No.650675 魔法少女リリカルなのは Extreme(エクストリーム) 第七十一話Blazさん 2014-01-01 12:48:45 投稿 / 全2ページ 総閲覧数:1561 閲覧ユーザー数:1495 |
Strikers編 第七十一話「結成の刻」
ミッドチルダ空港爆破事件から数年後。そして、ジェネシスでの戦いから約十年。
対ロストロギア専門部隊として「機動六課」が設立しファーストミッションを終えた日の夜。とある場所の近くの道路に変わった医療用トラックが二台止まっていたのだ。
外装には「清く正しい運送業者 雲送(うんそう)」と書かれた物があり、一目見たらそれがただの運送業者だと誰でも考える。だが、内部は全くの別物。中はハリウッド映画などりありそうな偽装された物で司令室の様な場所だったのだ。
そして、其処には二人の人影があった。一人は茶色い髪に黒いジャケットを来ており、もう一人は空港の事件の時に居た黒髪ロングの女性だったのだ。二人の前には液晶画面入りのデスクが在り、女性が男に相槌をすると念話で周囲の者達にへと語りかけたのだった。
女性[全員、注目。今からブリーフィングに入る。]
男[各自、覗かれるなよ。]
女性「・・・しないわよ。」
男「・・だといいんだけどな。」
すると、デスクのディスプレイが起動し立体のホログラムが浮かび上がった。ホログラムはやがて纏まっていき、ビルになったのだ。そして、其処からデータが取り出され、更には詳細な見取り図も出現したのだ。
女性『今から二十分前。ここミッドチルダのセントラルビルの三十三階にある高官達の会談所を武装組織が占拠。職員とその階に居た高官などから人質は約二十人前後は居ると考えられる。』
男『・・・やれやれ。肥え太った豚共は武装組織如きにションベン散らすか。世も末だな。』
女性『それだけならまだいいわ。けど、問題は占拠した武装組織のグループ名よ。』
男『ああ・・・・まさかの・・・・だもんな。』
女性『ええ。武装組織の名は「OTAKU旅団」。でも正直言ってアイツらは彼らとは無関係よ。名前を利用しているだけのね。』
男『その証拠に、連中のやり方がお粗末極まりないからな。』
『ハッ!結局は見栄張る為に名前を利用しただけかよ。馬鹿共にも程があるぜ。』
すると、会話に一人の男が新たに加わった。男は運転席から話しを聞いており、メーターなどの所に足を置いてのんびりとしていたのだ。
男『まぁな。ってな事で、今回の俺達の評価試験任務はその馬鹿共が占拠した階層を制圧する事。』
そして、また別のトラックから今度は少女が話しに入ってきたのだ。少女は歳は17位で髪は女性と同じく黒のロング。だが、顔つきは少し明るいのが特徴だった。
『なるほど。それが私達の初陣って事ですか。で?武装組織の要求は?』
女性『管理局の雇用年齢の引き上げと管理局支部の一部撤収。そして、指定した管理局幹部の粛清。完全管理局へのあてつけよ。』
少女『アララ。んな「法と秩序の守護者」とか抜かして悪政やってるからこんな事になるんですってね。』
少女はそう言い、持っていたP90をいじり、弾をリロードして準備を整えていた。
それを聞いたもう一人の男は笑いながら少女の言葉を肯定し、それを聞いて呆れた男は軽く溜め息をしてもう一人の男に注意したのだった。
『ハハハハハ!ちげぇねぇや!』
男『・・・全く・・・んな事言って死んでもしらねーぜ。リョウ。』
霊太『まぁな。けど大丈夫。安心しろや、俺狙撃担当だし。』
