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魔法少女リリカルなのは Extreme(エクストリーム)  第七十三話

Blazさん

一つの区切りから十年。
今、成長した者達と新たな者達による新たな戦いが始まる。
そして、彼らは再び進化していく。

Strikers編 イメージソング

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2014-01-29 14:32:20 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1710   閲覧ユーザー数:1627

Strikers編 第七十三話 「機械仕掛けの思いを乗せて」

 

 

七課、ハンガー・・・

 

七課の地下にあるハンガーではナルとルカと共に技術開発班のメンバーが搬入されて来ていたタチコマ「達」を整備やメンテナンスなどをしていたのだ。そして、ルカは機材を使ってタチコマの一機をコードを繋いで内部にバグなどが無いかとスキャンしていたのだ。

 

ルカ「・・・・・・・。」カタカタカタカタ・・・

 

 

『スキャン完了。異常ナシ』

 

ルカ「・・・・ふぅ・・・これで終わりっと。」

 

ルカはタチコマのスキャンが完了したのを確認すると、安堵の息を吐いて椅子に深くもたれ掛ったのだ。そして、タチコマは検査の結果を知りたいのか、ルカに結果を聞いたのだ。

 

タチコマ「ねーねー異常とかなかった?」

 

ルカ「うん。まぁココに来るまでずっとAIはネットに居たし機体の方も特に量産した以来触って無いし、大丈夫だけどね。」

 

タチコマ「よかったー・・・僕だけウイルスとかに感染していたら他のみんなに何て言われてたか・・・」

 

ルカ「意外と周りを気にするのね。」

 

タチコマ「そりゃ僕達の活動範囲って結構狭いからねー・・・」

 

 

すると。ハンガーに零人達が入り、一直線にルカたちの方向に向かって歩いたのだ。それを見てルカは零人に何かあったのかと問いを投げたのだ。

 

ルカ「・・何かあったの?」

 

零人「ああ。つい数分前に多脚戦車が研究都市から脱走してな。それの解決をしろと。」

 

タチコマ「ええー・・・」

 

ナル「全く・・・研究都市といえば、このミッドではかなりのセキュリティを誇る都市だぞ。だが、それがアッサリと突破されたという事は、所詮その程度だったと言う事か。」

 

霊太「ちげーねー。」

 

ナルは話しを聞いていたのか近づいて話しに加わったのだ。どうやら彼女も話しに興味があったのか、その話しに加わり、一人で幻滅していたのだ。

 

 

ルカ「で。私達はどうしろと?」

 

零人「タチコマ六機をフル装備でスタンバイ。大型輸送ヘリで魔導式兵器の侵攻ルートに先回りする。」

 

ナル「場所は?」

 

マサキ「ミッドチルダ西部の高速道路前。既に108部隊が封鎖している。」

 

マサキがそう言いディスプレイを展開。それを拡大させてナルたちに見せたのだ。距離はミッドまでかなりの距離だが、研究都市とグラナガンの間には大きな町が幾つもあったのだ。その中に入れば最悪大惨事になるかもしれない。

すると、其処でライラが零人に質問したのだ。

 

ライラ「って事は・・スペックも解らない相手にタチコマたちで相手すると?」

 

零人「何もタチコマたちだけに重労働させないさ。その為の策も考えてある。」

 

レイ「策?」

 

零人「そう。俺とレイがタチコマに乗って出撃。そしてタチコマとともに魔道兵器の後をつけ、指定ポイントでリョウが対戦車式のライフルデバイスで奴を撃つ。」

 

レイ「ってかアタシが乗るのですか!?」

 

ソルナ「ライラはリョウと一緒にスタンバイ。リュウガとダイゴはマサキと同行よ。残っているのは貴方だけじゃない。」

 

レイ「うっ・・・・そう言うの先に行ってくれませんか・・・・」

 

零人「まっ言ってなかった俺たちが悪いが・・我慢してくれ。一番楽な仕事だし。」

 

レイ「そう言ってロクでもない事になるんスよ。」

 

 

するとソルナのインカムが鳴り、オペレータールームから通信が入ったのだ。

 

オペレーター『副指令、魔道兵器の所在がつかめました。現在都市を出て東進。そのまま山岳地域に入りました。』

 

