No.653163

IS〈インフィニット・ストラトス〉〜G-soul〜

新年一発目。今年もよろしくお願いします。(タイトルアイデア浮かびませんでしたの巻)

2014-01-09 16:59:10 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:1069   閲覧ユーザー数:1010

「みなさんをお連れしました。お嬢様」

 

「ありがとう、虚」

 

日が傾きかけた頃。

 

俺達は虚さんの運転する車でIS学園に戻ってきた。

 

学園に戻ってきて最初に会ったのは楯無さんだった。

 

「一夏くん、お疲れ様。大変だったでしょう?」

 

「いや…他のみんなに比べたら……」

 

「お姉ちゃん…瑛斗は………?」

 

「戻ってきてないんですか?」

 

簪とシャルロットが楯無さんに詰め寄るけど、楯無さんは首を横に振るだけだった。

 

「信号もオフになってるし、ダメ元の携帯も繋がらなかったわ」

 

「そうですか……」

 

「瑛斗………」

 

二人とも落胆を露わにする。

 

「…………………………」

 

ラウラは二人よりも一層落ち込んでいるように見えた。

 

箒が鈴の肩を支えながら車から降りてきた。

 

「鈴、身体の具合はどうだ?」

 

「そっちの方は問題無いわ。ただ……」

 

「ただ?」

 

「…………いや、気にしないで。軽くメンタルやられただけだから」

 

箒をチラリと見てから、鈴はえらくどんよりしたため息をついた。

 

「………はぁ」

 

「どうした?」

 

「いや、ホント、泣いてないから。泣いてないからこっち見ないで…見せつけないで……」

 

「鈴ちゃん、よっぽど怖い思いをしたのね…」

 

楯無さんにまで心配される始末だ。

 

「い、一夏さんっ!」

 

「セシリア」

 

息を切らしたセシリアが駆け寄ってきた。

 

「お、お怪我は?」

 

「俺は大丈夫だ。でもマドカが…」

 

セシリアの表情が曇る。

 

「瑛斗さんも……いませんのね……」

 

「あぁ…」

 

どうやらセシリアも事情は知っているみたいだ。

 

「織斑先生、こちらの準備は出来てます」

 

楯無さんがマドカを抱える千冬姉に近づいた。準備って何のことだ?

 

「…そうか。更識、織斑マドカは医療棟に拘束してくれ」

 

千冬姉の言葉に耳を疑った。

 

「拘束!? 待てよ千冬姉! なんでマドカにそんなことする必要があるんだよ!?」

 

「先生と呼べ織斑。そして何を勘違いしている。この小娘は元々亡国機業。家族でもなんでもない赤の他人だ」

 

「だけど…!!」

 

「これ以上無駄な話をしている暇はない。連れていけ」

 

「………わかりました」

 

「楯無さん!?」

 

楯無さんが頷いた。

 

「虚、行くわよ」

 

「…はい」

 

マドカを抱えた楯無さんは、虚さんを連れて医療棟へと向かって行く。

 

「待ってくれ楯無さん! マドカを連れて行かないでくれ! マド━━━━━━━━」

 

「いい加減にしろ。いつまで夢を見ている」

 

追いかけようとしたら千冬姉に腕を掴まれた。

 

「千冬姉……離せよ…!!」

 

「今後しばらくはアイツに会うことは許さん。いいな?」

 

「どうしてだよ! どうしてそんなに冷たく出来るんだよ!」

 

「一夏…」

 

「千冬姉だって、マドカのことを家族みたいに思ってたじゃないか!」

 

「本来のアイツを忘れていたわけではない。いつかはこうなるとはわかっていた。それが今日だったというだけだ」

 

俺は千冬姉の手を振りほどいて千冬姉を睨みつけた。

 

「これじゃあ、マドカが救われないじゃないか……」

 

「恨んでもらって構わん。だが、こうする必要がある」

 

千冬姉はそう言って俺達に背中を向ける。

 

「今日は色々とやることが出来た。私は学園に残るが、織斑、お前はどうする」

 