霊太はそう言い、車の中で「ニシシシ・・」と笑っていたのだ。するとまた別の声が会話に入ってきた。今度は少年で少し落ち着いた言い方だった。
『そんな事言いますけど。結局何も無しってのはやめてくださいよ。副隊長。』
霊太『・・・・・・。』
少女『・・・どうしたんすか。副隊長。』
霊太『いや・・・心なしかそう思えてきたんだが・・・』
男『・・・・・。スカル2、そっちは?』
スカル2『こちらスカル2。距離400を保っていますが。目標の階はカーテンが張られ、ブラインドを掛けたりと・・・ご丁寧にセオリーに忠実な連中です。』
スカル2と呼ばれた少年はヘリの中から双眼鏡でビルを見ていた。だが、報告した通り、ビルにはカーテンとブラインドが全域に張られており、中の様子は全く解らなかったのだ。
男『・・・了解した。なら一旦戻ってくれ。んで、スカル4。』
続いてスカル4と呼ばれたのは先ほどの少女よりも少し歳の若い少女だった。容姿は整っており、髪は茶色のショート。その少女は変わったバイザーを付けて、どこかにあるコンピューターに繋いでハッキングをしていたのだ。そして、その近くにまた別の少年があくびをして待っていたのだ。少年の髪は黒く、ボサボサで大人になったら少し怖そうだ、と男などから言われたほどでもあったのだ。
スカル4『コッチは殆ど終わりました。けど、この人たちヤル気あるのですか?』
霊太『どうしたよ。スカル4。』
スカル4『・・やる事が旧時代すぎるからですよ。監視カメラは全て潰されていますし、占拠した階にはジャマーを設置。オマケに奴等との会話は通常の電話回線でのみ可能。しかも管理局側からは応答無し。』
霊太『・・・・ここって・・・魔法の世界だよな。』
女性『まぁ、私達もそこら辺はぶっ飛ばしているから、気にしないで頂戴。』
男『・・・で。肝心の天下の管理局様たちは?』
スカル4『確認しましたが、現在非常階段、屋上、正面からの三箇所に配置。部隊は・・・MSWATですね。』
霊太『MSWAT・・・・「マジック・スペシャル・ウェポンズ・アンド・タクティカルス」の略称で近年頻繁に発生する反管理局組織などを鎮圧する為に創設された特殊部隊。って言うか俺達の地球にあるSWATを猿マネした部隊なんだけどな。』
スカル2『けど。確か部隊メンバーって二個小隊規模って聞きましたけど?』
女性『表向きは・・・だけどね。』
スカル4『実際はかなりのメンバーで管理局の50/5がソレです。』
少女『・・・って事は、アタシ達は天下無敵のMSWAT様と共闘か競争をしろと。』
男『・・・スカル1。大丈夫だ。』
スカル1『・・・・だといいんですけど・・・』
スカル1と呼ばれた少女は椅子にもたれ掛って暇そうにしていた。準備を既に終えて、服装は現代のような特殊部隊の隊員が着ていそうなボディアーマーを着ている。これは他のスカルと呼ばれていた子達も同様。そして、首から掛けるようにして、腹部辺りにP90を置いていた。
そして、スカル4と呼ばれた少女は何かを仕掛けると直ぐ様バイザーからコンピューターに繋いでいたコードを取り外して片付けたのだ。
スカル4「終わったよ。スカル3。」
スカル3「んおっ・・・そっか。んじゃあ戻るか。」
スカル4は周辺警戒をしていたスカル3に声を掛けてその場から即座に出たのだった。
男『・・・・よし。』
女性『スカルチームの準備と准将たちの説得が出来るまで待機。突入の許可が出るまで待つ。』
女性はそう言うと立っていた場所から離れ、トラックの外に出ようとしていた。