ソルナ「・・・チャンスね。山岳地域なら確かリニアレールの線路が道路と交差する場所があった筈。其処から狙撃すれば・・・」

 

霊太「・・・出来ない話じゃねーぜ。」

 

零人「・・・うし。総員出撃用意!マサキは二人を連れてブライトさんと合流してくれ。残りはヘリで現場に行くぜ!」

 

タチコマ「「「「「「おおおおお!!」」」」」」

 

レイ「・・・気楽でいいねぇ・・・・」

 

ライラ「ど・・ドンマイです、姉さん・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山岳地域、108部隊封鎖場所・・・

 

108部隊が封鎖している場所では八名ほどの108局員と管理局の局員十数名が道路を封鎖していた。其処には以前零人達が救助した少女がたくましくなってその場に居たのだ。

すると、其処に一機のヘリがやって来て低空飛行をしてハッチを開くとタチコマを降ろしたのだ。それを終えるとヘリは飛び去り、残ったタチコマたちは唖然としていた局員達の下に寄って行った。

 

カシュッ

 

 

そしてタチコマのポットの上のハッチが開くと其処から零人が顔を出して所属を言ったのだ。

 

零人「特務七課だ。ココの責任者は?」

 

「あ、はい。私です!」

 

零人「ん・・・若いな。」

 

ギンガ「は・・はい。ギンガ・ナカジマであります。」

 

零人「・・了解した。状況説明を。」

 

ギンガ「はっ・・・情報によればもう直ぐかと・・・」

 

 

 

タチコマ「あ、零人君来たよ。」

 

零人「マジか!?」

 

 

タチコマの声に零人達は驚くと丘の方に四脚の戦車が一台、姿を現して停止したのだ。

それを見た局員達はどよめいたが、零人は冷静な言い方で局員達を鎮めたのだ。

 

零人「今の所、人的被害は出ていないし特に攻撃をしてこない。」

 

タチコマ「開かないドアをぶっ壊したぐらいだもんねー」

 

零人「つー訳だ。恐らくあいつ自身人に被害を加える気は無いんだろう。後は俺たちに任せてココの封鎖を解除してくれ。」

 

ギンガ「あ・・・・は・・はい!」

 

そして、零人の命令で局員達は封鎖を解除し、それを見た戦車は再び動き始めたのだ。

それを横で見ていたタチコマたちは通信間で軽い会話をしていたのだ。

 

タチコマ『いやーこんな任務何時以来だっけ?』

 

タチコマ『確か昔、播磨学園都市から新型戦車が脱走したって事件以来じゃないかな?』

 

タチコマ『あーあったあった!なつかしー!』

 

レイ「・・・気楽でいいなお前等は・・・」

 

そんなタチコマたちの内の一機のポットの中には防弾スーツの様な服(功殻SACの装備のアレ。)を着て溜め息を吐いていたのだ。そして、彼女の目の前にある液晶画面には巨大な戦車が通り過ぎている姿があったのだ。

 

レイ「でっけーなー・・・」

 

タチコマ「装備は15ミリの主砲と腕に内蔵している三連ガトリングに・・・色々と揃えているねー・・・」

 

戦車がある程度離れていくと、零人が乗ったタチコマが戦車の向かった方向に先行し、全機に通信を送ったのだ。

 

零人『お前ら、見とれて奴の射程に入るんじゃねーぞ!』

 

零人はそう言うとタチコマを動かして戦車のあとを追っていき、それを他のタチコマたちが付いて行ったのだ。それを見ていたギンガたち108部隊の局員達などはそれを唖然としてみていたのだった。

 

 

 

レイ「しっかし・・こんなゴツイ戦車作っていたとは・・・管理局も馬鹿なのかね・・・」

 

零人『まぁな。実際、現在では陸の親玉のレジアスの大将が、増加する質量兵器でのテロ等の対策の為に、「テロ抑止」って名目で開発してたらしいからな。』

 

イクス『オマケに、地上本部は現在も衰退の一途。有能と見られる魔導師は全て本局行きです。』

 

リュウガ『だから、その穴埋めの為に魔導式戦車を開発して、今回の一件に繋がった・・・か。』

 