「俺も…俺も帰らないぞ、千冬姉。マドカが目を覚ました時に俺がいてやらなくちゃいけないんだ」

 

「……好きにしろ」

 

千冬姉が校舎の中へ消えていく。

 

「………千冬姉だって、マドカのことわかってるはずなのに…………」

 

「一夏……気持ちはわかる。だが、マドカが危険なのも事実だ」

 

箒の言うこともわかる。だけど納得がいかない。

 

「こんな時に瑛斗がいたら………」

 

「い、一夏っ!」

 

鈴に言われて気づく。今のは失言だった。

「…っ! わ、悪い…」

 

バツが悪くなって視線をそらした方向に、夕日があった。

 

(瑛斗…お前は今どこで何をしてるんだよ……!)

 

沈もうとしてる太陽に、俺は心の中で親友への言葉を投げた。

 

 

今度こそ行く当てが無くなった俺は、無計画に街をフラフラと歩き回っていた。

 

(俺は……何をしてるんだろう………)

 

そんなことを考えてしまう。

 

俺はバーを出た時、逃げ出したんだ。

 

何も変わりはしないのに、ただ目を背けて、逃げ出した。

 

(自分で整理をつけるって言ったけど……そんなこと、出来るわけないじゃねぇか………)

 

誰にともわからない愚痴を浮かべて、道を歩く。

 

「ハハハッ! でよー………って!? おいテメェ!!」

 

「……………ん?」

 

振り返ったら、俺にメンチを切ってくる俺くらいの背丈の男が三人いた。

 

「テメェどこ見て歩いてるんだよ? 大事な服が汚れちまったじゃあねぇか!」

 

金髪で両耳にピアスをつけまくってる男が俺に凄んでくる。

 

「…どこも汚れてるようには見えないけど?」

 

下から上へ見てみても、特に汚れは見当たらない。

 

「んなこたぁどうでもいいんだよ!」

 

白ぶち眼鏡が俺の左に立つ。っていうかどうでもいいのかよ。

 

「ちょっとツラ貸せや」

 

そしてニット帽にサングラスの男が俺の右に立った。

 

(…………………………)

 

俺はそのまま路地裏に連れていかれて、行き止まりを俺の背後にして囲まれた。

 

「3対1か…」

 

「おおっと、卑怯とか言うなよ? 先にぶつかってきたのはそっちだぜ?」

 

「このクソみたいな暑さに俺たちゃウンザリしてたんだよ。そこにお前が来たわけだ」

 

「つーわけだから……憂さ晴らしさせてもらうぜぇっ!」

 

 

ゴッ!

 

 

直後、右頬に鈍い痛みを感じた。

 

「…っ……!」

 

ピアス野郎に殴られたんだ。

 

「そらよっ!」

 

 

ドッ!

 

 

「ぐっ…!」

 

白ぶち眼鏡に腹を殴りつけられ、俺は体を曲げる。

 

「どりゃっ!」

 

 

バギッ!

 

 

「うあ…っ!」

 

そしてニット帽サングラスから背中にエルボーを受けた俺は日陰の冷たいアスファルトに倒れ込んだ。

 

「なんだコイツ? 弱っちぃじゃねぇか!」

 

「抵抗の一つもできねーのかよぉ?」

 

「俺達が強過ぎんじゃね?」

 

頭の上でギャハハハハ! と笑い声が鳴り響く。

 

「……………………どうした? それで終わりか?」

 

「ハハハハ……あ?」

 

「それで終わりかって…聞いてんだ」

 

立ち上がって、三人組を見据える。

 

「お前達が暑さにウンザリしてこの程度なら…俺はお前達を殺してるぜ?」

 

「な、ナメたこと言ってんじゃねぇぞっ!!」

 

目の前に来た白ぶち眼鏡の拳を左手で受け止めた。

 

「な…っ!?」

 

「遅い拳だ。それに力も無い…俺はその何倍もの力のパンチをしょっちゅう食らってるぞ」

 

手を離してやると、白ぶち眼鏡は弾かれるようにして後ろに飛んだ。

 

「な…なんなんだっ! なんなんだよお前っ?!」

 

「俺か? 俺は………………」

 

そこで言い淀む。

 

「俺は………なんだよ?」

 

「…………っ! お前達には関係ないっ!!」

 

 

ゴガッ!!

