No.650209

恋姫短編 歪んだ愛~貴方を恨み、君を憎む~

ユウヤさん

最後の最後にこんなんどうでっしゃろ?
見る人いるんかな?
そんなの関係無いわ~
ではどうぞ

2013-12-31 20:53:11 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:4264   閲覧ユーザー数:3537

歪んだ愛~貴方を恨み、君を憎む~

 

 私は繰り返す

 

 貴方を見続ける

 

 貴方は幸せそうだ

 

 私は幸せなのだろうか

 

 貴方のように私は笑えない

 

 私は貴方を恨む

 

 私は貴方に押し付ける

 

 私の苦しみを押し付ける

 

 貴方は私を恨むだろう

 

 でもそれでもいい

 

 私はあなたを恨んでるのだから

 

 

 光り輝く空間、そこに彼は佇んでいた

 

 一刀「・・・ここは?」

 

 管路「・・・此処は外史の挟間です」

 

 彼の目の前に居たのはフードをかぶった、声質から女性だろうか、銀髪をフードから少しなびかせて立っていた

 

 一刀「外史?」

 

 管路「貴方はずっと繰り返しています。記憶をリセットされ劉備や孫策や曹操等と言った英傑と共に大陸を統一する世界を繰り返してるのです。」

 

 彼女は語る、彼の境遇がどのようなものか

 

 一刀「繰り返してる!?」

 

 管路「そうですね・・・ざっと数十億って所でしょうか?」

 

 一刀「そ、そんな・・・」

 

 管路「・・・・私は貴方に仕事を押し付けに来ました」

 

 彼女は語る、自分の目的を

 

 一刀「へ?仕事??」

 

 管路「・・・ずっと・・・見続ける事です。私は貴方と同化します。そうする事で貴方は管路になるのです。」

 

 一刀「な、何を言って・・・う、うわあああああああああああああ!!」

 

 管路『貴方への恨みを晴らします・・・どんな理不尽でも、あなたが幸せなのが許せない』

 

 彼女は語る、彼への恨みを。そして彼女は彼と同化した・・・

 

 

 俺は繰り返す

 

 俺は俺を見続ける

 

 何人の俺を見続けただろう

 

 俺はすごく幸せそうだ

 

 でもこの俺は幸せだろうか

 

 でも俺は笑えている

 

 なぜだろう

 

 でも俺は今幸せかもしれない

 

 俺は彼女を恨めない

 

 彼女は数十億繰り返した

 

 俺も同じくらい見続けよう

 

 彼女の苦しみを共有しよう

 

 そうすれば彼女に俺は近付ける

 

 

 彼は戦場を見下ろしていた。大きな川、落ちる魏の旗、歓喜に踊る蜀と呉を

 

 一刀「ここはこれで終わりだな。次に行こうかな」

 

 彼は呟く、誰もいない空間に

 

 管路(どうして・・・笑っていられるの?)

 

 彼女は思う、彼に届かないと知っているから

 

 一刀「俺は笑っていられるかな?」

 

 彼は問う、自らの中に居るであろう彼女に

 

 管路(どうしてこの人は・・・)

 

 彼女は戸惑う、自ら恨んだ彼がなぜこのように笑うのか

 

 一刀「もうかれこれ数億回か」

 

 彼は問い続ける、彼女を思いながら

 

 管路(どうしてこんなにもこの人の心は)

 

 彼女は感じる、彼の心の本質に

 

 一刀「管路・・・俺は、今幸せだよ?」

 

 彼は答える、彼女が自らに押し付けた役割にこうであると

 

 管路(温かい・・・)

 

 彼女は包まれる、彼の心の本質に

 

 

 私は感じ続けた

 

 あの人の心のぬくもりを

 

 私は考え続けた

 

 あの人が何故私を恨まないかを

 

 私は諦めた

 

 あの人を憎むのは無駄だったのだ

 

 だからもう終わりにしよう

 

 全部終わりにしよう

 

 私はまた繰り返す毎日にこの身を投じよう

 

 

 彼は見覚えがある光景に立っていた

 

 一刀「???あれ・・・外史の挟間だ」

 

 彼女はあのときと変わらず彼の前に立っていた

 