レイ「・・・そういやリュウガ。お前のとこは開発公社での事情聴取だろ?開発者様は今どんな顔してんだよ?」

 

 

 

 

リュウガ「・・・開発者は・・・もう死亡しています。」

 

レイ「なっ・・・・!?」

 

零人「そりゃまた・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方・・・

 

ブライト「私は課長と共に戦車の開発と製造をした公社の社長と掛け合ってみる。マサキたちはその原因の戦車を最後まで整備していた人物の事情聴取をしてくれ。」

 

マサキ「・・了解です。」

 

問題の戦車を開発した公社の前にブライトとマサキ、そしてリュウガとダイゴの四人が居たのだ。そして、マサキたちはその戦車の整備を最後までしていた人物の事象聴取を。ブライトは課長と呼ばれていた男と共に社長に掛け合おうとしていたのだ。

 

 

そして、マサキたちが社内に入って行き、机と二つの椅子だけがある一室に入って行った。

其処には一人の少し蒼めの髪の男性が座っていたのだ。

其処にマサキが座ると向かいに座っていた男性に話しかけたのだ。

 

マサキ「・・・貴方が、例の戦車を整備していた・・・クランさんですね。」

 

クラン「・・・・・・はい。」

 

 

 

 

 

再び現地では、零人とレイの二人がタチコマに乗って戦車の誘導をしていた。

二人の正面にはリニアレールの線路があり、其処には一足先に着いていた霊太とライラが狙撃の用意をしていたのだ。霊太はライフルの準備をし、ライラはライフルのスタンドをボルトで固定した。

 

ライラ「こんな感じでいいですか?」

 

霊太「おう。サンキュ。」

 

ゼクス『対象が接近。五分後に射程だ。』

 

霊太「解った。ライラは隣で双眼鏡で対象観察してくれ。」

 

ライラ「あ、解りました。」

 

ライラはそう言って霊太の右隣に行って寝そべって双眼鏡を使ったのだ。

そのレンズの向こうには、向かってくる戦車とタチコマたちが移っていたのだ。

 

霊太[零人。ギリギリまで頼むぜ。]

 

零人[解ってる。タイミングになったら合図してくれ。]

 

霊太[りょうかーい。]

 

 

 

ゼクス『射程まで、5・・・4・・・3・・・2・・・1!』

 

霊太[零人ッ!!]

 

 

刹那。タチコマたちは一斉に急ブレーキをかけた。それをに気が付いた戦車だったが、反対ではそれとほぼ同時にライフルを発射する音がしていたのだ。

 

 

 

 

ガウンッ!!

 

 

 

 

 

これで戦車の足は止まる。そう考えたメンバー達だったが、その考えは甘かったのだ。

 

突如、戦車は俊敏な動きで横に移動し、銃弾を回避したのだ。

それを見て全員は驚きを隠せずに居たのだ。

 

霊太「何っ!?」

 

ライラ「えっ!?」

 

零人「回避しただと?!」

 

レイ「つかなんちゅう動きしてんだよ!?」

 

 

霊太「まさかと思うが・・・」

 

霊太はある仮説を頭の隅において再びライフルを構え、発射したのだ。

 

 

 

 

 

刹那。再び戦車は軽快な動きでそれを回避し、霊太は仮説が正しかったと、レイは驚き、零人に対して叫んだのだ。

 

レイ『隊長ッ!!』

 

零人『リョウ!これは・・・』

 

霊太「間違いねぇ・・・アイツ、コッチの位置を掴んでやがる!」

 

ライラ「って事はもしかして・・・・!」

 

霊太「時間からしてラストワンチャン!」

 

 

零人『頼む!駄目もとでもいい!!』

 

零人がそう言って霊太に頼み、霊太は再びライフルの次弾を装填し、構えた。

すると、突如戦車からスモークグレネードが発射されて戦車が見えなくなったのだ。

 

それに気付く霊太だったが、それを気にせずに発砲したのだ。

 

 

 

 

ガウンッ!!

 

 

 

ガキイィン!

 

 

 

 

弾は着弾した。だが、それが当たったのは脚部ではなく、AMFの発生装置だったのだ。

そして、戦車は霊太達に主砲を向け、照準をセットしたのだ。

 

霊太「イ゛!?伏せろッ!!」

 

 

 

ドゴンッ!!