 

 

白ぶち眼鏡の鼻っ柱に拳を叩きつけた。

 

「うがっ…!」

 

白ぶち眼鏡は鼻血を流しながら仰向けに倒れた。

 

「一発は…一発だぜ」

 

「て、テメェ…!!」

 

サングラスが前に出る。

 

「お、おい、起きろよ。どうした?」

 

と、ピアス野郎が白ぶち眼鏡を抱き起こした。

 

「おい!? どうしたんだ!? しっかりしろって!」

 

ひどく狼狽したピアス野郎は白ぶち眼鏡の身体を揺さぶる。

 

「ちょっとばかし強く殴り過ぎたかもしれないな……」

 

「な……」

 

「まぁいいか……俺はお前達にも一発ずつ殴られてるし…」

 

ゆっくりと、一歩距離を詰める。

 

「あ…あぁ……!」

 

「ひっ………」

 

「お前達にも、一発ずつ、叩き込むだけだ」

 

もう一歩、近づいた。

 

「「す……すいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」」

 

悲鳴に近い声を上げ、白ぶち眼鏡を背負ったピアス野郎とサングラスは泡を食って逃げていった。

 

「なんだ……殴り損ねたじゃねぇか…」

 

そんなに残念には思ってなかったけど、言ってみる。

 

「……………………………………」

 

右手の甲を見ると、さっき白ぶち眼鏡を殴った時に噴き出た鼻血がちょっと付いてた。

 

「………………………ふふっ」

 

何がおかしいのか、笑ってしまった。

 

「………ホント……何してんだろう…」

 

血を拭って路地裏から出たところで、また人とぶつかった。

 

「っとと、すいません……あ」

 

「い、いえ、こちらこそ……あぁ!」

 

今度は見知った顔だった。

 

「蘭?」

 

「瑛斗さん!」

 

IS学園の一年生専用機持ちで、五反田食堂の看板娘の蘭だ。

 

「き…奇遇だな。こんなところで何やって━━━━━━━」

 

「見つけた!」

 

蘭にいきなり手を掴まれた。

 

「えっ?」

 

「大丈夫ですか!?」

 

「な、何の話だ?」

 

「梢ちゃんからさっき電話があったんです。瑛斗さんが学園からいなくなったって」

 

「あ………」

 

戸宮ちゃん……余計なことを…

 

「詳しくは聞かされてないですけど、相当思い詰めてるって梢ちゃんが…………って、怪我してるじゃないですか!?」

 

「え?」

 

口の端に触れてみると、ピリッとした痛みを感じた。殴られた時に切ったのか。

 

「落ち着けって。こんなもん怪我のうちに入んないから」

 

「で、でも……」

 

「悪いな。心配かけて。俺……大丈夫だからさ」

 

「……………」

 

笑ってみせると蘭は手を離してくれた。

 

「じゃあな。気をつけて帰れよ?」

 

手を振って蘭と別れようしたら、

 

「………やっぱりダメです!」

 

「おわっ!?」

 

今度は腕を掴まれて、尻もちをつきそうになった。

 

「あ、危ないだろ!」

 

「瑛斗さん、絶対大丈夫じゃない!」

 

「は…?」

 

「無理して笑ってるの、バレバレですよ」

 

「……………………っ」

 

「私、梢ちゃんと一緒にいるから人の観察力が上がっちゃって。そういうのがわかるようになっちゃったんです」

 

困ったように笑った蘭はさらに続ける。

 

「私の家もすぐそこですし、来ませんか? よかったら話してください」

 

少し、考えてみた。

 

さっき蘭は詳しくは知らないと言った。蘭の性格だ。嘘を言ってはないだろう。でも━━━━━━━━

 

「ほら、行きましょう!」

 

「ちょっ!?」

 

考える間もくれないのか!?

 

 

(まさかこんなに早く会えるなんて…!)

