No.645655

ソードアート・オンライン『明星の勇者』第三十二話

深淵の闇

2013-12-16 12:08:32 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:831   閲覧ユーザー数:819

シャイコス遺跡 最深部

 

 

既に奴との戦いは恐らく1時間が経過したであろう、俺達はいまだ健在の奴との死闘を繰り広げていた。

 

 

アイリス「はぁ…はぁ…全くなんなのよ、こいつ…」

 

 

シリカ「はぁ…はぁ…あれだけの攻撃を与えているのに倒せないなんて可笑しいです」

 

 

シリカとアイリスの考えはごもっともで既に奴に100回は確実に攻撃を通したにも関わらずに奴はダメージどころか疲れてもいなかった。

 

 

???「…遊びは…終わり」

 

 

そして奴は両手剣を天井に掲げてその瞬間、両手剣から全方向に衝撃波が放たれ俺達全員は衝撃波に当たり後ろに吹き飛ばされる。

 

 

衝撃波によるHPの減少は1割にも満たなかったが俺は動こうとした瞬間異変に気付いた。

 

 

カイン「体が…動かない…!」

 

 

俺は必死に自分の体を動かそうとするも全くもって動かなかった。

 

 

キリト「まさか…さっきのが…!?」

 

 

ユリアン「力が入らない…!」

 

 

俺以外のみんなも動けずに倒れていた。

 

 

???「障害の無力化完了…これより試作1号機を回収する」

 

 

そういって俺達のことを無視してユイちゃんの元へと着実に歩いていく。

 

 

ムラマサ「ま、まずい!ユイ殿が…!」

 

 

シリカ「お願い!動いて!」

 

 

フルブライト「くそ…!俺達は…見てることしかできないのか…!」

 

 

アスナ「ユイ…ちゃん、逃げて…」

 

 

 

俺達は必死に体を動かそうと試みるがシステムによって完全に動きを封じられている。

 

 

だが俺達の望みも空しく奴は両手剣を振りかぶり、その腕を振り落とした。

 

 

 

だが聞こえてきたのは肉を切り裂く音ではなく剣と剣が交わる音だった。

 

 

???「!?」

 

 

デューク「どうやら、間に合ったようだな」

 

 

キリト「…誰だ?」

 

 

カイン「デューク!」

 

 

ムラマサ「ご存じで!?」

 

 

カイン「ああ、以前にな、このボーディブラスティアを渡した張本人だよ」

 

 

シリカ「あの人が!?」

 

???「…デューク…」

 

 

デューク「まさか、これほど早く現れるとは…深淵の闇よ」

 

 

深淵の闇「目標変更…第一目的をデュークの消去に変更」

 

 

その瞬間奴は標的をユイちゃんからデュークに変わり剣を掲げ俺達を現時点で苦しめている衝撃波を放った。

 

 

 

デューク「ぐっ!」

 

 

カイン「デューク!」

 

 

シャール「あのままじゃ!」

 

 

デューク「ふん!」

 

 

その瞬間デュークはデインノモスを振るって術式を発動させた

 

 

ユリアン「な、なんだ!?」

 

 

アイリス「あの人!普通にたってるよ!」

 

デュークは恐らくリゾマータの術式を使って無力化したんだろう…!?

 

 

深淵の闇「…」

 

 

デューク「深淵の闇よ、私だけを気にしているようだが回るを見てみるといい」

 

 

深淵の闇「…っ!」

 

 

カイン「うおおおおっ!」

 

 

デュークが言う通り深淵の闇と呼ばれた奴は俺がここまで近づいていることに気付かなかった。

 

 

何故俺が動けるのか…それは先ほどの術式発動の効果はデュークだけではなく俺達にかかっていた、あれも無力化されたので動けるようになり深淵の闇の隙をついた。

 

 

 

カイン「天狼滅牙!!」

 

 

俺の天狼滅牙をもろにくらい頭を覆う鉄兜の一部が砕けそこから深淵の闇の素顔が見えた。

 

 

カイン(っ!?)

 

 

俺は深淵の闇の隙を素顔見た瞬間驚愕し、その深淵の闇は晒されている部分を手で押さえ付けて突然苦しみだした。

 

 

 

深淵の闇「ああああああぁぁぁぁぁっ!?!?!?」

 

 

キリト「ど、どうなってるんだ?」

 

 

俺達は困惑するなか深淵の闇は突如その姿を消して何処かへ行ってしまった。

 

 

カイン「…消えた…?」

 

 

デューク「空間転移して逃げたか…」

 

 

デュークはそう呟くとこの場から去ろうとしていたが俺は呼び止めた。

 

 

カイン「待てよ、デューク、お前にいくつか話がある」

 

 

デューク「なんだ?」

 

 

カイン「まず、さっきのあれがお前がいっていた、邪悪はあいつで間違いないんだな?」

 

 

デューク「そうだ」

 

 

カイン「なら次だ、何故ユイちゃんが狙われた?」

 

 

デューク「その理由は深淵の闇は完全になるためにはプレイヤーを吸収しなければならない」

 

 

ユリアン「プレイヤーの吸収だと!」

 

 

デューク「そうだ、奴はプレイヤーのデータを吸収し強くなる、そこの少女を狙った理由は…そこの二人の方がわかると思うがな」

 

 

キリト&アスナ「!?」

 

 

デューク「では失礼する、くれぐれも奴にあった場合はすぐに逃げろ、命がほしくばな」

 

 

そういってデュークは去っていき、俺達も此処に残る目的も無いのでシャイコス遺跡を後にしてアスピオに到着し調査隊からお礼に65000コルとお目当てのソーサラーリングを手に入れるのであった。

 

 

カイン(そういえば聞き忘れてしまった…)

 

 

あのとき深淵の闇の素顔が一部だけ見えたがあれは…薄紫の髪をした…人間だった。

 

 

カイン(デュークの話だとプレイヤーを吸収するってことは吸収したプレイヤーになることができるってことか?…いや、今考えても答えはでないか…)

 

 

シリカ「どうしたの?カインくん、早くハルルに戻りましょう!」

 

 

カイン「今は俺ができることをしよう」

 

 

深淵の闇の謎が俺の脳裏に漂うなか元々の目的を果たすためにハルルへと戻るのであった。

 

 

 

後書き

 

 

どうも、ウイングゼロです!

 

 

さてと謎が謎を呼ぶような、存在…深淵の闇、奴はいったい何者なのか何故生まれたのかそれがわかるのはかなりあとだと思います。

 

 

そして次回はザーフィアスの復興作戦が開始されます、いったいどのような結末が待っているのかそれは以後のお楽しみです。

 

 

それと此処でお知らせです、実はカイン達のメインパーティーにあと二人加入します、それが誰なのかはこれまた以後のお楽しみです

 

 

それでは次回にお会いしましょうさいなら~


 
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