 

 

刹那、霊太はライラを無理矢理伏せさせた。そして、彼女の前には二人の伏せたことで頭上を通り過ぎる一発の魔力式の砲弾がほぼ至近距離で通過するのだった。それを見ていたライラは全身に汗をびっしょりとかいていたのだ。

 

砲弾は二人を通過すると、山に直撃し、山の一部が爆発したのだ。それを見た霊太は唖然とし、直ぐに我に返ってライラの方を見たのだが・・・

 

霊太「っ・・・そうだ、ライラ・・・だいじょ・・・」

 

ライラ「はうぅ~・・・・・」

 

ライラは目を回して気絶していたのだった。

 

霊太「・・・・・・。」

 

零人『リョウ!二人共大丈夫か!?』

 

霊太「あ・・・ああ、大丈夫だ・・・」

 

零人『其処は危険だ!直ぐに撤収してくれ!』

 

霊太「解った!」

 

そして、霊太はライラを抱きかかえて一人その場を離れたのだった。

その間に、戦車は迎撃ポイントを通過し、高速道路にへと入っていくのだった。

 

レイ「あーあ・・・堂々と高速乗ったよ・・・」

 

零人『ああ。このまま行けば・・・』

 

ソルナ『グラナガンに繋がる海峡があって、其処でしょうね。』

 

イクス『ですが、他にもルートがあるのでは?』

 

ソルナ『それもあるけど其処の高速は道が二つあって本局か、市街地かで、本局への道は必ず海峡を通るのよ。』

 

レイ「つっても、市街地の方も新しい海峡があるでしょ?其処通るんじゃ?」

 

零人『まぁそうだろうが・・・・・結局はグラナガン行きってのは変わんねぇけどな。』

 

 

 

 

その頃、開発公社の方では、マサキが未だに無言を貫いているクランとテーブルを介して

座っており、そのマサキの後ろの壁にはリュウガが壁にもたれ掛っていたのだ。

 

マサキ「・・・・・・・。」

 

クラン「・・・・・・・・・。」

 

 

ずっとこのような状況が続いていたのだったが、マサキはある事に気付いていた。それは、クランが時々不安そうに時計を見ていたのだ。

 

カグラ[なぁマサキ・・・・もう言っていいんじゃねぇか?]

 

マサキ[・・・・・そうだな。]

 

 

マサキ「さっきから・・・何故、時計を見ているのですか?」

 

クラン「っ・・・・・・・」

 

マサキ「教えてくれませんか?どうしてあの戦車が暴走したのか。」

 

クラン「・・・・アレは・・・・・・アレは・・・暴走何かじゃない・・・!」

 

マサキ「・・・・どういう事か・・・教えてくれませんか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブライト「・・黙っていれば、よい物でしたね。ですが、現実になってしまったものは仕方がありません。速やかに我々にあの戦車に対する全てのデータを提示していただきたい。でなければ・・・・わかってますね?」

 

一方で社長室では、ブライトと課長が開発公社の社長と役員の四人が居ており、ブライトが今回の事件の原因である戦車についてのデータの提示を社長に要求していたのだ。

 

役員「あ・・あの新型魔道兵器は、我社が五年の歳月を掛けて開発した物だぞ!!それによる我社の損害を、あなた方が保障するとでも!?」

 

 

課長「それは購入先があったらの事でしょう!このままだと、あなた方の会社の名前が入った宣伝カーが、最悪のデモンストレーションをして回る事になりますが!!」

 

 

社長「っ・・・・・・。何とか、貴方方の戦力のみでアレを止める事は出来ないだろうか。」

 

ブライト「・・・残念ながら。完全に相手のスペックを把握しない限り、足止めはおろか、あの兵器の気を引くことすら難しいです。」

 

社長「・・・・・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高速道路・・・

 

その頃。再び零人達は高速に乗って戦車を追跡していた。

その中でレイは少し顔を歪めており、愚痴をこぼしていた。

 

レイ「・・・・アレ以来、ずっとダンマリだなアイツ。何かムカツク・・・・」

 

零人「じゃあ。アイツの鼻先に回るか?」

 

レイ「・・・冗談ですよ。てか、開発公社の方はどうなってるんだ?」

 

