一刀「洛陽の董卓か・・・」

翼「気になりますか？」

一刀「まあな、ここだけの話なんだが、暴虐を行っているのは董卓でなく上にいる人物だって話なんだけどね」

刹那「上にいる人物っていうと・・・帝ですか！？」

一刀「そこまでは判らないけどな。あっ！終わったか」

季衣「ゼエ・・・ゼエ・・・」

流琉「はあ・・・はあ・・・」

喧嘩が終わった二人は倒れこんで休んでいた

一刀「まったく、何時間やりあえば気が済むんだか」

季衣「あっ・・・一刀様」

一刀「気は済んだか？」

季衣「・・・はい」

翼「しかしすごいわね、季衣と互角に戦えるなんて」

刹那「そうね」

華琳「あら、此処にいたのね」

一刀「孟徳。会談は終わったのか？」

華琳「ええ、さてと、立ちなさい、典韋」

流琉「はい！」

一刀（典韋！？悪来典韋か！？）

華琳「もう一度誘わせてもらうわ。季衣と共にこの曹孟徳に仕えなさい。料理人としてではなく一人の武人として」

流琉「分かりました。季衣にも会えたし季衣もこんなに頑張ってるならわたしも頑張れます！」

華琳「ならば、私を華琳と呼ぶことを許しましょう。季衣。この間の約束、確かに果たしたわよ」

流琉「約束？」

一刀「季衣の約束を一つ叶えるという約束があったんだ。親衛隊としての働きが認められたからな」

流琉「えっと、夏候恩様。ですよね？」

一刀「だったら？」

流琉「す、すいません！死神夏候恩を見た者は必ず死ぬと言う噂があったので、どんな人かと思いまして」

一刀「・・・味方は殺さねえよ」

翼「一刀様。あの事華琳様に話したら如何です？」

華琳「あの事？」

一刀はさっき話した内容を話すと、華琳は考え出す

華琳「その話は本当なの？」

一刀「そこまでは判らん、だが商人から聞いた確かな話だ。信用性は少しはある」

華琳「そう」

一刀「で？」

華琳「でって何かしら、一刀？」

一刀「俺達が連合軍に参加して、真っ先にやらねばいけない功績は？」

季衣「えっ？洛陽の皆を助けるんじゃないんですか？」

一刀「それは連合軍が作られる理由だ。俺達は願わくばこの場で功績を上げ、曹孟徳名を大陸中に知らしめる」

華琳「まったく、貴方が居ると桂花がいる意味が無くなっちゃうわね」

一刀「おや、だったら俺を切り捨てるか？」

華琳「冗談は笑える物だけ言いなさい一刀。私を怒らせたいの？」

一刀「判った判った。そう睨みつけるなって、刹那・翼。急いで準備に入ってくれ」

翼・刹那「「はっ！」」

シュン！

一刀「俺も準備に入る」

華琳「急ぎなさい、二日後に出発よ」

一刀「御意！」

そう言い終わると、一刀も二人の後を追う

二日後、連合軍集合地

一刀「洛陽に向かうには氾水関と虎牢関を突破しなきゃ行けないんだっけ、面倒だよな」

一刀は今一人で行動していた。理由はもちろん偵察である

一刀「華琳には悪いが、今顔を見られるのは得策ではないからな」

少し前の事

華琳「私は軍議に参加するは、春蘭。秋蘭。一刀。付いてきなさい」

春蘭・秋蘭「「御意！」」

・・・

華琳「あら？一刀は？」

翼「刹那と一緒に偵察に行きましたよ？」

春蘭「何だと！」

桂花「大丈夫よ、恩ならばれる事はないでしょう」

華琳「あら桂花。貴方が男を認めるなんて珍しいわね」

桂花「あいつの事をすべて認めた訳ではありません、でも功績もありますし、１割位は認めてやっても良いかと思っただけです」

秋蘭「１割か、まあ少しは認めていると言う事だな」

華琳「まあ良いわ。一刀の行動に無意味はないのだからね」

翼「まあ、途中で刹那とは別行動でしょうからね、直ぐ戻ると思いますよ」

華琳「判ったわ、桂花。戻った一刀から話を聞いておきなさい」

桂花「御意！」

一刀「桂花の奴怒ってるだろうな・・・うん？」

一刀の視線の先には、懐かしい人物が居た

一刀（あれは、春日？何で此処に・・・まさか、どっちかが劉備か！）

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春日「結構長かったですね、軍議」

桃香「そうだね、朱里ちゃん如何しようか？」

朱里「そうですね・・・」

ガバッ！！

春日「ング！？」

桃香「あれ、春日ちゃん？」

朱里「ふぇ？」

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春日「お、お師匠様、何で此処に居るんですか！」

一刀「うん？ああ、ちょっと訳有りでな、それよりなんでお前こそ此処に居る？」

春日「私は今、劉備様の配下ですから」

一刀「お前、俺があの時なんていったのか忘れたのか！」

春日「忘れてなどいません。ですが、私は劉備様に会ってその意思に共感したんです。だから力を貸そうと思ったんです」

一刀「だからって判っているのか、お前の力は一歩間違えれば悲しみしか生まなくなる事」

春日「判っています。だからといって現実から目を背けていてはいけないと言ったのは師匠ではないですか」

一刀「・・・そこまで言うなら俺はもう何も言わない。でも忘れるな、俺達の力は、欲望の道具ではないと言う事を」

そう言い終わると、一刀はその場から消えた

桃香「あっ、春日ちゃん！」

朱里「駄目だよ春日ちゃん。勝手にいなくなっちゃ」

春日「・・・」

桃香「春日ちゃん？」

春日「すいません、今お師匠様と話していたんです」

桃香「えっ！？」

朱里「あ、あの死神夏候恩さんとですか・・・」

春日「はい、何で此処にいるんだって」

桃香「それで？」

春日「私が今桃香様の家臣であると言ったら約束を忘れたのかって」

朱里「約束？」

春日「出来れば、俺より先に死ぬな。お前は静かな場所で暮らせって」

朱里・桃香「「・・・」」

春日「戻りましょう」（ニコッ！）

その時見せた春日の笑顔は、どこか寂しそうだった