No.658652 ガールズ&パンツァー nazi zombie army 円筒みたいなのを調べます!ダス・ライヒさん 2014-01-29 19:01:55 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:620 閲覧ユーザー数:619 |
場所は変わって空母を超巨大化させた学園艦や女子の間で第二次世界大戦中に使用された戦闘車両群で模擬戦を行う華道や茶道に並ぶ大和撫子の嗜みとされる戦車道が存在する世界。
「トリック・ア・トリート!はぁ・・・疲れた・・・」
一人のマジカルハットにマントを身に付け、魔法使いに扮した少女が恥ずかしながら言った後、溜め息をついた。
この世界の時期は10月31日、海外で言えばハロウィンだ。
彼女の名は
実家は戦車道の中では名高い西住流戦車道。
ちなみに今、彼女が立っている場所は学園艦である。
「疲れましたね。西住殿」
みほに声を掛けたのは同級生であるが、クラスが別の女子高生。
名は
実家は理髪店。
「あぁ~疲れた・・・これで高校生活最後のハロウィンか・・・」
空に視線を向けて、たそがれているこの少女の名は
恋愛経験はこのところ無さそうだが、結婚雑誌を読むことが趣味。
「そうですね・・・戦車道はウサギさんチームだけでやって行けるのでしょうか・・・」
沙織の言葉に応え、戦車道の後輩達を心配するこの長い黒髪に清純なイメージの大和撫子の少女の名は
実家は華道であり、とても戦車に乗るイメージなど無さそうに見えるが、みほ達と同じ戦車道所属。
外見に似つかわしくないほどの大食いである。
「それよりもなんだ。私達の仮装は・・・?みんな同じ魔法使いだぞ」
全員が同じ仮装だと指摘した並んで歩く五人で一番小柄な少女の名は
クラスはみほ達と違うが、同じ戦車道に属しており、沙織とは幼馴染みの仲で、高所恐怖症だ。
黒いロングヘアーに白いカチューシャを付けている。
極度の低血圧の為、とても眠そうにしているが、戦車道で改善されつつある。
「あ、ホントだ・・・」
「衣装決まりませんでしたからね・・・」
沙織と優花里が今着ている仮装を見て、言った。
「これしか着る気がしなかったから・・・」
「私もそうだが・・・」
露出が全くない仮装を見ながらみほが言った後、麻子もそれに便乗した。
「私はもっとアクティブな衣装が着たかったのですが・・・イメージした物が無くて残念でした」
少し残念そうに華が言う。
みほが空を見上げれば、夕日は落ちつつあった。
「衣装、このままで帰ろっか」
「そうですね・・・日も落ちる頃だし・・・」
「はい。では後日に」
「片付けは済ませちゃったし、着替えたら遅くなりそうだしね」
「同感だ、私もそろそろ帰って寝たい・・・」
言い出しっぺのみほが言った後、他の四人はそれに便乗してそれぞれの家路についた。
同じ戦車道の仲間達と別れたみほは今の住まいである寮までの帰宅路につく。
「これで高校生活最後か・・・」
夕日を眺めながらみほは残り少ない高校生活をどうやって過ごすか考える。
現在に至るまで様々な出来事がみほにあった。
小学生の頃は戦車道に憧れていたが、黒森峰女学園で戦車道に属し、家元の影響で副隊長にまでなれた。
高校生で初めての公式大会にて、優勝を間近にして川に落ちた僚車を助ける為に川へ飛び込み、試合を放棄して負けた為、師範である母親から叱責されて戦車道がトラウマとなり、戦車道がない県立大洗女学園へ逃げるように転校する。
だが、戦車道全国高校生大会の為に、大洗女学園でも戦車道が復活し、その際に唯一の経験者であった為、生徒会長に戦車道へ入るよう強要される。
拒否したが、友人達の思いを受けて、再び戦車道へ入ることを決意した。
転校先の仲間達と共に戦っていく内に成長していき、次第に戦車道にのめり込んでいく。