 

瑛斗の腕を引きながら道を行く蘭は内心驚いていた。

 

(梢ちゃんの言ってた通り、危うい感じしてたし……)

 

つい数分前にした梢との電話を思い出す。

 

『瑛斗さんが行方をくらました?』

 

『…連絡も取れない。ISでもどこに行ったかわからない』

 

『どうしてそんなことになったの?』

 

『………………………』

 

『梢ちゃん?』

 

『…詳しくは、言えない。でも、彼はとても思い詰めてる。見つけたら、捕まえておいてほしい。何をするか、わからないから』

 

『梢ちゃんがそう言うってことは相当だね……わかった。見つけたら声かけてみるよ』

 

『…うん、お願い』

 

(瑛斗さんが思い詰めるなんて想像出来なかったけど……)

 

蘭はさっき瑛斗が浮かべたぎこちない笑顔で確信した。瑛斗は今、無理をしていると。

 

(私も瑛斗さんには何度もお世話になってるし、力になってあげなくちゃ!)

 

そう心に決めた蘭は拳を固めた。

 

「痛い痛い痛い痛い!? 蘭! 腕っ! 腕を握る力が強いっ!!」

 

瑛斗の腕を握る力も強くなっていたことに気づくのはもう少し後だった。

 

 

IS学園の近海。近過ぎず離れ過ぎない距離の海中に一艇の潜水艇が潜んでいた。

 

とある企業が開発した最新型であり、それなりの大きさはあるものの視覚はもちろんレーダーにも反応しない高いステルス性を有している。

 

潜水艇の大きさは15メートル程であるが、潜水艇の後ろ10メートルは一つの巨大なコンテナであった。

 

この潜水艇の中には、8人の兵士とそれらを指揮する隊長が1人、同規格の特殊装備を身につけて搭乗していた。

 

この部隊の隊員達には名前など無い。全員が与えられた任務を果たすだけの『兵士』なのだ。

 

「現在、目標地点での変化はありません」

 

兵士の一人が定期的な報告をする。

 

「状況開始まで警戒を怠るな」

 

隊長はそれだけを告げ、潜水艇内を先程と変わらない沈黙が包み込む。

 

極端に少ない会話は、この部隊の練度の高さを表していた。

 

潜水艇は揺れる水面の下を漂い、再び動き出す時を待っている。

 

さながら、獲物を狙う獣のように。

 

 

瑛「インフィニット・ストラトス〜G-soul〜ラジオ!」

 

一「略して!」

 

瑛&一「「ラジオISG!」」

 

瑛「読者のみなさんこんばどやぁー!」

 

一「こんばどやぁ」

 

瑛「いやはや、またしてもチンピラをボコってしまった」

 

一「一番最初の振り返りがそれなのか………もっとあるだろ? マドカが拘束されたとか、蘭に会ったとか、怪しい奴らが学園に来てるとか」

 

瑛「おう、お前が今全部言ったからもう振り返ることが無くなったぜ」

 

一「えぇー…」

 

瑛「そんじゃ最初の質問に行くか。カイザムさんからの質問! セシリアに質問です!! 今月に自分は所用イギリスのでロンドンへ行くのですが、英国出身のセシリアに聞きたいのですが、初めてロンドンに行くのにオススメな場所は何処でしょうか?」

 

一「セシリアへの質問だな」

 

瑛「というわけで今日のゲストはこの人!」

 

セ「みなさまご機嫌よう。セシリア・オルコットですわ」

 

一「イギリスは観光名所が多いイメージだからなぁ」

 

セ「はい! わたくしの祖国は様々な地域に観光名所が存在しますのよー」

 

瑛「セシリアはどこがオススメなんだ?」

 

セ「そうですわね…やはり王道で行くならバッキンガム宮殿に大英博物館、ビッグ・ベンのあるウェストミンスター宮殿でしょうか」

 

一「お、ビッグ・ベンって知ってるぞ。よくテレビでイギリスの話が出た時に映るやつだ」

 

瑛「おー! 俺も見たことある!」

 

