響窃が放った『闇龍破』は
俺が放った『死の砲撃』により押し返した
押し合いには勝ったんだが……
何か不吉な予感がするんだよな……
二節 〜紅の少女は笑顔で堕ちる〜
響窃「ぐはっ!!がはっ!!」
爆炎の中から響窃が少しボロボロの状態で現れた
所々から血が滴っていた
一刀「今のを喰らってまだ息があるとは………
流石魔人…………と言うべきか」
響窃「はぁ……はぁ…………おのれ北郷!!」
一刀「まだやるのか?もう勝負は目に見えているだろ?」
響窃「黙れ!!この響窃がただの人間になど負ける訳がないんだ!!」
ギュォォ!
一刀「懲りないなぁ………『闇龍破』と『死の砲撃』の押し合いで分かったろ………?
もう既に俺とお前では力の差があるんだ
その差を埋める事はできないと思うぞ?」
響窃「上からものを言うな!!」
ピュピュピュピュピュピュピュン!!
響窃は『極死の光波』を放ってきた
一刀「はぁ………」
俺は溜息をつき
シュンッ!!
シュンッ!!
シュンッ!!
シュンッ!!
シュンッ!!
シュンッ!!
『空走』で全てを躱した
響窃「っ!!はあぁぁっ!!」
ゴオッッ!!
響窃は『極死の剣』を構え、『龍走』をしてきた
一刀「響窃………お前らしくないな
現状に振り回され、感情に全てを任せ攻撃をする…………
至って冷静だった魔人・響窃は何処に行ったんだ……………?」
響窃「ぬぅわっ!!」
フォン!!
フォン!!
ビュンッ!!
ビュンッ!!
響窃は『極死の剣』を振るい『極死の鎌鼬』を出現させ、放ってきた
一刀「『極死の鎌鼬』か………
ただ威力が高いだけで速くないのが…………」
ガキンッ!!
ガキンッ!!
一刀「欠点なんだよね…………」
俺は片足で二つの『極死の鎌鼬』を蹴り落とした
響窃「もらった!!」
響窃は『極死の剣』を両側から振り回してきた
一刀「おっ?はあっ!!」
ガキンッ!!
ガキンッ!!
だがそう簡単に喰らうほど甘くない
一刀「『極死の鎌鼬』は囮だったのか……?」
響窃「ぬうぅぅっ!!」
一刀「………………その顔からすると違うな……
『極死の鎌鼬』で殺そうと思ってた……………だけど、いとも簡単に弾かれてしまった……って感じの表情だな…………」
響窃「くっ!!」
一刀「………図星かよ……ちょっとは反論してくれよ……」
響窃「黙れ!!」
フォン!!
フォン!!
響窃は怒り任せに『極死の剣』を振り回してくる
一刀「全く………っ!!」
フォン!!
ガキンッ!!
フォン!!
ガキンッ!!
響窃「なっ!?」
俺は『極死の剣』の刃の部分をを思いっきり蹴り、『極死の剣』を粉々に砕いた
そして響窃の胸ぐらをつかみ
響窃「ぐっ!!?」
一刀「少しは頭を冷やせ!!」
バキッ!!
響窃「がはっ!!?」
響窃の顔を殴りつけた
蓮華「………す、凄い…」
華琳「私達が束になっても手も足も出なかった響窃を………」
左慈「于吉…………お前どんだけ北郷を強化したんだよ………」
于吉「私もあそこまでとは思いませんでしたよ…………
これは予想外の強さです」
響窃「くっ!!」
響窃は口元の血を拭いながら立ち上がった
一刀「目が覚めたか?」
響窃「元々覚めておるわ……………」
一刀「そうか…………」
大方次の攻撃パターンは読めている
恐らく………
響窃「消し飛べ!!」
フォン!!
一刀「やっぱり投げてきたか……
折れた『極死の剣』を投げつけて『極死の爆轟(きょくしのばくごう)』をして皆殺しにする…………って作戦だろうと思ったけど………マンマだな」
秋蘭「っ!!一刀!危ない!」
祭「『極死の爆轟』じゃぞ!」
一刀「分かってるさ………これくらいなら…………はあっ!!」
フォン!!
ガキンッ!!
明命「はぅあっ!?」
流琉「兄様、『極死の剣』を蹴り返してしまいましたよ!」
流琉の行った通り、俺は響窃が投げつけてきた『極死の剣』を蹴り返した
響窃「くっ!まさか蹴り返すとは…………」
あっ!!そうだ!
ちょっとエグいけど………
一刀「そういえば………」
俺は静かに右手の人差し指を蹴り返した『極死の剣』に標準を合わせ
一刀「刺激を与えたら爆発するんだったな?」
響窃「っ!!まさか!やめろ!!」
一刀「『死の閃光』!!」
ピュン!!
『死の閃光』を放った
そして『死の閃光』は『極死の剣』に直撃し
ドッッカアァァァァンッ!!!