ライラ『未だに報告が無い所を見ると・・・・』

 

タチコマ『ずーっとダンマリなんじゃない?』

 

レイ「・・・はぁ・・・アッチもコッチもダンマリかよ・・・・。」

 

 

 

零人「・・・・こうなりゃ。少しアイツ揺さぶってみるか。」

 

イクス『・・マスター・・まさかですが・・・・』

 

ソルナ『仕方ないわ。アイツの行き先だけでも知りたいし。』

 

レイ「大抵の予想なら、本丸だわな。」

 

零人「そう言うこった。撃たれるなよ!」

 

 

 

零人の合図でタチコマたちは動き出し、戦車の前に移動した。そして、装備していたチェーンガンで攻撃するが、戦車はビクともせず、今度は戦車が三連ガトリング砲を使って反撃しようとしていたのだ。

 

零人「っ!!全機回避ッ!!」

 

 

轟音と共にガトリングが発射され、タチコマは全機回避した。そして、その弾痕を見たタチコマたちは怖そうな声で喋っていたのだった。

 

タチコマ「ひ・・・ヒー・・・・・」

 

タチコマ「あんなの喰らったら僕等昇天するよ・・・・」

 

タチコマ「僕達のAIが壊されない限りは無いよ・・・・多分。」

 

 

すると、戦車は橋が見える所にまで接近していたのだ。橋は二つあり、それぞれ行き先が違うのだ。本局へと向かう、真新しい橋。そして、市街地に向かう少し古い橋。

戦車が選んだのは、何と古い橋だったのだ。

 

 

レイ「っ・・・アイツ、市街地に!?」

 

零人「ブライトさん!奴は市街地に進路を向けた!後はアイツを橋で倒さない限り、もうとめる方法もねーし、最悪地上本部の改修費の五倍の税金を吹っ飛ばす事になるぜ!!」

 

レイ「つか確かアッチには政府議事堂無かったっけ?あいつの狙いってまさか・・・・・・」

 

 

ブライト「・・・と言ってますが?」

 

社長「・・・・・・・・。」

 

 

 

零人「チッ・・・・リョウ、そっちでどうにかならねーか!?」

 

ソルナ『・・・・・リョウ?』

 

 

 

その橋の外側には、一機のヘリが飛行しており、其処には霊太とライラ更にはナルが乗っていたのだ。

 

ライラ「あのー・・・副隊長?」

 

ナル「おーい、霊太さーん?」

 

 

 

霊太「・・・・・・・だ。」

 

 

ライラ「ほえ?」

 

 

 

 

 

霊太「こうなりゃヤケじゃああああああああ!!」ガシャゴ!

 

ライラ「ちょっ!?」

 

ナル「どっからジャベリン(対戦車ミサイル)なんて出してきたのですか!?」

 

其処で、霊太は何故かキレており、対戦車ミサイルを戦車に向けて照準していたのだ。

それに突っ込む二人だったが、霊太はそれを無視して戦車を狙っていたのだ。

 

霊太「しーにーさーらー・・・・・・・!」

 

 

だが。

 

 

 

霊太「っ・・・・・・・・。」

 

 

 

レイ『・・・どうしました、副隊長?』

 

零人「・・・・リョウ?」

 

突如、霊太はトリガーを引かずに静止してしまったのだ。そして、その状況を本人の代わりにゼクスが説明したが、その時と同じく、役員が説明をしていたのだ。

 

ゼクス『・・・・・零人。それが・・・・・』

 

 

 

 

役員「ミサイルは止めておいた方がいい。アレは対質量兵器も視野に入れて開発された兵器だ。当然の事ながら、フレアと赤外線ジャマーを装備しています。」

 

ブライト「・・誘導なしのはどうなります?」

 

役員「正面からガトリングの射程内はガトリングで迎撃。それ以外は当たったとしてもほぼダメージはありません。」

 

課長「・・・こうしてみれば。いい宣伝材料でしたな。」

 

社長「・・・・・・。」

 

零人『い゛!?』

 

ブライト「・・・どうした、零人?」

 

 

 

 

零人は突如何かに気付き、その声を通信越しに漏らしていたのだ。其処には・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なのは「ディバイーン・・・・・」

 

 

 

