転生ですか?めんどうくさいことになりそうです
…ここは、どこ…?
私は気が付いたら真っ白な空間にいた。
「ここ? ここは言ってしまえば輪廻の輪の一歩手前。ぶっちゃけ三途の川の前だと思えばOK」
私の目の前にいた(?)のは天使みたいな人だった。
…あなたはだれ? 私はどうなったの?
「いっぺんに質問されても困るけど、私はあなたたちのいうところの神という存在に使えてる天使ですね。神と閻魔の書類整理を手伝わされてる…まあ中間管理職のようなものですね。あとこんな説明からわかるようにあなたは死にました。それも、偶然で」
ぐう、ぜん…? どういうことなの…?
「最近は二次創作なんかでよくあるじゃないですか。ほら、神様の手違いで死んじゃったっていうのが。ああいうのではないのですが本来あなたは死ぬ予定はありませんでした。ですが、何の因果かあなたは原因不明で心筋梗塞を起こし街中で倒れ苦しむことなく逝ってしまったんです」
二次創作小説はいくらか見ていたしまさか自分がそんな目にあうなんて思っていなかった。
じゃあ私はどうやっても助からないの…?
「ええ。けどこちらも想定外であなたが亡くなられてしまったのであなたの受け入れがないんです。それも輪廻の輪に入れなくて…だからあなたには転生をしてもらおうと思うんです」
…二次創作でよくあるあの転生?
「そうですよ。あ、けど制限とかいろいろありますからね」
やっぱり昔いろいろあったとか?
「ええ…いやーほんと大変でしたよ…転生者が世界破壊しかけた時はほんとどうなるかと思いましたよ…まあ守護者によって難は逃れたんですが…」
………実在したんだ、エミ○シロ○。
「ああ違いますよ。あの正義の味方目指して絶望した人じゃないですよ。ア○ラットという魔術師ですね。巨大ロボに乗ってハッスルしてました」
まさかの鬼神○哮の人だったとは…いろいろ哀れ…。
「…あなたなかなかオタクですねー。ふつう女性ならもう少し別のことに興味を持つのでは?」
…ゲームとか、アニメとかラノベの設定が好きだったからいろいろ手を出してた。
「なるほど…。じゃあ三つほど願いを「ちょっと待ってほしい」って神様!? なんでここに!」
そこにはトーガを纏った人がいた。
神…? モノホン?
「ああそうだ。モノホンの神だ。君に頼み事があってここに来た。」
頼み…? どんなの?
神様が一塊の死人(?)に頼みとはいったいどんなことやら。
「実は私のミスで転生させた転生者を、助けてほしいんだ」
……………は? いったいどういうこと?
「ああ…じつは転生させたのは所謂オリ主のようなやつでな…誰これ構わず助けるものだから原作の主人公たちに好意を持たれたはいいものの、何をどう間違ったのか全員ヤンデレという状態になってしまったのだよ…」
ぜ、全員ヤンデレ化………想像したくない………。
「だから、その世界に行ってそいつをサポートしてほしいんだ…虫が良すぎるかもしれないが、引き受けてもらえないだろうか……」
なんだか、面倒くさいことになったなぁ…………。
「め、面倒くさいって、これそういうレベルの話ですか?」
実際、転生してもその人のサポートをしないといけないから面倒くさいじゃないですか。
「まあ、面倒といえば面倒だな…。しかし、その者は本当にいい人物なのだ。今回の生を全うできれ
ば私の部下にしたいほどに。だから虫のいい話だと思うが引き受けてはくれないだろうか?」
ちなみに、私がその話を受けた時のメリットはありますか?
世の中はGIVE&TAKEだ。無償でやるのは絶対に嫌だ。
「む…そうだな、多少特典に融通を聞かせよう。そして日々の生活費も保障しよう。あとは………そうだな、彼が天寿を全うし、尚且つ本人が幸せと思える人生を送れたなら、君の願いをなんでも一つだけ叶えよう」
デメリットは?
「行く世界がリリカルなのはということ、そして原作キャラたちに確実に絡まれること、さまざまな事件に巻き込まれる可能性が大いにあるということだな」
…………わかりました、その話を受けます。
「おお!引き受けてくれるか! なら特典を選んでほしい」
だったら、英雄伝説零の軌跡のエニグマとすべてのクォーツ、あと魔導杖(オーバルスタッフ)、そこそこ強靭な肉体と魔導杖の整備に必要な施設と知識、あと、ティオ・プラトー並の感応力をお願いします。
「やけに軌跡シリーズを揃えてるね」
好きですからね、軌跡シリーズ。ついでにティオを選んだのはただティオが好きだからです。
「まあ、何も言うまい。じゃあ頼んだぞ」
そこで私の意識はなくなった。
新作です。
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偶然で死んでしまったから神の頼みを受けて先に転生した転生者をサポートすることになりました。
けど原作キャラはヤンデレで、私はすごくめんどくさいです。でも、それでも毎日充実しています。