その途中、共に戦う生徒会のメンバーから大洗女学園が全国大会で優勝しなければ、廃校になると言う真実を知る。
憧れの存在でもあり、大洗女学園の存続の壁でもあった西住まほと一騎打ちとなり、見事勝利し、大洗女学園を優勝へと導いた。
あれから一年が経ち、生徒会メンバーは卒業し、何処かの有名な大学へ入るか、就職しているかどうかすら分からないが、次はみほ達の番であろう。
そう思いながら、みほは家路を急いだ。
「ッ?なんだろう・・・」
道中、道の脇に何かが落ちていることに気付き、近くまで向かう。
それは円形に近い形の円筒のような物だった。
「取れそうな・・・?」
三つの隙間を見ながらみほはこれが三つに分解できると読んだ。
彼女はその円筒を鞄の中に入れ、持ち帰って、調べることにする。
それが・・・覚めない悪夢へのチケットだと知らずに・・・。
寮の自分の部屋に着いたみほは手を洗って部屋着に着替え、冷蔵庫から飲み物を取り出して、水分補給を済ますと、鞄に入れてあった円筒を取り出し、机の上に置いて調べ始める。
「これ・・・なんだろう?何かの・・・骨董品かな・・・?」
円筒を持ちながらみほは調べ回す。
だが、これと言って奇妙な模様がある以外、特に変わった所は無い。
後は隙間しか無く、調べてないのは隙間だけだ。
「外せるかな・・・?」
外れると推測したみほは隙間に指を入れ込み、引き外そうとする。
「う~ん、中々外れない・・・」
思った以上に簡単に外れず、力を入れ込んだ。
中々外れず、さらに力を入れると、円筒は三つのピースに分際して外れた。
思いっ切り力を入れてしまった所為か、部屋の隅までピースが吹き飛ぶ。
「わぁ!?」
バラバラに飛んだ三つのピースを集めるべく、椅子から慌てて立ち上がり、机に足をぶつける。
「イタッ!」
ぶつけた足を両手で押さえながら二~三回飛び跳ねた後、三つのピースを拾って、机の上に並べた。
「色々と変わってる・・・誰か知ってるかな?」
ピースの中身を確認しながら、みほはそう呟く。
三つのピースを元に戻し、友人で仲間である沙織、華、優花里、麻子や同じ戦車道の仲間達にこれを見せるべく、完成させた円筒を携帯の写真で撮り、仲間達へ一斉送信した。
次に三つに分けたピースの写真を撮るべく、円筒を分解する。
その瞬間、脳内に誰かが呼び掛けて来る。
『止めろ・・・!それに触れてはならない・・・!早く何処かに隠すんだ・・・!』
「え・・・なに・・・!?」
既に三つに分解した後であった為、みほは空耳と思って気にせず、バラバラになったピースを写して、一斉送信する。
四分後、メールに同じ戦車道の部員達から返信が届いた。
あの円筒については誰も知らなかった。
だが、戦車道で同じ戦車に乗り込む沙織達からは興味深い返答があった。
「同じ物を拾った・・・?」
驚きの余り声が出た。
そればかりか二分くらい経てば、証拠の写真がメールで送られてくる。
「私と同じだ・・・」
送られてきた写真を見て、自分と同じ円筒が、沙織達が持っていることにさらに驚く。
おまけにみほと同じく三つのピースに分解した写真まで送られて来た。
一端中止し、夕食を済ませて暫くメールの遣り取りでこの話題で盛り上がった後、風呂に入り、上がれば寝間着に着替え、続行する。
「ふわぁ~」
学園でのハロウィンイベントで疲れてきたみほは、そろそろ睡魔が襲い掛かってきた。
歯を磨いてメールで「寝るからおやすみ」と返答した後、ベットに転がる。
明日は学校が休みなので、目覚ましは掛けなかった。
「おやすみ・・・」
包帯だらけのクマのぬいぐるみに言った後、段々と意識が遠のいていき、彼女の視界は真っ暗になった。
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Nazi Zombie ArmyⅠ編 第一話です。
これはまだ序の口・・・