セ「確かに特に有名ですわね。ビッグ・ベンだけではなく、他の観光名所もテムズ川の近くにありますの」

 

瑛「俺がイギリスに行った時も色んな名所あったみたいだけど、それどころじゃなかったからなぁ」

 

一「そう言えば瑛斗行ってるんだよな。いいなぁ、俺も行ってみたいぜ」

 

セ「でっ、でしたらっ! でしたらイギリスにお越しの際にはわたくしがご案内いたしますわ!」

 

一「本当か? そりゃ楽しみだ。是非頼むよ」

 

セ「…! はいっ!」

 

瑛「カイザムさんからの質問!瑛斗に質問です!! 地球に来てから仲間たちと焼肉をしたと思いますが、もしも焼肉パーティをしたのなら、瑛斗が一番好きな肉は何ですか? 俺への質問だったか」

 

一「焼肉パーティか……そう言えばやったことあったか?」

 

セ「それらしいことはした記憶はありませんわね」

 

瑛「学園の食堂とかの焼肉定食なら何度も食べたことあるけどな」

 

一「カイザムさんは牛タンが好きなんだな」

 

瑛「俺が好きなのはな…カルビかな」

 

一「カルビか。そう言えば定食のもカルビだったな」

 

瑛「ご飯との相性が最高だぜ。セシリアはあるか? 好きな肉」

 

セ「わたくしは体型維持の為にあまり肉類は食べませんが……強いて言うなら鶏肉ですわね」

 

瑛「そう言えば簪も鶏肉なら食べられるんだよな。女子には鶏肉が人気なのか」

 

一「鶏肉は体作りにはいい食材だからな。IS学園ならなおさらだろ」

 

瑛「なるほどなぁ。…あれ、もう時間みたいだな。それじゃあエンディング!」

 

流れ始める本家ISのエンディング

 

瑛「今日はそこで会った女の人に歌ってもらったぞ」

 

一「あのヘッドホンつけた女の人か」

 

瑛「頼んでみたら快諾してくれてな。なんでも他にも2人メンバーがいるバンドのボーカルなんだとか」

 

一「そりゃすごいな」

 

セ「どのようなお名前のバンドですの?」

 

瑛「確か…第一…第一……第一なんとか?」

 

セ「随分あやふやですのね」

 

瑛「や、違うんだよ。なんかそんなノリの名前だった気がするんだよ。あーダメだ思い出せん」

 

一「瑛斗瑛斗、そろそろ時間だ」

 

瑛「あっと。それじゃあ!」

 

一&セ「「みなさん!」」

 

瑛&一&セ「「「さようならー!」」」

 

 

ラジオISG放送終了後。

 

瑛「お疲れでーす」

 

一「お疲れ様ー」

 

セ「お疲れ様でした。では一夏さん瑛斗さん、また」

 

瑛「おう、お疲れさん」

 

一「お疲れ」

 

瑛「……さて、俺達も上がりますか」

 

一「そうだな………ん?」

 

瑛「どした?」

 

一「いや、スタッフが俺と瑛斗にらこっちに来いって」

 

瑛「俺まで? なんだスタッフ。え? 何? この部屋に入れ? 俺と一夏、別々で?」

 

一「な、なんだか嫌な予感がするんだけど…」

 

瑛「特別企画? そんなの聞いてないぞ。サプライズ?」

 

一「とにかく入れってさ」

 

瑛「しょうがねぇな。じゃあ俺右の部屋入るから、一夏左な」

 

一「わ、わかった」

 

瑛「………部屋の中は特に変わった様子は無いな」

 

一「…ん? なんだこの箱?」

 

瑛「開けてみるか」

 

一「箱の中身は」

 

瑛「なんだろなっと」

 

 

パカッ

 

 

瑛「タイマーに繋がれた赤と青のケーブル…」

 

一「ケーブルの先には筒状の物体…」

 

瑛「……………………」

 

一「……………………」

 

瑛&一「「これ爆弾かっ!?」」

 

 

ガチャッ

 

 

瑛「なっ!? 閉めた!? 今鍵閉めたのか!?」

 

一「おい開けろ! 開けてくれー!」

 