男はそれを見て、女性に対して質問をしたのだった。
男「もし・・・・・説得が無理だったら?」
女性「・・・その時は・・・・・・また次の機会を待ちましょう。隊長さん。」
隊長「・・・・・ハッ・・・だな。」
女性は外に出ると、事件の起こっているビルを眺めていた。その時、女性の近くのトラックにもたれ掛っていた男が女性に話し掛けて来たのだ。
男「・・・始まるのか。」
女性「ええ。もう直ぐ・・・ね。」
男「まさか、ここまで来て出来なかったでは色々と厄介になるな。」
女性「大丈夫。ブライト准将ならやれるわ。そうでしょ?マサキ。」
マサキ「・・・・フッ・・・・」
ミッドチルダ、政府総合議事堂・・・
ここ数年でミッドチルダで、否管理局では大きく体制が変化していたのだ。
「法と秩序の守護者」と呼ばれていた存在は過去となり、現在では法の守護者は別の体制が護っていたのだ。その元になったのは地球の体制でミッドでは新しく政府が創設されていたのだ。これにより、ミッドの法律などは改正され過去よりも犯罪などが減少したが、変わりに管理局の高官、権力に固執する者達に反感を喰らっていたのだ。
そして、ここでは更に新設部隊の申請などが可能で六課は政府の了承を得て新設されたのだ。つまり、高官のあーだこーだは政府によってもみ消され、高官の私利私欲は潰されると言う事になったのだ。そんな中、機動六課の隊長である八神はやては政府の重役や管理局のトップであるレジアスとアポトル(最近なったらしい)そして、首相と会合していたのだった。
首相「今回の初任務。ご苦労様でした、八神二佐。」
はやて「はい。ありがとうございます。首相。」
はやてはそう言い首相である女性に敬礼をした。首相の歳はまだ若くそれでもカリスマは十分だと世論から言われており、ある意味期待されている女性でもあったのだ。そして、首相は一枚の紙を取り出し、はやてに渡したのだった。
首相「被害は極最小。迅速な対応も見事でした。では、これが部隊の新設許可書です。」
はやて「はい。」
はやてはそれを受け取ると、これで終わりだと思い内心安心していた。だが、其処に二人の男が入ってきたのだ。一人はブライト=ノア。もう一人は白髪の老人で顔は老いても背筋はしっかりしており、まだまだ長寿だと感じされるたたずまいだったのだ。
老人「失礼します、首相。」
首相「・・来ましたね。やっと。」
ブライト「申し訳在りません。準備に手間取っていました。」
はやて「っ・・・ブライト准将・・・」
ブライト「・・・久しぶりだな、八神二佐。」
はやて「は・・・はぁ・・・・」
アポトル「まぁまぁ。で、何時でもいいのか?「課長」。」
はやてはイマイチ状況が理解できなかったがそれをアポトルが解らせようとあえて「課長」と言った老人に話しを振ったのだ。それを勘付いた課長と言われた老人は状況説明と共に現状報告をしたのだった。
課長「現在、MSWATが待機している中、彼らも既に用意は出来ています。首相がご許可を下されば直ぐにでも突入を開始します。」
首相「・・・それは出来ません。」
課長「・・・と、言いますと?」
首相「現在、MSWATの斥候部隊が内部の偵察をしています。内部の状況が確認出来次第MSWATが突入し制圧するでしょう。」
課長「・・・大した自信ですな。」
レジアス「・・元々MSWATは地球の特殊部隊を元に設立させた対テロ部隊だ。それなりに力もある。」
はやて(MSWAT・・・・実在してたなんて・・・・ってか・・テロ!?)