 管路「・・・もう終わりにしましょう」

 

 彼女は語る

 

 一刀「管路?」

 

 管路「北郷一刀、貴方は何なんですか?」

 

 彼女は問う

 

 一刀「何なんだって聞かれても・・・」

 

 管路「私は貴方を永遠の牢獄に閉じ込めたんですよ!?」

 

 彼女は激昂する

 

 一刀「うん・・・どうしてかな?最初はどうしてって思ったけど・・・」

 

 管路「なら・・・なら恨んでください!憎んでください!そうじゃなきゃ私・・・私・・・!!」

 

 彼女は叫ぶ

 

 一刀「管路・・・」

 

 管路「もういいです。これで終わりです。あなたはまた繰り返して下さい」

 

 彼女は彼を突き放す

 

 一刀「え?そ、そんな。いやだよ!君と居たいんだ!」

 

 管路「は、はぁ!?そ、それはどう言う・・・ま、まさかあなた私まで!?何処まで嫌らしいんですか!?」

 

 彼女は彼の言葉に戸惑い、自身の気持ちに気付いてしまう

 

 一刀「え・・・あ・・・そうか、俺、君の事が・・・」

 

 管路「も、もう知りません!貴方は私を忘れます!忘れ続けて繰り返すんです。さようなら!!」

 

 彼の無自覚に呆れながら彼女は別れを告げる

 

 一刀「管路!?管路ぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 管路『・・・さようなら。北郷一刀・・・私は貴方の事が本当は・・・』

 

 そして彼女は言い残す、届かない言葉を最後に紡ぐ。彼に届く事を心に思いながら

 

 

 俺は繰り返す

 

 何度も繰り返す

 

 でも記憶は消えてない

 

 何故かはわからない

 

 でもこれだけは言える

 

 あれ以来俺は誰とも関係を持っていない

 

 何故かそんな気になれない

 

 俺は繰り返す

 

 俺は外史の最初に繰り返す

 

 俺は叫び続ける

 

 彼女への愛を

 

 彼女への憎しみをこめて

 

 俺を突き放した彼女を恨みながら

 

 俺は

 

 

 彼は幾度となく繰り返してきた、記憶を持ちこしながら

 

 一刀「・・・此処は啄郡か。と言う事は桃香か白蓮か・・・小確率で麗羽だな。」

 

 一刀(見ているか、管路)

 

 彼はあれから繰り返しやっている事をまた繰り返す

 

 一刀「しかしやる事は決まってる」

 

 一刀(君は俺を狂わせた)

 

 彼女への思いを胸に秘め

 

 一刀「すぅぅぅぅぅぅぅぅ」

 

 一刀(俺の心は狂ってしまった。だから叫ぶんだ)

 

 彼は息を吸い、その腹に、体に、言葉に、魂に力を込めて・・・

 

 一刀「管路ぉぉぉぉぉぉぉ!絶対、お前の真名を聞き出すからなぁぁぁぁぁぁ!覚悟しろよぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

 一刀(彼女への憎しみと恨みをこめて、何より彼女への・・・・)

 

 叫び上げる、彼女への恨みと憎しみを

 

 一刀『愛してるぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉ、管路ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!』

 

 一刀(狂おしいほど歪んだ、おぞましいほど歪んだこの愛を君に届けるように)

 

 彼女への狂おしいほどの愛の言葉を

 

 

 私は繰り返す

 俺は繰り返す

 

 私は貴方を恨みます

 俺は君を恨まない

 

 私は貴方を憎めない

 俺は君を憎んでる

 

 私は貴方の傍に居られない

 俺は君の傍に居続けたい

 

 私は貴方を

 俺は君を

 

 『愛してる』

 

 

 あとがき

 

 新作を書かずに年末の〆としてこんな作品を即興で書いてしまいました。

 

 似た作品があった気がしますが・・・そんなの関係ねぇ!(小島風)

 

 短編を衝動的に書いて上げるのは羽入クオリティですのであしからず。

 

 正直テレビは見ずに東方M-1見て笑ってました

 

 それではみなさんよいお年を

 

 そして一日から仕事の羽入より皆さんに来年のご健康を祈っています。

 

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
20
1

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択