レイ「ゲッ!?」

 

零人「全機停止ッ!!」

 

突如、前方にはなのはが居ており、砲撃体勢だったのだ。それを見た零人は慌てて全機停止を命令したのだ。その刹那・・・

 

 

 

なのは「バスターァァァ!!」

 

 

なのはの桃色の一閃が戦車に向かって着弾したのだ。

あまりの突然なことに社長室に居た者達を入れたほぼ全員が唖然としていたのだ。

 

だが、戦車はそれでも無傷で前進していたのだ。

 

 

なのは「えっ・・・嘘っ!?」

 

霊太「おいおい・・マジかよ・・・・」

 

なのははそれに驚き、戦車に向かってもう一撃と思っていた。だが・・・

 

 

ブライト『馬鹿野郎ッ!!何も考えずに砲撃を放つ馬鹿がいるか!!』

 

なのは「っ!?」

 

スバル「えっ・・誰ですか!?」

 

ティアナ「あ・・・この声って・・・」

 

ヴィータ「・・・騎士団のブライトだ。」

 

 

ブライト『第一、この案件は七課の仕事だ!お前たち六課の仕事では無かろう!!』

 

なのは「で・・でも・・・!」

 

ブライト『でももヘッタクソもあるか!!』

 

はやて『ぶ・・ブライトさんストップ!なのは一尉にはウチから厳重に注意しておきます!!』

 

ブライトがなのはに対して説教をしようとすると、はやてが仲介に入り、その声を聞いた零人と霊太は安堵の息を吐いていた。そして、ブライトも息を吐くと、呆れたように話を続けたのだった。

 

ブライト『・・・解った。だがな、高町一尉。仮に戦車を破壊できたとしても、橋の修理費を全額六課で負担出来ると言う根拠はあったのか?』

 

なのは「っ・・・・・・。」

 

 

スバル「えっと・・・・ちなみに額は・・・・」

 

課長『・・・地上本部の改修費の五倍・・・と言えば、新人の君達にも解るかな?』

 

ティアナ「ごば・・・・・っ!?」

 

ヴィータ「六課なら直ぐに干上がって、最低二年は赤字続きになる額だな。」

 

課長『そう言う事だ。だが、どうして君達六課が其処に居るのかね?』

 

ヴィータ「えっと・・・アタシ達も哨戒任務に出ていたのですが・・この事を内の部隊長が聞きつけて、独断でコッチに来た・・・と言う訳です・・・・。』

 

課長『・・・・命令無視とは・・・君も大変だな。少尉。』

 

ヴィータ「・・・返す言葉もありません。」

 

課長『取り合えずだ。高町一尉。君達の小隊は即刻その場から撤収しろ。さもないと、君達もあの戦車の餌食となるぞ。』

 

なのは「っ・・・それは・・誰の権限で?」

 

課長『政府内閣の顧問としてだ。』

 

なのは「・・・・・・・解りました。」

 

 

なのは達はその命令を聞くと、少し残念そうに戦車を通したのだ。

だが、その中でヴィータはまるで肯定したかのような顔だったのだ。

 

そして、戦車が通過すると、それを追う様にタチコマたちが鴨の様に通っていったのだ。

 

タチコマ「おー乙カレー」

 

タチコマ「失礼しまーす。」

 

なのは「・・・・・・・。」

 

タチコマ「・・・・。」

 

そんな中、一機だけがなのはの前に止まり、なのはに対して一言呟いたのだった。

 

タチコマ「・・なのはちゃん。君は一人じゃないよ。何時までも籠の中に居ちゃその事が解らないと・・・僕は思うな。」

 

なのは「っ・・・・・・・。」

 

タチコマ「・・・それじゃあね。」

 

 

 

スバル「・・・・なんだったのかな?」

 

ティアナ「・・・さぁ?」

 

 

タチコマ達去った後、なのはは顔を歪めていた。その近くではヴィータが呆れた顔から少し心配そうな顔に変えていたのだ。

 

 

 

次回予告ッ!!

 

レイ「アリ?今回前編?」

 

ライラ「のようだよ・・・・」

 

ソルナ「次回。「変化する時。変わらない存在。」」

 

 

 

 

 

レイ「やるだけやってみますよ!」

 

 


 
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