ブライト「だから、彼らに任せて我々は撤収しろと?」
アポトル「そうではない。解るじゃろ?今までふんぞり返っていた高官が期待した「自称」最強の部隊。そんな部隊が最強のテロリストに負けてみろ。世論がどうなるかは明白じゃろ。」
課長「・・・・・・。」
ブライトと課長は内心腸煮えくり返るような思いで話し合いをしており、はやてはやっと状況を理解したのだ。その時、突然役員が入ってきたのだ。
役員「し・・失礼します。」
アポトル「ん?どうしたんじゃ?」
レジアス「会議中だぞ。」
役員「あ・・・はい、ですが・・・MSWATの斥候部隊がテロリストと交戦したらしく、双方に負傷者が・・・」
「「「「っ!?」」」」
どうやら、斥候部隊は内部の様子を確かめようと深追いしてしまい、武装組織に勘付かれてしまったのだ。そして、交戦に入り斥候部隊の二名の内一名が生死不明。もう一人は負傷こそ無かったものの、人質となってしまったのだ。
レジアス「どういうことだ。攻撃の許可は出てないいぞ。」
役員「はい、ですが内部の偵察の為に深追いしてしまい、其処で交戦になったと・・・」
首相「・・・経験の浅さが仇となりましたか・・・」
はやて「なら、ウチの部隊が加わって制圧に協力を「(レ)そんな事を言うが。最悪、貴官の部隊一人でビルが倒壊するかもしれんのだぞ。」ウッ・・・それは・・・」
アポトル「まぁあの子がやったら全力全壊じゃろうて。」
ブライト「・・・・自分もです。」
アポトルとブライトのダメ押しを喰らい、はやては撃沈してその場にへたり込んだのだ。だが、それを無視して課長は首相との交渉を続けていたのだ。
課長「事態は急を要します。今こそ臨機応変な対応をお願いします。」
首相「・・・・ですが・・・・」
アポトル「・・・ワシはいいと思うぞ。」
首相「っ・・・元帥・・・」
するとアポトルは気楽な喋り方で話しに割って入り、課長の後押しをしたのだ。
アポトル「状況は既に動き始めている。こうなれば一か八か。賭けてはどうか。」
首相「・・・・・・。」
そして、それを聞いていたレジアスはただ沈黙をしており、首相は数秒考えた後、結論を言い渡したのだ。
首相「いいでしょう。その代わり、条件が二つあります。」
ブライト「・・・。」
首相「一つは制圧時、人質に犠牲者を一人も出さない。もう一つは・・・・・・・
十分以内に制圧してください。」
はやて「じ・・・じゅっ・・・!?」
十分と言う余りにも短い制圧時間に驚いたはやては唖然としていたがブライトと課長は平然としていた。だが、ここでレジアスが再び口を開いて課長に言ったのだった。
レジアス「それと・・・万が一。貴様等が制圧に失敗したら・・・どうするつもりだ?」
課長「・・・それはいたって簡単です。もし制圧に失敗したのなら私達二人が独断で部隊を動かしたことにして結構。裁判は私とブライト准将だけで済みますからな。それに、世論が政府に批判しようにも、誰一人その事を知らなかったのですからな。」
アポトル「・・・・・。」
その言葉を聞いた首相は再び目を瞑って考えた。そして、目を開くと同時に課長達に言い放ったのだった。
首相「いいでしょう。あなた達の出動を許可します。」
課長「・・・ありがとうございます。ブライト准将。」
すると、ブライトは既に隊長達に連絡を取っており、電話の向こうではヘリの音などがしていたのだ。
隊長『何時でも!』
ブライト「出来ています。」
課長「それと、現在武装組織は質量兵器を所持していると聞いてますが。」
首相「・・・・・・わかりました。あなた達の質量兵器使用も・・・許可します。」
はやて「っ・・・・質量・・・・」
課長「・・・・。」
ブライト「・・・・それと、今回の目的はあくまで人質の救出。やむえん場合には・・・解っているな?」
隊長『・・・了解。』
再び現地では、偽装トラックとヘリが集合し中から武装した隊員達が出て来たのだ。
そして、女性が念話で全員に状況説明をするたのだった。