とんでもない大爆発を起こした
美羽「のわぁーーー!!?」
麗羽「何なのですのーーー!!?」
左慈「あいつ!えれぇことしたな!!」
一刀「っと!!」
思ったよか爆発がでかかったな……
一刀「このくらいで死なないだろ!?
出てこい、響窃!!」
すると煙の中からボロボロの響窃が現れた
響窃「はぁ……はぁ……はぁ……」
一刀「響窃…………もうやめようぜ?
こんな事、俺は本当はしたくない……」
響窃「ふざけるな……はぁ…………
私は……復讐をするのだ…………」
一刀「そうか………じゃあ戦うしかないよな…
それによく考えたらお前を倒さないと蒲公英や凪、そして華佗に顔向けが出来ないもんな………」
響窃「顔向けなど必要ないぞ……貴様も同じあの世に送ってやるからな」
一刀「やってみろ」
響窃「しかし、貴様一人だけ送るのはかわいそうだ………お供をつけてやる」
一刀「なに?」
響窃はそう言うと
響窃「そらっ!!」
素早く俺………ではなく違う方向に『極死の閃光』を放った
一刀「??……っ!!?その方向は!!」
『極死の閃光』の先………そこには…………
ピュン!!
蓮華「があっ!?」
蓮華がいたのだ!
『極死の閃光』は最悪にも蓮華の左胸を貫いていた
雪蓮「蓮華!!」
冥琳「蓮華様!!?」
一刀「蓮華!!」
シュンッ!!
俺は直ぐさま『空走』を行い蓮華の元まで一瞬で駆けつけた
蓮華「ぐっ!!……うぅ…………」
一刀「しっかりするんだ!蓮華!!」
雪蓮「于吉!早く!!」
于吉「分かっていますよ!!」
于吉が駆けつけ『癒療』を開始しようとしたのだが
于吉「っ!!この傷の深さは…………」
雪蓮「何よ!?まさか治せないの!!?」
于吉「私の手には負えませんよ………
華佗さんの時と同じような深い傷です
生けているのが奇跡な程の………」
雪蓮「そんな………やってみなかったら分からないでしょう!!?」
于吉「華佗さんの時もそのような気持ちでやりましたよ!
でも………駄目でした…………」
雪蓮「っ!!」
一刀「蓮華………」
俺はただただ蓮華の名を呼び続けた
すると
蓮華「……か………ず…と」
一刀「っ!!蓮華!!」
穏「蓮華様!」
微かだが蓮華が意識を取り戻した
しかし…………
左慈「生命の気が消えかかってる……
もう、永くないぜ………」
一刀「っ!!蓮華!!しっかりしろ!!」
蓮華「か……ずと」
一刀「何だ?蓮華………」
蓮華「響…窃を………必…ず……」
一刀「あぁ……わかってる、わかってるさ」
蓮華「ふふっ………もう…駄……目みた…いね………」
一刀「蓮華!!」
小蓮「お姉ちゃん!!」
雪蓮「蓮華!」
蓮華「か…ずと………最後……に…いい……かし……ら?」
一刀「………いいぞ、何でも言ってくれ………」
蓮華「抱き………しめて、口……づけ……して」
一刀「……あぁ」
俺は蓮華の身体を優しく抱きしめ
一刀「………ん」
蓮華「…………ん、ふぅ」
優しくキスをした
一刀「………ふぅ…」
蓮華「ありが……とう…か……ず……と…………」
一刀「…………蓮華?」
蓮華は静かに微笑んだあと、静かに目を閉じた
于吉「蓮華さんの生命の気が消滅しました…………」
小蓮「うわああぁぁぁ!!お姉ちゃあぁぁん!!」
雪蓮「蓮華………………」
冥琳「蓮華様…………」
呉の面々が特に涙を流していた
一刀「雪蓮………」
雪蓮「………なに?一刀…」
俺は蓮華の身体をお姫様抱っこで抱え上げ雪蓮の方を見た
薄っすらと目元には涙が浮かんでいた
一刀「………蓮華を頼む」
雪蓮は目元の涙を拭き取り
雪蓮「………えぇ!」
蓮華の身体を受け取った
一刀「シャオ……」
小蓮「なに……がずとぉ………」
俺はシャオを呼び
一刀「蓮華を守ってあげてくれ」
と言った
シャオは涙を拭き取り
小蓮「うん!!」
強い眼差しで頷いた
一刀「蒲公英……凪……華佗………そして、蓮華………」
一刀「皆の仇は……俺がとる!!」
俺は響窃の方を睨み
響窃「愚かな………まだ歯向かうか………?」
一刀「響窃ーーー!!!」
俺は怒りの叫びを放った
一刀「俺はお前を許さねぇ!!」
響窃「ふっ、それはこちらの台詞だ!!終わりにしてやる!!」
一刀「俺は怒ったぞ、響窃!!!」
そしてこう叫んだ………
一刀「お前は必ず俺が絶対に倒す!!!!」
……終……
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強化された『聖なる御遣い』・北郷一刀は
いとも簡単に響窃の『闇龍破』を押し返してしまった
そしてまだまだ一刀の猛攻は止まらなかったが
ある最悪の事態がまき起こる!?