから」

一刀「共通点あるのか…?」

XXX「順番にワガママな所、眼鏡、豪快、動物…むしろ猫好き好きだね」

一刀「ちょ、冥琳の扱い」

XXX「お陰で戦闘パートめちゃくちゃだよ。まぁ、ジンドグマの幹部は所詮はゲストの相手だしすぐやられるけど」

一刀「ドンマイだわ、鬼火司令以下略」

 

XXX「はい予告ねー」

一刀「へいへい、次回の真・恋姫†無双巡る外史と仮面の魔神は」

XXX「仮面編 “ただじゃ済まさない”。蜀編最初なんで公式チートがでるよ」

一刀(こいつにネタバレするなって言ってもダメなんだよな…)

 

О△Оノシ再見

 

 


 
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