???『フゥーッハッハッハッハ!!』

 

瑛「だ、誰だっ!?」

 

???『かかったな! 今からお前達をそこに置いてある爆弾で木っ端微塵にしてくれるわぁ!』

 

一「だから誰だって!」

 

???『それは教えられないな。ちなみにご都合主義でISは使えないようにしてあるぞ。そしてその爆弾はもう爆発寸前なのだ!』

 

瑛「うわ、残り30秒しかない! なんて無茶苦茶!」

 

???『赤と青、どちらかのコードを切ればその爆弾は止まるけど、どっちかわかるかな?』

 

一「あ、爆弾の横にペンチが」

 

瑛「こ、これで切れってことか。でもどっちだ!?」

 

一「うーん……あれ? 小さなモニターが出て来たぞ」

 

???「瑛斗、落ち着け」

 

???「一夏、落ち着け」

 

瑛「一夏?」

 

一「瑛斗?」

 

瑛?「一夏、青だ。青のコードを切るんだ」

 

一?「瑛斗、青だ。青のコードを切るんだ」

 

瑛「な、なんでお前知ってんの?」

 

一「ていうかお前、これ知ってたのか?」

 

瑛?&一?「「もう時間が無い。早く青のコードを切るんだ」」

 

瑛「お、お前がそう言うなら…」

 

一「信じるけどさ」

 

 

パチッ

 

 

瑛「………どうだ?」

 

一「………何も、起きない?」

 

 

キンコンキンコーン!

 

 

???『な、なんだとぉぉぉー!』

 

瑛「え? や、やった? 成功したのか!?」

 

 

ガチャッ

 

 

一「鍵が開いた! 早く部屋から出よう」

 

瑛「いやぁー焦ったぁー」

 

一「いきなり爆弾とはな…」

 

瑛「一夏、青のコードのこと教えてくれてサンキューな」

 

一「えっ?」

 

瑛「なんだ?」

 

一「な、何言ってんだ? お前が俺に教えてくれたんだろ」

 

瑛「おいおい、俺そんなことしてないぞ?」

 

一「どういうことだ?」

 

瑛「あ、スタッフ。おい今のなんだよ。爆弾とか聞いてないぞ」

 

一「え? キリヤさんからの質問? えーと、主人公sに質問です!ここに爆弾があります。赤と青のコードがあります。友人(瑛斗は一夏、一夏は瑛斗の事)に正解は青だ!と言われました。さぁどちらを切りますか?」

 

瑛「もしかして今の爆弾のくだりって質問だったのか!?」

 

一「青のコードを切るよう指示を出したのは合成映像? 手の込んだことやるな…」

 

瑛「待ってくれ。じゃああの爆弾偽物? ……本物!? マジで木っ端微塵になるレベル!?」

 

一「危なっ!? いやいや、何事も無かったからいいでしょ、とかじゃなくて」

 

瑛「…まぁでもね、これでね、俺と一夏の信頼関係の強さをね、再確認していただけたかなと」

 

一「確かにそうだな。…? そうなのか? いや、そうなんだろうな」

 

瑛「ちなみになんだけどさ、あの、高笑いしてた声誰だ?」

 

一「俺も気になる。誰なんだ?」

 

瑛「…へ? ボイスチェンジャーで声を変えた楯無さん? 協力してもらった?」

 

一「………………………」

 

瑛「………………………」

 

瑛&一「「楯無さんっ!!!!」」

 

 

後書き

 

遅れましたが、新年あけましておめでとうございます!今回が新年一発目の初投稿でした。

 

瑛斗は結構ダーク入ったような感じになりましたが、どうなることやら。

 

IS学園にも危険が忍び寄ってます。マドカが拘束されて、ステルス潜水艇が近くにいるとか。はっきり言ってピンチです。

 

次回は瑛斗と、瑛斗と合流した蘭をメインに書きたいと思います。

 

今年も頑張ります! 頑張りますよ!! 大事な事なので2回言いました!

 

次回もお楽しみに!

 

2014年、最初のラジオISGは、爆発未遂。


 
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