女性『今回の任務は人質の救出。やむえない場合には射殺も許可するわ。敵のメンバーは全員で二十人でもそのうち七はさっき潰しといたから。残る十三を片付けること。』
隊長『作戦時間は最大で十分。失敗五分後にMSWATが突入する。』
スカル2「突入の人選は?」
隊長『スカル2はスカル4と。スカル1はスカル3とだ!』
スカル1『あーそのことなんだけど隊長・・・』
スカル1「アタシ別方向から突入していい?」
霊太「は!?」
隊長『・・・何かあるのか?』
スカル1「・・・なんとなく・・だけどね。」
隊長『・・・・解った。スカル2のツーマンセルは裏口からメインホールに侵入。エレベーターで一気に行って来い!』
スカル4「そ・・・それって・・・・・」
女性「堂々と・・・・正面からよ・・・!」
女性の答えにスカル4は溜め息をしたが、スカル2が苦笑しつつ肩を叩いたので、スカル2は「仕方無い」と言った顔をしてビルに向かって行ったのだった。そして、残ったスカル3はヤレヤレと思いつつも笑っており、ヘリに乗って屋上から向かうのだった。
マサキ「・・・始まるか」
隊長「・・おうよ。コレが・・俺達の始まりだ・・・!」
ビルの内部では人質の局員からMSWATの位置を知ったメンバー達が他の人質を分けて対代わりにしようと考えていたのだ。すると。エレベーターを見ていたメンバーがそれに気が付いて仲間に声を掛けたのだった。
テロリ「っ!エレベーターが動いているぞ!」
テロリ「っ・・・・そっちは頼む!」
そして、エレベーター付近に数人のメンバーが集まり、何時でもエレベーターが開いたら撃てる状態だった。だが、この時誰も屋上からの階段からスカル3が来ていたとは知りも出来なかった。
スカル3「まずはテメーらからだ・・・・!」
ババババババババ!
刹那。スカル3は発砲してエレベーター前にいたメンバーを撃っていった。だが、一人だけ頑丈な男がいたので、その男に反撃をされてしまい、スカル3は回避したのだった。
スカル3がこっそりと覗くと残ったメンバーは二人だけだったのだ。その時、タイミング良くエレベーターが開き、また一人撃たれたのだった。
状況が進展し、不利と考えたテロリストの男は一人逃げた。それをスカル3がスカル2と4とに合流して再び制圧に向かうのだった。
スカル3「すまん、漏らした!」
スカル2「気にしない。お前はさっきのを追え。残りは俺達で何とかする!」
スカル3「・・・解った!」
スカル4「流石に私達であれはね・・・」
スカル2「無駄口は叩くな、スカル4。そっち頼む。」
スカル4「あ、了解!」
一方で別のテロメンバーは人質を一人盾にして移動しようとしていた。しかし、付近を警戒していたメンバーが撃たれ、その場には人質を盾にしたテロリストしか残っていなかったのだ。
テロリ「くっ・・・・!」
テロリストは持っていた銃わ人質に突きつけて移動を始めた。だが、其処を何処からか狙撃され、咄嗟に持っていた銃を正面に向かって乱射したのだ。
スカル4「うわっ!?」
スカル4は少し声を上げて回避し、物陰に隠れた。しかし、その隙に人質と共にテロリストは逃げられてしまい。スカル4は後を追うのだった。
スカル4「あーもー・・!」
そして、スカル3は先ほど逃した男に向かって乱射。だが、ダメージは体勢を崩した程度でスカル3は面倒と思ったのか、一気に突進して行ったのだ。
スカル3「どおおおおおおりゃあああああああああああ!!!」
刹那。スカル3はドロップキックを男に放ち、男は壁に頭を打ち付けて脳が揺らされたのだった。だが、それでも意識があったので。トドメとして頭突きをして、気絶させたのだった。
ドゴッ!!
男「が・・・・・ああ・・・・」
スカル3「・・・って次だ次ッ!」
残ったのはスカル4が逃した男だけで、男は手持ちのナイフを魔力で強化して人質に突きつけていたのだ。だが、其処にスカル2が先に到着。最後の一人を撃とうとしたのだが・・・
スカル2「っ!!」
ザザザザザ!
スカル2(っ・・・MSWAT!?突入が早すぎる!)
スカル4[MSWATが邪魔で撃てない・・・・・!]
スカル4が到着すると既にかなりの数のMSWATが到着しており、壁際に立っていたテロリストを包囲していたのだ。更には窓からも入ってきたのでスカル2と4では撃てなかったのだ。
スカル2[くっ・・・・副隊長ッ!]
霊太[コッチもMSWATが邪魔で無理だっての!!]
しかし、その時。誰かがヘリから飛び降りて行ったのだ。
そしてそれと同じタイミングでテロリストがMSWAT達にへと言い放ったのだった。
テロリ「貴様等は、この腐った体制を何時まで認め続けるのだ!これでは世界は汚染され、やがては全て無に還るッ!だから我々は立ち上がったのだ!我々は死を恐れない。我々にとって死は意味を持たないのだッ!!」
「あっそ。なら・・・死になさい。」
刹那。最後の一人は一発の弾丸を頭に撃たれて、その場に倒れた。そして、MSWATの一人が撃った場所が特定すると数人と共に其処に向かったのだった。
MSWAT「窓の外だっ!!」
スカル2[スカル4、今のうちに。]
スカル4[解った。]
その間にスカル2と4はその場を後にした。そしてMSWATはこの時、「窓の外で奇妙な事があった」と言ったのだ。それは
一人の少女が涼しい顔でビルの壁を落ちて行き、「消えた」のだからだ。
議事堂・・・
ブライトは電話を切ると課長に向かい相槌をしたのだ。それを見た首相は課長に結果を確かめたのだ。
首相「・・・結果は。」
課長「制圧完了です。条件通り、十分以内で犠牲者はゼロです。」
それを聞いた首相は安堵の息を吐いた。だが、横でははやてが唖然とした顔で居たのだ。
はやて(せ・・・制圧・・・・だってまだ七分しか・・・・・)
首相「流石です。では後日また来て下さい。その時に、資料等をお渡しします。」
課長「・・・わかりました。では、我々は失礼します。」
その夜・・・
事件の速報を聞いていた者達が六課にも居ており、気になっていた者達はテレビに釘付けだったのだ。そんな中、はやては静かに帰還し自分のデスクである司令室に戻ったのだ。
はやて「・・・・・。」
そして、その後にリィンがドアから入って来てはやてを気遣ったのだった。
リィン「・・・大丈夫ですか。はやて・・・・・」
はやて「・・・・・・んや・・・・」
リィン「・・・へっ?」
するとはやては体勢を変えて、顔を下げて両手を合わせて其処にデコを置いたのだ。そして、一人暗い顔で呟きながら考えるのだった。
はやて「何なんや・・・あの部隊は・・・・・」
そして、後日。ブライトは指揮した隊長とスカル1と共に再び議事堂に訪れていたのだ。
首相から資料が出来たという事で取りに来たのだ。その時ばかりはスカル1も正装にしており、隣にはバイザーをした隊長が立っていたのだ。
首相「では、これがその詳細な資料です。それと、これが許可書です。」
ブライト「ありがとうございます。」
首相「貴方が・・・今回の作戦を指揮した隊長ですか?」
すると首相は隊長に対して質問をした。隊長はその質問に対して少し笑い、言い返したのだった。
隊長「いえ、私は単に人選などをしただけです。」
首相「では・・・・貴方が現地で指揮した隊長さん?」
隊長「・・・そう言う事です。」
首相は少し子供と話すような言い方でスカル1に話しかけたのだ。だがスカル1はただ黙って立っており、首相は不意に隊長に質問したのだった。
首相「失礼ですが、彼女は・・・」
隊長「・・大丈夫、彼女は17です。」
首相「・・・そうとは思えないたたずまいですね・・・」
隊長「・・・そう言って貰えるとありがたいです。」
そして、車で議事堂を後にした一行は車の中でさっきまで黙っていたスカル1が口を開いたのだった。
スカル1「はぁ・・・何か少しムカつく総理だったぜ・・・」
隊長「まぁ、落ち着け。」
ブライト「そうだ。これからずっとこういう事が続くんだ。こんな事で根を上げていては先が保たんぞ。」
スカル1「・・・・はい。」
スカル1は少し嫌そうに答え、ブライトはそれをヤレヤレとした顔で苦笑しており、隊長は苦笑しながら運転していたのだった。
隊長「まっ・・俺もああ言う手合いは好きじゃないがな。あの手の人は犬に首輪をつける手合いだ。」
スカル1「何処の愛犬家だって大抵は首輪をつけてますよ。」
ブライト「・・・まぁな。兎も角、今は素直に部隊設立を喜ぼうじゃないか。」
隊長「・・・ですね。後は引越しとこの事をリョウ達に報告するだけですし。」
地上本部、第3会議室・・・
会議室では霊太達が椅子に座って隊長たちの帰りを待っていたのだ。すると、ドアが開いて其処から隊長達が現れたのだった。
霊太「おっ!どうだった?」
隊長「ああ。申請は通った。これで俺達も晴れて部隊を設立できたって理由だ。」
それを聞いた面々は少しざわめいて歓喜していたのだ。霊太はそれを聞くと隊長とハイタッチをして喜びを分かち合っていた。
霊太「・・・これで、やっとスタートラインだな。」
隊長「ああ。これからだ。」
マサキ「では、行くとするか。」
マサキがそう言うと全員立ち上がって部屋を後にしたのだった。
こうして、テロ鎮圧及び犠牲者ゼロと言う花々しくも恐ろしいデビューを飾り、新たな部隊は動き始めたのだった。
霊太「んじゃ行こうぜ。」
ソルナ「ここからが・・・私達のスタートよ・・・・零人。」
零人「・・・・おう。」
次回予告!!
スカル1「部隊新設キター!!」
スカル4「って私達今だにコールサインで名前表記って・・・次回絶対でるよね!?」
スカル3「俺かよっ?!」
スカル2「次回。「我等竜ヲ纏イシ戦士ナリ」」
ソルナ「全く・・・どうやっても私達ってこうなるのね。」
オマケ。
世界観説明。
Sts編に入って世界観がガラッと変わったミッドチルダ。その主な変更点は政治体制である。
今回はその所の説明である。
政府と管理局。
時空管理局はいわば政府と警察が合わさった組織として長年動いてきていた。だが、高官の汚職などが暴露され、増加してきたので、政治のみを別の場所で行うということで地球の体制を元にミッド政府が設立されたのだ。政府の政治はほぼ地球と同じく、法律の変更や管理局、そして地上本部の予算の設定。他の次元世界の直接制圧では無く、外交などで解決するなど、管理局とは真反対の事をしたりをして管理局の高官の抑止力となっている。
だが、私利私欲に溺れた高官などは予算を多く確保したいが為に政府に自分の配下を送って調節したりするという事が起こり、近年問題となっている。しかし、結果として犯罪などが減少したのは事実である。そして、現在では管理局は「法と秩序の守護者」ではなく、ただの「秩序の番人」となったのだ。
MSWAT。
管理局が近年新設した対テロ部隊。管理局の最後の切り札といわれ、これを盾に政府を潰そうと考える高官も居たりする。メンバーは実戦経験が豊富な人材などを集めて構成されており、圧倒的な制圧力を持つ。だが、魔力ランクは最高でAAなのでそれ以上の相手では到底勝てないのであったり実戦経験があっても浅い隊員が居るなど、問題が多くある。
ちなみに劇中でレジアスが言った通り、モデルは地球の「SWAT」である。
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一つの区切りから十年。
今、成長した者達と新たな者達による新たな戦いが始まる。
そして、彼らは再び進化していく。
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